ホーム > 県政情報 > ようこそ知事室へ > 施政方針 > 平成28年第3回県議会施政方針及び提案理由説明要旨

ここから本文です。

更新日:2016年9月14日

平成28年第3回県議会施政方針及び提案理由説明要旨

 平成28年第3回県議会定例会の開会に当たりまして,県政に臨む所信を申し上げます。また,当面する県政の諸問題の推移及び今回提案しております平成28年度補正予算その他の案件につきまして,概要を御説明申し上げます。

皆様,私が目指す鹿児島は1つであります。「鹿児島に生まれてよかった。鹿児島に住んでよかった。」そう思える鹿児島を目指して全力で取り組んでまいります。
 鹿児島は,自然環境,歴史・文化,農林水産物,どれを取っても一流です。ダイヤモンドも磨かなければ光りません。一流のものを生かしてPRする,そのために全力で取り組んでまいります。私は県民の所得,生活を少しでもよくする,そのために全力で取り組んでまいります。
 私は県民の皆さんと一緒に,新しい力強い鹿児島をつくっていきたいのです。明治維新を成し遂げたのは鹿児島であります。明治維新を成し遂げた自信あふれる,勇気あふれる鹿児島をつくっていきたいと考えております。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 今申し上げたように,鹿児島は,日本の食料供給基地と言われる豊かな農・畜・水産資源を持っております。神話の舞台,明治維新の礎,近代産業の魁といった歴史・文化遺産,霧島,桜島,屋久島,奄美群島などの大自然や指宿をはじめとする温泉といった観光資源にも恵まれています。大きな可能性がそこにあるわけです。これらの鹿児島が持っている地域資源を再発見し,鹿児島にしかない魅力をさらに世界にPRすることで,県勢が発展し,県民生活がよくなるよう努めていく所存であります。
 私は,高校卒業後,鹿児島を離れておりましたが,「鹿児島のために何ができるか」,「このままでいいのだろうか」と,ふるさと鹿児島のことを常に考えておりました。
 そして,今回,県内をまわらせていただき,多くの方々の率直な御意見を聞くことができました。そして,私が目指している,県民目線で様々な問題に立ち向かっていくことの必要性を,改めて痛感いたしました。
 県政の主役は誰でしょうか。それは,県民です。県民でなければならないのです。私は,「県民の県民による県民のための政治」を行いたいと考えております。
 そのために,私は「ふらっと政治」を目指します。「ふらっと政治」の1つ目の意味は,どこでもふらっと行って,いろいろな人の意見を聞きたいということであります。これを実現するために,私は,「聞こう!語ろう!対話の県政」をスローガンに県内全市町村をくまなく回り,県民の皆様の声に対し,積極的に耳を傾けてまいります。
 早速,9月12日に第1回目の「知事と語ろう車座対話」を奄美大島において開催いたしました。たくさんの御意見を聞かせていただきました。今後とも,積極的に現場を訪問し,多くの方々と意見交換を行いたいと考えております。
 また,「ふらっと政治」のもう1つの意味は公平です。一部の人の意見だけを聞くのではなく,いろいろな人と同じ目線で,県民目線で,県政を行うということであります。
 県民が主役である県政を実現するために,私は,積極的に行動してまいります。県民の先頭に立って行動してまいります。
 まず私は,最初に熊本県を訪れようと決めておりました。そして,就任後すぐの8月2日には,熊本県を訪問し,4月に発生した熊本地震の現場を視察しました。避難されている方々から直接状況をお伺いし,また,蒲島熊本県知事と会談しました。隣の県同士が,助け合うことが重要です。大切なのです。隣の県同士が何かあったら真っ先に駆け付けて,お互いを助け合う,そのことを確認しました。そして,8月4日には,河野宮崎県知事とも会談しました。防災面のみならず観光面での連携についても意見交換したところです。私が幼い頃には,新婚さんが宮崎・鹿児島を訪問する,そういうルートができていました。そういうルートをお互いにもう1回作ろうという提案をしました。各々の県が観光を推進することも大事ではありますが,それと同時に,両県にまたがった観光をお互いが推進することによって相乗効果が生まれ,観光客が増加します。これを目指すことが重要であるという考えで一致しました。今後,両県で連携しながら観光客の誘致に取り組んでまいります。
 8月29日には,平成30年の明治維新150周年に向け,鹿児島と山口,高知,佐賀の4県で,「平成の薩長土肥連合」情報発信会を東京で開催し,観光PRなどトップセールスを行いました。
 9月1日には,首都圏バイヤー向け商談会である「南の逸品商談会 in Tokyo 2016」で,私が先頭に立って,県内の優良食品のPRを行ったところであります。今後とも,首都圏等の百貨店や量販店で開催する「鹿児島フェア」に私自らが実際に足を運ぶことで,積極的に鹿児島のPRに努めてまいります。
 また,本年10月には,アジア地域における国際ビジネスの拠点となっている香港との更なる交流促進に向け「第20回鹿児島・香港交流会議」を開催し,私も出席することとしております。これに併せて実施するトップセールスや本格焼酎プロモーション等を通じて本県のブランド力向上を図ることとしております。今後とも,広く海外での販路拡大に積極的に取組んでまいります。
 9月13日には,長島町において八代海で拡がった赤潮被害の現場視察や地元漁協からの聞き取り等を行ったところであります。9月10日には速やかに赤潮緊急対策本部を設置し,現在,赤潮の分布状況や被害状況等について調査を進めております。県としても,スピード感を持って漁業者との情報共有・連携に努めるなど,漁協等関係機関と心を一つにし,万全の体制で対応してまいります。
 また,私をトップに県庁内の各部局の中堅職員を委員とする活性化委員会を設置しました。9月16日には第1回目の委員会を開催することとしております。この委員会は,部局の枠等にとらわれずに,縦割りではなく,庁内横断的かつ自由な発想で,農林水産物のPRや観光の振興など,鹿児島を活性化するためのアイデアを出す委員会であります。
 吉田松陰も「世に材なきを憂えず,その材を用いざるを患う」と言っていますが,職員の知見や能力を最大限生かすため今回設置したものです。「難しい」,「できない」で終わるのではなく,「どうすれば鹿児島をよくすることができるのか」をこれまでの考え方にとらわれずに前向きに議論する,鹿児島の活性化のための委員会であります。今後定期的に開催し,鹿児島の活性化のための議論を行ってまいりたいと考えております。
 県民の皆様方の御意見や職員の提案をたくさん聞いて,私が決断をする。そのような政治を行いたいと考えております。そして,決断した以上は,信念を持って取り組んでまいる所存であります。
 私は,東京のテレビ局のニュースキャスター・コメンテーターを務め,現場に赴いて現場の声を聞くことの重要性を学びました。この民間での経験を最大限に生かして,県勢発展のために取り組んでまいります。
 さらに,民間で培った経験,人脈などの全てを生かして,情報発信力を高め,トップセールスを積極的に展開し,鹿児島を今まで以上にPRしてまいります。
 早速,県のホームページやフェイスブックにおいても,積極的に情報発信を行っているところです。
 鹿児島のよいものをさらに生かし,世界に発信し,一歩でも二歩でもふるさと鹿児島をよくしたい,県民の所得の向上につなげてまいりたいと考えております。

私は,このような基本的考え方に立って,県民の皆様にお示したマニフェスト「鹿児島を日本一にする6つのお約束」に基づき,県政の積極的な推進を図ってまいりたいと考えております。
 皆さん,鹿児島を日本一にしていきましょう。明治維新を成し遂げたのは鹿児島であります。私は,明治維新を成し遂げた自信あふれる,勇気あふれる鹿児島をつくっていきたいと考えております。そのためにも鹿児島は日本一を目指さなければなりません。目指すべきは日本一なのです。県民の皆さん,県議会の皆さん,一緒に新しい力強い鹿児島をつくっていこうではありませんか。

 「鹿児島を日本一にする6つのお約束」のまず第一は,観光であります。
 「世界から人が集まる鹿児島,観光で日本一に!」を目指します。
 鹿児島は,歴史や自然など観光資源を数多く有しております。
 去る9月8日には平成30年のNHKの大河ドラマが「西郷(せご)どん」に決まりました。待望の決定であります。「篤姫」以来10年ぶりの大河ドラマが,明治維新150周年の節目の年に放映される,これほど有り難いことはないと思っております。これまでNHK大河ドラマを誘致する会を中心に要請活動を行ってきた成果であると考えております。
 県としても,これを機に国内外の方々にどんどん来ていただけるよう明治維新150周年を大々的にPRします。そして,大河ドラマ放映の効果を最大限に生かせるよう,関係団体等と一体となって「西郷(せご)どん」を全面的にバックアップし,盛り上げていきたいと考えております。
 世界遺産については,鹿児島は自然遺産の「屋久島」と文化遺産の「明治日本の産業革命遺産」という2つの世界遺産を有する地域であり,これらの世界遺産を生かした魅力ある観光地づくりを推進してまいります。
 鹿児島は,南北600キロメートルに及ぶ広大な県域に,多くの離島を有する全国有数の離島県であります。個性豊かな島々は,鹿児島の魅力の源泉となっています。エーゲ海を見てください。そこに浮かぶ島々の一つ一つが魅力ある観光地となっております。離島であることはチャンスなのです。離島であることを生かし観光客を増やしてまいります。
 手つかずの自然をはじめ,独自の伝統・文化,地元の食材を使った料理,暖かいおもてなしの心など,鹿児島の離島には,そこにしかない,たくさんの魅力があります。
 私は,こうした離島の魅力を生かして,鹿児島に多くの観光客が訪れるような環境づくりに取り組みたいと考えております。
 奄美地域は,現在,世界自然遺産登録を目指しており,登録後を見据え,人と自然が共生する癒やしあふれる観光地づくりを推進します。
 種子島・屋久島においては,航路・航空路運賃の軽減や空港の整備など,交通の利便性の向上について検討を進めたいと考えております。
 私は,海外の観光客が一番行きたいところは港だと考えております。
 そこで,ウォーターフロントの整備による見せるまちづくり,来て感動するまちづくりを進めてまいります。鹿児島に来た外国の方が自分の国に帰ったときに,鹿児島はよかったよと,周囲の人に言ってもらえるようなまちづくりを目指してまいりたいと思います。そして,もう1回行ってみたいと思ってもらえる,つまりリピーターとなって何度でも来てもらえるようなまちづくりを目指してまいりたいと考えております。
 また,鹿児島に人が集まるよう,さつまいもの収穫体験などのグリーンツーリズムや養殖カンパチへの餌やり体験などのブルーツーリズムによる体験型観光を推進してまいります。また,多くの方が集い,楽しめる娯楽空間の形成を図るため,アウトレットモールやテーマパークの誘致に努めます。

 第二は,農林水産業であります。
 「世界に挑戦する鹿児島,農林水産業で日本一に!」を目指します。
 鹿児島には日本一の生産量を誇る黒毛和牛や黒豚などのほか茶や園芸作物など豊富な農林水産物があります。私が先頭に立ってこれらのブランド化を推進します。あわせて農林水産物の輸出拡大を図ります。
 具体的には,積極的なトップセールスを通じ,鹿児島の「食」をPRし,販路拡大に努めます。
 また,農林水産物輸出拡大のための空港や港湾機能の充実,東南アジアや中東向けのハラルビジネスの促進,6次産業化の更なる推進のための流通・販売体制や技術育成の支援等に取り組みます。
 水産業に関しては,恵まれた海洋資源を生かし,全国上位の生産量を誇るブリ・カンパチ・クロマグロの養殖業の振興を図り,稚魚から成魚まで一貫した養殖体制の確立に向けた取組を推進してまいります。
 なお,自然災害により農作物等に被害が発生した場合においては,関係機関と連携しながら,スピード感を持って生産者の支援に努めてまいります。

 第三は,医療・福祉であります。
 「みんなが元気な鹿児島,医療・福祉で日本一に!」を目指します。
 私は,少子化対策,子育て支援に力を入れてまいりたいと考えております。
 出生率が低く,人口減少が進む中,子育て世代が安心して子どもを育てることができる環境づくりが重要です。
 このため,子育て支援に関し必要な情報を得るため,子どもの生活状況や家庭の経済状況等の実態を把握することとし,今回の補正予算に所要の予算を計上いたしております。
 子どもの医療費助成については,市町村や関係機関と協議しながら充実に向けて検討を進めてまいりたいと考えております。そして,鹿児島において,今後ますます働く女性が増え,多様な働き方が進むため,働き方に合わせて,安心して子どもを預けられる保育制度の実現や保育士の確保,保育所の整備による待機児童の解消を目指してまいります。
 また,高齢者の皆さんが年を重ねることはつらいことではなく,すばらしいことだと感じることができる鹿児島を目指します。高齢者の豊富な経験と知識が生かされるよう社会参加の場づくりに取り組み,高齢者が生きがいをもって暮らせる鹿児島をつくるために全力で取り組みます。高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らせるよう,地域包括ケアの拡充を図ります。そして,これらを担う介護職員等の確保や人材育成に取り組んでまいります。
 さらに,糖尿病や脳卒中などの生活習慣に起因する病気の予防への取組や,がん医療の提供体制を整備します。あわせて離島・へき地の医療体制の確保や救急搬送体制の強化を図ります。また,健康寿命を延ばすための「ころばん体操」や筋肉を貯める運動「貯筋運動」など様々な取組が各地で展開されているところです。県としてもこのような介護予防や健康づくりの取組を推進し,心豊かに生涯を送れる健康長寿県を目指します。
 障害者支援に関しては,障害のある人もない人も,一人ひとりの人格と個性が尊重され,社会を構成する対等な一員として,安心して暮らすことのできる鹿児島づくりを進めてまいります。

 第四は,教育であります。
 「歴史と教育の鹿児島,人材育成で日本一に!」を目指します。
 私は,子どもの未来のため,子どもに夢と希望を与えるため,教育,人材育成に力を入れて取り組む必要があると考えております。
 高校授業料については,引き続き助成を行い教育費の負担軽減に取り組みます。
 また,生活困窮家庭に対する就学援助については,市町村とも意見交換を行いながら充実に向けて検討を進めてまいります。
 給付型奨学金については,先般創設した本県独自の奨学制度の実施状況や国の検討状況等を踏まえつつ,鹿児島の将来を担う有為な人材の育成・確保が図られるよう今後のあり方を検討してまいります。
 国際感覚豊かな児童・生徒が育つよう英語のコミュニケーション能力の向上に努めます。また,全国共通学力テストや体力テストが全国平均以上になるよう,指導力の向上にも努め,教育県鹿児島の確立を目指します。
 スポーツの振興にも取り組んでまいります。
 スポーツは感動をもらえるのと同時に,競技を通じて,様々なことを学ぶことができます。そこで私はこのスポーツ振興に力をいれてまいりたいと考えております。
 2020年には,「燃ゆる感動かごしま国体」と全国障害者スポーツ大会「燃ゆる感動かごしま大会」が開催されます。両大会に向け,各競技団体等と連携し,施設の整備や有望選手の育成,障害者スポーツの普及拡大等のサポート体制をつくってまいります。
 8月5日から8月21日にかけて,205の国と地域が参加してリオデジャネイロオリンピックが行われ,世界のトップアスリートが熱い闘いを繰り広げました。また,9月7日から9月18日にかけて,159の国と地域が参加するリオデジャネイロパラリンピックが開催されております。
 オリンピックにおいては,日本は,過去最高となる41個のメダルを獲得しましたが,メダルを得られなかった選手も含め,その奮闘する勇姿を見て,私は感動しました。ここにおられる皆さんも感動をもらったことと思います。
 今回の活躍が,2020年開催の東京オリンピック・パラリンピックや同じ年に開催されるかごしま国体・全国障害者スポーツ大会かごしま大会の気運の高揚に更に繋がるよう,そして,両大会が成功するよう全力で取り組んでまいります。県民の皆様の御協力をいただきますよう,なにとぞよろしくお願いします。
 私は,鹿児島の子どもたちに,プロのスポーツ,一流のスポーツを見せたいと思っております。そのために,サッカーやバスケット等のプロスポーツチームの育成支援を行うほか,プロ野球のキャンプや公式戦等の誘致に努め,必要な施設整備のあり方について検討を進めてまいります。
 鹿児島の先人は,明治維新を成し遂げました。平成30年はそれから150年となります。こうした若い人を育てた歴史と風土を生かして,次世代の地域を支えるリーダーづくりに取り組みたいと考えております。

 第五は,産業・雇用であります。
 「若者と女性が輝く鹿児島,産業・雇用で日本一に!」を目指します。
 私は,若者がいきいきと暮らせる雇用の場,生活の場を地域に確保したいと考えております。
 県内において起業することを積極的に支援し,県外からも起業したい人が鹿児島に来ていただけるような環境づくりに努め,若者や女性が日本一いきいきと仕事ができる社会を目指します。
 また,将来の鹿児島の産業を支える人材の育成を図ります。時間外労働の縮減,年次有給休暇の取得や男性の育児休業を推奨するために,関係機関と連携した取組を進めてまいります。
 鹿児島県は国内で唯一のロケット打上げ施設を2つ有しております。このような本県の資源も生かしながら,新時代に対応した研究機関や関連産業の誘致に努めます。
 私は,原発に頼らない社会をつくってまいりたいと考えております。
 こうした観点と,雇用創出への期待からも,再生可能エネルギーを積極的に導入してまいります。
 8月20日には,鹿児島市にあるメガソーラー発電所や木質バイオマス発電施設整備予定地を視察し,また,口之島周辺海域で進められている海流発電実証試験の説明を受けました。再生可能エネルギーの今後の可能性を強く感じたところであります。
 鹿児島は,森林,畜産,温泉や広大な海域等に恵まれております。この多様で豊かな資源を最大限活用し,バイオマス,地熱,水力などの再生可能エネルギーの導入を積極的に推進して,再生可能エネルギー県へと変身させてまいりたいと考えております。 

 第六は,防災であります。
 「安心して生活できる鹿児島,防災で日本一に!」を目指します。
 私は県行政のトップの仕事は,県民の安全・安心を守ること,それが第一だと考えております。
 九州電力株式会社川内原子力発電所については,去る8月19日,原発周辺の現地視察を行い,避難道路や一時集合場所等の状況について確認しました。あわせて原子力災害に係る避難計画等に関して,地域住民や医療機関,介護施設等の関係者の方々から,直接,御意見を伺ったところであります。その結果,熊本地震による原発の安全性に対する不安をはじめ避難経路や避難車両の確保,要支援者の避難など避難計画の実効性に対する不安や適時かつ正確な情報発信の必要性などの声を確認したところであります。
 これらを踏まえ,8月26日,私から九州電力に対し,熊本地震による原発への県民の不安を払拭するため,川内原発を速やかに停止し,再点検,再検証を行うよう強く要請しました。また,避難計画に対する支援や情報発信などに関する改善策について検討するよう要請したところであります。
 この要請に対する9月5日の回答では,総点検チームによる特別点検の実施や地震観測点の増設,高齢者の避難支援,地域住民の要望を踏まえた避難道路建設計画の積極的な推進,福祉車両の追加配備,放射線防護施設への備蓄支援,情報発信の確約などが示されたところであります。
 しかしながら,川内原発の速やかな停止について応じる内容ではなかったことなどから,9月7日,九州電力に対し,川内原発を速やかに停止して再点検等を行うよう,再度,要請しました。また,あわせて避難道路などの確保支援策を検討するよう,再度,要請したところであります。
 この再要請に対する9月9日の回答では,特別点検については実施可能なものについて10月6日からの定期検査前に着手することや避難道路へのアクセス道路等の改善支援,福祉車両の更なる追加配備が示されたところであります。
 私としては,2度にわたり要請したにもかかわらず,九州電力が川内原発を速やかに停止して再点検等を行わないことは,極めて遺憾であります。
 何もしなければ安全対策は進みませんでした。今回,九州電力から示された改善策によって,周辺住民の安全対策については,3歩も4歩も前進したのではないかと考えております。
 今後,特別点検がどのように行われているのか,実際に専門家とともに現地を視察し,自分の目で確認することとしております。
 さらに,今後,原子力発電所の安全性の確認など原子力問題について検討するため,有識者による委員会を設置し,専門的見地から意見・提言を得たいと考えております。また,県民目線での検証・確認を行い,県民に対し,わかりやすい情報発信に努めたいと考えております。
 いずれにしましても,引き続き,県民の安全・安心を確保する観点から,川内原発にかかる防災対策の充実・強化に全力で取り組みながら,原発に頼らない社会づくりに向けた歩みを進めてまいりたいと考えております。
 自然災害に関しては,災害に強い道路網の整備と,公共施設の耐震化を進めるほか,河川の寄洲除去や治山工事など,ゲリラ豪雨や台風などによる自然災害の未然防止に努めてまいります。
 公共施設などの老朽化に適切に対応するため,長寿命化や効率的な利活用の推進等に取り組んでまいります。

 私としては,以上申し上げました私の6つの約束について,速やかに行うべきものとある程度長い時間をかけてじっくり進めるべきものとの優先順位を判断しながら,財政状況を勘案しつつ,施策の具体化を検討し,その実現に向けて,着実に取り組んでまいりたいと考えております。
 鹿児島の誇る偉人西郷隆盛公は,「命もいらず,名もいらず,官位も金もいらぬ人は仕末に困るもの也。此の仕末に困る人ならでは,艱難を共にして国家の大業は成し得られぬ也。」との言葉を残しております。これは,命も名誉も官位も金もいらないという人は普通は扱いづらい人とされるものだが,そのような人でなければ大きな仕事は成し遂げられないという意味と受け止めています。6つの約束というこの大仕事を成し遂げるために,私は,命懸けで全力で取り組む覚悟です。
 また,私は,7月28日の就任あいさつにおいて,職員に対して,夢,希望,勇気,創造の四つのキーワードを伝えました。
 「鹿児島をこういうふうにしたい」という夢や「絶対に実現する」という希望を持つこと,勇気を持って一歩踏み出すこと,色んなアイディアを出して創造力を高めることです。そして,「チェンジ」を合言葉に,鹿児島を元気にして,県民の生活を少しでもよくしていこうと伝えたところであり,職員と一丸となって取り組んでまいります。
 県議会と執行機関は,お互いに県民のための県政に取り組むいわば車の両輪であります。私は県議会の皆様方とともに,新しい力強い鹿児島をつくってまいりたいと考えております。県議会の皆様方の御理解と御協力を賜りますよう心からお願い申し上げます。

 次に当面する県政の諸問題の推移について申し上げます。
 私は,「聞こう!語ろう!対話の県政」を目指し,全市町村をくまなく回り,県民の皆様の声に積極的に耳を傾け,新しい鹿児島をつくるため,「知事と語ろう車座対話」をスタートさせました。去る9月12日に奄美大島で開催し,地域の現状や課題などについて率直な意見交換を行ったところです。
 県民の声を聞く車座知事として,引き続き県内各地に出向き,県民の皆様との車座対話を実施してまいります。
 平成32年に本県で開催予定の第75回国民体育大会「燃ゆる感動かごしま
国体」については,愛称・スローガン等を活用した各種広報活動を順次展
開し,国体開催に向けての気運を高めてまいります。また,総合開会式等の会場になる鴨池公園運動施設をはじめ,国体に向けての施設の改修・整備を進めることとしております。
 今後とも,大会の成功はもとより,鹿児島の多彩な魅力を全国に発信する大会になるよう,市町村や関係団体と連携して,開催に向けた準備に努めてまいります。
 7月15日から8月7日まで「第37回霧島国際音楽祭」を開催し,国内外から著名な音楽家や多数の受講生を迎え,みやまコンセールを中心に,離島を含む県内各地で多彩なコンサートなどを実施しました。あわせて若手音楽家の育成を図ったところです。
 今後とも,アジアを代表する音楽祭として,更に充実・発展するよう努めてまいります。
 地域における協働の取組を促進するため,自治会やNPOなどから提案のあった廃校跡地を拠点とした農村の活性化や,災害時にNPO等が連携
・協力する体制づくりなど,地域課題の解決を図る企画について,県とNPOなどが協働して事業を実施しております。
 また,地元企業からいただいた寄附金を活用し,地域コミュニティやNPOなどの多様な主体による地域貢献活動の取組を支援しております。
 今後とも,地域の自治会やNPOなどと連携を図りながら,共生・協働
による温もりのある地域社会づくりの推進に努めてまいります。
 地方創生については,「鹿児島県まち・ひと・しごと創生総合戦略」に基づいて事業を実施しており,あわせて前年度に実施した事業の進捗や効果について外部有識者からの助言もいただきながらとりまとめたところであります。
 今後は,この結果も踏まえ,市町村とも連携を図りながら,本県の実情に沿った実効性の伴う施策を展開してまいります。
 再生可能エネルギーについては,家畜排せつ物等を利用したバイオマス発電において,発電施設の導入に必要な調査に対し,2件の支援を決定しました。海流発電においては,事業者による実証試験の円滑な実施に向け,口之島において,関係者による説明会を開催することとしております。
 今後とも,これらの支援等を通じ,本県の地域特性を生かした再生可能エネルギーの導入を推進してまいります。
 奄美群島の振興については,奄美群島振興交付金を活用し,奄美群島・沖縄間の航路・航空路の運賃軽減を実施するなど,「奄美・琉球」の世界自然遺産登録を見据えた交流促進が図られるよう努めているところです。
 また,航路・航空路の運賃軽減や農林水産物の輸送コスト支援など奄美群島が有する条件不利性の改善等の取組についても,引き続き,推進してまいります。
 離島の振興については,自然条件等が特に厳しい離島地域において,特定離島ふるさとおこし推進事業により,地元の実情に沿ったきめ細かな支援を行っているところであり,復興等の取組が進められている口永良部島については,移住者受入れのための住宅整備等を支援することとしております。
 いわゆる「有人国境離島法」については,先般,国における概算要求の内容が示されたところであり,今後は,国の基本方針の検討状況等を踏まえながら,県計画を策定してまいります。
 水俣病対策については,7月に認定審査会を開催し,審査会の答申を受けて,今月申請者に結果を通知したところであります。
 今後とも,認定申請者の審査を進めるなど,水俣病対策の円滑な実施に取り組んでまいります。
 日本の国立公園を世界水準の「ナショナルパーク」としてのブランド化を図ることを目標に環境省が進める「国立公園満喫プロジェクト」については,去る7月25日,訪日外国人を惹きつける取組を計画的,集中的に実施する8つの国立公園の一つとして霧島錦江湾国立公園が選定されたところです。
 今後,環境省,県や地元市町村等からなる地域協議会において,観光関係者とも連携を図りながら,取組方針や重点取組地域,具体的な整備方針等を検討していくこととしております。
 林業の振興については,県産材の需要拡大を図るため,木材加工流通施設等の整備の促進に努めており,7月には,屋久島町に新たに屋久島地杉の木材加工施設が操業を開始し,製材品の島外出荷が始まったところです。
 介護職員の確保については,今後,後期高齢者の増加に伴い介護に対するニーズがますます高まることが想定されることから,重要な課題であると考えております。
 このため,県では,介護福祉士の資格の取得を目指す学生に対する修学資金貸付制度や離職した介護職員等に対する再就職準備金貸付制度を創設し,来月から募集を行うこととしております。 
 今後とも,関係機関と一体となって,県内の介護人材の育成・確保・定着に努めてまいります。
 地域の医療提供体制の将来のあるべき姿を示す地域医療構想につきましては、このたび,関係機関・団体の方々で構成する県地域医療構想検討委員会の御意見を踏まえ,地域医療構想案を取りまとめたところであり,県議会等での御議論をいただいた上で,策定したいと考えております。
 水産業の振興については,全国一の生産量を誇る養殖ブリ・カンパチをはじめとした本県水産物等の輸出増加を目指し,「県水産物等輸出促進戦略」に沿った各種施策により,関係者等と一体となって本県水産物等の輸出拡大に取り組んでおり,今年度はタイやベトナムなどでの展示会や商談会への参加を支援することとしております。
 食品関連産業の振興については,県内食品関連企業の経営課題に対応した経営者向けのセミナーを開催したほか,付加価値の高い商品づくりや販路開拓,安心・安全な食の認証取得に取り組む企業に対する助成,企業の食品加工技術を強化するための共同研究など,総合的な支援を実施しているところであります。
 中小企業の振興については,引き続き創業や新分野への進出,規模拡大を目指す中小製造業者が行う経営計画の策定,研究開発,設備投資等に対する一貫した支援を行ってまいります。
 県内の雇用情勢については,7月の有効求人倍率が1.03倍となり,全国平均との格差は大きいものの,高い水準を維持しているところであります。
 県としては,新規学卒者などの就職を支援するため,6月から8月にかけて,県内企業に対し,求人枠の確保や求人票の早期提出等を要請しました。また,来春の大学卒業予定者や若年者,UIターン希望者など,県内就職希望者を対象とする就職面談会を県内外で開催したところであります。
 今後とも,国や関係機関と連携しながら,雇用の安定・確保に努めてまいります。
 観光の振興については,熊本地震により大きな影響を受けた旅行需要を早期に回復するため,即効性のある取組として,旅行費用の一部を助成する県独自の「鹿児島お得旅事業」や,7月から国の補正予算を活用して九州各県及び九州観光推進機構等と実施している「九州ふっこう割」により,
本県観光の復興に取り組んでいるところであり,今後とも,県内観光業界と一体となって旅行需要の回復に向けた取組を積極的に進めてまいります。
 トップセールスについては,経済界とも連携しながら,黒毛和牛,黒豚をはじめとする農林水産物等の販売促進,観光客や企業の誘致など本県の産業振興につながるトップセールスを積極的に実施することとしております。
 国際交流の促進については,8月に「ペルー鹿児島県人会創立100周年記念式典」がリマ市で開催され,本県からは,議長をはじめとする県議会の方々や副知事などが現地を訪問しました。関係者の永年の御労苦をねぎらい,友好親善を図ったところです。
 国際的な経済連携である環太平洋パートナーシップ(TPP)協定については,先の通常国会で継続審議となったTPP協定案と関連法案が臨時国会において審議されることとなっております。
 県としては,現在,国の平成27年度補正予算を活用しながら産地パワーアップ事業や畜産クラスター事業等に取り組んでいるところであり,今後,予定されている国の平成28年度補正予算の確保にも努め,対策の着実な推進に取り組んでまいります。
 国は,引き続き「総合的なTPP関連政策大綱」の実現に向けた施策を進めることとしており,県としては,今後とも国の動向を十分注視してまいります。あわせて農家の方々が安心して経営を継続できるよう関係団体の意見などを踏まえ,国に必要な働きかけを行ってまいります。
 奄美大島におけるミカンコミバエについては,昨年12月13日から植物防疫法に基づく緊急防除が実施されていましたが,根絶が確認されたことから,去る7月14日に解除され,タンカンやポンカンといった果実などの島外への持ち出しが自由となりました。
 ここに至りましたのは,国はもとより,懸命に防除作業等に当たられた生産者や関係機関・団体の皆様,並びに移動制限等に御協力いただいた地域住民の皆様の御支援の賜物であり,心から感謝申し上げます。
 県としては,今後とも国や地元市町村等と緊密に連携し,侵入警戒体制の更なる強化や,万が一の事態に備え,より迅速な防除体制の整備や情報発信に万全を期してまいります。
 家畜防疫対策については,東アジアなど近隣諸国において,口蹄疫や高病原性鳥インフルエンザなどの家畜伝染病が続発しており,依然として国内への侵入リスクが高い状況にあります。
 県としては,各農場における飼養衛生管理基準の遵守の徹底を図り,また,去る8月31日には指宿市において高病原性鳥インフルエンザの防疫演習を実施したところです。引き続き,家畜防疫対策に万全を期してまいります。
 防災対策については,本年は,梅雨期間の降水量が平年の2倍以上に達した地域もあったことから,県内各地で土砂災害等が発生し,姶良市では1名の方が亡くなられたほか,道路などの公共施設にも多くの被害が生じたところであります。
 亡くなられた方の御冥福を祈り,衷心より哀悼の意を表しますとともに,被災された方々に対しまして,心からお見舞いを申し上げます。
 県としては,早急に道路,河川等の公共土木施設や農地などの災害箇所の復旧に取り組んでまいります。
 これからも,台風や豪雨が発生しやすい時期が続きます。県としては,今後とも,市町村や防災関係機関と密接な連携を図りながら,防災対策に全力を傾注してまいりたいと考えております。県民の皆様におかれましても,気象情報に十分注意を払っていただき,自宅周辺の状況確認など,備えに万全を期していただきますようお願い申し上げます。
 高規格幹線道路については,東九州自動車道及び南九州西回り自動車道の整備促進に努めており,このうち,南九州西回り自動車道の野田インターから高尾野間2.8キロメートルについて,本年度中の供用が予定されております。
 地域高規格道路については,本年度中の全線完成を予定している南薩縦貫道のほか,北薩横断道路や都城志布志道路などの整備を進めております。
 今後とも,高規格幹線道路や地域高規格道路の早期供用に向け国と一体となって,引き続き整備に努めてまいります。 
 マリンポートかごしまについては,7月に1期2工区の全面を供用開始したところであります。
 本年の大型観光船の寄港数は,過去最高となった昨年の53隻を既に上回っており,年間約90隻の寄港が見込まれるなど,今後ますます観光客が増加するものと期待しております。
 鹿児島港の鴨池港区と中央港区を結ぶ臨港道路については,国の今年度予算において,事業化に向けた調査費が計上され,地質調査などが進められているところであり,県においても,国や鹿児島市と連携を図りながら,鴨池港区側の取り付け箇所の調査・検討や地元への説明などを行っているところです。
 当該臨港道路は,早期整備が必要であると考えており,来年度の事業化を国に強く要請するなど全力を挙げて取り組んでまいります。
 口永良部島については,去る6月14日,気象庁が噴火警戒レベル5からレベル3に引き下げたことを受け,屋久島町では,6月25日に前田地区及び向江浜地区の避難指示の解除を行ったところです。
 県においては,口永良部島の復興に向けて,さらに弾みがつくものと考えており,復旧復興の進め方等について,引き続き屋久島町や関係機関と連携を図りながら,全力で取り組んでまいります。
 熊本地震の対応等により延期となっていた県総合防災訓練については,去る9月2日に日置市において,地域住民や84機関・団体など約2,100人が参加し,東シナ海を震源とする地震,津波や集中豪雨などの複合災害を想定し,救援物資の輸送なども取り入れた訓練を実施したところであります。
 昨年改正された「活動火山対策特別措置法」において,設置が義務づけられた火山防災協議会については,本県においては,桜島や霧島山など5つの火山が対象となっているところですが,去る8月に全ての火山について設置したところであり,今後,火山防災対策の強化を図るため,警戒避難体制の整備等に関して必要な協議を行ってまいります。

 次に,補正予算の概要について御説明申し上げます。
 今回の補正予算は,マニフェスト等の実現に向けて早急に必要となる経費を計上することとし,また,熊本地震による被害に対する災害救助等に要する経費,梅雨期の豪雨による被害に対する災害復旧事業等に要する経費,国の追加内示などに伴う所要の措置を講じることとしております。
 補正予算の総額は,一般会計で22億80百万円であり,この結果,補正後の一般会計の予算額は,8,264億87百万円となっております。この財源については,国庫支出金,地方交付税,繰入金などをもって充てることとしております。
 また,特別会計の補正予算額は,病院事業特別会計の4百万円となっております。
 このほか,予算外の議案として,「かごしま県民交流センターの設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例制定の件」など,条例案1件,その他の議案15件,報告2件となっております。
 なにとぞよろしく御審議の上,議決していただきますようお願い申し上げます。

 最後に,私の敬愛する西郷隆盛公は,保身を排し,人生の全てを投げ打って,人のため,世のためにつくしなさいと教えております。私は命懸けで,鹿児島を元気にするために,「け死んかぎい」取り組んでまいります。
 県民の皆さん,県議会の皆さん。私は皆さんと一緒に新しい力強い鹿児島をつくっていきたいのです。
 アメリカのケネディ大統領は,「国があなたのために何をしてくれるのかを問うのではなく、あなたが国のために何を成すことができるのかを問うて欲しい。」という言葉を残しております。
 県民の皆さん,県議会の皆さん,誇りある郷土への思いを一つにして,心を一つにして,一緒に,自信あふれる,勇気あふれる鹿児島をつくっていこうではありませんか。
 県民の皆さんに改めて約束します。
 「け死んかぎい」気張ります。

 どうぞよろしくお願いします。

このページに関するお問い合わせ

総務部財政課

電話番号:099-286-2177

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?