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更新日:2017年9月14日

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平成29年第3回県議会提案理由説明要旨

平成29年第3回県議会定例会の開会に当たりまして,当面する県政の諸問題の推移及び今回提案しております議案その他の案件につきまして,概要を御説明申し上げます。

まず,台風第5号への対応等について御報告申し上げます。
8月上旬に奄美地方北部から県本土付近を通過した非常に強い台風第5号により,記録的な大雨や暴風による,がけ崩れや土石流等が発生したほか,住宅の一部破損や床上浸水などの住宅被害をはじめ,道路や河川,農作物や農業施設などでも大きな被害が発生したところであります。
今回の台風により,屋久島町と南種子町でそれぞれ1名の方が亡くなられたほか,重傷者1名を含む9名の方々が負傷されました。亡くなられた方々に対しまして,心から哀悼の意を表しますとともに,被災された方々に対しましては,心からお見舞いを申し上げます。
 特に被害が大きかった奄美地方の被害状況等を把握するため,8月10日から13日にかけて,被災自治体の市町村長等とともに,被災現場を直接確認いたしました。また,地元住民の方々からも,直接お話をうかがい,直ちに早期復旧に着手するよう,現地にて指示を行ったところであります。
さらに,9月上旬には,喜界島や屋久島での記録的な大雨により,住宅の半壊,床上浸水等の住宅被害や,道路や河川,農業施設などでも大きな被害が発生しました。
県としては,県民生活に支障が生じないよう,直ちに崩土や倒木除去等の応急対策を行ったところであり,現在,道路,河川等の公共土木施設や農地などの災害箇所の復旧に向けた取組を着実に進めております。今後とも,国や市町村と連携し,一日も早い復旧に向けて,全力を挙げて取り組んでまいります。

さて,我が国経済は,緩やかな回復基調が続いております。また,先行きについては,雇用・所得環境の改善が続く中で,各種施策の効果もあり,緩やかに回復していくことが期待されますが,海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響に留意する必要があるところであります。
県内経済については,有効求人倍率が高水準で推移し,緩やかに回復しているところであります。
一方で,我が国財政が極めて厳しい中,国は「経済・財政再生計画」に基づき,平成32年度の国・地方の基礎的財政収支黒字化を目標に歳出改革等を着実に実行することとしており,地方交付税等についても厳しい調整が行われることが予想されます。
さらに,本県においては,扶助費が増加傾向にあることや公債費が高水準で推移することが見込まれることから,今後とも厳しい財政状況が続くものと考えております。
県としては,持続可能な行財政構造の構築に向けて,本年度設置いたしました行財政改革推進プロジェクトチームを中心に,全庁を挙げて歳入・歳出両面にわたる徹底した行財政改革に取り組んでまいります。

また,景気回復の動きが確実なものとなり,地域経済の活性化と雇用の安定・確保が図られるよう,国,地方を挙げて取り組んでいる地方創生にも,しっかりと取り組んでいかなければなりません。先日も,梶山地方創生担当大臣とお会いし,意見交換する中で,本県の地方創生に向けた取組に対する支援を要請したところであります。今後とも,各般の施策の充実に努めてまいります。

県議会の皆様方をはじめ,県民の皆様方の御理解と一層の御支援を心からお願い申し上げます。
まず,「新しい力強い鹿児島」の実現に向けて取組を進めている事項の主なものについて御報告申し上げます。
子育て支援についてであります。
離島における特別支援教育については,これまで,特別支援学校のない離島において,地元の高校校舎を活用した高等部訪問教育を実施し,その充実を図ってきたところです。
そして,この取組を更に強化します。今回新たに,平成30年度から,特別支援学校高等部支援教室として喜界島と屋久島においても設置することとし,今後,具体的に準備を進めてまいります。
子どもの医療費については,9月4日に第2回目の乳幼児医療費助成の在り方に係る有識者懇談会を開催し,住民税非課税世帯の未就学児を対象に,医療機関等における窓口負担をなくす制度について,適正受診の促進方策や受給者証の作成・配布の方法など具体的な取扱いに係る説明を行い,委員の方々の御理解をいただいたところであります。
今後とも,市町村や関係機関と協議・調整を行いながら,平成30年10月からの導入に向けて,着実に取組を進めてまいります。
子どもの貧困対策については,県子ども・子育て支援会議に新たに設置した「子どもの生活支援対策部会」の第1回会合を8月9日に開催し,かごしま子ども調査の結果をお示しした上で,今後の具体的な取組について議論していただいたところであります。
県としては,同部会での議論も踏まえ,各市町村に対する,かごしま子ども調査結果の説明や,子どもの貧困対策等に関するセミナーの開催に取り組むこととし,今回の補正予算に所要の経費を計上したところであります。
保育士の確保については,鹿児島労働局と連携し,復職を希望する潜在保育士に対し,最新の求人情報を提供したほか,処遇改善を図るため,10月には,保育所等の設置者を対象とした啓発セミナーを開催することとしております。引き続き,保育所等の整備も進めながら,安心して子育てができる環境づくりに努めてまいります。
結婚支援については,本年5月に設置した「かごしま出会いサポートセンター」において,8月末時点で314人の方に登録をいただいております。7月20日には引き合わせの際の立会いを行うサポーターの研修会を開催し,マッチングを8月13日から開始したところです。当センターが今後,多くの方々に利用され,結婚を希望する方々の「出会い」のきっかけづくりの場となるよう努めてまいります。また,各市町村における様々な結婚支援の施策とも連携しながら,取組を進めてまいります。
高齢者の皆さんが年を重ねることが辛いことではなく,素晴らしいことだと感じることができる鹿児島,高齢者が地域の中で必要と思われる鹿児島を目指してまいります。
そのため,高齢者が住み慣れた地域で,健やかで安心して暮らせる社会づくりを更に推進していく必要があると考え,8月16日に「県シニア元気生き生き推進会議」を立ち上げました。
県ではこれまで,健康寿命の延伸を図るため,生活習慣病の発症・重症化予防やロコモティブシンドローム予防など,介護予防や健康づくりに取り組んできております。
また,高齢者の自主的な健康づくりや社会参加活動にポイントを付与する制度については,県内の多くの市町村が取組を推進しております。
さらに,高齢者の積極的な外出を促すため,県有の常設展示施設の入館・入園料を無料化するなど,高齢者の生きがいづくりにも取り組んでいるところであり,対象施設の入館・入園者の総数も,8月末現在,対前年同月比で約15%増加しております。
推進会議においては,これらの事業や各市町村の独自の取組についての効果的な周知・啓発や,更なる取組の拡大等について具体的に進めてまいります。
また,高齢者のニーズを踏まえた多様な就業機会の確保や生きがいづくりを推進するため,今月から,九州では初めて,県内のシルバー人材センターが取り扱う派遣・職業紹介の業務のうち7業種・7職種について,これまでおおむね週20時間までとされていた就業時間を,週40時間まで可能とする業務要件の緩和を行うこととしました。
県としては,今後とも,高齢者の豊富な経験と知識が生かされるよう,社会参加の場づくりに取り組み,高齢者が生きがいをもって暮らせる鹿児島をつくるために全力で取り組んでまいります。
新たな県政ビジョンの策定については,本県の新たな行政課題や挑戦すべき課題を明確にし,中長期的な観点から,そのあるべき姿や今後の県政の進むべき基本的な方向性等を示すこととしております。
そのため,6月及び7月にそれぞれ鹿児島と東京で開催した有識者委員会の意見等も参考にしながら,現在,全庁的にその策定作業に取り組んでいるところであり,このたび,その骨子案を取りまとめたところであります。
今後,県議会をはじめ,県民の皆様方の御意見も十分にお聞きしながら,更に検討を進め,今年度末を目途に策定したいと考えております。

「知事と語ろう車座対話」については,7月9日に南さつま市,8月14日に知名町,8月15日には与論町において開催しました。
各地域の代表である区長をはじめ,商工や農業,福祉など各分野に携わっている方々と,地域の現状や将来について,率直な意見交換を行ったところです。
今後とも,「聞こう!語ろう!対話の県政」をスローガンに,「県民が主役の県政」を実現するため,多くの現場を訪れて,県民の皆様の声を県政に反映させてまいりたいと考えております。
来年の明治維新150周年に向けて,機運醸成や鹿児島の魅力を広く県内外に発信するため,「かごしま明治維新博」として大々的なプロモーション・イベントを展開してまいります。
8月下旬から,来年放送されるNHK大河ドラマ「西(せ)郷(ご)どん」の鹿児島ロケが県内各地で始まりました。
県としては,大河ドラマをきっかけとした観光客誘致を促進するため,県内外に広く情報発信を行うほか,市町村と連携を図りながら,西(せ)郷(ご)どんゆかりの地を観光拠点として整備を進めているところです。
9月29日からは,3日間の日程で明治維新ゆかりの地でもある甲突川沿いにおいて「甲突川水辺のフェスティバル」を開催いたします。
10月7日には,東京において,鹿児島,山口,高知,佐賀の各県知事による「薩長土肥フォーラム」を開催し,全国に向けた情報発信を行うこととしております。
また,10月15日には,鹿児島港本港区北ふ頭において,明治維新に関連する歴史や文化等を県民の皆さんに気軽に感じてもらえるような「明治維新体感フェス」を開催いたしますほか,カウントダウンイベント等,様々なイベントも実施し,機運の醸成を図りたいと考えております。
今後とも,県をはじめ各市町村・団体等が県内外において「かごしま明治維新博」を展開することにより,鹿児島の歴史や文化等の魅力を広く県内外にアピールしてまいります。
 観光の振興については,観光動向調査によると,熊本地震の発生を受けて導入された「九州ふっこう割」による回復効果が見られた昨年7月と比較しても,本年7月の国内外からの宿泊客数は6.2%の増となりました。
 特に,外国人観光客については,台湾や,LCCが就航した香港からの観光客が大幅に増加したことなどにより,7月の宿泊客数は,対前年同月比で51.2%の増となるなど,引き続き順調に推移しております。
 8月からは,JR西日本と連携し,関西地区で大規模プロモーションを展開しているところです。また,今月1日から,県内各地への誘客・周遊を図るため,タクシー・レンタカーの割引を実施するなど,各種の誘客対策に取り組んでいるところであります。
今後とも,多くの方々に本県を訪れていただけるよう,本県のPRやセールス,直行便の更なる増便等の取組を強化してまいります。
クルーズ船の受入については,今年,県全体で160回を超えるクルーズ船の寄港が予定されており,このうち,鹿児島港への寄港は過去最高となる約120回が予定されております。
現在,マリンポートかごしまにおいては,CIQ機能や物販・交流スペースを有するクルーズターミナルなど,本港区北ふ頭においてもソーラスフェンスなどの整備を進めております。7月29日には,マリンポートかごしまにおいて,これまでで最大となる14万トン級の「マジェスティック・プリンセス」が寄港したところであります。
また,日本に寄港しているクルーズ船では最大となる16万トン級を受け入れるため,国の交付金事業を活用し,岸壁の改良などを行い,来年度の始めには供用を開始することとしております。
今後とも,大型化が進むクルーズ船の動向を踏まえ,マリンポートかごしまや本港区北ふ頭を活用しながら,受入体制の整備を着実に推進し,更なるクルーズ船の誘致に取り組んでまいります。
ドルフィンポート敷地や北ふ頭を含む鹿児島港本港区エリアについては,グランドデザインの策定に向けた調査・検討を行うコンサルタントを選定し,「来て見て感動するまちづくり」の観点から,国内外におけるウォーターフロント開発の先進事例やインバウンドの動向を調査・分析するなど,活用方策の検討を着実に進めているところであります。
引き続き,民間の開発事業者等からのアイデアや意見などを聴取しながら,同エリアを国内外から観光客を呼び込むための拠点として,国際的な観光都市の形成が図られるよう,検討を進めてまいります。
奄美の世界自然遺産登録については,奄美大島における推薦区域内の大規模な民有地について,将来にわたって適正な保護管理を行うため,国に協力して公有地化を図ることとし,今議会に土地の取得に係る議案等を提出しております。
また,ユネスコの諮問機関である国際自然保護連合(IUCN)による本県及び沖縄県の現地調査が,10月11日から20日まで実施される予定となっており,国や地元市町村等と連携しながら,適切に対応してまいります。
鹿児島の農林水産物については,全国へ世界へ誇れる素晴らしい素材があふれております。これらの素材のブランド力を高め,国内外にPRして
いくことで,本県の農林水産物の販売力を一層高めてまいります。
トップセールスについては,国内の大手量販店において観光PRと一体となった「鹿児島フェア」や,首都圏での商談会の開催等により,本県産品や観光の魅力をPRしているところです。また,海外では,香港や台湾,シンガポールなどのアジアを中心に,量販店や高級レストランでのフェアの開催や,県主催のレセプションなどを通じて,本県が世界に誇る黒牛,黒豚をはじめとする県産農林水産物や観光のPRを展開しているところであります。
これらの取組や,関係者の皆様の御尽力により,先般取りまとめた,平成28年度の県産農林水産物の輸出額は,前年度に比べて2割増の155億円となり,過去最高となったところです。
また,更なる輸出拡大に向けて,日本からの牛肉輸出が近く解禁される見込みとなった台湾を,他の自治体に先駆けて8月1日と2日に訪問し,大手食肉事業者の会長をはじめ,高級スーパーの社長や食品業界の幹部に対して直接,日本一の和牛生産県である本県産和牛肉をPRしてまいりました。
併せて,今年で就航5周年を迎えた鹿児島・台北線の記念レセプションを開催し,観光・物産関係者へ本県産食材や観光地のPRを行ったところです。また,現地テレビ局など多くのメディアの取材を受け,本県の多彩な魅力を,テレビを通じて直接PRしたところであります。
その他,チャイナエアライン本社を訪問し,引き続き,鹿児島・台湾双方からの利用促進に取り組んでいくことを確認したところです。
国内においては,ブランド力向上策の一環として,東京で最も有名な高級果物店の役員に対し,本県産果物の取扱いについて要請したところ,6月から8月までの約2か月間,パッションフルーツの販売が実現いたしました。
 「大きさ」,「色」,「味」のいずれも優れていることが高く評価され,1個2千円という高値で販売されるなど,好評を博したと聞いております。
 9月7日には,首都圏バイヤー向け商談会である「南の逸品商談会 in Tokyo 2017」において,県内の優良食品のPRを行ったところです。
 また,10月には皆様もよくご存じの,東京の有名な高級スーパーにおいて,本県初となるフェアを開催し,県産品のブランド力の向上を図るほか,11月には札幌の百貨店で開催する鹿児島物産展において,更なる売上増を目指し,県産品のPRを行うこととしております。
 県においては,現在,新たなPR戦略と,農林水産物の輸出促進ビジョンについて,有識者や関係団体の方々の御意見をいただきながら,策定に向けた作業を進めているところであります。引き続き,関係団体等と密接に連携しながら,国内外を問わず,トップセールスに全力で取り組むなど,農林水産物をはじめとした県産品の販売促進や輸出拡大,ブランド力の向上を図ってまいります。
9月7日から11日にかけて宮城県で開催された第11回全国和牛能力共進会については,悲願であった和牛日本一の栄冠に輝くことができました。
日本一の獲得に向けて,前回大会から5年間,一致結束して御尽力をいただいたチーム鹿児島の勝利であります。生産者の皆様の多大なる御労苦や,JAの皆様の熱心な御指導の賜物であり,関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。
「畜産王国鹿児島」の素晴らしさを国内外にアピールするためには,何としても日本一の称号を獲得しなければなりませんでした。今回,和牛オリンピックチャンピオンを獲得したこの機会を逃すことなく,県としては,鹿児島黒牛が日本一の和牛であることを国内外に向け,より一層PRしてまいります。来年の明治維新150周年や,平成32年の鹿児島国体などの機会を十分生かすとともに,更なる輸出拡大に努めるなど,かごしまブランドの確立につなげてまいります。
この,和牛日本一の称号を前面に打ち出し,今後,様々な施策を展開してまいりたいと考えております。県議会の皆様方の御協力をよろしくお願いいたします。
平成34年に本県で開催される第12回全国和牛能力共進会については,8月3日の全国和牛登録協会理事会において「霧島市牧園地区」が開催地として正式に承認されたところです。今後,地元開催となる第12回大会での連覇を目指して,関係機関・団体の皆様とより一層の連携を図りながら,鹿児島黒牛の更なる改良と出品対策に取り組んでまいります。
原子力については,県民の安心・安全が一番だと考えており,防災対策の更なる充実・強化に取り組んでいるところです。
現在,原子力災害時において避難される方の汚染状況を確認する避難退域時検査場所については,候補地の公表に向けて,関係自治体をはじめとする関係者と協議を進めているところであります。
また,安定ヨウ素剤の配布等については,UPZ圏内の居住者のうち,障害や病気により緊急時の受け取りが困難であるなど,一定の要件に該当し,事前配布を希望する住民に安定ヨウ素剤を事前配布する方式の導入や,UPZ圏内からの避難者に対する配布方法及び緊急配布場所の拡充,PAZ圏内の観光客を含めた一時滞在者への対応の拡充など,県民の方々の安全・安心の視点に立った実効性のある案を検討しているところであります。
次回の県原子力安全・避難計画等防災専門委員会において,検討した内容を提示し,委員会の御意見をいただくとともに,県議会での御議論も踏まえまして,環境が整い次第,できるだけ早く実施してまいりたいと考えております。
その他,避難計画の実効性を高めるため,原子力災害時における緊急時のオペレーション等を具体的に示した「川内地域の緊急時対応」を今年度中に見直すこととしております。また,原子力防災訓練については,昨年度の反省点や専門委員会の御意見等を踏まえ,来年2月3日に実施する方向で関係市町などと調整を進めているところです。
安全対策の取組については,今年度,モニタリングポストをはじめ,大気モニタやヨウ素サンプラを追加整備するなど,モニタリング体制の充実・強化を図ることとしており,九州電力においても,川内原発周辺の地震活動をより詳細に把握するために,現在,地震計を増設して地震観測体制の強化を図っております。
いずれにしましても,防災に完璧や終わりはありません。引き続き,県民の安心・安全を確保する観点から,川内原発に係る防災対策の充実・強化に全力で取り組みながら,本県の多様で豊かな自然を活用し,再生可能エネルギーを推進することで原発に頼らない社会づくりに向けた歩みを少しずつ進めてまいりたいと考えております。 
次に,最近の県政の展開の中で主な事項について御報告申し上げます。
国際的な経済連携協定については,7月6日に日本とEUとの間でのEPAが大枠合意に至ったところであります。これを受け,7月19日から20日にかけて,政府のTPP等総合対策本部の副本部長である経済財政・再生担当大臣等に対して,また,8月23日には,齋藤農林水産大臣に直接お会いし,本県農林漁業者の皆様が安心して経営を継続できるよう万全の対策を講じることや,攻めの施策の更なる展開を図るため,県産農林水産物の輸出拡大に向けた環境整備を加速化することなどを要請したところです。
県としては,引き続き,国に対して必要な働きかけを行ってまいります。
茶業の振興については,9月5日から8日にかけて長崎県で開催された全国茶品評会審査会において,最もすぐれた産地に授与される産地賞を普通煎茶10kg部門で受賞したところであり,品質・量ともに日本一を目指す「かごしま茶」の銘柄の確立に寄与するものと考えております。
地産地消の推進については,7月14日に,鹿児島市吉田地区における取組を視察しました。学校給食で使用する野菜を納入している生産者の畑で意見交換を行った後,吉田小学校での食育授業を視察し,給食を食べながら,児童や生産者と交流を行いました。
今後とも,子ども達の間でも地産地消に対する理解が深まるよう,取組を進めてまいります。
林業の振興については,国の林業成長産業化地域創出モデル事業に選定された大隅地域において,木材生産量の増大や収益性の改善,森林資源の循環利用等を図るための構想をとりまとめたところであります。これに基づき,木材需要の創出や再造林の推進などに要する経費を,今回の補正予算に計上したところであります。
水産業の振興については,7月27日に,長島町沿岸域に赤潮が発生したことに伴い,直ちに現場に赴き,状況を把握するとともに,地元漁協等との意見交換を行ったところであります。今後とも,赤潮対策については,関係者と一体となり,スピード感をもって対応してまいります。
依存症対策については,アルコールなどの依存症患者とその家族を支援するため,精神科医等が医療や生活・就労等に関する相談に応じる依存症専門の相談窓口を,明日15日に,新たに県精神保健福祉センター内に開設いたします。今後とも,依存症患者とその家族への適切な治療,回復への支援が進むよう努めてまいります。
自殺対策の推進については,「誰も自殺に追い込まれることのない社会の実現」を目指し,様々な問題から精神的に苦悩している方々への相談に365日・24時間対応できるよう,相談員の養成・確保について,関係団体等との協議を進めてまいります。
先般,今年度の全国学力・学習状況調査の結果が公表されました。本県の結果は,小学校のA問題以外は全国平均を下回る状況でありました。
調査結果を厳しく受け止め,児童生徒の学力向上について,平成32年度から小学校の新学習指導要領が全面実施されること等も踏まえ,教員の指導力の向上を図りながら,確かな学力の定着に努めてまいります。
県大会等へ参加する離島の中・高校生への支援については,参加に要する経費の一部を助成する制度を新たに創設したところであり,7月末現在で,延べ48校,2,160人の生徒に助成を行ったところです。
今後とも,離島の生徒が大会に参加しやすい環境づくりにつながるよう,制度の着実な運用に努めてまいります。
平成32年の第75回国民体育大会「燃ゆる感動かごしま国体」については,7月18日に開催された公益財団法人日本体育協会理事会において,本県での開催と,会期を平成32年10月3日から10月13日までの11日間とすることが決定されました。
オール鹿児島で天皇杯・皇后杯を必ず獲得するという決意のもと,各競技団体等と連携し,更なる競技力向上に取り組んでまいります。
また,第20回全国障害者スポーツ大会「燃ゆる感動かごしま大会」については,国民体育大会の会期も踏まえ,会期を平成32年10月24日から26日までの3日間とすることと決定しました。
これらの決定を受け,8月8日には,両大会の準備委員会を統合し,「燃ゆる感動かごしま国体・かごしま大会実行委員会」を設置いたしました。さらに,9月9日には,両大会の本県での開催を広く県民へ周知するため,開催決定記念イベント「燃ゆる感動かごしまスポーツフェスタ」を開催したところです。
今後とも,両大会の成功はもとより,鹿児島の多彩な魅力を全国に発信する大会となるよう,市町村や関係団体と連携して,開催に向けた準備を着実に進めてまいります。
大規模スポーツ施設の在り方については,検討委員会において,総合体育館の必要性や機能について検討をいただいているところであり,9月7日には,第2回目の検討委員会を開催したところです。
再生可能エネルギーについては,口之島・中之島周辺海域が,海流発電の適地として,6月に国の海洋再生可能エネルギー実証フィールドに選定されました。
8月には,同海域において,県も協力して,世界初といわれる海流発電の実証試験が実施され,成功裡に終了したところです。
今後とも,本県の多様で豊かな資源を最大限活用した再生可能エネルギーの導入推進に努めてまいります。
起業支援については,今年度から新たに,「起業家スタートアップ支援事業」を実施しており,これまでに67件の起業について支援を決定したところであります。
今後とも,関係機関と連携を図りながら,県内における起業を積極的に支援し,地域の活性化や新たな雇用の創出,若者・女性の活躍の場の拡大等を図ってまいります。
女性活躍の推進については,働く女性が希望を持って活躍できる職場環境・企業風土の改善に向け,昨日13日に企業トップ等を対象にした意識改革のためのセミナーを開催いたしました。女性活躍に積極的に取り組む企業の表彰と事例発表を行い,優れた取組の普及・拡大を図ったところです。
今後とも,女性がいきいきと仕事ができる社会の実現を目指してまいります。
県内の雇用情勢については,7月の有効求人倍率は,前月を0.02ポイント上回る1.23倍であり,高い水準を維持しているところであります。
県としては,新規学卒者などの就職を支援するため,6月から8月にかけて,県内企業に対し,求人枠の確保や求人票の早期提出等の要請を行いました。
また,8月10日には夏の帰省時期にあわせて「UIターンフェアかごしま&県内就職合同面接会」を開催したほか,8月から10月にかけて,高校生とその保護者が職場体験や企業見学等を行う「高校生未来の自分見学会」を開催し,若者の県内企業への就職促進を図っているところであります。
今後とも,国や関係機関と連携しながら,引き続き,雇用の安定・確保に努めてまいります。
7月上旬に発生した九州北部豪雨では,福岡県や大分県において土砂災害等により多くの尊い人命が失われるなど,甚大な被害が発生いたしました。
県としては,九州・山口9県災害時応援協定に基づき,今月1日から,福岡県に3名,大分県に2名の技術職員を派遣し,被災地の復旧に向けて支援を行っているところです。
台風や豪雨が発生しやすい時期は,まだ続きます。県としては,今後とも,市町村や防災関係機関と密接な連携を図りながら,防災対策に全力を傾注してまいりたいと考えております。県民の方々におかれましても,気象情報に十分注意を払っていただくとともに,自宅など周辺の状況を確認し,備えに万全を期していただくようお願い申し上げます。
災害時の対応については,市町村が設置する避難所の管理運営が適切に行われるよう,昨年発生した熊本地震における避難の状況等を踏まえ,県避難所管理運営マニュアルモデルの全面的な見直しを行いました。今回,新たに,平常時から取り組むべき事項,高齢者や障害者等,要配慮者のための福祉避難所確保の必要性,女性や子ども達への配慮,在宅避難者や車中泊避難者への対応などについて追加したところであります。
今後は,同マニュアルモデルを参考に,市町村における避難所管理運営マニュアルの策定や内容の見直しが行われるよう働きかけてまいります。
奄美群島の振興については,平成30年度末に期限切れを迎える奄美群島振興開発特別措置法の延長に向け,市町村,各種団体,民間有識者の意向調査や,アンケート調査などを実施したところであります。
今後,これらの調査結果などを踏まえ,奄美群島の自立的発展に向けた今後の振興開発の方向・方策を明らかにしたいと考えており,国や地元市町村と協力して法の延長に向け最大限の努力をしてまいります。
離島の振興については,本年4月から,特定有人国境離島地域における住民向け航路・航空路運賃の低廉化や輸送コスト支援などに取り組んでおり,住民の負担軽減等が図られているところです。
また,7月から,飲食店の開設や宿泊施設のリニューアル等の民間事業者による創業・事業拡大に対する支援や,体験プランを組み込んだ旅行商品の造成やモニターツアーの実施など,滞在型観光を促進するための取組を開始したところです。
9月末には,国の基本方針に基づき,有人国境離島法に基づく県計画を策定することとしております。
引き続き,奄振法や有人国境離島法に基づく事業を着実に実施するとともに,自然条件等が特に厳しい離島地域における「特定離島ふるさとおこし推進事業」なども活用しながら,離島地域の活性化に取り組んでまいります。
水俣病対策については,7月に認定審査会を開催したところであります。
今後とも,認定申請者の審査を進めるなど,水俣病対策の円滑な実施に取り組んでまいります。
鶴丸城御楼門の建設については,現在,鶴丸城御楼門建設協議会において,技術提案方式による施工業者の選定手続を行っているところであります。
また,岐阜県の「鹿児島県との友好の証プロジェクト実行委員会」から岐阜県産のケヤキを御提供いただくこととなっており,来月14日に岐阜県において贈呈式を,21日には,かごしま県民交流センターにおいて受領式を開催することとしております。
岐阜県の皆様の御厚情に感謝しつつ,今後とも,官民一体となって,着実な建設推進に努めてまいります。
高規格幹線道路である南九州西回り自動車道については,高尾野北インターから出水インター間3.9キロメートルについて,本年度中の供用が予定されており,これにより,出水阿久根道路約15キロメートルが全線供用されることとなります。また,7月19日には鹿児島・熊本両県選出の国会議員等とともに,国に対し予算の確保と整備促進について要請を行ったところであります。
地域高規格道路については,今年度一部供用を予定しております北薩横断道路や都城志布志道路のほか,大隅縦貫道の整備を進めているところです。
高規格幹線道路や地域高規格道路の早期供用に向け,国と一体となって整備に努めてまいります。

 今後とも,「鹿児島に生まれてよかった。鹿児島に住んでよかった。」そう思える鹿児島を目指し,各種施策に全力で取り組んでまいります。
 県議会の皆様方のお力添えを賜りますよう,なにとぞよろしくお願いいたします。

次に,補正予算の概要について御説明申し上げます。
今回の補正予算は,奄美大島における世界自然遺産推薦区域の一部の土地を購入するために必要となる経費や,子どもの生活支援対策実施の必要性等に関する説明会等の開催に要する経費,国の追加内示などに伴う所要の措置を講じることとしております。
補正予算の総額は,一般会計で39億3百万円であり,この結果,補正後の一般会計の予算額は,8,138億72百万円となっております。この財源については,国庫支出金,地方交付税,繰入金などをもって充てることとしております。
また,特別会計の補正予算額は,母子父子寡婦福祉資金貸付事業特別会計の1百万円となっております。
このほか,予算外の議案として,「鹿児島県事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例制定の件」など,条例案4件,その他の議案12件,報告2件となっております。
なにとぞよろしく御審議の上,議決していただきますようお願い申し上げます。

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