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更新日:2018年2月19日

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平成30年第1回県議会施政方針及び予算説明要旨

  平成30年第1回県議会定例会の開会に当たりまして,県政運営についての基本的な考え方を明らかにいたしますとともに,平成30年度予算及び平成29年度補正予算等の概要について御説明申し上げます。

 

[1 県政運営の基本方針]
県政運営の基本的な考え方であります。
私は,知事就任以来,「県民が主役の県政」を実現したい,県民の生活を少しでも良くしたい,その思いで走り続けてまいりました。県内各地で開催している「知事と語ろう車座対話」をはじめ,様々な機会に県民の皆様の声を直接伺い,真摯に耳を傾け,その声を県政に反映させる努力をする,スピード感を持って対応する,そうした県政を進めていきたいとの思いで懸命に取り組んでまいりました。今後とも,この姿勢を貫き,「県民が主役の県政」を実現するため,多くの現場を訪れて,県民の皆様の声を県政に反映させてまいりたいと考えております。
この鹿児島の未来を担うのは子ども達です。人口減少,子どもの数の減少に少しでも歯止めをかけることが必要です。結婚,妊娠・出産の希望がかない,県内どこに住んでいても安心して子どもを産み育てられる環境をつくるため,切れ目の無い支援が重要であります。
 また,子どもたちが家庭の経済状況や地理的条件などにかかわらず,将来の夢や希望に向かって頑張っていける環境をつくっていかなければなりません。さらに,今後ますます働く女性が増え,働き方や暮らし方が多様化する中で,社会全体で子育てを支えようとする気運の醸成を図っていく必要があります。
こうした課題に早急に対応するため,特に喫緊の課題であります,地域における産科医など特定診療科の医師確保に全力を挙げて取り組んでまいります。
 来年度から,鹿児島大学と連携して,産科医が不足する地域の中核的な病院等へ産科医を派遣するほか,医師修学資金貸与制度に産婦人科等の特定診療科枠を設定するなど,新たな取組を実施してまいります。
 また,1月24日には,県内在住の妊産婦の方々と,安心して子どもを産み育てられる環境づくりについて意見交換を行い,「不安や悩みを抱える母親が気軽に相談できる窓口があればいい」といった御意見や,「スマートフォンなどで検索できる子育て支援情報があれば親子で出かける時に役立つ」などの御意見をいただきました。
 これらの御意見も踏まえ,妊産婦の方々が日頃抱えている妊娠・出産,子育てへの不安や悩みなどについて相談しやすい環境づくりや,交流の場の提供,社会全体で子育てを応援する気運の醸成などについて,来年度から新たに「かごしまウェルカムベビープロジェクト」として取り組むこととしております。
子育て世帯にとって住みやすい鹿児島,産み育てやすい鹿児島をつくるため,市町村等とも連携を図りながら,子育て支援に更に力を入れて取り組んでまいりたいと考えており,平成30年度当初予算においては,これまでにない最大規模の346億円の関連予算を計上しているところであります。
また,高齢者の皆さんが住み慣れた地域で,健康でいきいきと安心して暮らせるよう,取組を進めてまいります。年を重ねることは辛いことではなく,素晴らしいことだと感じることができる鹿児島,高齢者が地域の中で生きがいを持って暮らせる鹿児島を,引き続き目指してまいります。
このため,高齢者の自主的な健康づくりや社会参加活動などの互助活動にポイントを付与する制度について,新たに設立したグループや,高齢者が新たに加入したグループにポイントを付与するなど制度の拡充を図ってまいります。
 また,今年度から開始した,県有の常設展示施設の入館・入園料の無料化については,本年1月末時点で当初見込みの約2倍となる1万2千人の高齢者の方々に御利用いただいており,御好評をいただいているところです。来年度も引き続き,無料化を実施し,高齢者の積極的な外出を更に促進してまいります。こうした高齢者の生き生き支援の取組を一層推進するため,平成30年度当初予算において,前年度を上回る関連予算を計上しているところであります。
この子育て支援と高齢者の生き生き支援は私の重点施策の2本柱であります。引き続き,平成30年度も積極的に,重点的に,力を入れて取り組んでいく決意であります。
このため,推進体制の強化も図ってまいります。
県民のくらしに関する保健・福祉の向上に総合的に取り組むため,新たに,「くらし保健福祉部」を設置するとともに,同部内に「子育て支援課」と「高齢者生き生き推進課」を設置することとしており,より一層,施策の推進を図ってまいりたいと考えております。
さて,私も参加しました年末のカウントダウンイベントとともに,明治維新150周年の節目となる記念すべき年が盛大に幕を開けました。NHK大河ドラマ「西郷どん」の放送もスタートし,国内外からの注目がこの鹿児島に集まっております。昨年から「かごしま明治維新博」として大々的なプロモーションやイベントも展開しているところであります。
そして,来る5月には,歴史的なイベントとして,「明治150年記念式典」を開催することとしております。
幕末という時代の大きな変革期に,未知の時代を切り拓いた先人たちの志や行動力など明治の精神を学び,次の世代にしっかり継承するため,子どもたちの記憶に残る式典にしたいと考えております。
そして,オール鹿児島で官民一体となって,明治維新の偉業を成し遂げた自信と勇気にあふれる鹿児島を取り戻そうという気運を,大いに盛り上げていきたいと考えております。
このように,今年はまさに,国内外から多くの人々をこの鹿児島に呼び込み,本県が有する多彩な魅力や強み「ポテンシャル」を体感していただき,感動してもらう絶好の機会であります。
昨年,本県を訪れた外国人観光客やクルーズ船の寄港数は,過去最高を記録いたしました。また,第11回全国和牛能力共進会宮城大会において悲願の「和牛日本一」に輝いた鹿児島黒牛をはじめ,黒豚,ブリ,カンパチなどの優れた県産農林水産物について,平成28年度の輸出額が過去最高となっております。今,鹿児島に吹いている追い風を更に上昇気流に乗せて,この勢いをどんどん加速させていかなければなりません。来年,そして「燃ゆる感動かごしま国体・かごしま大会」を控えた再来年へと,この良い流れをつなげられるよう,「新しい力強い鹿児島」の実現に向けて,各般の施策に全力で取り組んでまいります。
私が目指す鹿児島は,一貫して一つであります。「鹿児島に生まれてよかった。鹿児島に住んでよかった。」そう思える鹿児島を目指し,これからも全力で走り続けてまいります。
県議会の皆様方をはじめ,県民の皆様方の御理解と一層の御支援を心からお願い申し上げます。

[2 予算編成の大綱]
 次に,平成30年度の予算編成の大綱について申し上げます。
我が国経済は,緩やかに回復しております。また,先行きについては,雇用・所得環境の改善が続く中で,各種施策の効果もあり,緩やかな回復が続くことが期待されますが,海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響に留意する必要があるところであります。
県内経済については,有効求人倍率が高水準で推移し,緩やかに回復しているところであります。
国においては,平成30年度予算などにおいて,一億総活躍社会の実現に向けた取組に加え,「生産性革命」と「人づくり革命」を車の両輪とする「新しい政策パッケージ」の推進を図る一方,「経済・財政再生計画」に基づき,我が国財政の厳しい状況を踏まえ,歳出改革等を着実に推進し,経済再生と財政健全化の双方の実現に向けて取り組むこととしております。
県としては,まず,平成29年度3月補正予算において,国の補正予算に対応し,世界に挑戦する競争力のある農林水産業の実現や子育て支援の取組,地域の成長力の底上げに資する公共事業に要する経費など,175億円余りを計上しているところであります。
その上で,平成30年度当初予算編成に当たっては,「行財政運営戦略」を踏まえた行財政改革を着実に進めながら,魅力ある本県の素材「ポテンシャル」を最大限に生かし,新たな県政ビジョンで示す将来像の実現に向けた取組を進めつつ,子どもからお年寄りまで全ての県民が安心して明るい展望を持って暮らせる社会を目指し,「新しい未来への航海 どんどん前進」するための予算として編成を行ったところであります。
その結果,平成30年度一般会計当初予算の規模は8,107億62百万円となり,平成29年度当初予算に対し0.1パーセントの増となったところであります。
 この間,行財政改革推進プロジェクトチームを中心として,事務事業見直しをはじめとする歳入・歳出両面にわたる徹底した行財政改革に取り組んだ結果,財政収支の見通しにおいて見込まれた78億円の収支差額を解消し,財源不足の生じない予算編成ができたところであります。平成30年度末の財政調整に活用可能な基金残高も,250億円を確保できる見込みとなっております。
 また,財政健全化に向けても着実に取り組んでいるところであります。
平成30年度末の県債残高見込みについては,臨時財政対策債などを除いた本県独自に発行する県債の残高ベースで比較すると,213億円減らして1兆777億円となりました。また,総額ベースで比較しても131億円の減となるなど,行財政改革にしっかりと取り組むことにより,着実に減少してきております。
また,企業会計を除く特別会計の予算規模は,平成30年4月から,県が国民健康保険の財政運営主体となることに伴い大幅に増加し,3,996億75百万円となっております。
企業会計は,病院事業特別会計で210億56百万円,工業用水道事業特別会計で6億8百万円となっております。
国においては,「経済・財政再生計画」に基づく国・地方の基礎的財政収支の黒字化という財政健全化目標は堅持し,歳出改革等を着実に実行することとしております。また,目標達成時期を含めた新たな計画を示すこととしており,今後厳しい財政運営が予想されるところであります。
このような国の動向にも的確に対応しつつ,持続可能な行財政構造を構築するため,引き続き,歳入・歳出両面にわたる徹底した行財政改革に取り組んでまいります。
 併せて,景気回復の動きが確実なものとなり,地域経済の活性化と雇用の安定・確保が図られなければなりません。本県が有する「健康・癒やし・長寿」に有益な地域資源,いわゆる「鹿児島のウェルネス」を活用した観光振興や,農林水産物の販路・輸出拡大などの「攻めの農林水産業」の展開,IoT,AIなどの革新的技術の導入による,生産性の高い,競争力のある産業の振興を図るなど,県勢発展や県民福祉の向上につながる各般の施策の充実に努めてまいります。

[3 主要施策の概要]
以下,主要施策の概要について申し上げます。
第一は,「誰もが個性と能力を発揮し活躍できる社会の実現」であります。
 高齢者の皆さんが住み慣れた地域の中で,役割や生きがいを持ち,地域社会の担い手として,いきいきと活躍できる鹿児島,健やかで安心して暮らせる鹿児島を目指してまいります。
昨年8月に設置した「県シニア元気生き生き推進会議」については,これまで,県の取組と課題の報告や,課題解決に向けた協議,地域において高齢者の活動促進に実践的な取組を行っている方々からの意見聴取等を行い,昨年12月には高齢者の健康づくり・生きがいづくり等に関する提案をいただいたところです。
 県としては,これまでの協議内容等も踏まえ,地域づくりの担い手となる人材育成のほか,新たに,介護の現場等における高齢者の就労促進に向けた取組など,更なる取組の拡大を進めてまいります。
 認知症対策については,新たに「県民週間」を設け,認知症に対する正しい理解等に向けた普及啓発に努めるとともに,認知症の人やその家族の支援体制の強化などに取り組んでまいります。
男女共同参画の推進については,平成30年度を初年度とする第3次県男女共同参画基本計画に基づき,意識啓発,人材育成等を進めるなど,性別にかかわりなく個性と能力を発揮できる男女共同参画社会の実現に向けた取組を積極的に推進してまいります。
 また,女性の活躍推進については,企業を対象としたフォーラムの開催や,女性活躍に積極的に取り組む企業の表彰,女性の能力発揮のための支援などに取り組むほか,出産・子育て等により離職し,再就職を希望する女性に対して,就職活動に必要な知識等を習得するための研修を実施することとしております。
今後とも,女性がいきいきと仕事ができる社会の実現を目指してまいります。
 障害者施策の推進については,県民の障害に対する理解の促進などに引き続き取り組んでまいります。また,来年度から,地域での自立した生活や就労定着に向けて助言・指導等の支援を行う新たなサービスを提供し,障害者の自立と社会参加を促進してまいります。
 福祉ニーズの多様化・複雑化に伴い,複合的な課題を有する個人や世帯のニーズに的確に対応するため,市町村と連携して,住民主体の課題解決能力の強化や,包括的な相談支援体制の整備に取り組んでまいります。

 第二は,「地域を愛し世界に通用する人材の育成と文化・スポーツの振興」であります。
 鹿児島は,明治維新を成し遂げた多くの人材を輩出いたしました。これら郷土の先人に学びつつ,郷土を愛する態度を養い,将来の鹿児島を担う人材を育成することが重要であります。
 本県の教育,学術及び文化の振興に関する総合的な施策を示す県教育大綱及び,教育の振興に関する施策の総合的かつ計画的な推進方策を示す県教育振興基本計画について,来年度,新たな大綱と計画を策定することとしております。 
児童生徒の学力向上については,思考力,判断力,表現力等の育成を図る必要があります。教員の指導力向上などの取組を進め,確かな学力の定着に努めてまいります。
また,新たな学習指導要領を踏まえ,英語教育の早期化やプログラミング教育の導入に向け,適切な準備に取り組んでまいります。
本県の学校教育の中で重要な役割を果たしている私立学校については,教育条件の維持・向上,学校経営の健全性を高めるための助成を行うなど,引き続き魅力ある私立学校づくりのための支援を行ってまいります。
 いじめを含め様々な悩みを抱える児童生徒に対する相談体制については,これまでの24時間体制の電話相談に加え,SNSを活用した相談体制の在り方を検証するなど,相談体制の充実を図り,いじめの未然防止・早期発見に全力を挙げて取り組んでまいります。
また,特別支援教育の取組も充実してまいります。
これまで,特別支援学校のない離島において高等部訪問教育を実施しておりましたが,来年度から,特別支援学校高等部支援教室として喜界島と屋久島において設置することとしております。
 農業先進県鹿児島にとって,農業の担い手確保は極めて重要であります。
先般,市来農芸高校を訪問し,生徒の皆さんと将来の夢や進路,将来の鹿児島の農業等について意見交換いたしました。将来の農業を担う若者の志や率直な思いを聞き,大変頼もしく感じたところであります。今後とも,農業の担い手育成・確保に努めてまいります。
また,県立高校の寄宿舎において,生徒の生活環境の改善を図るため,来年度以降,舎室の空調を順次整備いたします。平成30年度においては,市来農芸高校,鹿屋農業高校,野田女子高校の3校に整備することとしております。
子どもたちが鹿児島の自然,歴史,文化などに触れる機会を増やし,郷土についての学びを深め,ふるさとを愛する心を醸成するため,来年度新たに,県有施設における子どもの入館・入園料の土日祝日無料化に取り組むこととしております。
2020年に開催される第75回国民体育大会「燃ゆる感動かごしま国体」及び第20回全国障害者スポーツ大会「燃ゆる感動かごしま大会」については,会場となる鴨池陸上競技場などの整備を着実に進めているところです。また,市町村等の施設整備に対し,引き続き支援を行うこととしております。
「燃ゆる感動かごしま国体」においては,天皇杯・皇后杯を獲得するという決意のもと,危機感を持って,各競技団体等と連携し,オール鹿児島で更なる競技力向上に取り組んでまいります。
 このため,教育委員会から競技力向上対策に関する業務を国体・全国障害者スポーツ大会局に移管し,業務の一元化を図るとともに,同局に「競技力向上対策課」を新たに設置するなど,体制を強化することとしております。
今後とも,両大会の成功はもとより,鹿児島の多彩な魅力を全国に発信する大会となるよう,市町村や関係団体等と連携しながら,開催に向けた準備を着実に進めてまいります。 
大規模スポーツ施設の在り方については,1月25日に第4回の検討委員会が開催され,2月6日に新たな総合体育館の必要性及び機能等についての提言書をいただいたところであります。
今回の提言を受けて,今後,県において総合体育館の整備に関する基本構想を策定したいと考えております。

 第三は,「結婚,妊娠・出産,子育ての希望がかなう社会の実現」であります。
結婚を希望する人の出会いのきっかけづくりをサポートする「かごしま出会いサポートセンター」の活用促進や,「かごしま子育て支援パスポート」の利用拡充を図るなど,引き続き社会全体で結婚,妊娠・出産,子育てを応援する気運の醸成を図ってまいります。
働き方や暮らし方に合わせて,安心して子どもを育てられるよう,認定こども園等の整備や地域における多様な保育サービスの充実を支援してまいります。併せて,保育士等がやりがいを持って働き続けられるよう,処遇改善など保育所等における職場環境の改善を図ってまいります。
また,潜在保育士の復職支援や,保育士の職業としての魅力を伝える取組など,引き続き保育士確保に努めてまいります。
 子どもの医療費については,住民税非課税世帯の未就学児を対象に,医療機関等での窓口負担をなくす制度を本年10月から導入いたします。今後,適正受診の啓発や各市町村における受給者証の作成・配布などの準備を着実に進めてまいります。
子どもの貧困対策についても,重点的に取り組んでまいります。
「子どもの生活支援対策部会」における議論も踏まえ,子育て世帯が生活支援等について相談しやすい環境づくり,ひとり親家庭等への支援の拡充などに取り組むこととしております。
また,教育における経済的負担の軽減にも力を入れて取り組んでまいります。
大学進学など高校卒業後の教育における家計の経済的負担の軽減を図るため,本県独自の給付型奨学金制度を着実に運用してまいります。
県大会等へ参加する離島の中・高校生への支援については,引き続き,参加に要する経費の一部を助成することとし,離島の生徒が大会に参加しやすい環境づくりに努めてまいります。

 第四は,「健康で長生きできる社会の実現と良質な医療の確保」であります。
 がん対策については,平成29年度末に策定する新たながん対策推進計画に基づき,がんの予防・早期発見,がん医療の充実など総合的な対策を推進してまいります。
 平成30年度から,県が市町村とともに国民健康保険の運営を行い,安定的な財政運営や効率的な事業の確保等の国保運営に中心的な役割を担うこととなります。
県としては,昨年11月に作成した「鹿児島県国民健康保険運営方針」に基づき,市町村等と連携を図りながら,国保運営の安定化に努めるなど,この制度改革に適切に対応するため,「国民健康保険課」を新たに設置し,体制強化を図ることとしております。
 地域包括ケアシステムの構築に向けて,高齢者が住み慣れた地域で健やかで安心して暮らせるよう,在宅医療と介護が連携して提供される仕組みの構築を推進してまいります。また,リハビリ関係の職能団体と協働して,介護予防に関する効果的な対応策の検討などに取り組んでまいります。
 総合的な医師確保対策については,医師修学資金の貸与や臨床研修医の確保,医師の勤務環境の改善などに取り組んでまいります。
救急医療体制の充実・強化については,ドクターヘリの円滑な運用に努めてまいります。また,救急医療従事者の育成・確保や,救急病院の設備整備などの支援を行ってまいります。

 第五は,「豊かな自然との共生と地球環境の保全」であります。
奄美の世界自然遺産登録については,本年5月頃のIUCNによる勧告を踏まえて,6月24日から7月4日までバーレーン王国で開催される世界遺産委員会において,登録の可否についての決定がなされる予定となっております。
県としては,世界自然遺産としての価値を維持し,自然環境の保全と利用の両立を図るとともに,地域の気運を醸成するため,パブリックビューイングや登録記念イベント,シンポジウムの開催などを行ってまいります。 今後とも,国や地元市町村等と連携しながら,登録に向けて必要な取組を着実に進めてまいります。
 鳥獣による農林業,自然生態系への影響も深刻な状況となっておりますことから,新たにICTも活用しながら鳥獣個体群管理を行い,農林業の健全な発展や自然生態系の維持を図ってまいります。
水俣病対策については,昨年11月に認定審査会を開催し,審査会の答申を受けて,12月に申請者に結果を通知したところであります。
今後とも,認定申請者の審査を進めるなど,水俣病対策に取り組んでまいります。
 奄美大島など県内離島の海岸において油の漂着が確認されており,現在,県,市町村の職員を中心に,住民の方々の御協力もいただきながら,懸命に回収作業を行っているところです。先般,私も現地を調査し,状況を確認するとともに,回収作業に引き続き全力で取り組むよう,現地にて指示を行ったところであります。
再生可能エネルギーについては,平成29年度末に策定する新たな導入ビジョンに基づき,来年度から新たに,事業者等が行う技術調査や事業可能性調査に対する支援,再生可能エネルギーを生かしたまちづくりのための研修会の開催などに取り組んでまいります。
これらの取組により,再生可能エネルギーの供給においてトップクラスとなる「エネルギーパークかごしま」の実現を目指してまいります。

 第六は,「安心・安全な県民生活の実現」であります。
先月12日に,鹿児島市と共同で,島外避難を内容とした桜島火山爆発総合防災訓練を実施いたしました。また,口永良部島や霧島山の新燃岳については,入山規制となる噴火警戒レベル3の状況が続いており,今月9日には霧島山の御鉢に,火口周辺規制となる噴火警戒レベル2が発表されたところであります。県としては,今後とも,関係市町等と密接な連携をとりながら,防災対策に取り組んでまいります。
弾道ミサイルを想定した住民避難訓練については,国等関係機関と連携し,先月10日に徳之島町において実施したところであり,今後とも,弾道ミサイル飛来時の行動について,住民理解の促進に努めてまいります。
 豪雨等に伴う自然災害を未然に防止するため,最大クラスの大雨を前提とした浸水想定区域や土砂災害警戒区域などの指定推進,水位情報など各種防災情報の提供に努めるほか,水位計の増設や水位周知河川等におけるホットラインの構築などに取り組んでまいります。また,引き続き,寄洲の除去を着実に進めてまいります。
原子力については,県民の安心・安全が一番だと考えており,防災対策の更なる充実・強化に取り組んでいるところです。
今月3日には,約190機関,4,400人が参加するなど,大規模な原子力防災訓練を,国や関係市町と連携して実施し,情報伝達や事態の進展に応じた段階的避難などの手順を確認したほか,県原子力安全・避難計画等防災専門委員会の意見等も踏まえ,コミュニティFMなどを活用した情報伝達や,熊本県津奈木町への広域避難を実施しました。
そのほか,安定ヨウ素剤の緊急配布や,原子力災害拠点病院である鹿児島大学病院と連携し,被ばく傷病者への対応訓練なども実施したところであります。
防災対策については,避難計画の実効性を高めるため,原子力災害時において避難される方の汚染状況を確認する避難退域時検査場所について,関係自治体等と協議し,候補地21箇所を選定したところであり,また,避難時における様々な状況を想定した避難時間シミュレーションも行うこととしております。
特別要請に基づき九州電力が行うこととなった,避難に関する支援のうち,福祉車両については,30キロ圏内の全市町へ今年度末までに配備される見通しとなったほか,側溝の蓋の設置など避難道路の改善については,準備が整った箇所から随時着工されているところであります。また,原発周辺の地震活動をより詳細に把握するため,地震計12箇所が増設されたところであります。
 安定ヨウ素剤の配布については,PAZ圏内の事前配布率向上,UPZ圏内避難住民への迅速な配布など,県民の方々の安心・安全の視点に立った取組を早期に実施してまいります。
特に,UPZ圏内の受け取りが困難な方々への事前配布については,今年度中に準備を整え,来年度のできるだけ早い時期に実施してまいりたいと考えております。
いずれにしましても,防災に完璧や終わりはありません。引き続き,県民の安心・安全を確保する観点から,川内原発に係る防災対策の充実・強化に全力で取り組みながら,本県の多様で豊かな自然を活用し,再生可能エネルギーを推進することで原発に頼らない社会づくりに向けた歩みを少しずつ進めてまいりたいと考えております。
家畜防疫対策については,先月,香川県の養鶏農場で高病原性鳥インフルエンザの発生が確認されるなど,全国的に発生リスクが高まっております。県では,各農場における飼養衛生管理基準の遵守の徹底を図っており,現在,家畜伝染病予防法に基づき,全ての農場において緊急消毒を実施しているところであります。
今後とも,関係機関・団体と一体となって,養鶏場への侵入防止対策に万全を期してまいります。
性暴力被害者等の支援については,より相談しやすく,支援を受けやすい環境を整備するため,「性暴力被害者サポートネットワークかごしま」に,新たに専門のコーディネーターを配置し,ワンストップ支援センターとしての機能の充実・強化を図ってまいります。
消費者行政の推進については,依然として高齢者等の消費者被害が跡を絶たないことから,今後とも,県民の方々の消費生活の安定・向上のため,消費者教育の推進や相談体制の強化に取り組んでまいります。 
食品等の安心・安全の確保については,県産食品の更なる輸出拡大や食品安全対策の推進を図るための専門人材の育成が求められております。
県としては,国や民間企業等とともに,鹿児島大学が取り組む日本初の食品安全に関する人材育成プロジェクトに参画し,専門人材の育成を通じた食品産業の発展等に努めてまいります。

 第七は,「暮らしが潤い世界につながる県土の創造」であります。
高規格幹線道路である東九州自動車道については,かねてから早期供用を要望していた鹿屋串良から志布志間19.2キロメートルにおいて,平成32年度までの開通が示されたところであります。
今後とも,高規格幹線道路等の早期供用に向け,国と一体となって,引き続き整備に努めてまいります。
指宿有料道路のETC設置については,明日から,山田料金所において上下あわせて4レーンを供用することとしております。これまでの2レーンの供用により,従来,慢性的に発生していた朝夕の渋滞が緩和されたところであり,更なる利便性の向上が図られるものと考えております。
本年度,国の新規事業として採択された「志布志港国際バルク戦略港湾整備」については,先月13日に着工式典を開催したところであり,「鹿児島港臨港道路鴨池中央港区線」については,2月25日に着工式典を開催いたします。今後,両事業に予算が重点配分され,できるだけ早期に整備されるよう,国や地元市と連携して取り組んでまいります。
鹿児島空港の国際化促進については,イン・アウト双方からの利用促進策等により,香港線等の増便が図られたことなどから,平成29年の国際線の利用者数は,過去最高を記録した平成28年の19万人を大幅に上回る28万人となりました。今後も利用者数の増加が見込まれますことから,現在,国際線ターミナルビルの機能強化について,国や空港ビル会社等と協議を進めているところであります。
県としては,引き続き,国際定期路線の維持・拡充や,空港機能の強化に取り組んでまいります。
また,奄美空港についても,平成29年の空港利用者が過去最高となりました。世界自然遺産登録も見据え,引き続き旅客ターミナルビルの拡張を支援してまいります。
屋久島空港については,ジェット機の就航に必要な滑走路の延伸に向け,基本計画作成など必要な事前調査を行い,事業化に向けた取組を着実に推進してまいります。

 第八は,「個性を生かした地域づくりと奄美・離島の魅力の発揮・振興」であります。
先月25日から27日にかけて,全国の関係者等が本県に集い,「第4回日本ジビエサミット」が開催されました。ジビエの流通や地域資源としての活用に関するセミナー等を通して,ジビエに対する理解促進が図られたものと考えております。
奄美群島の振興・発展を図る上で,来年度末で期限を迎える奄美群島振興開発特別措置法については,何としても延長を実現しなければなりません。今年度実施した総合調査の結果について,今議会において御議論いただいた上で報告書を取りまとめ,国の審議会に提出することとしております。
今後とも,県議会や県選出の国会議員の皆様,地元市町村と一体となって国に対し法延長を働きかけてまいります。
離島の振興については,特定有人国境離島地域における航路・航空路運賃の低廉化や輸送コスト支援などを着実に実施してまいります。また,自然条件等が特に厳しい離島地域における特定離島ふるさとおこし推進事業などを実施し,離島地域の活性化に取り組んでまいります。
先月12日に,鹿屋市柳谷町内会,通称「やねだん」を訪問し,子どもから高齢者まで一体となった地域づくりの取組を視察し,大変感銘を受けたところです。
県としては,今後,地域コミュニティ,NPO,企業などによる地域課題の解決等に向けた取組が活発に行われる地域社会の形成を図るため,地域におけるコミュニティ・プラットフォームづくりの促進等に,市町村と連携を図りながら取り組んでまいります。

 第九は,「人・モノ・情報が盛んに行き交う「KAGOSHIMA」の実現」であります。
まず,明治維新150周年の取組についてであります。
近代日本の礎をつくったこの鹿児島から全国的な気運を盛り上げ,鹿児島の魅力を広く発信するとともに,先人達の業績を後世に伝えるため,5月25日に「明治150年記念式典」を開催し,更に,翌26日にかけては,子ども達をはじめ,幅広い世代にも参加してもらうような様々なイベントを開催したいと考えております。
併せて,昨年から実施しております「かごしま明治維新博」を,県をはじめ各市町村,企業・団体等が県内外において年間を通じて引き続き展開し,鹿児島ならではの歴史や文化等の魅力を広く県内外にアピールしてまいります。
 さらに,次代の鹿児島を担う若者が,郷土の先人たちの志や行動力に想いを馳せ,今後の鹿児島の在り方などを考える契機とするため,薩摩スチューデントの英国への派遣や作文コンテストの実施など,次世代継承のための取組も実施することとしております。
先月7日には,NHK大河ドラマ「西郷どん」の放送が開始されました。
初回放送日には宝山ホールでパブリックビューイングを行い,私も県内外からの観客の皆さんと一緒に放送を視聴しました。
ドラマのタイトルバックでは,桜島や霧島神宮,龍門司坂,雄川の滝,奄美大島の宮古崎など県内の美しい風景が紹介され,また,ドラマ本編でも随所に鹿児島の景色を折り込むなど,ドラマを通じて鹿児島の魅力が全国に発信されております。
鹿児島市と指宿市にオープンした大河ドラマ館には県内外から多くの方が訪れております。
また,鹿児島市に整備した「歴史ロード“維新ドラマの道”」をはじめ,県内各地の西郷どんゆかりの地を観光地として整備するなど,魅力的なまちづくりを進め,観光客の受入体制を整えているところです。
歴史資料センター黎明館においては,NHKとの共催による大河ドラマ特別展,薩摩焼企画展など,明治維新150周年に関する企画展等を年間を通じて開催してまいります。このため,黎明館については,1月から年間を通じて開館しているところであります。県民をはじめ,観光客の皆さんにも多数御来館いただき,鹿児島の歴史,文化を身近に感じていただきたいと考えております。
県としては,更なる誘客促進を図るため,引き続き関係機関・団体と一体となって,県内外への情報発信や旅行商品の造成促進など,大河ドラマの放送効果を最大限に生かせるよう取り組んでまいります。
クルーズ船の受入れについては,昨年,県全体で153回,このうち鹿児島港で108回と,いずれも過去最高の寄港となりました。
現在,マリンポートかごしまにおいてCIQ機能等を有するクルーズターミナルの整備を進めており,4月7日に供用を開始することとしております。
また,世界最大の22万トン級のクルーズ船が接岸できる新たな岸壁については,クルーズ船社と連名で,国の官民連携による国際クルーズ拠点に応募し,今月14日には,県選出国会議員や県議会議長とともに,国に早期事業化を強く要請したところです。
本港区北ふ頭においては,ソーラスフェンスの整備が完了し,4月13日には初の国際クルーズ船が寄港する予定です。さらに,5万トン級のクルーズ船が寄港できるよう,安全対策の検討などを進めており,来年度には,受け入れたいと考えております。
今後とも,マリンポートかごしまや本港区北ふ頭を活用しながら,受入体制の整備を着実に推進し,更なるクルーズ船の誘致に取り組んでまいります。
ドルフィンポート敷地や北ふ頭を含む鹿児島港本港区エリアの活用方策については,「来て見て感動するまちづくり」の観光の目玉スポットとして,国内外から観光客を呼び込むための拠点となるよう総合的に検討することとしており,先般,複数のイメージを含む調査結果を公表したところです。
来年度は,同エリアのグランドデザインを策定することとしており,有識者等を含めた検討委員会を設置し,様々な方々の御意見を伺いながら検討を進めてまいります。
昨年,本県を訪れた外国人観光客は,11月末時点の速報値で65万人となっており,過去最高を記録した一昨年の48万人を大きく上回っております。
外国人観光客の利便性の向上を図るため,来年度新たに,多言語コールセンターを設置することとしております。今後とも,受入体制の整備を着実に推進し,多くの外国人観光客に本県を訪れていただけるよう,本県のPRを強化してまいります。
新たなPR戦略については,今の時代に合った,より具体的で効果のある戦略として「新鹿児島PR戦略」を策定いたしました。併せて,県の新しいキャッチコピーについて,ポジティブさや躍動感,健康的な力強さをイメージさせる「どんどん 鹿児島」に決定したところです。
今後,同戦略に基づき,新たなキャッチコピーも積極的に活用しながら,国内外に向けて,鹿児島の魅力をどんどんPRしてまいります。
 トップセールスについては,1月14日から16日にかけて訪問したベトナムにおいて,農業農村開発大臣にお会いして,和牛日本一の鹿児島黒牛をはじめとする県産農畜水産物の輸入拡大について直接要請を行いました。併せて,大臣から要請を受けた,農業近代化のための同国からの研修団受入を了承するなど,今後,協力関係を強化していくこととしたところです。
また,文化スポーツ観光大臣ともお会いし,鹿児島・ベトナム間の定期航空路線の開設に向けた協力を要請するとともに,相互の観光振興策について具体的に検討するなど,今後,連携・協力していくこととしたところであります。
さらに,ホーチミンでのレセプションでは,地元マスコミや商社の方々に鹿児島黒牛やブリ,焼酎,黒酢などを実際に召し上がっていただき,たくさんの方々に県産食材の魅力や美味しさをPRしてまいりました。
その後に訪問したフランスにおいては,パリ郊外で開催された国際見本市「メゾン・エ・オブジェ」に出展した薩摩焼をはじめとする本県伝統的工芸品等について,県内生産者と様々な国のバイヤーが商談を行ったほか,パリ日本文化会館での記念レセプションにおいて,その魅力をPRしてまいりました。
さらに,パリ市内の高級フレンチレストランシェフに対し,和牛日本一の鹿児島黒牛をはじめとする県産食材のトップセールスを行ったところです。
国内では,先月31日に東京で開催した「かごしま食の大交流会」において,首都圏の百貨店や大手量販店のバイヤーに対して,県産品の魅力をPRしたほか,翌日の2月1日には,宮城県において現地の卸・小売酒販店,飲料店等を対象とした試飲会や,一般消費者を対象とした,鹿児島の食と焼酎を楽しむイベントを開催し,本格焼酎の販路拡大に向けたPRを行ったところであり,いずれも皆様から好評を得たところであります。
国際的な経済連携協定については,日本とEUとのEPA交渉が昨年12月に妥結に至り,また,米国を除くTPP11は,協定の内容が確定し,来月チリで署名式を行うこととなっております。
国際化の進展は,和牛日本一の鹿児島黒牛やかごしま黒豚,ブリ,カンパチなどの素晴らしい農林水産物に恵まれた鹿児島にとって,大きなチャンスでもあります。引き続き,生産基盤の強化など「守り」を固めながら,これらの素晴らしい素材を世界に向けて打って出る「攻め」の展開につなげていくことが重要であると考えております。
その指針となる「農林水産物輸出促進ビジョン」を年度内に策定し,今後,同ビジョンに基づき,県産農林水産物の輸出拡大を目指し,オール鹿児島で世界に挑戦する競争力のある農林水産業の実現に向けた取組を強力に進めてまいります。
特に,牛肉については,地理的表示保護制度,いわゆるGIに鹿児島黒牛が昨年末登録され,今後,和牛日本一の優位性とGIを最大限に生かしながら,輸出拡大を進めてまいります。
国際交流の促進については,1月に「第19回鹿児島・シンガポール交流会議」を鹿児島で開催し,和牛日本一の鹿児島黒牛をはじめとする農畜水産物・食品のシンガポールへの輸出促進に両地域が一緒に取り組んでいくことなど,経済,観光,文化,青少年等の幅広い分野において9つの事項に合意したところです。
また,本年5月24日から27日にかけて鹿児島市で開催される国際青年会議所アジア太平洋地域会議(ASPAC(アスパック))鹿児島大会については,国内外から約8,200人の参加者が見込まれております。県としては,同大会が円滑に開催できるよう支援を行うこととしております。

 第十は,「革新的技術の導入と競争力のある産業の創出・振興」であります。
IoTやAIなど,革新的技術の導入を促進し,生産性と競争力の向上による県内産業の振興を図ります。
製造業については,IoT,AIなどを活用した生産工程の効率化,省エネルギー化などを促進し,中小企業等の生産性向上や競争力強化を図ってまいります。
また,本県の基幹産業である農業において経営の規模拡大が進む中で,労働力不足が顕在化していることから,IoTやAIなどを活用したスマート農業の研究開発・普及に積極的に取り組み,省力化や生産性の向上を図り,稼げる農業の実現を目指してまいります。
企業立地の推進については,半導体・電子部品関連産業などに代表される国内景気の拡大基調を背景に,今年度はこれまで,過去最多となった平成2年度の53件に次ぐ48件の立地が決定しております。今後とも,鹿児島の特性を生かした企業誘致に努めてまいります。
また,今月7日に台湾において,日台双方の企業連携促進を目的とした「台日産業連携推進オフィス」と産業連携に関する覚書を締結いたしました。今後,この覚書に基づく企業連携を促進するため,県内の経済団体や金融機関等による連携推進会議を設置し,これらの枠組を活用しながら,台湾との連携を通じて,県内中小製造業者の海外への販路開拓・拡大等に取り組んでまいります。
制度創設から30年近く経過した「かごしまブランド」については,近年の生産・流通・消費環境の大きな変化を踏まえ,今年度,有識者や農業関係者,流通関係者等による検討会を開催し,ブランド戦略の見直しを進めているところであります。引き続き検討を進め,本県産農畜産物の更なるブランド力向上に努めてまいります。
林業の振興については,昨年12月に制定された「森林資源の循環利用の促進に関するかごしま県民条例」を踏まえ,関係機関・団体と連携し,担い手となる人材の育成や森林施業の集約化を図りながら,間伐や再造林など森林の循環施業を推進し,多様で健全な森林づくりに努めてまいります。
水産業の振興については,本県水産物の国内外における販路開拓や消費拡大などの取組を支援することとしております。
また,海外で需要の高い養殖ブリの生産拡大と輸出量の増大を図るため,ブリの種苗生産試験を開始することとしており,関係機関と連携しながら人工種苗の供給体制の確立に取り組んでまいります。

 第十一は,「ライフスタイルをデザインできる働き方の創出」であります。
働き方改革については,長時間労働の是正や処遇改善,テレワークの導入など,働きやすい職場の環境整備等に取り組む企業・団体を新たに認定・登録し,支援することとしております。
県内の雇用情勢については,昨年12月の有効求人倍率は1.27倍であり,統計開始以来,過去最高となっているところです。
県としては,新規学卒者をはじめとした若年者の県内定着と都市圏からのUIターン就職を促進するため,引き続き,県内外において合同企業説明会や就職面談会を開催するほか,来年度新たに,県内の企業,大学・短大,専修学校等が一堂に会し,生徒・学生,保護者等に対し,県内企業等の魅力を発信する大規模なフェアを開催することとしております。今後とも,国や関係機関と連携しながら,雇用の安定・確保に努めてまいります。
農林水産業を支える人材の確保・育成については,人口減少や高齢化等に伴う労働力不足が顕在化していることから,関係団体等と連携し,農業法人等の労働力確保に向けた「農業労働力支援センター(仮称)」や,漁業就業者の安定的な確保・育成を図るため「漁業学校」を新たに設置することとしております。

 第十二は,「持続可能な行財政運営」であります。
 国・地方を通じて厳しい財政環境にある中,県民の皆様に対し,将来にわたって必要な行政サービスを提供していくため,「行財政運営戦略」を踏まえた歳入・歳出両面にわたる徹底した行財政改革を着実に推進し,持続可能な行財政構造の構築に,引き続き取り組んでまいります。

[4 歳入予算]
 次に,歳入予算について申し上げます。
平成29年は,本県を訪れる外国人観光客数や国際クルーズ船の寄港数が過去最高を記録いたしました。また,平成28年の農業産出額は前年を300億円上回る4,700億円余りとなり,更に,農林水産物の輸出額は前年度の2割増となる155億円に達しております。
 このような状況の中,平成29年度の県税収入は,個人県民税や法人二税を中心に当初予算比で増収を見込んでおり,平成30年度の県税収入においても,最近における本県経済の動向や県税収入の状況,地方財政計画などを踏まえ,前年度当初予算額に比べ,3.2パーセント増の1,484億19百万円を計上しております。
地方交付税については,地方の財源不足に対応するために地方交付税の代わりに発行する臨時財政対策債を加えた実質的な地方交付税総額で,県税の増などにより,前年度当初予算に比べ2.3パーセント減の2,993億48百万円を計上しております。
県債については,1,020億93百万円を計上しておりますが,臨時財政対策債を除きますと657億6百万円となっており,その抑制的発行に努めております。
使用料・手数料については,必要な見直しを行うとともに,その他の収入についても,それぞれ見込みうる額を計上しております。

[5 平成29年度補正予算及びその他の議案]
 次に,平成29年度補正予算について概要を申し上げます。
 今回の補正予算は,先ほど申し上げました国の補正予算に対応して175億58百万円を計上することとしております。
このほか,保育所等の保育士の処遇改善等に要する経費などの計上,災害復旧事業や公債費などの確定に伴う減額を行う一方,歳入については,県税等が増額となったところであります。
これらの結果,一般会計補正予算の総額は,172億3百万円の減となっております。
このほか,「鹿児島県部等設置条例の一部を改正する条例制定の件」など,条例案31件,その他の議案9件となっております。
なにとぞよろしく御審議の上,議決していただきますようお願い申し上げます。

 県議会の皆様,県民の皆様,鹿児島をどんどん元気にし,鹿児島をどんどん発展させ,鹿児島をどんどん暮らしやすい県に,一緒にしていきましょう。どうぞよろしくお願いいたします。

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