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更新日:2018年6月4日

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平成30年第2回県議会提案理由説明要旨

平成30年第2回県議会定例会の開会に当たりまして,当面する県政の諸問題の推移及び今回提案しております議案その他の案件につきまして,概要を御説明申し上げます。

まず,霧島山硫黄山の噴火に伴う川内川への影響に対する対応等について御報告申し上げます。
硫黄山の噴火活動に伴い,4月下旬以降,川内川上流の宮崎県の長江川において,強酸性化や,環境基準値を大きく上回るヒ素,カドミウム等の重金属類が検出されるなど,水質の悪化が確認されました。また,伊佐市や湧水町などの川内川上流域では,白い濁りと魚の大量の死骸の漂着が確認されたところであります。
こうした事態の発生を受け,県としては,直ちに現地の状況等を調査するとともに,情報連絡体制を立ち上げました。
また,5月5日と6日には湧水町と伊佐市に出向き,地元首長や農業,漁業関係者と意見交換を行ったところであります。
さらに,5月9日には,火山,農業等の専門家にもご参加いただき,川内川水質問題対策本部会議を開催いたしました。水質調査の結果は,長期的な視野で分析する必要がある,などの御意見をいただいたところです。
 このような中,両市町において川内川を水源として水田農業を行っている地域では,「伊佐米」,「湧水米」のブランドを守るため,今期の水稲の作付けを中止するという重い決断をされたところであります。
水稲の作付けを断念された生産者の皆様が,安心して営農活動を継続できるようにしなければなりません。5月8日には,齋藤農林水産大臣に面会し,水田活用の直接支払交付金の財源確保など,6項目にわたる農家へのきめ細やかな対応について要請を行ったところであります。
こうした中,5月23日に,農林水産省から生産農家に対する支援策が示されました。その内容は,要望項目に沿った手厚いものであり,この支援策の活用により,代替作物を作付けする農家については,主食用米を作付けした場合と遜色ない所得を確保するための道筋が示されたものと考えております。翌24日には湧水町に出向き,伊佐市,湧水町の関係者に対して,支援策の内容やこれまでの県の取組について説明するとともに,意見交換を行い,今後の対応について認識の共有を図ったところであります。
また,代替作物として栽培される飼料作物の受入れについて,県内の JA直営農場や大規模畜産農家などに対し,協力要請を行ったところであります。さらに,九州・山口の各県知事あて,飼料作物の受入れについて書簡により依頼するとともに,5月22日に佐賀県で開催された九州地方知事会議においても,直接,協力要請を行ったところであります。
また,5月29日には,齋藤農林水産大臣に再度面会し,短期的な支援だけではなく,中長期的な支援についても改めてお願いをしたところであります。
県としても,今回の問題に対して,原因究明や短期的な対策はもろちん,中長期的な対策についても検討しているところであります。引き続き水質等の監視・調査を実施し,適切に情報を共有・提供しながら,国,宮崎県,地元市町,鹿児島大学など関係機関と連携して,万全な対策を講じてまいります。
 秋篠宮同妃両殿下の御臨席を賜り,5月25日に「明治150年記念式典」を開催いたしました。明治維新200年に向けて,この鹿児島の未来を担うのは子ども達です。郷土の先人達の志を後世に伝えるため,県内外からの招待者も含め,3,000人を超える方々に御参加いただきましたが,そのうち,約2,300人は県内の小・中・高校生に御参加いただいたところであります。
同式典においては,過去から現在,そして未来に向けて,子ども達が先人たちの志をつないでいくというコンセプトのもと,小・中・高校生代表による「県民決意のことば」や,高校生による公開ディスカッション等も行いました。近代日本の礎をつくったこの鹿児島から全国的な気運を盛り上げ,鹿児島の魅力を発信するとともに,子ども達の記憶に残る歴史的な記念式典となるよう努めたところであります。
翌26日には,県総合体育センター体育館において,今回が初めての試みとなる薩長土肥警察音楽隊による総勢120人の合同演奏や,里アンナさんによる島唄ライブなどのステージイベントを開催いたしました。
この2日間,多くの子ども達,県民の皆様には,明治維新についての理解を深め,未来を考えていただく良い契機になればとの思いで,式典,イベントを開催させていただいたところです。
明治維新150周年の維新博第二幕として,今後も,様々なイベントやプロモーションを展開するとともに,薩摩スチューデントの派遣をはじめとした,次世代へ継承するための取組を進めてまいります。
さらに,この明治維新150周年を記念して,後世に残していくための取組も進めてまいります。城山を背景に建ち,城下町として発展してきた,薩摩藩のシンボルであった鶴丸城御楼門の建設については,9月上旬に起工式を行うこととしております。2020年3月の完成に向け,今後とも,官民一体となって着実な建設推進に努めてまいります。
 このほか,NHK大河ドラマ「西郷どん」関連では,県内2か所の大河ドラマ館の入館者が,5月末時点で合わせて24万人を超えるなど,西郷どんゆかりの地を含め,県内外から多くの方々が訪れております。
 県としては,この気運を更に盛り上げていくため,引き続き,関係機関・団体と一体となって,県内外への情報発信や誘客促進などに取り組んでまいります。
人口減少,子どもの数の減少に少しでも歯止めをかけることが必要です。結婚,妊娠・出産の希望がかない,県内どこに住んでいても安心して子どもを産み育てられる環境をつくるため,切れ目のない支援が重要であります。
また,高齢者の皆さんが住み慣れた地域で,健康でいきいきと安心して暮らしていけるようにしなければなりません。
平成30年度においても,子育て支援と高齢者の生き生き支援は,県政の重点施策の2本柱であります。積極的に,重点的に,力を入れて取り組んでまいります。
「知事と語ろう車座対話」については,4月1日に屋久島町,28日に東串良町,29日に肝付町,5月13日に阿久根市において開催しました。
各地域の代表である自治会長をはじめ,農業や観光,商工など各分野に携わっている方々と,地域の現状や将来について,率直な意見交換を行ったところです。
今後とも,「聞こう!語ろう!対話の県政」をスローガンに,「県民が主役の県政」を実現するため,多くの現場を訪れて,県民の皆様の声を県政に反映させてまいりたいと考えております。
「鹿児島に生まれてよかった。鹿児島に住んでよかった。」そう思える鹿児島を目指し,各種施策に全力で取り組んでまいります。
県議会の皆様方のお力添えを賜りますよう,なにとぞよろしくお願いいたします。

 次に,最近の県政の展開の中で主な事項について御報告申し上げます。

(誰もが個性と能力を発揮し活躍できる社会の実現)
高齢者の生き生き支援については,今年度から新たに,健康・生きがいづくりの取組を行う自治会・NPO等の団体が行う活動立上げや,市町村が行う活動体制・基盤づくりに対する支援を行ってまいります。
また,元気な高齢者が,福祉の現場において貴重な担い手として地域で活躍できるよう,介護施設における就業を支援するため,6月5日から職場体験を行う施設について,来月からは体験希望者について,それぞれ募集を開始することとしております。
県有の常設展示施設の入館・入園料の無料化については,昨年度は当初見込みの約2倍となる1万5千人の高齢者の方々に御利用いただいており,御好評をいただいているところです。今度とも,高齢者の積極的な外出を更に促進してまいります。
県としては,これらの取組を通じて,高齢者の皆さんが住み慣れた地域の中で役割や生きがいを持ち,地域社会の担い手として,いきいきと活躍できる鹿児島,健やかで安心して暮らせる鹿児島を目指してまいります。
 認知症対策については,世界アルツハイマーデーである9月21日を含む一週間を「認知症を理解し一緒に歩む県民週間」として新たに設定し,広く県民に周知するため,県民週間の初日となる9月16日にシンポジウムを開催することとしております。
 女性の活躍推進については,積極的に取り組む企業の優良事例等を県のホームページやパンフレット等で情報発信することにより,県内全体への取組の拡大を図ってまいります。
障害者スポーツの振興と社会参加の促進については,5月20日に県立鴨池補助競技場等において第12回県障害者スポーツ大会を開催し,約1,000人の選手が日頃の練習の成果を発揮されました。
2020年に本県で開催される第20回全国障害者スポーツ大会「燃ゆる感動かごしま大会」に向けて,障害者スポーツの普及・拡大に努め,参加選手の確保・育成を図ってまいります。

(地域を愛し世界に通用する人材の育成と文化・スポーツの振興)
特別支援教育の充実については,鹿児島市南部地区における特別支援学校の整備について,これまでも県議会や保護者の方々から御要望をいただいておりましたことから,3月23日に桜丘養護学校を訪問し,その学習環境を実際に確認してまいりました。児童・生徒数の増加による過密化の現状を確認するとともに,保護者の方々から御意見をいただく中で,少しでも早く整備して欲しいとのたくさんの御要望をいただきましたことから,できるだけ早く決断しなければならないと考え,鹿児島市南部地区に高等部を含めた特別支援学校を整備することを決断したところであります。
このため,今議会に基本構想を策定するための補正予算を計上しているところです。
また,これまで特別支援学校のない離島において,高校校舎を活用して実施してきた高等部訪問教育を,本年4月から特別支援学校高等部支援教室として,これまでの徳之島に加え,喜界島,屋久島で新たに開始したところです。
いじめ再調査については,いじめ防止対策推進法,及び文部科学省が定める「いじめの重大事態の調査に関するガイドライン」に基づき,公平性・中立性を確保するとともに,御遺族の思いに寄り添って再調査を行うため,先般,新たに「鹿児島県いじめ再調査委員会条例」を制定したところです。
 同条例制定以降,御遺族の要望を直接お聞きする機会を速やかに設けるなど,御遺族とのやり取りを行いながら,職能団体や大学,学会に対し,いじめ調査に関する経験をお持ちの方などで,公平性・中立性が担保された方の推薦を依頼するなど,第1回再調査委員会の開催に向けた準備を進めているところです。
引き続き,公平性・中立性を確保するとともに,委員が決まり次第,速やかに委員会を開催し,御遺族の思いに寄り添って再調査を行ってまいりたいと考えております。
7月19日から「第39回霧島国際音楽祭」を開催し,国内外から著名な音楽家や多数の受講生を迎え,みやまコンセールを中心に,離島を含む県内各地で多彩なコンサートなどを実施します。
また,若手音楽家の育成を図るなど,アジアを代表する音楽祭としての評価を更に高めるよう取り組んでまいります。
「県民の日」の制定については,5月31日に各界の有識者等で構成する第1回目の検討委員会を開催いたしました。今後,県議会をはじめ,県民の皆様方の御意見も十分にお聞きしながら,本年中の制定に向けて取り組んでまいります。
2020年開催の第75回国民体育大会「燃ゆる感動かごしま国体」及び第20回全国障害者スポーツ大会「燃ゆる感動かごしま大会」については,3月に白波スタジアムの大型映像装置の設置や,鴨池庭球場のコートの改修を終えるなど,計画どおり着実に県有施設の整備を進めております。
また,会場地市町村等の施設整備に対する支援や,公式ポスターデザインの公募,募金・協賛企業の募集等も行っているところです。 
「燃ゆる感動かごしま国体」での天皇杯・皇后杯の獲得に向け,引き続き,各競技団体等と連携し,オール鹿児島で更なる競技力向上に取り組んでまいります。
 今後とも,両大会の成功はもとより,鹿児島の多彩な魅力を全国に発信する大会となるよう,市町村や関係団体等と連携しながら,開催に向けた準備を着実に進めてまいります。

(結婚,妊娠・出産,子育ての希望がかなう社会の実現)
昨年5月に設置した「かごしま出会いサポートセンター」においては,昨年度末の登録者数が,目標であった350人を大幅に超える729人に達しました。4月には,センター会員による初めての入籍の報告があり,誠に喜ばしいことと考えております。
今後とも,結婚を望まれる方々の希望が叶うよう,結婚支援の取組を進めてまいります。
妊産婦への支援については,本年1月に実施した意見交換の中でいただいた,「不安や悩みを抱える母親が気軽に相談できる窓口があればいい」といった御意見も踏まえ,「ウェルカムベビープロジェクト」の一環として,7月から鹿屋市など計5か所で「出前女性健康相談」を実施いたします。
 今後とも,妊産婦の方々が抱えている不安や悩みなどについて相談しやすい環境づくりに取り組んでまいります。
保育環境の整備については,保育所等の待機児童の解消を図るため,今年度は650人を超える児童の定員増を図るための保育所等の整備を支援することとしております。また,保育士の処遇改善を図るため,今年度はキャリアアップ研修の内容を拡充し,6月から研修を開始することとしております。このほか,潜在保育士の復職を支援するための研修の実施など,保育士の確保に努めているところです。
引き続き,保護者の方々が子どもを預けやすい環境や,保育に携わる方々がやりがいを持って働き続けられる魅力ある職場づくりに取り組んでまいります。

(健康で長生きできる社会の実現と良質な医療の確保)
がん対策については,今年度から新たに,介護保険の対象とならない40歳未満の若年末期がん患者及びその家族の身体的,経済的な負担の軽減を図るため,訪問介護等の居宅サービスなどの支援を行うこととし,現在,事業主体である市町村に対し説明会を開催しているところです。末期がん患者及びその家族の方々が安心して在宅療養ができる環境を整備してまいります。
医師の確保対策については,極めて医師確保が困難な状況にある地域に対し,平成27年度から地域枠医師の配置を始めたところであり,本年度は8名を,瀬戸内へき地診療所や,地域の中核病院である県立大島病院など8箇所に配置することとしたところであります。
また,初期臨床研修医については,2年連続で100名を超える103名を確保したところであり,今後とも,関係機関と一体となって総合的な医師確保対策に努めてまいります。

(豊かな自然との共生と地球環境の保全)
奄美の世界自然遺産登録については,先月,国際自然保護連合(IUCN)の勧告が公表されたところであります。
推薦地は,多くの国際的に重要な絶滅危惧種や固有種の生息地であること,推薦地の保護管理の状況は世界遺産としての要件を満たしていること,などが評価されております。また,推薦区域の見直しにより,世界遺産登録の可能性は十分あるとされております。
 国においては,この勧告を受け,いったん,推薦を取り下げることを正式に決定いたしましたが,今般の国の決定は,勧告の内容を踏まえ,確実かつ早期の登録に向けた戦略的な判断であると理解しております。
国に対しては,改めて,確実かつできるだけ早期の登録に向けて,来年2月1日までの推薦書の提出をお願いしたところであり,県としては,これまで実施してきた世界自然遺産の価値を維持していくための取組をより一層推進し,早期登録がなされるよう,引き続き全力で取り組んでまいります。
再生可能エネルギーについては,「かごしまグリーンファンド」の初めての案件として,小水力発電の導入に対して今月,出資を行うこととしております。
引き続き,再生可能エネルギーの供給においてトップクラスとなる「エネルギーパークかごしま」の実現を目指してまいります。

(安心・安全な県民生活の実現)
5月27日には指宿市において,種子島東方沖を震源とする大きな地震や津波,記録的な大雨の同時発生による,複合災害を想定した県総合防災訓練を実施いたしました。多数の負傷者や孤立集落等の発生などに対する訓練に,地域住民や79機関・団体など約1,500人が参加したところです。
今年も,既に梅雨期に入っており,これから秋口にかけて集中豪雨などによる災害が発生しやすくなってまいります。県としては,市町村や関係機関と連携して,住民への情報伝達体制や避難体制の確立,土砂災害警戒区域などの早期指定やホットラインの運用など,防災対策に全力を傾注してまいります。
県民の皆様におかれましても,日頃から危険箇所や避難場所,避難経路を確認し,災害時には早めの避難に心がけていただくなど,備えに万全を期していただくようお願い申し上げます。
原子力については,県民の安心・安全が一番だと考えており,防災対策の更なる充実・強化に取り組んでいるところです。
3月29日に開催した県原子力安全・避難計画等防災専門委員会においては,火山灰対策や安全性向上評価などについて九州電力から報告がなされ,内閣府からは,「川内地域の緊急時対応」の見直しについて,県からは,原子力防災訓練の結果等について説明を行いました。これを受け,委員からは,火山灰のシミュレーション結果や安全性向上対策の分析結果に係る質問が出されました。また,防災対策については,可搬型モニタリングポストの分散配置や,若年層の防災意識の醸成などについての意見が出されるなど,活発な議論がなされたところです。
今年度も,様々な観点から川内原発の安全性などについて議論いただきたいと考えております。
防災対策については,専門委員会や原子力防災訓練の反省会での意見などを踏まえ,避難退域時検査場所の候補地の選定や,原子力災害拠点病院の活動内容等の追加など,今年3月に,避難計画の見直しを行ったところであります。
特別要請に基づき九州電力が行うこととなった,避難に関する支援のうち,福祉車両については,計35台が配備されたほか,避難道路の改善についても順次整備が進められているところです。
また,地震観測点を12か所増設し,4月から計31か所体制で観測を開始したところであります。
このほか,モニタリングポストを33局増設し,100局体制にしたほか,環境放射線監視センターの新たな整備など,環境放射線の監視体制の充実・強化に取り組んでいるところであります。
安定ヨウ素剤の配布については,UPZ圏内の住民で,障害や病気により緊急時の受取が困難であるなど,一定の要件に該当する希望者への事前配布を5月27日に,いちき串木野市で実施したところであります。
今後,順次,未配布のUPZ圏内の市町で実施していくこととしております。
いずれにしましても,防災に完璧や終わりはありません。引き続き,県民の安心・安全を確保する観点から,川内原発に係る防災対策の充実・強化に全力で取り組みながら,本県の多様で豊かな自然を活用し,再生可能エネルギーを推進することで原発に頼らない社会づくりに向けた歩みを少しずつ進めてまいりたいと考えております。
性暴力被害者等の支援については,より相談しやすく,支援を受けやすい環境を整備するため,「性暴力被害者サポートネットワークかごしま」,通称「フラワー」に,新たに専門のコーディネーターを配置した相談拠点を設置し,6月8日に運営を開始することとしております。 

(暮らしが潤い世界につながる県土の創造)
高規格幹線道路については,国の本年度予算において,東九州自動車道と南九州西回り自動車道の整備推進に必要な事業費が確保されたところであります。
また,本年3月には,東九州自動車道の隼人道路について,国土交通大臣から西日本高速道路株式会社へ4車線化の事業許可がなされたところであります。
地域高規格道路については,本年度,北薩横断道路のさつま泊野インターから,きららインター間の供用を予定しております。
今後とも,高規格幹線道路や地域高規格道路の早期供用に向け,国と一体となって引き続き整備に努めてまいります。
鹿児島空港の機能向上については,国際線利用者数の増加により,ターミナルの狭隘化が進んでおりましたことから,県開発促進協議会等を通じて,要望活動を行ってきたところ,国と空港ビル会社とが連携して,ボーディングブリッジの増設や,免税売店の拡張などの改修事業に着手することが決定されました。
県としては,引き続き,国に対し,必要な事業費が確保されるよう要請するなど,改修工事の着実な進捗に取り組んでまいります。
奄美空港については,旅客ターミナルビルの拡張が今月末で完成し,7月1日に全面オープンすることとなっております。この拡張による機能の向上により,観光客等の受け入れ体制について一層の強化が図られるものと考えております。

(個性を生かした地域づくりと奄美・離島の魅力の発揮・振興)
 移住・交流の促進については,これまで,東京に専任の相談員を配置するとともに,大都市圏でのセミナー開催やポータルサイトによる情報発信に取り組んできた結果,市町村が把握している平成29年度の県外からの移住実績は,平成24年度以降では過去最高となる996人となったところです。
今後とも,市町村等と一体となって,本県への移住・交流が更に促進されるよう取り組んでまいります。
奄美群島の振興については,現行の奄美群島振興開発特別措置法が今年度末で期限切れを迎えることから,4月と5月に国の奄美群島振興開発審議会が開催され,法延長に向けた議論が行われました。
この審議会においては,私からも,奄美群島の自立的発展を図るためには,奄振法を延長し,支援措置を一層充実させることが不可欠であると強く要望を行ったところであります。
今後とも,奄振法の延長の実現に向けて,県議会や県選出国会議員の皆様,地元市町村と一体となって全力で取り組んでまいります。
離島の振興については,特定有人国境離島地域における航路・航空路運賃の低廉化や輸送コスト支援などを着実に実施してまいります。また,自然条件等が特に厳しい離島地域における特定離島ふるさとおこし推進事業などを実施し,離島地域の活性化に取り組んでまいります。
地域コミュニティ,NPO,企業などによる地域課題の解決等に向けた取組が活発に行われる地域社会の形成を図るため,今年度から新たに,共生・協働センターの業務の一部を民間に委託し,情報発信やセンターの賑わいづくりなど,民間のノウハウを生かした運営を行ってまいります。

(人・モノ・情報が盛んに行き交う「KAGOSHIMA」の実現)
観光の振興については,宿泊旅行統計調査による,本県の昨年の延べ宿泊者数は過去最高の807万人となり,対前年比が12パーセントの増と全国1位の伸び率となっております。
特に外国人延べ宿泊者数は,過去最高を記録した一昨年の48万人を大きく上回る72万人となっております。
 クルーズ船の受入れについては,昨年,県全体で153回,このうち鹿児島港で108回と,いずれも過去最高の寄港となりました。本年はこれまでに,県全体で73回,このうち鹿児島港に45回寄港したところです。
マリンポートかごしまにおいては,3月15日に,16万トン級の「クァンタム・オブ・ザ・シーズ」が初寄港し,4月7日には,CIQ機能等を有する「かごしまクルーズターミナル」を供用開始したところです。
世界最大の22万トン級のクルーズ船が接岸できる新たな岸壁については,県選出国会議員や県議会議長とともに,国に早期事業化を強く要請した結果,本年度の国の直轄事業として新規事業採択され,6億円の予算が配分されたところです。
新たな岸壁の整備により,16万トン級と22万トン級の大型クルーズ船が2隻同時に並んで接岸できる日本初のクルーズ専用ターミナルとなります。
また,本港区北ふ頭においては,4月13日に,ソーラスフェンスなどの整備完了後初となる国際クルーズ船「ロストラル」が寄港したところです。さらに,航行安全の検討結果を踏まえ,6万トン級のクルーズ船が寄港できるよう,現在,岸壁の改良などを進めており,今年度には,受け入れたいと考えております。
これらの整備により,これまで難しかった予約の重複への対応や,16万トン級を超えるクルーズ船の寄港も可能となり,鹿児島港において,我が国トップレベルのクルーズ船の受入環境が整うことになります。
県としては,今後とも,受入体制の整備を着実に推進し,更なるクルーズ船の誘致に取り組んでまいります。
鹿児島港本港区エリアについては,民間活力の導入を基本に,国際的な観光都市にふさわしい「来て見て感動する観光拠点」の形成を図るため,都市計画の有識者等で構成する検討委員会の第1回目を5月10日に開催したところです。
今後,実現性の高い事業スキームとなるよう,民間事業者から具体的な事業計画の提案を募集するなど,グランドデザインの策定に向けた検討を進めてまいります。
トップセールスについては,3月15日から18日にかけて,九州地区147店舗で開催された大手量販店の「どーんっ!と鹿児島マルシェ」,4月15日に京セラドーム大阪で開催された「第14回関西かごしまファンデー」において,県産品及び観光のPRを行ったところであります。
 引き続き,関係団体等と密接に連携しながら,国内外を問わず,トップセールスに全力で取り組み,農林水産物をはじめとした県産品の販売促進や輸出拡大,ブランド力向上を図ってまいります。
国際的な経済連携協定については,本年3月にTPP11協定の署名がなされ,また,現在,日本とEUとのEPAの早期署名・発効に向けた手続きも進められるなど,急速に進展している状況にあります。
国際化の進展は,和牛日本一の鹿児島黒牛や,かごしま黒豚,ブリ,カンパチなどの素晴らしい農林水産物に恵まれた鹿児島にとって,大きなチャンスでもあります。引き続き,生産基盤の強化など「守り」を固めながら,この素晴らしい素材を世界に向けて打って出る「攻め」の展開につなげていくことが重要であると考えています。
今後は,本年3月に策定した「鹿児島県農林水産物輸出促進ビジョン」に基づき,重点品目を中心とする県産農林水産物の輸出拡大を目指し,オール鹿児島の体制で世界に挑戦する競争力のある農林水産業の実現に向けた取組を強力に進めてまいります。
5月24日から27日にかけて,秋篠宮同妃両殿下の御臨席を賜り,鹿児島市で国際青年会議所アジア太平洋地域会議(ASPAC(アスパック))鹿児島大会が開催されました。
研修会や交流会のほか,焼酎や薩摩揚げなどの特産品等を紹介するトレードショーなど,多彩なプログラムに国内外から約8,400人の参加があり,本県の自然・食・歴史などの魅力を世界に発信する貴重な機会となりました。

(革新的技術の導入と競争力のある産業の創出・振興)
 スマート農業の推進については,国内の複数の大手農業機械メーカーに対し,農業大学校の学生や農業高校の生徒を対象としたスマート農業の講義や実演を行っていただくよう直接要請しておりました。これを受けて,5月30日に,農業大学校において,AI,IoTを活用したスマート農業の講義や,ドローン,自動走行トラクターの実演を行っていただきました。
 今後とも,農業を志す学生,生徒が,このような先進技術に触れる機会を増やすなど,農業先進県鹿児島として,スマート農業の推進に積極的に取り組み,次代を担う若い農業者の育成・確保に努めてまいりたいと考えております。
制度創設から30年が経過した「かごしまブランド」確立運動については,5月30日の「かごしまブランド推進本部会議」において,近年の生産・流通・消費動向等を踏まえ,鹿児島の強みを生かした産品指定や幅広い生産者が参画した生産体制の確立など,今後の産地づくりや販路拡大の指針をとりまとめたところです。
今後とも,県産農畜産物の更なるブランド力の向上に取り組んでまいります。
 全国和牛能力共進会については,昨年,開催された「第11回宮城大会」において,鹿児島黒牛が「和牛日本一」の栄冠に輝きました。今後とも,「和牛日本一」の称号を前面に打ち出し,国内外に向けて積極的なPRに取り組み,更なる販路拡大につなげてまいります。
 また,2022年に本県で開催される「第12回鹿児島大会」に向けて,5月14日に関係機関・団体等で構成する県推進協議会を設立したところであります。大会連覇に向けて,この協議会を中心に「鹿児島黒牛」の更なる改良と出品対策の強化に取り組んでまいります。
水産業の振興については,海外で評価の高い人工種苗によるブリ養殖を推進するため,これまで垂水市で整備を進めてきた種苗生産施設が完成し,4月24日に開所したところであります。現在,親魚の養成・採卵試験を開始したところであり,今後,人工種苗の供給体制の確立を図り,本県養殖漁業の振興に努めてまいります。
林業の振興については,平成28年度の木材生産量が,25年ぶりに100万立方メートルを超える約105万立方メートルとなったところです。
今後とも,森林施業の集約化や路網整備,高性能林業機械の導入を促進し,県産材の安定供給に努めてまいります。
企業立地の推進については,半導体・電子部品関連産業などに代表される国内景気の拡大基調を背景に,昨年度は,平成2年度と並び過去最多となる53件の立地が決定したところであります。今後とも,鹿児島の特性を生かした企業誘致の展開に努めてまいります。


(ライフスタイルをデザインできる働き方の創出)
県内の雇用情勢については,4月の有効求人倍率は1.27倍と,依然として高い水準を維持しております。また,3月末現在における平成30年3月新規学卒者の就職内定率も高い水準を維持しており,高校生の県内就職割合は54.5パーセントと昨年度を上回ったところです。
県としては,新規学卒者をはじめとした若年者の県内定着を促進するため,4月23日に「高校等に対する県内企業の魅力説明会」を実施したほか,今年度新たに,県内の企業,大学・短大,専修学校等が一堂に会し,生徒・学生,保護者等に対し,県内企業等の魅力を発信する大規模なフェアを7月に開催することとしております。今後とも,国や関係機関と連携しながら,新規学卒者の県内就職の促進に努めてまいります。
また,働く意欲のある高齢者が能力や経験を生かし,年齢に関わりなく働くことができる生涯現役社会の形成を図るため,この7月から,国の事業スキームを活用し,新たな取組を実施いたします。高齢者の雇用・就業に関する普及・啓発や,高齢者の就労・活躍の場の創出により,高齢者の就労機会の拡大と,人手不足に悩む県内事業所の労働環境の改善を図るモデル事業に取り組んでまいります。
農林水産業を支える人材の確保・育成については,農業分野の労働力不足の解消に向け,4月25日に「鹿児島県農業労働力支援センター」を設置しました。
同センターでは,求人・求職の情報収集,マッチングや,農業法人の間で労働力を補完し合う仕組みの検討,労働力軽減につながるスマート農業の紹介などを行うこととしています。

(持続可能な行財政運営)
さて,我が国経済は,緩やかに回復しております。また,先行きについては,雇用・所得環境の改善が続く中で,各種施策の効果もあり,緩やかな回復が続くことが期待されますが,海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響に留意する必要があるところであります。
県内経済については,有効求人倍率が高水準で推移し,緩やかな回復を続けているところであります。
一方で,国・地方を通じた厳しい財政環境の中,国においては,「経済・財政再生計画」に基づく国・地方の基礎的財政収支の黒字化という財政健全化目標は堅持し,歳出改革等を着実に実行することとしております。また,本年夏までに,目標達成時期と,その裏付けとなる具体的な計画を示すこととしております。
さらに,本県においては,扶助費が増加傾向にあることや,公債費が高水準で推移すると見込まれることなど,今後とも一層厳しい財政状況が続くものと考えられます。
このようなことから,持続可能な行財政構造を構築するため,平成30年度においても引き続き,行財政改革推進プロジェクトチームを中心として歳入・歳出両面にわたる徹底した行財政改革に取り組むこととし,5月9日に第1回目の会合を開催したところであります。 
県としては,景気回復の動きが確実なものとなり,地域経済の活性化と雇用の安定・確保が図られるよう,国,地方を挙げて取り組んでいる地方創生にも引き続き取り組みつつ,本年3月に策定した「かごしま未来創造ビジョン」で示す将来像の実現に向けて,各種施策に全力で取り組んでまいります。
県議会の皆様方をはじめ,県民の皆様方の御理解と一層の御支援を心からお願い申し上げます。


次に,補正予算の概要について御説明申し上げます。
今回の補正予算は,鹿児島市南部地区への特別支援学校の整備に向けた基本構想を策定するため,検討委員会の設置に要する経費等を計上することとしております。
補正予算の総額は,一般会計で1百万円であり,この結果,補正後の一般会計の予算額は8,107億63百万円となっております。この財源については,繰入金をもって充てることとしております。
このほか,今回提案しております議案は,「鹿児島県事務処理特例条例の一部を改正する条例制定の件」など,条例案3件,その他の議案7件,報告2件となっております。
なにとぞよろしく御審議の上,議決していただきますようお願い申し上げます。

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