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更新日:2019年2月19日

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平成31年第1回県議会施政方針及び予算説明要旨

平成31年第1回県議会定例会の開会に当たりまして,県政運営についての基本的な考え方を明らかにいたしますとともに,平成31年度予算及び平成30年度補正予算等の概要について御説明申し上げます。

 

[1 県政運営の基本方針]
県政運営の基本的な考え方であります。
私は,知事就任以来,「県民が主役の県政」を実現したい,県民の生活を少しでも良くしたい,そういう思いで走り続けよう,そう決意し取り組んでまいりました。これまで34市町村で開催した「知事と語ろう車座対話」をはじめ,様々な機会に県民の皆様の声を直接伺い,真摯に耳を傾け,その声を県政に反映させる努力をする,災害が起これば,すぐに現場に駆け付け,スピード感を持って対応する,そうした県民とともに歩む県政を進めていきたいとの思いで,一生懸命という言葉が好きであり,懸命に取り組もう,そう思ってまいりました。
今後とも,この姿勢を貫き,「県民が主役の県政」を実現するため,多くの現場を訪れて,県民の皆様の声を県政に反映させてまいりたいと考えております。
この鹿児島の未来を担うのは子ども達です。人口減少,子どもの数の減少に少しでも歯止めをかけることが必要であります。結婚,妊娠・出産の希望がかない,県内どこに住んでいても安心して子どもを産み育てられる環境をつくるため,切れ目の無い支援が重要であります。
また,子ども達の中で,生まれながらにして様々な格差があってはなりません。子ども達が健やかに成長していくためには,特に医療,食,教育が重要であると考えており,引き続き,これら施策の充実に努めていく必要があります。
子育て世帯にとって住みやすい鹿児島,産み育てやすい鹿児島をつくるため,市町村等とも連携を図りながら,子育て支援に更に力を入れて取り組んでまいりたいと考えております。産科医や保育士の確保,幼児教育・保育の無償化に向けた対応など,平成31年度当初予算においては,過去最大規模の355億円の関連予算を計上しているところであります。
また,高齢者の皆さんが,住み慣れた地域で,健康でいきいきと安心して暮らしていけるよう,更に取組を進めてまいります。年を重ねることは辛いことではなく,素晴らしいことだと感じることができる鹿児島,高齢者が地域の中で生きがいを持って暮らせる鹿児島を,引き続き目指してまいります。平成31年度当初予算においては,高齢者の生き生き支援に関する取組についても,健康寿命の延伸や介護予防の推進など,過去最大規模の272億円の関連予算を計上しているところであります。
この子育て支援と高齢者の生き生き支援については,県政の重点施策の2本柱として,引き続き積極的に,重点的に,力を入れて取り組んでまいります。
これら県民福祉の向上に資する取組を更に充実させるため,先般策定した観光,農林水産業の戦略に基づき,オール鹿児島で,戦略的に国内外からの誘客対策に取り組んでいくとともに,農林水産物の生産体制や販売力の強化を図り,「稼げる農林水産業」の実現に向けた取組を進めてまいります。
また,本県が有する「健康・癒やし・長寿」に有益な地域資源,いわゆる「鹿児島のウェルネス」を活用した施策を展開し,本県の魅力・イメージの向上や地域資源の高付加価値化を図り,鹿児島の飛躍・発展につなげてまいりたいと考えております。
一方で,昨今の全国的な景気回復による雇用情勢の好転等により労働力不足が深刻化する中,本県においても各種産業を担う人材の不足が顕在化してきております。
国においては,このような状況を踏まえ,都会から地方への移住・就業,女性や高齢者の新規就業支援,更には,新たな外国人材の受入制度を創設したところであります。
県としては,こうした国の動向に的確に対応するとともに,中長期的な観点から,ふるさと鹿児島の人材確保・育成を図るため,県内産業の魅力向上のための取組や,外国人を含む人材確保のための新たな仕組みづくりなどに全庁を挙げて,横断的・総合的に取り組むこととしております。
このため,新たに「かごしま故郷人財確保・育成プロジェクト」を立ち上げるとともに,商工労働水産部に「外国人材受入活躍支援課」を設置するなど,同部の体制強化を図ることとしております。
また,昨年設置した「かごしま幸せプロジェクト委員会」を引き続き開催し,県民が幸せを実感しながら暮らすことができる鹿児島を実現するための様々な御意見を施策に生かすとともに,他にはない,鹿児島ならではの幸せな暮らし方を県内外に広く発信し,人材の確保・育成にもつなげてまいりたいと考えております。
こうした取組を通じて,経済成長や県勢の発展に資する施策を積極的に推進するとともに,元気な鹿児島,どこよりも幸せを実感できる鹿児島を実現し,更なる県民福祉の向上につなげていくという好循環をつくってまいりたいと考えております。
昨年は,明治維新150周年という節目の年でありました。
この明治維新150周年を記念して,鹿児島の未来を担う子ども達に郷土の先人達の志を伝えるため,秋篠宮同妃両殿下の御臨席を賜り「明治150年記念式典」を開催したほか,官民一体となって,かごしま明治維新博として500を超える様々なイベントやプロモーションを展開してまいりました。
また,農業産出額が更に増加し,平成29年は念願であった過去最高の5,000億円を突破いたしました。目標としていた全国第2位となりました。日本一の鹿児島黒牛や養殖ブリといった県産農林水産物の輸出額についても,平成29年度に過去最高の201億円となるなど,着実に輸出拡大が図られているところであります。
奄美の世界自然遺産登録についても,今月1日にユネスコに推薦書が再提出され,2020年夏の登録に向け,更に前進したものと考えております。
全国高等学校総合体育大会が開催される今年,そして国民体育大会・全国障害者スポーツ大会が開催される来年へと,この勢いをどんどん加速させていかなければなりません。
5月には元号が改まり,新しい時代の幕開けとなります。今年が,鹿児島にとって更なる飛躍の年となるよう,「輝く鹿児島」,「新しい力強い鹿児島」の実現に向けて,各般の施策に全力で取り組んでまいります。
私が目指す鹿児島は,一貫して一つであります。「鹿児島に生まれてよかった。鹿児島に住んでよかった。」そう思える鹿児島を目指し,これからも全力で,け死んかぎい走り続けてまいります。
県議会の皆様方をはじめ,県民の皆様方の御理解と一層の御支援を心からお願い申し上げます。

[2 予算編成の大綱]

次に,平成31年度の予算編成の大綱について申し上げます。
我が国経済は,緩やかに回復しております。また,先行きについては,雇用・所得環境の改善が続く中で,各種施策の効果もあり,緩やかな回復が続くことが期待されますが,通商問題の動向が世界経済に与える影響や,中国経済の先行きなど海外経済の不確実性,金融資本市場の変動の影響に留意する必要があるところであります。
県内経済については,有効求人倍率が高水準で推移し,緩やかな回復を続けているところであります。
国においては,平成31年度予算などにおいて,「人づくり革命」,「生産性革命」に最優先で取り組むこととしているほか,本年10月に予定されている消費税率の引き上げに伴う,2020年度までの臨時・特別の措置として,経済への影響の平準化に向けた取組や,「防災・減災,国土強靱化のための3か年緊急対策」に基づく取組を実施することとしております。
県としては,まず,平成30年度3月補正予算において,国の補正予算に対応し,防災・減災に資する公共事業や,TPP11協定発効等を踏まえた農林業の生産基盤強化,輸出拡大の取組に要する経費など,169億円余りを計上しているところであります。
その上で,平成31年度当初予算編成に当たっては,「行財政運営戦略」を踏まえた行財政改革を着実に進めながら,魅力ある本県の素材「ポテンシャル」を最大限に生かし,子育て支援や高齢者の生き生き支援など,県民福祉の向上に資する施策を更に充実し,「『鹿児島だから幸せ』を実感できる社会に」つなげるための予算として編成を行ったところであります。
その結果,平成31年度一般会計当初予算の規模は8,273億73百万円となり,平成30年度当初予算に対し2パーセントの増となったところであります。
この間,行財政改革推進プロジェクトチームを中心として歳入・歳出両面にわたる徹底した行財政改革に取り組んだ結果,財源不足のない予算編成ができたところであり,平成31年度末の財政調整に活用可能な基金残高も,250億円を確保できる見込みとなっております。
平成31年度末の県債残高見込みについては,臨時財政対策債などを除いた本県独自に発行する県債の残高ベースで比較すると,平成30年度末の1兆736億円から152億円減の1兆584億円となり,総額ベースで比較しても,163億円の減となるなど,着実に減少してきております。
また,企業会計を除く特別会計の予算規模は4,074億69百万円となっております。
企業会計は,病院事業特別会計で211億26百万円,工業用水道事業特別会計で9億51百万円となっております。
国においては,「新経済・財政再生計画」において,経済再生と財政健全化の双方の実現を目指すことを基本的な考え方として,国・地方を合わせた2025年度の基礎的財政収支の黒字化を目指すという財政健全化目標を設定し,目標達成のため,歳出改革等に着実に取り組むこととしており,今後厳しい財政運営が予想されるところであります。
このような国の動向にも的確に対応しつつ,持続可能な行財政構造を構築するため,引き続き,歳入・歳出両面にわたる徹底した行財政改革に取り組んでまいります。
併せて,景気回復の動きが確実なものとなり,地域経済の活性化と雇用の安定・確保が図られるよう,国,地方を挙げて取り組んでいる地方創生にも引き続き取り組みつつ,「かごしま未来創造ビジョン」で示す将来像の実現に向けて,各種施策の充実に努めてまいります。

 

[3 主要施策の概要]

以下,主要施策の概要について申し上げます。
第一は,「誰もが個性と能力を発揮し活躍できる社会の実現」であります。
高齢者の皆さんが住み慣れた地域の中で,役割や生きがいを持ち,地域社会の担い手として,いきいきと活躍できる鹿児島,健やかで安心して暮らせる鹿児島を目指してまいります。
高齢者の自主的な健康づくりや社会参加活動などの互助活動にポイントを付与する制度について,新たに,子育て支援活動に対するポイントの加算を設けることとしております。また,高齢者を含む自治会・NPO等の団体が行う活動の立ち上げに対する支援について,子ども食堂の運営や子どもの学習支援などの子育て支援活動を立ち上げる場合の支援を拡充するなど,高齢者による子育て支援活動の促進を図ることとしております。
また,地域活動に意欲のある高齢者の社会参加を促進するため,新たに,市町村等が行う高齢者リーダーの人材育成・活用の体制づくりを支援してまいります。
介護人材の確保については,介護に関心を持つ中高年齢者や,子育てが一段落した方を対象に,介護に関する入門的な研修を新たに実施し,介護未経験者の参入促進に努めてまいります。
また,外国人介護人材の受入や,地域ごとの課題と対応策について,市町村や介護事業者・団体等との検討を進めることとしております。
認知症対策については,今年度から設定した県民週間における取組を地域で展開し,認知症に対する正しい理解に向けた普及啓発や,認知症の人とその家族の支援体制の強化などに取り組んでまいります。
働き方や暮らし方が多様化していく中で,性別に関わりなく,職場,家庭,地域社会において誰もが個性と能力を十分に発揮できる機会が確保される社会の実現を目指してまいります。
女性活躍の推進については,働く女性が希望を持って活躍できる職場環境・企業風土の改善に向け,企業トップ等を対象にした意識改革のためのフォーラムの開催や,女性活躍に積極的に取り組む企業の表彰,事例発表や情報交換会を行い,優れた取組の普及・拡大を図ってまいります。
また,中小企業における女性の採用,定着,登用を促進するための社内研修への講師派遣や,出産・子育て等により離職し,再就職を希望する女性に対して,就職活動に必要な知識等を習得するための研修を実施するなど,女性が能力を十分に発揮でき,いきいきと活躍できる社会の実現を目指してまいります。
これら女性活躍の推進をはじめ,男女共同参画社会の早期実現に向けた取組をより一層推進するため,「男女共同参画局」を新たに設置することとしております。
障害者施策の推進については,外見からは障害があることが分かりにくい方が配慮や援助を受けやすくなるよう,来年度から新たに,ヘルプカードを導入してまいります。

第二は,「地域を愛し世界に通用する人材の育成と文化・スポーツの振興」であります。
児童生徒の学力向上については,児童生徒が将来,自分の夢や希望を叶えるためにも,思考力,判断力,表現力等を向上させることが非常に重要であると考えております。このため,教員の指導力向上などの取組を更に進め,児童生徒の確かな学力の定着に努めてまいります。また,新たな学習指導要領の全面実施に向けて,着実に準備を進めてまいります。
本県の学校教育の中で重要な役割を果たしている私立学校については,教育条件の維持・向上,学校経営の健全性を高めるための助成を行うなど,引き続き,魅力ある私立学校づくりのための支援を行ってまいります。
いじめ問題等の対策については,24時間対応の電話相談やSNSを活用した相談を実施してまいります。また,臨床心理に関する専門家を全公立中学校及び県立高等学校に派遣するなど,相談体制の充実を図り,いじめ問題等の未然防止・早期発見に取り組んでまいります。
いじめ再調査については,現在,再調査委員会において重大事態発生といじめの関連の有無などを調査しているところであります。
引き続き,公平性・中立性を確保するとともに,御家族の思いに寄り添って再調査を行っていただくこととしております。
鹿児島市南部地区における特別支援学校の整備については,現在,基本設計を進めており,来年度は実施設計を行うこととしております。2023年4月からの供用開始に向けて,引き続き,着実に取組を進めてまいります。また,来年度は,桜丘養護学校内に重度・重複障害のある生徒を対象とした,高等部の支援教室を暫定的に設置することとしております。
特別支援学校高等部生徒の就労を支援するため,来年度から,就労支援コーディネーターを2校に配置し,関係機関との連携強化や,就職先企業の開拓に取り組んでまいります。
県では,県民が身近に様々な文化やスポーツ活動に親しめる環境の整備を図るとともに,一流の文化,スポーツに触れる機会をつくることが必要であると考えております。
このための推進体制の整備を図ってまいります。
県民の文化・スポーツに対する親しみや愛着を深めるとともに,文化・スポーツを通じた交流人口の拡大等を図るため,新たに「文化スポーツ局」を設置するとともに,同局に「文化振興課」と「スポーツ振興課」を設置することとしており,本県における文化・スポーツの振興をより一層推進してまいります。
霧島国際音楽祭については,地元に支えられたアジアを代表する国際性に富んだ音楽祭として高い評価を受けており,今年で第40回の節目を迎えます。第40回の記念事業として,初の試みとなる,国際的なコンピュータグラフィックスアーティストで,霧島アートの森館長である河口洋一郎氏の映像作品との共演による「アニバーサリーコンサート」など,趣向を凝らした多彩なコンサート等を実施することとしております。
昨年,明治150年を記念して,7月14日を「県民の日」として制定したところであります。
当日は,県民が,郷土に対する理解と関心を深めるとともに,自信と誇りを持って,より豊かな鹿児島県を築き上げることを期する日となるよう,記念式典を開催いたします。併せて,県有の常設展示施設の入館・入園料の無料化等を実施することとしております。
また,「県民の日」制定を契機として,社会の発展に卓絶した功績があり,県民が誇りとしてひとしく敬愛する方に,名誉県民の称号を贈る制度を創設したいと考えており,「鹿児島県名誉県民条例」案を今議会に提案しているところであります。
鶴丸城御楼門の建設については,昨年9月に基礎工事に着手し,現在,木材の最終的な製材・加工を行っているところであります。
今後とも,鹿児島の新しいシンボルとなるよう,2020年3月の完成に向け,官民一体となって,着実な建設に努めてまいります。
「熱い鼓動 風は南から」をスローガンとする第75回国民体育大会「燃ゆる感動かごしま国体」と第20回全国障害者スポーツ大会「燃ゆる感動かごしま大会」の開催まで,約1年6か月余りとなりました。
両大会の開催気運の醸成を図るとともに,多くの県民の方々や子ども達の思い出となり,心に残るよう,県内の全市町村を巡回する炬火リレーを2020年8月に実施することとしております。
国体の会場地市町村においては,本年4月21日から,順次,国体のリハーサル大会を開催することとしており,県では,これらの取組が支障なく,円滑に行われるよう,会場施設の整備に加え,来年度からは,新たに競技運営等に係る支援も行いたいと考えております。
また,「燃ゆる感動かごしま国体」での天皇杯・皇后杯の獲得に向け,更なる競技力の向上や推進体制の充実を図りながら,各競技団体等と連携した取組を積極的に推進してまいります。
こうした開催準備や,競技力向上対策をより一層推進するため,「国体・全国障害者スポーツ大会局」の体制を強化することとしております。
今後とも,残された時間の中で,両大会の成功はもとより,鹿児島の多彩な魅力を全国に発信する大会となるよう,また,子ども達の記憶に残る大会となるよう,引き続き,市町村や関係団体と連携しながら,開催に向けた準備を着実に進めてまいります。
本年7月から8月にかけて,全国高等学校総合体育大会「感動は無限大南部九州総体 2019」が開催されます。本県での開催は,昭和57年以来37年ぶりであり,総合開会式と,体操,バスケットボールなど6競技7種目が県内5市で実施されます。
引き続き,関係市や関係機関と連携しながら,県内の高校生の力を結集し,鹿児島の多彩な魅力を発信できる大会となるよう努めてまいります。
鹿児島市をホームタウンとするプロサッカーチームである鹿児島ユナイテッドFCが,今シーズンからJ2に参戦します。
新たなステージでも,強豪チームを相手に活躍し,県民に,大きな喜びと感動,そして,夢を与えてくれるものと大いに期待しております。
県としても,試合会場周辺での賑わい創出やプロモーション活動経費への支援など,毎年度予算計上しているほか,県庁駐車場の無料開放によるホーム戦の集客促進や,県の広報番組等を通じたファンクラブへの加入促進などに取り組んでいるところであり,引き続き,同チームの活動を支援してまいります。
新たな総合体育館については,現在,基本構想の策定に向けて,日本郵便株式会社など,関係者との協議や検討を進めているところであり,様々な方々の御意見をお聞きしながら,慎重かつ丁寧に協議を進めてまいりたいと考えております。

第三は,「結婚,妊娠・出産,子育ての希望がかなう社会の実現」であります。
結婚を希望する人の出会いのきっかけづくりをサポートする「かごしま出会いサポートセンター」の活用促進や,昨年12月に運用開始した「かごしま子育て支援パスポート」のウェブサイト利用者の拡充に取り組んでまいります。さらには,妊産婦の方々が日頃抱えている妊娠・出産,子育てへの不安や悩みなどについて相談しやすい環境づくりに努めるなど,引き続き,社会全体で結婚,妊娠・出産,子育てを応援してまいります。
喫緊の課題である産科医の確保については,鹿児島大学と連携し,産科医が不足する地域の中核的な病院等への産科医派遣を増員するなど,今後とも,産科医の確保に全力を挙げて取り組んでまいります。
働き方や暮らし方に合わせて,安心して子どもを育てられるよう,認定こども園等の整備や地域における多様な保育サービスの充実を支援してまいります。
また,来年度から新たに,保育士養成施設の学生に対し,修学資金を貸し付ける制度を実施するほか,保育士人材バンクを設置し,県内勤務を希望する保育士の情報を,保育人材確保に取り組む市町村に対して提供するなど,引き続き,保育士確保に積極的に取り組んでまいります。
本年10月から実施される幼児教育・保育の無償化については,市町村や関係団体と連携しながら,必要な情報収集に努め,制度の円滑な実施に向けて準備を進めてまいります。
児童虐待の防止については,今月12日に,児童相談所や教育,警察等の関係機関をはじめ,県医師会,市町村関係者の参加もいただき,「児童虐待防止対策会議」を開催したところであります。
県としては,中央児童相談所の体制強化を図るとともに,会議でいただいた様々な御意見を踏まえ,今後とも,関係機関相互の緊密な連携のもと,児童虐待の発生予防と早期発見に取り組み,地域ぐるみで子どもの安心・安全が確保されるよう努めてまいります。
地域の子ども達に対し,無償又は安い価格で食事を提供する子ども食堂については,昨年10月に設置した「子ども食堂への支援等に関する検討会」において,関係者の方々からいただいた御意見等を踏まえ,支援策について検討してきたところであります。
今後,食の面から子ども達を支援するため,子ども食堂はもとより,応援企業等との連携を強め,子ども食堂をみんなで応援する体制づくりに取り組むなど,オール鹿児島で子ども食堂の活動を支援してまいります。
教育における経済的負担の軽減については,引き続き奨学金制度を着実に運用し,鹿児島の将来を担う人材の育成・確保に努めてまいります。
また,県大会等へ参加する離島の中・高校生への支援については,引き続き,参加に要する経費の一部を助成することとし,離島の生徒が大会に参加しやすい環境づくりに努めてまいります。

第四は,「健康で長生きできる社会の実現と良質な医療の確保」であります。
県民の健康づくりについては,これまでの青壮年期を対象としたロコモ予防による運動機能の維持・向上の取組に加え,来年度から新たに,高齢者もその対象として加え,食によるフレイル予防と一体的に実施し,より効果的な健康づくりを促進してまいります。
ヒトT細胞白血病ウイルス1型,いわゆるHTLV-1等の母乳を介する母子感染を防ぐため,抗体陽性妊婦から生まれた乳児の粉ミルク代の一部を助成する制度を新たに創設し,感染症対策を推進してまいります。
地域包括ケアシステムの構築に向けて,高齢者が住み慣れた地域で健やかで安心して暮らせるよう,介護予防の推進や,人生の最終段階における医療とケアについて患者の意思が尊重される環境整備などに取り組んでまいります。
総合的な医師確保対策については,今年度創設した医師修学資金貸与制度の特定診療科枠に,来年度から新たに,救急科,整形外科等の診療科を対象として加えるほか,臨床研修医の確保など,医師確保対策に取り組んでまいります。
救急医療体制の充実・強化については,ドクターヘリの円滑な運用に努めるとともに,救急病院の設備整備などの支援を行ってまいります。

第五は,「豊かな自然との共生と地球環境の保全」であります。
奄美の世界自然遺産登録については,昨年5月のIUCNの勧告を踏まえ,遺産としての価値を「生物多様性」に絞るとともに,推薦地について,4島で24に分かれていた区域を5つにまとめるなどの見直しを行い,先般,ユネスコに推薦書が提出されたところです。
県としては,本年夏から秋頃にかけて予定されているIUCNの現地調査に適切に対応するとともに,これまで実施してきた世界自然遺産としての価値の維持,自然環境の保全と利用の両立,地域の気運醸成をより一層推進してまいります。
今回の再推薦を契機として,決意を新たに,国,沖縄県,地元市町村,関係団体等とも連携を図りながら,2020年夏の登録に向けて全力で取り組んでまいります。
外来種対策については,外来種による本県の生態系への被害を防止するため,指定外来動植物の取扱いなどを定める条例案を今議会に提案しているところであります。
この条例の制定は,生物多様性の保全に大きく寄与するとともに,奄美の世界自然遺産登録にも資するものと考えております。
地球温暖化は,人類の将来に関わる最も重要な環境問題であり,昨年12月に開催されたCOP24において,2020年以降のパリ協定の本格運用に向けた実施指針が採択されたところであり,国においても,同協定の目標達成のための長期戦略を策定することとされております。
県としても,国の動向も踏まえつつ,引き続き,地球環境を守るかごしま県民運動の一層の展開などによる温室効果ガス排出削減に努めるとともに,気候変動の影響に適応するための対策を進めてまいります。
水俣病対策については,昨年12月に認定審査会を開催し,審査会の答申を受けて,1月に申請者に結果を通知したところであります。
今後とも,認定申請者の審査を進めるなど,水俣病対策に取り組んでまいります。
再生可能エネルギーについては,導入可能性調査に対する支援などに引き続き取り組むとともに,水素社会の到来を見据え,新たに水素ステーションの整備などに対する支援にも取り組むこととしております。
県としては,引き続き,再生可能エネルギーの供給においてトップクラスとなる「エネルギーパークかごしま」の実現を目指してまいります。

第六は,「安心・安全な県民生活の実現」であります。
昨年は,本県でも犠牲者が発生した7月豪雨災害をはじめ,台風や地震などの大規模な自然災害が全国各地で多発いたしました。県としては,国の施策とも連動し,防災・減災対策の推進や地域防災力の強化,災害発生時の即応力の強化に,より一層努める必要があると考えており,そのための推進体制の強化を図ってまいります。
防災・減災対策や,県土の強靱化をより一層推進するため,「危機管理防災局」を設置し,併せて,同局に「防災対策室」を設置し,県民が安全で安心して暮らしていける鹿児島を目指してまいります。
口永良部島については,1月17日に爆発的噴火が発生し,大きな噴石の飛散や火砕流の発生が確認されました。人的被害は無かったものの,現在も入山規制となる噴火警戒レベル3が続いているところであります。県としては,今後とも,屋久島町や関係機関と密接な連携をとりながら,島民の安全確保に万全を期してまいります。
平成18年7月の県北部豪雨災害を契機に進められてきた鶴田ダム再開発事業については,この度,全ての工事が完了し,1月27日に完成式典が執り行われたところです。
今後,さつま町中心部など川内川流域の浸水被害が大幅に軽減されることが期待されます。
引き続き,豪雨等に伴う自然災害を未然に防止するため,最大クラスの大雨を前提とした洪水浸水想定区域や土砂災害警戒区域などの指定推進,水位情報など各種防災情報の提供に努めてまいります。併せて,水位計,河川監視カメラの増設や,浸水被害の解消に向けた河川改修,寄洲除去などを着実に進めてまいります。
また,災害発生時における道路交通の機能を確保するため,新たに,無電柱化推進計画を策定し,道路の緊急輸送ネットワークにおける無電柱化を推進してまいります。
原子力については,県民の安心・安全が一番だと考えており,防災対策の更なる充実・強化に取り組んでいるところです。
今月9日には,約210機関,5,000人が参加するなど,国や関係市町と連携して大規模な原子力防災訓練を実施いたしました。
訓練では,情報伝達や事態の進展に応じた段階的避難などの手順を確認したほか,県原子力安全・避難計画等防災専門委員会の意見等も踏まえ,熊本県水俣市への広域避難や,保育所,幼稚園,高等学校での避難訓練を実施いたしました。
そのほか,外国人を含む観光客等一時滞在者への情報伝達訓練や,実動機関と連携した放射線防護施設からの急患搬送訓練などを新たに実施したほか,初動対応訓練や避難所の設置・運営訓練などにおいては,内容を充実して実施したところであります。
防災対策については,災害時の環境放射線監視の維持・確保を図るため,モニタリングポストの通信の多重化や非常用電源の更新に取り組むこととしております。また,今月18日には,県タクシー協会と災害時における緊急輸送に関する協定を新たに締結したところであります。
県原子力安全・避難計画等防災専門委員会については,今後とも,川内原発の安全性等について技術的・専門的見地から意見や助言等をいただきたいと考えております。
いずれにしましても,防災に完璧や終わりはありません。引き続き,県民の安心・安全を確保する観点から,川内原発に係る防災対策の充実・強化に全力で取り組みながら,本県の多様で豊かな自然を活用し,再生可能エネルギーを推進することで原発に頼らない社会づくりに向けた歩みを少しずつ進めてまいりたいと考えております。
再犯防止の推進については,今年度策定する再犯防止推進計画に基づき,刑期を終了した者等の居場所づくりなどを通じて,円滑な社会復帰に向けた支援を実施するなど,県民が犯罪による被害を受けることを防止し,安全で安心して暮らせる社会の実現に向けた取組を推進してまいります。
性暴力被害者等の支援については,昨年6月に設置した「性暴力被害者サポートネットワークかごしま」,通称「フラワー」の相談拠点機能のより一層の充実を図り,円滑な支援活動等を推進してまいります
消費者行政の推進については,依然として高齢者の消費者被害が跡を絶たない状況や,2022年4月に成年年齢が引下げられることも踏まえ,今後とも,県民の方々の消費生活の安定・向上のため,消費者教育の推進や相談体制の強化に取り組んでまいります。
燃ゆる感動かごしま国体等の開催に向けて,交通安全の確保と規制の実効性を高めるため,国体会場と交通拠点を結ぶ路線等において,道路の中央線などの路面標示を含む県管理道路の維持補修に重点的に取り組んでまいります。
家畜防疫対策については,近隣諸国において海外悪性伝染病が続発しているほか,国内では,昨年9月に岐阜県で発生した豚コレラが,今月上旬には他府県でも発生が確認されたところであります。
県としては,豚コレラや,冬から春にかけて発生が懸念される高病原性鳥インフルエンザなどの海外悪性伝染病について,引き続き,関係機関・団体と一体となって,高いレベルでの防疫意識を持って,農場への侵入防止対策に万全を期してまいります。

第七は,「暮らしが潤い世界につながる県土の創造」であります。
高規格幹線道路である東九州自動車道については,1月23日に地元選出の国会議員や宮崎県とともに,志布志市夏井から県境間を含む未事業化区間の早期事業化がなされるよう,国に対して強く働きかけたところであります。
地域高規格道路については,北薩横断道路や都城志布志道路などの整備推進に努めており,今後とも,高規格幹線道路等の早期供用に向け,国と一体となって整備に努めてまいります。
鹿児島空港の機能向上については,空港や航空業界を取り巻く様々な環境変化を踏まえ,鹿児島空港の将来ビジョン策定に向けた検討を進めているところであります。
来月には,第3回目の「鹿児島空港のあり方検討委員会」を開催し,中間取りまとめを行った上で,県議会をはじめ,県民の皆様方の御意見も十分にお聞きしながら,更に検討を進め,来年度を目途にビジョンを策定することとしております。
鹿児島空港の国際化促進については,イン・アウト双方からの利用促進策等により,ソウル線・香港線の拡充が図られたことなどから,昨年の国際線の利用者数は38万人を突破し,過去最高となりました。
県としては,引き続き,鹿児島空港における国際定期路線の維持・拡充に取り組んでまいります。
屋久島空港については,ジェット機の就航に必要な滑走路2,000メートルの基本計画案をとりまとめたところであり,今後,住民の合意形成を図るための手続きであるパブリック・インボルブメントを実施し,事業化に向けた取組を着実に推進してまいります。

第八は,「個性を生かした地域づくりと奄美・離島の魅力の発揮・振興」であります。
空き家対策については,弁護士や建築士等,市町村への専門家派遣など,これまでの取組に加え,来年度から新たに,空き家活用の優良事例の表彰や,高齢者,移住者など住宅確保要配慮者向けの賃貸住宅として,空き家を改修する所有者等への支援を行うなど,県としての取組を強化することとしております。
奄美群島の振興については,3月末に期限が到来する「奄美群島振興開発特別措置法」を5年間延長する改正法案が,今国会に提出されました。
また,国の平成31年度予算案において,県がこれまで強く要望してきた物資の輸送費支援,航路・航空路の運賃軽減事業の拡充,交付率のかさ上げ,特別交付税措置による地方負担の軽減など,奄美群島振興交付金の充実,強化策が盛り込まれたところであります。
県としては,改正法の成立後,速やかに新たな奄美群島振興開発計画を策定し,群島の自立的発展に向け,各種の事業を積極的に進めてまいります。
離島の振興については,特定有人国境離島振興対策事業や特定離島ふるさとおこし推進事業などにより,離島地域の活性化に積極的に取り組んでまいります。
地域コミュニティ,NPO,企業などによる地域課題の解決等に向けた取組が活発に行われる地域社会の形成を図るため,地域におけるコミュニティ・プラットフォームづくりの促進,地域リーダーの養成等に,市町村と連携を図りながら取り組んでまいります。

第九は,「人・モノ・情報が盛んに行き交う「KAGOSHIMA」の実現」であります。
観光の振興については,明治維新150周年やNHK大河ドラマ「西郷どん」の効果を最大限に生かすため,県内外でのイベント開催や各種メディアを活用したPR,西郷どんゆかりの地の整備などを進め,たくさんの方々に本県を訪れていただきました。
この本県観光への追い風を更に加速していくため,オール鹿児島で,昨年以上のイベントや,より効果的なプロモーションを実施するなど戦略的な取組を展開してまいります。
クルーズ船の受入れについては,昨年,県全体で151回,このうち鹿児島港では100回のクルーズ船の寄港がありました。クルーズ船観光客は,県全体で約30万人,うち,鹿児島港で約27万人となり,ともに過去最高を記録いたしました。
マリンポートかごしまにおいては,世界最大の22万トン級のクルーズ船が接岸できる新たな岸壁の整備に着工できる運びとなり,3月9日に式典を開催することとしております。
また,マリンポートかごしまからクルーズ船観光客が船舶で移動できるよう,1月に浮桟橋などの工事に着手したところであり,夏頃には運用を開始できる見通しであります。この取組により,マリンポートかごしま周辺の渋滞緩和のみならず,本港区や指宿,大隅方面への新たな観光周遊ルートの開拓や,県内各地への経済効果の波及につなげてまいりたいと考えております。
今後とも,クルーズ船の受入環境の整備を進めるとともに,本県の観光振興に資するよう,更なるクルーズ船の誘致に全力で取り組んでまいります。
鹿児島港本港区エリアまちづくりについては,検討委員会からの報告書を基に,県議会での御論議やパブリックコメントによる意見も踏まえ,「鹿児島港本港区エリアまちづくりグランドデザイン」を策定したところであります。
先月28日には,「県と市が協議を行いながら,年間365日,国内外の幅広い観光客や県民で賑わい,国際的な観光都市にふさわしい『来て見て感動する観光拠点』の形成を図ることとしたグランドデザインの実現に向けて連携し取り組むこと」について鹿児島市と合意したところであり,今後とも,同市を含む関係者と連携・協力しながら,事業化への取組を進めてまいります。
陸上競技のトレーニングに特化した,日本における最高水準の施設である「ジャパンアスリートトレーニングセンター大隅」については,整備の最終段階に入っており,スポーツ合宿の拠点施設として,本年4月にオープンすることとしております。
県としては,地元市町や指定管理者,更には,鹿屋体育大学とも連携して,国内外からのトップアスリートの合宿誘致に積極的に取り組んでまいります。
トップセールスについては,1月13日から15日にかけて香港を訪問し,香港最大の日本食材サプライヤーである大手商社や,日本への高い送客実績を誇る旅行会社に対し,県産品の販路拡大や本県観光の魅力をPRしてきたところです。
国内では,先月30日に,外務省の迎賓施設である飯倉公館でレセプションを開催し,87か国・地域の駐日大使等に対して,観光や食,伝統的工芸品など,本県の多彩な魅力をPRしたほか,翌31日には,同じく東京で「かごしま食の大交流会」を開催し,首都圏の百貨店や大手量販店のバイヤー等に対して,鹿児島が誇る県産品をPRしてまいりました。
引き続き,国内外を問わず,トップセールスに全力で取り組み,農林水産物をはじめとした県産品の販売促進やブランド力向上を図ってまいります。
本県を代表する特産品である本格焼酎の振興については,今月2日からの3日間,世界最大のワインとスピリッツの教育機関WSETの幹部を本県に招請し,焼酎の製造工程を見ていただくとともに,特色ある鹿児島の食文化にも触れていただいたところです。
今後とも,県酒造組合など関係機関・団体と一体となって,鹿児島本格焼酎の国内外への更なる販路開拓に取り組んでまいります。
また,「焼酎王国かごしま」をアピールするため,現在,県庁1階のエントランスホールにおいて本格焼酎を展示しているところですが,今月下旬からは,正面玄関において,本県が世界に誇る薩摩焼や大島紬,川辺仏壇などの伝統的工芸品を紹介するパネルを新たに設置し,その魅力を発信することとしております。
国際的な経済連携協定については,TPP11協定が昨年12月30日に,また,日EU・EPA協定が今月1日に発効したほか,日米物品貿易協定,いわゆるTAGの交渉が,今後開始される見通しであるなど急速に進展している状況にあります。
和牛日本一の鹿児島黒牛や,かごしま黒豚,ブリ,カンパチなどの素晴らしい農林水産物に恵まれた鹿児島にとっては,TPP11等による国際化の進展を,大きなチャンスにしなければなりません。引き続き,生産基盤の強化など「守り」を固めながら,この素晴らしい素材を世界に向けて打って出る「攻め」の展開につなげていくことが重要であると考えております。
県では,本県の地理的優位性を生かして,鹿児島港発の定期船便と那覇空港発の定期航空貨物便を活用した輸出拡大を図るため,2月5日に,アジア地域のバイヤーを本県に招へいし,熊本,宮崎との三県合同による初めての「沖縄国際物流ハブ活用促進商談会」や,産地訪問会を開催したところであります。
今後とも,農林水産物輸出促進ビジョンに基づき,アジアやアメリカ,EUなどの重点国・地域に対して,オール鹿児島で,牛肉や豚肉,お茶,さつまいも,養殖ブリなど重点品目の輸出拡大に向けた取組を進めてまいります。
このための推進体制も強化してまいります。
「かごしまの食」の輸出促進やブランド力の強化等の取組を戦略的に進め,競争力を更に高めていくため,農政部に新たに「かごしまの食輸出戦略総括監」を設置し,併せて,同部に「かごしまの食輸出戦略室」と「かごしまの食ブランド推進室」を設置することとしております。
国際交流の促進については,「南(なん)加(か)県人会創立120周年記念式典」への参加,昨年7月に友好協定を締結した英国自治体やベトナム等との交流,シンガポールとの交流会議の開催等を通じ,人材育成や国際的な人的ネットワークの構築を図ることとしております。
国際化の進展等に伴い,県内に在住する外国人が増加し続ける中で,外国人の方々が住みやすい地域づくりの重要性が増してきております。
2月10日には,県日(にち)越(えつ)友好協会など関係団体と連携し,鹿児島に在住するベトナム人技能実習生や留学生など,約550名の方々に御参加いただき,「ベトナム旧正月フェスタ」を開催いたしました。ベトナム料理や音楽,踊りなどで故郷を懐かしみ,楽しんでいただけたものと考えております。
県としては,引き続き,多くの在留外国人が県内各地域で御活躍いただけるよう,日本語・日本理解講座の実施や各地域での交流促進など,外国人と県民が共生する多文化共生社会の実現に向けた取組を進めてまいります。
「国際交流センター(仮称)」については,昨年11月末に,建設工事請負契約を締結したところであり,引き続き,鹿児島市等と連携を図りながら,平成31年度中の完成に向け,着実な整備を進めてまいります。

第十は,「革新的技術の導入と競争力のある産業の創出・振興」であります。
企業立地の推進については,今年度は,これまでに,食品や電子・機械関連企業などを中心に,37件の立地が決定したところであり,今後とも,鹿児島の特性を生かした企業誘致の展開に努めてまいります。
IoTやAIなどの先端技術の普及啓発や,導入計画の策定,導入など,企業ごとの取組状況に応じた段階的な支援を行い,県内中小企業の省力化・効率化・高度化による生産性向上や,競争力の強化による地域産業の活性化を図ってまいります。
また,本県の基幹産業である農業において,「攻めの農業」,「稼げる農業」を展開するためには,生産性を飛躍的に向上させるスマート農業を積極的に推進することが重要であることから,「県スマート農業推進方針」を年度内に策定することとしております。
今後とも,同方針に基づき,広大な畑地・水田を活用した大規模農業の展開,ベテラン農家の熟練技の「見える化」による技術継承等に向けて,ロボット技術やIoT,AIなどの先端技術を活用した実証活動や,その普及を進め,超省力・高品質生産を実現する新たな農業の展開を推進してまいります。
栽培面積・荒茶生産量ともに全国第2位を誇る本県の茶については,全国に先駆けてロボット摘採機の開発・実証が進むなど,スマート農業への取組が進んでおります。また,全国トップクラスの有機栽培面積を誇り,欧米を中心に輸出が拡大傾向にあります。
これらの多くの強みやポテンシャルを生かした取組を進めるため,年度内に策定予定の「『かごしま茶』未来創造プラン」に基づき,生産体制の強化や付加価値の向上を図るなど「儲かる茶業経営」を目指した取組を積極的に進めてまいります。
昨年4月の硫黄山噴火に伴い,伊佐市,湧水町の川内川を水源とした水田農業を営む地域においては,昨期の水稲作付けを中止するという重い決断をされました。県ではこれまで,国とも連携して,代替作物を作付けする農家の支援や,代替水源の確保,水田の汎用化に向けた基礎調査のほか,「伊佐米」,「湧水米」のPRなど,様々な支援策を講じてきたところであります。
伊佐市においては,川内川の水質改善を受け,今期の川内川からの取水再開を決定したところであります。
県としては,取水再開にあたり,同市における今期の水稲作付けに支障を来さないよう,同市から要請のあった水質監視装置と取水ゲートの自動化の整備を進めているところであります。
また,今期の川内川からの取水を行わない方針を決定した湧水町については,暗渠排水を整備することとしており,農家からの要望の取りまとめを終え,来年度の県営事業での工事着手に向けて手続きを進めているところであります。
今後とも,地元の意向に寄り添いながら,農家の皆様が安心して営農を継続できるよう,関係の皆様方と連携し,全力で支援してまいります。
林業の振興については,担い手となる人材の育成や森林施業の集約化を図りながら,間伐や再造林など森林の循環施業を推進し,多様で健全な森林づくりに努めてまいります。
また,林業の成長産業化に向けて,本年1月に操業を開始した大型木材加工施設等を活用した木材産業の競争力の強化,かごしまの木の家づくり,CLT等の普及,木材輸出促進等による県産材の利用拡大などの取組を一体的に進めてまいります。
さらに,4月から新たに施行される市町村を中心とした森林経営管理制度が円滑に進むよう,市町村における事業実施体制の確立等に向けた支援を実施してまいります。
水産業の振興については,展示会への出展など,本県水産物の国内外における販路開拓や消費拡大などの取組を,引き続き支援することとしております。
また,全国一の生産量を誇る養殖ブリの輸出促進を図るため,昨年4月に開所したブリ人工種苗生産施設を活用し,来年度からは,人工種苗の供給を開始することとしており,輸出拡大に向けて関係団体等と一体となって積極的に取り組んでまいります。

第十一は,「ライフスタイルをデザインできる働き方の創出」であります。
県内の雇用情勢については,昨年12月の有効求人倍率は1.35倍であり,高い水準を維持しているところです。
県としては,新規学卒者をはじめとした若年者の県内定着と,都市圏からのUIターン就職を促進するため,県内外において合同企業説明会等を開催するほか,生徒・学生,保護者等に対し,県内企業等の魅力を発信する進学・就職応援フェアを開催するとともに,Webサイト「かごJob」の機能を充実し,県内企業の情報提供等に努めてまいります。
引き続き,若年者等の県内定着を促進するため,魅力的な労働環境の整備促進に努め,本県産業の魅力アップを図ることにより,本県の明日を担う人材の確保・育成に向けて全力で取り組んでまいります。

第十二は,「持続可能な行財政運営」であります。
国・地方を通じて厳しい財政環境にある中,県民の皆様に対し,将来にわたって必要な行政サービスを提供していくため,引き続き,「行財政運営戦略」を踏まえた歳入・歳出両面にわたる徹底した行財政改革を着実に推進し,持続可能な行財政構造の構築に取り組んでまいります。
県有施設の管理運営については,民間委託の推進や,指定管理者制度の導入等による県民サービスの向上に向けた検討を進めてまいります。また,AIの導入による行政事務の効率化を図ることとしております。

 

[4 歳入予算]

次に,歳入予算について申し上げます。
まず,県税については,最近における本県経済の動向や県税収入の状況,税制改正の影響や地方財政計画などを踏まえ,前年度当初予算に比べ,0.3パーセント増の1,489億33百万円を計上しております。
地方交付税については,地方の財源不足に対応するために地方交付税の代わりに発行する臨時財政対策債を加えた実質的な地方交付税総額で,前年度当初予算に比べ,0.2パーセント減の2,986億6百万円を計上しております。
県債については,979億48百万円を計上しておりますが,臨時財政対策債等を除きますと691億6千万円となっており,その抑制的発行に努めております。
使用料・手数料については,必要な見直しを行うとともに,その他の収入についても,それぞれ見込みうる額を計上しております。

 

[5 平成30年度補正予算及びその他の議案]
次に,平成30年度補正予算について概要を申し上げます。
今回の補正予算は,先ほど申し上げました国の補正予算に対応して169億81百万円を計上することとしております。
このほか,離島航空路線の維持対策に要する経費などの計上,災害復旧事業や公債費などの額の確定に伴う減額を行う一方,歳入については,県税等が増額となったところであります。
これらの結果,一般会計補正予算の総額は,189億2千万円の減となっております。
このほか,「鹿児島県部等設置条例の一部を改正する条例制定の件」など,条例案37件,その他の議案3件,報告2件となっております。
なにとぞよろしく御審議の上,議決していただきますようお願い申し上げます。

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総務部財政課

電話番号:099-286-2177

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