更新日:2007年12月5日

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4 産業基盤の整備

 離島の産業は第1次産業である農水産業に特化している。
このうち,農業では経営規模が零細で,就業者の高齢化や後継者不足などで取り巻く環境は厳しいが,効率的で生産性の高い農業振興のため,農業基盤整備事業を積極的に進めている。
林業については,一般に森林所有,経営形態が小規模で生産性も低いことから,造林事業,林道事業等を推進し,林業基盤の整備に努めている。
豊かな海洋資源と立地条件を生かした水産業を振興するため,基盤施設としての漁港や流通施設の整備を重点的に進めてきた。

(1) 漁港

離島には,平成15年3月現在で,第1種漁港29港,第2種漁港5港,第4種漁港8港の計42港がある。
漁港整備については,これまで定期船接岸施設の整備や,漁船の大型化,増加に対応する施設の整備及び厳しい気象・海象条件に対する避難港施設等の整備促進に努めてきた。
その結果,定期船接岸施設については,現在就航している定期船に対応する係留施設の整備はほぼ既成しているが,台風や冬季の季節風等に対する漁船及び定期船の安全な入港や係留のために必要な外郭施設等の整備は不足していることから,今後も着実な整備を図る必要がある。
また,蓄・養殖魚業など,つくり育てる漁港への支援施設の整備,集落排水施設や集落道の整備など,漁村地域の生活環境施設の整備を促進し,漁港のより一層の機能充実と,豊かで暮らしやすい漁村づくりを推進していく必要がある。

地域別漁港数一覧表(平成15年3月現在)
       
地    域
県  管  理 市町村管理
第2種 第4種 第1種
長 島 地 域      
桂 島 地 域         
甑 島 地 域 10
種子島 地域 15 19
屋久島 地域   
南西諸島地域   
13 29 42

(2) 漁場

沖合域の漁業不振から沿岸域に操業が集中し,資源状態の悪化から近年の水揚げの減少は漁家経営を圧迫している。離島の漁場整備については,地域特性の魚種や漁業種類に対応した漁場整備を行っているが,魚礁については市町村の行う漁業権内の魚礁設置と漁業権外に行う県営魚礁で漁場整備を行ってきた。また,新たな漁業振興策として養殖場造成も行い,また,イセエビ,アワビ等の増殖場の造成も行ってきた。今後も資源培養管理型漁業を推進するために漁港・漁場の基盤整備を図り,資源の増殖及び漁業生産量の増大を促進し,漁業経営の安定と向上を図る必要がある。

(3) 農業農村整備

離島の主要産業の一つである農業の生産基盤整備(畑地かんがい,ほ場,用排水路,農道等)を行うととともに,生活環境整備を行うことにより,産業の振興を図るものである。
地域別には,耕地条件に恵まれた種子島で,県営畑地帯総合整備事業等による畑地かんがい事業を実施し,水利用による収益性の高い農業の確立を図っている。また,中山間地域総合整備事業による生産基盤及び 環境基盤の整備を西之表市西之表中部外1地区で完了したほか,種子島南部外2地区の整備を実施している。
屋久島では,屋久町屋久島南部地区で昭和63年度から実施した県営畑地帯総合整備事業及び平成4年度から上屋久町永田地区で実施した中山間地域総合整備事業による農業生産基盤等の整備が完了した。また,農村の生活環境の整備を図るため,屋久町原地区で平成8年度から実施した農業集落排水事業が完了し,生活雑排水等の汚水の処理により農業用用排水の水質保全及び農村生活環境の改善が図られた。
伊唐島では,農業経営の規模拡大を目的とする伊唐島の農地開発事業を実施するとともに,昭和63年度から開始した農免農道整備事業による架橋が平成8年度に完成し農産物の輸送体系の合理化が図られた。
このほか,各島の特性に応じた農道,ほ場整備等の土地改良事業や草地開発等が実施されている。

農業基盤の整備状況(単位:ha,km,%)
 
区  分
ほ 場 整 備 農 道 整 備 畑地かんがい かんがい排水
要整備面積 整備済面積 整備率 要整備面積 整備済面積 整備率 要整備面積 整備済面積 整備率 要整備面積 整備済面積 整備率
平成4年度末 11,324 3,652 32.3 2,103   800 38.0 5,559  655 11.8 2,108   710 33.7
平成14年度末 7,714 3,953 51.2 1,865 1,135 60.9 4,632 1,184 25.6 2,047   936 45.7
(注)一部離島は除く。

(4) 森林保全整備

ア 造林 これまで,森林の持つ木材生産機能や水源かん養機能の高度発揮を図るとともに山村地域の活性化に資する観点から,造林事業を推進してきたところであるが,平成13年度に制定された森林・林業基本計画等を踏まえ,森林の有する多面的な機能の発揮と林業の持続的かつ健全な発展を図る観点から,平成14年度からは,重視すべき機能(水土保全,森林と人との共生,資源の循環利用)に応じた森林の整備を推進し,森林の整備充実を図った。
離島においては,85%が水土保全林に位置づけされ,これまでの10年間で,人工造林約180ha,下刈,除間伐等保育約13,400haが実施された他,豊富に存在する広葉樹林については,森林機能の向上やその有効利用を図る目的で育成複層林整備(複層林改良)を推進するとともに一部の地域では育成複層林整備(樹下植栽等)を行ったことにより,森林の水源かん養,土砂流出防止等の機能の向上が図られた。

民有林面積の現況(単位:ha,%)
区      分 森 林 面 積 割  合
○離島全体   43,101  100
○ゾーニング別内訳       -    -
  水土保全林   36,439   85
森林と人との共生林    3,976    9
資源の循環利用林    2,686    6
○針広別内訳       -    -
  針葉樹   13,496   31
広葉樹   26,700   62
その他    2,905    7
※ 平成15年4月1日現在

イ 林道
林道は,多面的機能を有する森林の適切な整備及び保全を図り,効率的かつ安定的な林業経営を確立するために必要不可欠な施設であり,特に離島地域においては,生活環境の改善や地域産業の振興の上からも重要な役割を担っていることから,開設や既設路線の舗装,改良を積極的に推進し,地域林業の活性化を図るとともに,地域交通網の整備を進めてきた。
この結果,平成14年度末の林道延長は約353km,林道密度は6.8m/haとなり,林道網整備計画における目標林道密度10.3m/haに対する達成率は73.3%で,本県平均61.1%を大きく上回っている。また,平成14年度末の林道舗装の整備率も,75.7%と,本県平均59.1%を大きく上回っている。
しかしながら,最近の林業は,木材価格の低迷,林業労働力の減少及び高齢化等非常に厳しく,生産性の向上や適正な森林管理等を確保する上で,林道網の整備が不可欠となっている。
このため,引き続き効率的な林道網の整備に努めるとともに既設林道の機能向上を図るため,改良,舗装事業も積極的に進める必要がある。

林道の整備状況(平成14年度末)
 
地 域 名
 
森林面積(ha)
既 設 林 道
延 長 (m) 林道密度(m/ha)
長 島 地 域
甑 島 地 域
種子島 地域
屋久島 地域
南西諸島地域
   1,552
8,555
21,982
10,492
9,502
   41,700
127,308
37,685
77,271
69,043
    26.9
14.9
1.7
7.4
7.3
   52,083   353,007     6.8

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