更新日:2018年4月17日

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研究報告(平成29年度)

実エンドウ新品種‘まめこぞう’の育成

中島純・田中義弘・日高文子・向吉裕美子・長友誠・桑鶴紀充・永田茂穂・橋口健一郎・古江広治

要約

エンドウ品種‘まめこぞう’は鹿児島県農業開発総合センターで,‘スーパーグリーン’を母,‘あくねグリーン’を父として,2001年に交配した組み合わせから選抜し,2016年にF12世代で育成を完了した.‘まめこぞう’は,初花房節位が‘スーパーグリーン’の10節に対して,11~12節である.枝長は‘スーパーグリーン’より長く,‘あくねグリーン’と同程度である.商品収量は‘スーパーグリーン’および‘あくねグリーン’より初期から多収で,総収量も多い.食味は‘あくねグリーン’と同程度で,‘スーパーグリーン’より優れる.

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奄美地域における木柱平張施設での野菜の生産性向上技術の開発

柏木伸哉・桑鶴紀充・田中義弘・餅田利之・橋口健一郎

要約

美地域では,台風被害や冬場の強い季節風の影響を受けやすく,野菜の生産が不安定である.耐風性施設として花きで普及している木柱平張施設における野菜の高収益輪作体系を確立するために,木柱平張施設における抑制ニガウリ,抑制サヤインゲン,早熟カボチャ,早熟サヤインゲンの生産性向上のための最適な栽培方法を明らかにした.

制ニガウリの定植期は,8月下旬から9月上旬で粗収益が増加し,その時の栽植様式は畝幅130cm(64株/a)が適する.また,受粉間隔を1日おきの隔日受粉で行うと販売単価の高い11月以降の収量が増加し,粗収益が増加する.早熟カボチャの栽植様式は畝幅2.6mの両側仕立て(128株/a)が適当である.サヤインゲンの栽植様式は,半つる性の抑制作型および早熟作型と,つる性品種の早熟作型は畝幅170cm・2条(392株/a)が適し,早熟作型の播種期は1月下旬が適する.また,抑制ニガウリ+早熟カボチャ,抑制2ニガウリ+早熟サヤインゲン,抑制サヤインゲン+早熟サヤインゲン体系における早熟作型は,いずれも省力等を目的とした液肥利用による畝連続栽培が可能で,慣行栽培並みかそれ以上の収量を確保しながら,施肥・畝立て作業が省力でき経営的に有効である.

らに,各品目の最適栽培法を組み合わせた輪作体系は,各品目の可販収量の増加により各体系とも所得目標を達成し,木柱平張施設において高収益輪作体系が可能であることが明らかになった.

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年内出荷に適した早生ポンカン‘KP-2’の特性

岩田浩二・中村一英・坂上陽美・松島健一・後藤忍・立田芳伸・西元直行・内野浩二・濱島朗子・久木田等・熊本修

要約

KP-2’は,鹿児島県農業開発総合センターにおいて,‘太田ポンカン’の種子にガンマ線を照射して育成された‘KS-15’の珠心胚実生から選抜された早生ポンカンである.‘KP-2’は樹勢は中~やや強,樹姿はやや直立する.春枝にトゲは無く,葉面積は‘太田ポンカン’よりやや大きい.12月上旬にはほとんどの果実が8分着色以上となり,着色は‘太田ポンカン’より早い.果実重は190g程度,果形指数は130程度,はく皮は容易で,10個程度の種子がある.糖度は10.4~10.8°,クエン酸は0.7%で‘太田ポンカン’並みである.果皮色はカラーチャート値7.2~8.0の橙色であり,‘太田ポンカン’より濃い.す上がりの発生は少ない.このように,‘KP-2’は‘太田ポンカン’より着色が早いことから,年内出荷に適した早生のポンカンである.

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品種特性と土壌条件を考慮したサトウキビの栽培管理法に関する研究(学位論文)

井上健一

要約

本におけるサトウキビの単収は長期間低落傾向にある.近年のサトウキビの単収の推移をみると,春植え栽培では横ばい傾向であるが,株出し栽培では下降傾向にあり,株出し栽培の管理技術の改善が重要と考えられる.また,鹿児島県のサトウキビは沖縄県と異なり,非火山灰土畑だけでなく火山灰土畑でも栽培されているため,土壌タイプを考慮した肥培管理を行う必要がある.本研究では,サトウキビの生産性改善に向けた栽培・土壌管理法を検討し,以下の知見を得た.

出し栽培の面積拡大を目的に導入された品種Ni17は植え付け種苗数を多くすることによって,増収することを明らかにした.また,Ni17は暗赤色土よりも黄色土で栽培する方が窒素溶脱量は少なく,高収量となることを明らかにした.一方,サトウキビは,新植時の栽培管理の違いによって収穫茎の窒素含有率が異なり,引き続き生産される株出し栽培の生産性が異なることを明らかにした.さらに,Ni17株出し栽培において,最高分げつ数を基準として追肥窒素施用量を決定し,収量と糖度を確保する新たな施肥法を提案した.一方,新品種Ni22では,他品種に比べ窒素施用量を削減できることを示した.

山灰土が分布する種子島の露地畑では,土壌pHの低下が著しいため,酸度矯正を行うことが重要であった.サトウキビはケイ酸を多量に吸収するが,土壌からのケイ酸供給能は高く,ケイ酸肥料施用の必要性は低いと考えられた.一方,非火山灰土が分布する奄美地域では,赤黄色土畑を中心にケイ酸肥料の施用が必要な圃場が多く存在することを明らかにし,必要なケイ酸施用量を示した.また,暗赤色土畑では,バガス堆肥を植溝に施用することで,畝表面からの蒸発散量を抑制でき,生産性が向上する施用法を開発した.

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