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更新日:2011年12月26日

11月のちょっといい話~子どもが光り輝く瞬間(とき)~

 ある中学校の文化祭での出来事です。

 3年生全員で劇をすることになり,実行委員になった生徒が中心となって話し合い,劇の内容や配役などを決めました。

 初めての練習の日のことです。ヨシオさん(仮名)が劇の内容に不満を訴え,別な劇をやろうと言い出しました。しかし,実行委員でもないヨシオさんの発言は,これまでの言動からも単なるわがままに聞こえ,練習はそのまま進みました。しばらくして,ヨシオさんが練習中の体育館から出て行ったことに気付いた私は,慌ててヨシオさんを追いかけ,話を聞きました。

 ヨシオさんは,以前見たテレビドラマを劇としてやりたいという思いを話しましたが,その理由などを詳しく話すことはありませんでした。気になった私は,ヨシオさんに聞いたタイトルをもとに,ビデオを借りてドラマの内容を確認しました。

 高校を舞台にしたそのドラマは,周囲からレッテルを貼られ,蔑まれてきた高校生たちが,担任の「文化祭で,君たちの本当の思いや願いを地域の人たちに聞いてもらおうじゃないか」という言葉に促され,最初は嫌がっていたものの,一人ずつ自分の悩み・苦しみ・悔しさ・怒りなどを本音で語り合い,文化祭に向けて困難を乗り越えていくというものでした。

   ヨシオさんは,将来への不安や比べられること,決め付けられることへのおかしさや悔しい気持ちを,劇を通して表現し,自分たちの思いを伝えたいと思っていたのでした。

   翌日,ヨシオさんは,実行委員の生徒にビデオを見てもらい,「そのままの自分たちを分かってもらえる最後のチャンスかもしれない」と,文化祭に寄せる思いを語りました。実行委員の生徒たちはヨシオさんの思いに動かされ,劇の内容を変更することになりました。

 文化祭当日,一人一人の悩みや苦しみを語る場面では,ある生徒は涙をこらえきれず,台詞に詰まりながらも,堂々と演じきりました。最後の場面では,主人公が「周囲からの決め付けにとらわれることなく,自分を信じ勇気と誇りをもって生きていこう」と呼びかけました。多くの生徒,保護者,職員の共感を呼んだ劇は,監督として取り組んだヨシオさんをはじめ,学年全員の自信とやさしさ,そして希望に満ちあふれていました。

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