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更新日:2013年5月10日

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平成25年5月10日定例知事記者会見

日時:平成25年5月10日(金曜日)午前9時56分~午前10時50分

場所:記者会見室(県庁5階)

発表事項

  1. 鹿児島県総合防災訓練について

質問事項

  1. 南大隅町における核関連施設の誘致に関する報道等について(1)
  2. 原発輸出について
  3. 南大隅町における核関連施設の誘致に関する報道等について(2)
  4. 原子力発電所の再稼働について(1)
  5. 南大隅町における核関連施設の誘致に関する報道等について(3)
  6. 原子力発電所の再稼働について(2)
  7. 水俣病における最高裁判所判決に対する知事の感想について
  8. 「主権回復・国際社会復帰を記念する式典」への出席について
  9. 原子力発電所の再稼働について(3)
  10. 円安による県内経済への影響について
  11. カツオの価格高騰について
  12. BSE全頭検査について
  13. 馬毛島問題について
  14. 米軍の垂直離着陸輸送機オスプレイの移動中の飛行ルートについて
  15. 道州制について
  16. 憲法改正に関する知事の考えについて

伊藤知事発表内容

【幹事社】
本日は,知事から発表事項があるということですのでよろしくお願いします。

 鹿児島県総合防災訓練について

【伊藤知事】
それでは,私から発表事項がありますので申し上げます。
平成25年度の鹿児島県の総合防災訓練であります。お手元に資料を差し上げておりますのでご覧いただき,また細かい点につきましてはそれぞれ担当課の方に質問していただきたいと思いますが,5月26日の日曜日に防災訓練を実施するという形になります。場所は奄美であります。ここ2~3年,奄美は大変災害等々,集中豪雨等々もありましたし,そこを踏まえての対応を今後させていただきたいと思います。どういう形で,それを救援するための車輌を運ぶか等々の訓練も入ってくると思います。
私の方からは以上です。

鹿児島県総合防災訓練について(PDF:58KB)

質問内容

【幹事社】
それでは,発表事項に関して質問のある社はお願いします。
質問のある社がなければ,県政一般の質問に移りたいと思いますが。
それでは県政一般で質問のある社はお願いいたします。

 南大隅町における核関連施設の誘致に関する報道等について(1)

【記者】
南大隅の町長が,放射性廃棄物の最終処分場等々に関する委任状なるものを民間人に渡していたということが発覚しました。その点についての知事の見解をお聞かせください。

【伊藤知事】
私がいちいちコメントするテーマではありません。ただ,一般的な印象を感想として申し述べさせていただきますれば,議会等々で陳謝もされたようでもありますが,少々軽率だったというのは一般的には指摘できるかと思います。ただ,従来からの経緯をずっと知っていますので,この,限界集落をたくさん抱えて,当時は佐多岬の開発等々についてもまだほとんど光が見えていませんでしたが,必死になって地元の振興を図らなければいけない,首長さんたちが必死になってその地域の振興を図るために何を考えるか。その時の行動パターンとしては理解できないわけではありません。
前の税所さんの時からあった文書のようでもありますが,私は最初から「絶対ダメだ」といって反対しておりましたものの,一定の動きがあることは知っておりました。そういう,何というのでしょうか委任状みたいなものが取り交わされたということについてはまったく私自身は知りませんでしたが,その心情として,心情としてはよく理解できます。

【記者】
本人自ら「素性のよくわからない人物」と言っているような人物に対してそのようなことを委託するというのは,ある種,民主主義のプロセスを汚すものではないかと思ったりもしますが,そこはいかがでしょうか。

【伊藤知事】
なぜ民主主義に結びつくかわからないけれども,「どういう方かわからない人と委任状というのは軽率だった」という判断はご本人もしておられるわけでありますので,少々行動が軽かったなという気持ちはよくわかりますね。という,ご本人のそういう評価もよくわかります。

【記者】
あれは前政権の話でしたが,新しい政権になって,仮にあらためて同じような話を持ってこられた場合,知事としては拒否の方針は変わりないと思ってよろしいでしょうか。

【伊藤知事】
施設ですか?

【記者】
処分場ということです。

【伊藤知事】
それはもう,もちろんですね。鹿児島県において,今回の対象になっているような施設を鹿児島県の本土において入れるつもりはまったくありません。

【記者】
ただどこかに,原子力発電所を再稼働させようと思ったら,どこかには必ず造らなければならない施設になってきますね。

【伊藤知事】
それは,日本全体としてはそのテーマはあります。でもそれを現時点において一定の都道府県,特に鹿児島県において何らかの具体的な対応というのは,当分の間は考えられないと思いますね。今回のケースが全部落ち着いてからでないと,その次の段階にはいかないと思います。

 原発輸出について

【記者】
原子力がらみで別の話ですが,先日,首相とトルコで原子力発電所の輸出についての優先交渉権の報道がありましたが,原発の輸出ということに対して知事はどのようなお考えをお持ちでしょうか。

【伊藤知事】
世界的に原発,大変な基数の建設計画があります。たぶん原子力発電所の建設において,技術的な面において,そしてまた,やがて福島の教訓を経て,日本がたぶん最大の原子力発電所の知的ストックを持った国になることは間違いないと思いますね。したがって,日本の産業の将来を考えた時に,日本が原子力発電所の輸出について積極的なのはよくわかります。

【記者】
ただ,知事は選挙戦においては,「人類は原子力から卒業しなければならない」ということをおっしゃいましたが,原発を輸出するということは,その卒業の時期が遠ざかるということになりませんか。

【伊藤知事】
エネルギーの全体の問題ですので,したがって100年ぐらいはかかるだろうと申し上げていますが,全体のエネルギーがどういう形で展開するかという過程の話が結構長い間続くのだろうと思います。自然再生エネルギーだけでは人類は生存できないと私は思っていますので,何らかの具体的な,化石燃料であれ,シェールガスであれ,いろんなものが出てくるかと思いますが,その一環としてまだ原子力の柱は捨てられないと思います。100年くらいのタームで見た時には,やはり原子力発電所,原子力の利用というのは,これまでの事故が起こったわけでありますので,人類としては次のステージに進まなければいけませんが,また核融合がいつの段階で出てくるか,はたまたそれ以外のエネルギーが出てくるのか,ここらあたりは人類のエネルギーを求める戦いでありますので,その流れの中において理解すべきだと思いますね。当分の間,例えば中国において確か50基,諸外国において云々と,そういう計画がある中で,この日本の技術をある程度そういうところに持っていって応用するというのは,それくらいの時間軸は許されると思いますね。

【記者】
そのくらいの時間軸においては,原子力発電所はやはり容認されるべきだということでよろしいですか。

【伊藤知事】
そうですね。容認するもなにも,世界中で一気に建ち上がっていきますので,「より安全な,より安定的な運転が確保できるような形での原子力発電所」という形になるのだろうと思いますね。今回,原子力規制委員会が一定の基準を出しています。現在よりも確か百万分の一という数字が出ていたかと思いますが,それくらいの確率でもって事故を減らすということであれば,またその段階における新しい事態というのはもう少し展開していくかもしれませんね。

 南大隅町における核関連施設の誘致に関する報道等について(2)

【記者】
関連して,南大隅町の件で,町長が「当時打診があった」ということを認められましたが,1点は,確かその認められた翌日に知事室で町長と会われる機会があったと思いますが,その時にこの話を町長から経緯の説明を受けたかということが1点と,それに対してどういうことを・・・。

【伊藤知事】
いつの話でしょう。

【記者】
確か4月25日だと思うのですが,町長が知事室に来られて・・・。

【伊藤知事】
今年の?

【記者】
先月です。たぶんその報道が出た翌日だと思いますが,その時に説明を受けられたかということと,当時,町の方は結局打診があったということを認められましたが,先ほど知事は「いろいろあるのは承知している」とおっしゃいましたが,県に対して公式・非公式に,当時そういう打診があったのかどうかということをあらためて教えてください。

【伊藤知事】
まず県に対してはまったくありません。最初から全面的に否定していますので,県に対してはそういうアプローチも何もありません。
4月の何日かに町長が来られた時は,具体的な記憶として残っているわけではありませんが,その際にそういう説明を町長から受けた記憶はありません。たぶん町長の発言を正確には承知していませんが,国から正式のオファーがあったという,そういう受け止め方ではないと思います。
環境省に行かれたことは知っています。それは南大隅全体の問題,佐多岬の問題等々もありましたので,当時の大臣等々にお会いになったことも知っていますが,それを私の方に何らかの形でご説明ということは,少なくとも今回のサイトの建設に関しての説明は私の方にはなかったと思います。
ただ,それを聞くまでもなく,「もうわかっているだろうね」ということですよね。従来から,森田さんとは確か町長になる前から面識がありますから,「絶対にダメだ」と。「農でもって大隅半島の将来をつくる時に,その施設は阻害要因にしかならない」という話を最初からしていますので,そこのところの私の考え方は彼自身はよく承知していたと思います。

【記者】
そうすると,県に対して直接アプローチはなかったとしても,国が南大隅町に何らかのアプローチをしているというのは,去年の段階で知事はもう把握されていたということなのですか。

【伊藤知事】
それは噂としては入って来ますよね。環境大臣と会って,あの状況において何らかの話があるのは当然でありますので,それは「何かの話があるだろう」というくらいの認識はあります。ただ具体的にどういう話というのは説明も受けていませんし,我々が承知している範囲ではありません。

【記者】
そうすると町の方から確定的な説明を受けたということではなくて,あくまで噂レベルの話でという・・・。

【伊藤知事】
そうですね。それはいろいろ噂は飛んでいました。町長選の時のいろんなビラ合戦もありましたし。

 原子力発電所の再稼働について(1)

【記者】
原子力発電所のからみですが,確か今日,川内原子力発電所の1号機が定期検査入りして止まってちょうど2年になると思います。まずその関連で,九州電力の社長が4月30日に「新基準が施行された7月の時点で,速やかに再稼働を申請したい」とおっしゃって,経済産業大臣は「秋頃には再稼働できるのではないか」という発言がありました。この辺を踏まえて,あらためて再稼働の日程が段々うっすらと言われ始めたということへの見解を1つ。
2年前に定期検査入りした時に,知事が再稼働するのに2年もかかると思っておられたかどうかということが1つ。
それともう1つが,去年の知事選で「将来的な脱原発と安全性確保を前提に,再稼働は容認する」という姿勢を掲げていらっしゃいましたが,再稼働に向けた条件や環境整備は,全体の進捗率でだいたいどれくらいまで進んでいるかという感覚的なことを教えてください。

【伊藤知事】
「止まってから2年経つがこれくらいの期間を予定していたか」ということでありますが,まったく予定していませんでした。もう少し速やかに再稼働に入るのだろうと思っていました。ただし,原子力規制委員会等々フレームが変わってまいりましたので,たぶん今まで関係の方々一生懸命やっておられるかと思いますが,今になってみるとやむを得ないことなのかなという感じがいたしてます。
今後については,再稼働の時期を,今我々がこの段階でいろいろ憶測ないしは期待値を持って話すべきテーマではないと思いますので,原子力規制委員会の基準が7月の下旬に提示される。それを待って,その一つひとつをきちんとクリアするというのが我々の任務でもあり,その結果を待って国の方が,原子力規制委員会の方からゴーサインが出れば,地元の方々に説明するというのが従来からお話ししているスケジュールでもありますので,その通りやらせていただきたいと思います。
したがって,全体の何パーセントかということについては,今の段階ではまだ判断は必ずしもできません。原子力規制委員会の最後の基準が,現在表に出ているものなのかそれともそうでもないのか,ましてや火山の影響などいろんな新しいテーマも出てきていますので,ともかく7月に出てくるのを待って,待った上でちきんとした対応をするというのが我々の立場だろうと思いますね。

【記者】
もう1点,先ほどの質問で「脱原発に100年くらいかかる」とおっしゃっていましたが,知事選の時に,日本で脱原発を目指すというのはもう少し短い期間をおっしゃったと思いますが。

【伊藤知事】
日本では2030年の,民主党があの時に戦略的エネルギー大綱で示した「40年経った時には廃炉にする」というスケジュール,私はあれが正しいと思います。

【記者】
日本では,同じ考え方に変わりないということですね。

【伊藤知事】
そうです。

 南大隅町における核関連施設の誘致に関する報道等について(3)

【記者】
南大隅町の関連質問で,南大隅町長は記者会見で,「4月25日に知事とお会いした。元々これは町長選の当選の挨拶で,事前にアポを取ってやったものであって,今回の事例とは関係ない」と,ただ,そのお会いした場で,知事とは,「もうあの話は終わったんだろうな」と知事から出されて,「はい,終わった話です」と,「いろいろ自分で報告なりそういう会話を交わした」ということですが,知事の記憶ではそれに間違いないか,もしくは補足する点があるかどうかを。

【伊藤知事】
その時には既にマスコミ等でいろいろ報道されていました。だから過去にはそういう経緯がありましたが,既に議会等々にも条例ができ,議会においてもそういう施設は絶対に造らないということを宣明しておられますので,もう既に,サイトについては必ずそういう問題が起こりますが,あの問題自体については,南大隅町として,ましてや鹿児島県としては当然「終わったのだろうな」という念押しみたいな話はしたと思います。それについて「はい,そうです」という話があったかと思います。したがって今の時点では,過去においていろんなことがあった,サイトについてのいろんな働きかけがあった,それは事実ですが,その事実はもう既に全部消えてしまって,南大隅町は佐多岬を始め農業振興,南大隅高校等々新しい方向に向かって進みつつありますので,我々はそれをきちんと見守ってあげて,その南大隅町の振興を図るというのが我々の務めだろうと思いますね。

 原子力発電所の再稼働について(2)

【記者】
もう1つ,川内原子力発電所に関して,7月18日に新基準ができるということで,その後のスケジュール,九州電力側としてはそれと同時に7月に再稼働を念頭に置きながら料金設定を先日発表して,7月に再稼働したいということですが,原子力規制委員会の方では,そういう事前審査の動きはなく,やはり発表した後にそれから審査を受け付けてやろうということで,最低でも2カ月から3カ月くらいかかると。そして薩摩川内市の議会の状況を見ると,9月議会に間に合わなくなってくるということで,もしかすると臨時議会を開いて決を採るなり,意志を示す考えがあると思います。例えば,速やかに原子力発電所を動かすために,県議会なりと知事が,そうした臨時議会が,仮の話で答えられないかもしれませんが,頭の体操として,臨時議会が,早急に動かすためにそういう動きが早まった場合に,例えば県議会側と,従来の議会よりも早めて何らかの採決なり協議をして,知事が表明されるというような,そういう頭のトレーニングはされていますか。

【伊藤知事】
まだスケジュール等々については,先ほど言いましたように基準が出て,具体的な対応を原子力規制委員会がどう求めるかによって対応が違いますので,今の段階ではまったくシミュレーションはしていません。ともかく出てきた基準を一つひとつ丁寧にこなしていく,それに対して応えていくという作業が中心になり,また原子力規制委員会がそれをどう評価するかというのが何と言っても最大の眼目ですので,今の時点で,総理もおっしゃっているような,皆さん方がお得意の日程調整まで含めたスケジュールが私の頭の中にあるわけではありません。

【記者】
川内原子力発電所の再稼働に関して,私どもの新聞でやった世論調査でも,まだ再稼働の是非についてはかなり拮抗していまして,割れている状態だと思います。そういう中で,原子力規制委員会が安全評価で「安全である」とした時に,住民の意見が割れる中で知事としてはどういう判断をされていくのかというのを教えていただきたいです。

【伊藤知事】
従来から言っているとおりのスケジュールで対応させていただきます。皆さん方が世論調査されたこと自体は,マスコミのひとつの責務として評価いたしますが,私どもは私どもで,私どもの手続き等々,いろんな機会にいろんな話をして作業を進めていますので,そのスケジュールに従って淡々とやらせていただきます。

【記者】
静岡県知事が,今度の知事選で「当選した暁には,県民投票をした上で再稼働を判断する」というような発言をされていますが,県民投票については知事はどうお考えでしょうか。

【伊藤知事】
全くその考え方はありません。

【記者】
その理由としてはどういうことですか。

【伊藤知事】
それは県民投票になじまないテーマだからです。

 水俣病における最高裁判所判決に対する知事の感想について

【記者】
先月,水俣病関係で,熊本県に認定を求めた最高裁判決の認定基準について,裁判所が示した基準について,知事の感想をお願いできますか。

【伊藤知事】
今回は,従来の認定基準を否定したわけではなくて,2つのケースについてもう少し総合的に判断すべきであるということで,1つは差し戻し,1つは要するに原告側の主張を認めるという判断だったと思います。ですから,それはそれとして,この2つのケースに限ればそういう判断が当然にあり得ると思いますね。

【記者】
それを受けて,環境省は運用の見直しを検討するということで,県の審査業務への影響をどうお考えになっているか。2004年の関西訴訟の時は,審査会がしばらく動かなくなった状況があったと思いますが,今回そういうことがあり得るのか。委員の方はまだ任期が残っているようなのですぐ止まるということはないと思いますが,審査会の日程を多少遅らせるなどの対応を何か考えられていることがあれば教えてください。

【伊藤知事】
今のところ,今回の最高裁判決で具体的な公健法(公害健康被害の補償等に関する法律)の運用等々の手続きについて,何らかの具体的な影響が与えられるような事態はまだ想定していないです。国においても,従来の基準が否定されたわけではないという,たぶんそういう評価に立っているのだろうと思いますが,そうすると従来どおり公健法の手続きに従って,一つひとつを丁寧に審査するという形になるのだろうと思いますね。
最高裁が言っていますような,なにも,いろんな症状が現れた場合それがどうしても複数必要だということを言っているわけではないので,我々も「そういうのを踏まえて総合的に判断」ということで,従来も総合的に判断する,そういうレベルまできているかと思いますので,したがって2つの事例についてはよくわかるのですが,それが認定基準の見直しまでつながるかどうかは,にわかにちょっと判断しがたいのですね。そこはもう環境省の責務でありますので,そこで適切な対応をされると思いますし,運用のやり方についての見直しということをおっしゃっていますが,その時にいったい何をどう変えるかもまだまだまったく。いろいろ考えるのですがいったい何をどうされるのか,実はまだ見えていません。したがって,落ち着くまでにもう少し時間がかかるのだろうと思いますね。

【記者】
関連で,認定基準の運用のあり方の具体化という件で環境省が今検討をすると言っています。熊本県もそれに参加したいとの意向を示していますが,鹿児島県はどのような意向でしょうか。

【伊藤知事】
まだ全くその点については判断していません。運用の方式の見直しということでしょうか。具体的にどういうことになるかわかりませんし,熊本県もどういう立場で参加するのかわからないですが,どういうフレームになるのかもいまひとつわかりません。大臣はそういう指示をされたようでもありますから,何らかの形で動くでしょうけど。したがってどうすればいいのかを必死になって考えている時期ではないのかなと思いますね。したがって熊本県さんはそういう意味での提案というか申し入れをされたようでもありますが,鹿児島県においてはそのつもりは今のところありません。

【記者】
熊本の知事が「熊本県は関わる」と一昨日の記者会見で,今質問があったように言ったのですが,同じ場で「鹿児島と新潟も同じように国が示したガイドラインに基づいて認定基準などを運用してほしい」というような見解をおっしゃっているようですが,そのことについてはどうお考えですか。

【伊藤知事】
何といっても熊本が水俣病の最大の発生地でありますし,法的な責任も持つ重たい立場にありますので,3県がバラバラに対応していたのでは全体のバランスが壊れて,水俣病患者の救済に支障が生じますので,知事さんがそういう形で「足並みを揃えて3県で」というのはよくわかりますね。特に新潟の知事は別のことを,異議申立等について「独自の基準云々」と言っておられますので,その真意がどこにあるのかよくわかりませんが,そういうことになりますれば,3県でバラバラになるというのは好ましくないという判断はあるのだろうと思いますね。
鹿児島と熊本は,基本的には足並みは揃えていますので,鹿児島と熊本においてはバラバラになることはありません。ましてや一体の地域でもありましたので,そういう意味では熊本と鹿児島は基本的には同じ方向で,同じ体制で,同じような考え方で対応するという形にならざるを得ないと思いますね。

【記者】
その関連で,認定基準でなくて新救済策の方の去年の異議申立のところで,県は一時,「独自に考る」ということを知事がおっしゃいましたが,あのケースだと,もし県の結論が国と違っていれば熊本と鹿児島で分かれるケースもあったと思いますが,その去年の見解とは少し違うと考えてよろしいですか。

【伊藤知事】
異議申立のところは,その段階では環境省の判断は明確に出ませんでしたが,一定の処分性を持つか持たないかの認定でした。そして最高裁判決を引用して,環境省は「これは処分ではない」という公的な解釈をした。公的な解釈をされると,鹿児島県としてはそれに従わざるを得ません。ですから新潟県がどうしてそれができるのかよくわかりませんが,日本の法のシステムはそうなっていますので,そこまで環境省が言うのであれば,それはそれでやむを得ないですねということですよね。

【記者】
基本的には足並みを揃えてという形ですね。

【伊藤知事】
そうですね。

 「主権回復・国際社会復帰を記念する式典」への出席について

【記者】
先日の,政府主催の主権回復式典にご出席なさいましたが,あらためて,どのようなお考え,お気持ちで鹿児島県代表としてご出席されたのか聞かせていただけますか。

【伊藤知事】
そういうのに出席する時に,私の心情を説明するのは少々おかしいと思いますが,政府において出席要請がありました。両陛下も出席されるということでもあります。そして主権回復というのはそれなりに一定の評価がありますので,私も出席させていただきました。
沖縄・東京・鹿児島と,席は3都県が並んでいましたね,国会議員のすぐ後の方に。やはり政府はそれなりに,あの時期に,同時に返らなかった地域がある3都県を横に並べたということでしょうね。

【記者】
奄美のその歴史のことですが,企画課のご説明では,知事の判断の根拠として,「閣議決定の時に奄美の痛みに理解を示すような安倍首相の談話があった」と。そこについてあらためて,奄美の方々で歴史を踏まえて参加されたということで,政府のどの辺に理解を示して参加されたかということを伺いたいのですが。

【伊藤知事】
理解を示して参加ではないのです。ともかく出席要請があり,両陛下も来られる,まさに国を挙げてのひとつの記念式典でもありますので,地方公共団体の首長は特に知事としては,出席するのがまず普通ですよね,都知事も出席されたわけですからね。それにいちいち云々というのがまず,そこをそういう判断自体がおかしいと思いますよ。まず出席するのです。その時に,「奄美は1年遅れましたね。それをどう考えますか?」というのは,あの時の状況からみてやむを得なかった面があるものの,1年経って返還され,その後,奄振法(奄美群島振興開発特別措置法)に基づいて2兆数千億円のお金をいただきながら振興に努めているわけでもありますので,その時の,1年くらい遅れたことのいわば国家的な責務は,十分にこの過程において果たされていると思いますし,ましてや今年は奄振法の改正の時でもあり,また様々なお願いをしている時でもありますので,そうだとすると素直に出ていって素直に席に座るというのが,普通一般的には考えられることですよね。
何か特別の支障があれば別ですよ。せっかくの休みの中日をと思ったのですが,しかたないですね。(笑)

【記者】
奄美の方々の理解というものは十分,出席したこと自体得られているというお考えでよろしいですか。

【伊藤知事】
そこは,そういう意見があるかどうか,実は確認しました。でもまったくありませんでしたね。皆さん方が取材されたベースの情報は,私の方には入ってきませんでしたね。それは当時を経験した人たちは,当時どうでしたかと聞かれるとその無念の気持ちをお話しされるでしょうね。それから既に60年が過ぎて,今年はもう復帰60年ですが,その中においてそういうのはすべて捨象された形で,少なくとも奄美については私は動いていると思いますよ。

【記者】
そうすると奄美の情勢をもちろん勘案した上で,現地の世論も・・・。

【伊藤知事】
首長の意見もきちんと聞いています。

 原子力発電所の再稼働について(3)

【記者】
先ほどの原発の関連ですが,国の新しい基準を九州電力がクリアすれば速やかに原子力発電所を再稼働すべきという認識は変わっていないのかということが1つと,地元に説明とおっしゃいましたが,どの範囲までというのをお聞きしたくて。半径30キロ以内の市町村の議会や市長の同意といったものが必要なのかと。どこまでの範囲が必要なのかと。

【伊藤知事】
従来からお話ししているとおりです。3カ所くらいと考えていますが。基準がクリアされた段階で3カ所,それは全部オープンでやります。30キロ圏の外に出すかどうか,30キロ圏を含めてやるかどうかについては,今のところ明確な考えは持っていませんが,ただ,誰でも参加していいということにしたいと思いますので,薩摩川内2カ所,もう1カ所どこかで,どこでやるかくらいのテーマになるのかなと思いますね。
それで,再稼働にあたっての同意等々の条件についても,これも従来から言っているとおりです。鹿児島においては鹿児島県と薩摩川内市で十分だと思います。それはもうまったく,その施設の建設から今までに関してのいろいろな蓄積の度合いが違いますので。公共団体としてはこの2カ所で十分だと思います。そういう形での対応をしたいと思いますし,一つひとつを丁寧に,その後をこなしていくという作業が,原子力規制委員会がもし再稼働を認めたとしても,鹿児島県においては若干の時間が必要ですね。

【記者】
「基準を一つひとつクリアしていけば速やかに再稼働すべきだ」という認識は変わっていないということですか。

【伊藤知事】
速やかにというのではなくて,その後の手順がありますので。原子力規制委員会が賛成しても地元が反対するということはあり得るのですよね。そこの緊張感はあります。したがって一つひとつ丁寧に,従来から言っているスキームでやらせていただきたいということです。

【記者】
九州電力が言っていますが,再稼働が遅れれば,また今月,家庭用電気料金が値上げされましたが,「値上げもしようがない」と言っていますが,知事のお考えとして,その値上げも再稼働が遅れればしようがないとお考えですか。

【伊藤知事】
九州電力の経営状況もある程度承知しています。承知していますが,我々がともかく行政としてやるべきテーマは,原子力発電所が安全に運転されること,これを最大のテーマとして,それをいかにして実現するかですので,そのスケジュールに従って一つひとつを丁寧に対応するということですね。

【記者】
関連で,私が失念しているかもしれませんが,私も忘れているかもしれませんが,3カ所,薩摩川内市2カ所ともう1カ所くらいということは,今,私は初めて聞いたような気がしますが,前々から結構言われてた・・・。

【伊藤知事】
えぇ,従来から言っていますよ。

【記者】
わかりました。それと,この説明会の実施主体ですが,前も同じような質問をして繰り返しの質問になるかもしれませんが,念のために,大飯原子力発電所の場合は大飯町がやったのですが,知事のお考えとしてはあくまでも政府の責任において,これは「政府の主催としてやるべきである」というお考えは従来と変わっていないかということが1点と,これからのアプローチ,要するにどの段階でどういう形でそれを,知事として政府に「国の責任でやってくれ」というのを求めていくとか,そういうアクションプログラムというのがあれば教えていただきたいと思います。

【伊藤知事】
国の責任においてやっていただきたいというのは,知的識見を持った,まさに国の政策でありますのでそこはまったく変わりませんが,その時の主催者として誰がなるかについては,まだまだ判断の余地があると思いますね。場合によっては県が主催者になり,国に来ていただいて国が責任をもって説明ということもあり得るかと思います。それは国において,ではどこがやるかとなった時に,原子力規制委員会がやるのか資源エネルギー庁がやるのか等々を含めて,いろんな,要するに国の所掌事務の範囲があるので,むしろ大飯町みたいに地方公共団体がやって,そこに国が来て説明する方が馴染みやすいのでしょうね。

【記者】
そうすると,従来のお考えと修正があったととらえていいのでしょうか。今まではずっと「政府の責任で」というような・・・。

【伊藤知事】
修正はないのです。修正はないけれども国でやるとなると,いろいろ手順的に,国は国で,今度は閣議了解までやらなければいけないなど,何が起こってくるかわからないところもあり,こちらは的確に,ともかく実効的な形でやりたいということですので,そうだとすると実施主体が誰であるかは,むしろあまりこだわらなくてもいいのかなということですね。責任をもってきちんと国において説明していただくということです。

【記者】
関連ですが,3カ所の説明会で,「誰でも来ていい」とおっしゃっていましたが・・・。

【伊藤知事】
県内の人ですよね。

【記者】
やはり県内と。

【伊藤知事】
県外の人は,少なくとも薩摩川内市の原子力発電所に立場として意見をおっしゃるのは,この現在のスキームではあまり想定されないと思いますね。

【記者】
薩摩川内市の人だけあるいは30キロ圏だけと,そういうことではなくて,県内の・・・。

【伊藤知事】
いざとなったら,事前に1千人くらいの会場3カ所でしょうから,入場券くらい取るのでしょうかね。そうでないとかえって混乱するかもしれませんね。

【記者】
出席,参加資格は県民ということになる・・・。

【伊藤知事】
そのつもりです,今のところ。

【記者】
県内在住,県民ですね。

【伊藤知事】
はい。

【記者】
今,説明会の箇所数を3カ所とおっしゃいましたが,九州電力が再稼働の直前まで来た時に,確か5カ所ということで,会見で「5カ所程度を考えている」というようなご発言を記憶しているのですが,30キロ圏に拡がったことで・・・。

【伊藤知事】
いや,従来から3カ所と言っていると思いますよ。ちょっと,その記録は見てください。

【記者】
薩摩川内市で2カ所,ほかでもう1カ所と・・・。

【伊藤知事】
3カ所,今,考えればだいたいそれくらいかなということですよね。

【記者】
「3カ所ないし4カ所やることにいたしておりますので」と過去のご発言で。

【伊藤知事】
4という数字は出たことがありますよ。4は覚えています。5は言った記憶がないです。ただ,オープンにしてやりますので,ましてや千人くらいということであれば3カ所くらいでだいたいカバーできるかなという感じですよね。

【記者】
確認ですが,その説明会を終えて県民の合意が得られたという,何らかの判断基準というもの,例えば変な話でそういうのはあり得ないかもしれませんが,採決するとかいう,そういうのもあり得ないと思いますが,一応それが説明会を開催した時点で,県としてはある程度合意が得られて,その後県議会とかの判断になってくるとか,そういう手順になるのでしょうか。もしお考えがあれば伺わせてください。

【伊藤知事】
十分説明して,その方々にある程度の理解を得ていただく,その理解を最終的にどういう形で構成するかというのは,いまひとつまだ頭の中で完全に整理しきっていないけれども,その後薩摩川内市議会,首長,それから鹿児島県議会,首長という段取りになると思いますね。

 円安による県内経済への影響について

【記者】
円安について伺います。ニューヨーク市場で100円台に乗りまして,東京も今日は100円台でスタートしているようですが,この「1ドル100円台」ということの県内への影響というのは,どのような認識でいらっしゃるでしょうか。

【伊藤知事】
円安が急激に進行しています。一般的なことしか言えないのですが,今のところは,円安によるところの経済の活性化というのが見られるようでもあります。そしてまた株価も相当上がってきました。ただ,これが実体経済として結びついているかどうかの判断がまだひとつできていません。例えば設備投資とか,いろんな意味でのディヒュージョン・インデックス,DI(企業の業況感や設備、雇用人員の過不足などの判断を指数化したもの)の数字ですね,ああいう数字がまだ必ずしも全部は上向いていませんので,実体経済に影響を及ぼすのはまだもう少し時間がかかるだろうということです。
さらに,それが鹿児島県にどういう影響があるかについては,まださらにもう少し時間がかかるかと思いますので,早くても夏から秋にかけて,もし鹿児島県に影響があるとすると影響が生じるだろうということですね。これは経済のプラス面の評価です。
一方,円安は当然に一定の生活物資の価格の高騰を伴いますので,そちらの方のマイナスも想定しておかなければいけません。したがってそこらあたりを睨みながら,国においてのきちんとしたコントロールが経済速度の,経済のいろんな面での速度のコントロールをしていただきたいと思いますね。

 カツオの価格高騰について

【記者】
それともうひとつ,カツオ節の原料となるカツオの価格の高騰が続いています。枕崎や山川,産地を抱えているわけですが,その影響対策というのは何かお考えでしょうか。

【伊藤知事】
それも聞いています。ただ,カツオの資源が少なくなったこともあり,今は一気に,そのカツオ節とバンコクのカツオの缶詰工場ですね,どちらに持っていった方がより高いかということで,カツオを捕る方々はそちらの方の判断ですので,今たぶん枕崎のカツオ節よりもバンコクの缶詰工場の方が値段が高くなっていると思うのですよね。したがって経常的にずっと枕崎と取引のある方々は入ってくるかと思いますが,非常にフローティングなものはバンコクに行くということでもありますので,捕れる資源が少なくなった,それとともに円安において一気に,実質的に価格が2~3割上がってくるということにおいて,今非常に苦しんでおられますので,そこが今後どういう形で展開するか,もう少し時間を見ながら,何といってもカツオ節産業というのは鹿児島のオンリーワンみたいなところがありますので,そういう意味でカツオ節産業の方々と,今の状況を踏まえた上での次の対応をどうするかというのを,またいろいろと相談させていただきたいと思います。

 BSE全頭検査について

【記者】
前回もお伺いしましたがあらためて,BSE(牛海綿状脳症)の全頭検査について4月19日に厚生労働省と農林水産省が連名で,県に正式に中止というかやめるようにという通知を出していると思いますが,この件に対して県の方の対応が固まっていれば教えていただきたいのですが。

【伊藤知事】
今日もまた,あれは厚生労働省かな,意見照会がありました。答えましたのは,「全国で,全県全地方公共団体が検査をやめたら,鹿児島県もやめます」というのが我々の答です。

【記者】
一斉にやめるという・・・。

【伊藤知事】
一斉に全部がやめるのであれば,鹿児島県だけ継続する意味がありませんので,鹿児島県もBSEの検査は終了という形にさせてもらいます。

【記者】
前回の会見のなかで「安心安全ということを念頭に置いて,消費者の反応というものも考慮しなければいけない」とおっしゃっていたと思いますが,その辺のところの整理は一定ついた・・・。

【伊藤知事】
今まではそうだったのですよね。BSEが発生し,そこで特に消費者の方々,だからいくつかの団体については検査をした,それに引きずられて皆が検査するということでした。ただその当時からプリオンの発生状況ないしプリオンの検査において,あの検査が正しいかどうかについては学問的には厳しい指摘があったところでもありますが。検査することによって安心安全という評価を買ったわけですよね。ところがそれを全部が止めるとなると,皆が,むしろ検査した方が危ないということになり,「危ないから検査しているのじゃないか?」という,今度は逆の方のバージョンがでてくるものですから,全部がやめるのであれば,もうやめた方が得だと思いますね。
疫学的にはたぶん問題はないと思いますので,あとは安心安全をいかにして,いかなるスキームで確保するかという,そういう闘いですよね。

【記者】
正式に国の照会があったということですから,取りまとめをして,一斉にやめるような方向で調整していくのだと思いますが,その中で,やはり国の方にはなぜやめるのか,今おっしゃった安心安全という部分で問題がないという説明は,あらためて徹底してもらいたいというお考えですか。

【伊藤知事】
徹底してもらいたいのですが,もう審議会の答申が出て,専門家の意見としては前回の時から「まったく安心安全は問題ありません」と言われているのです。しかしそれでも地方公共団体サイドは「安全」を買ったのですよね。「安心安全」を。しかしまた今回あらためて,30カ月等々のからみもあり,またそのきちんとした報告書を出したということもありますので。そしてまた,BSEについては,全世界においてここ何年間かまったく発生していないということもあり,そうなるとすると果たしてそういう検査を続ける必要があるのかということなのですよね。そうだとすると日本全国,しかもまた疫学的にも完全に証明された段階においては,そこまでの必要はないのかなというのが今の判断ですが,あと2つくらいまだ未定のところが残っているようで,したがってその答は「全部が止めるなら鹿児島県も止めます」というのが私どもの答ですね。

【記者】
確認ですが,厚生労働省から照会があったのは今日あったのですか。

【伊藤知事】
「今日までに答えなさい」でした。そしてその結果を公表するということです。明日か明後日には公表するでしょう。

 馬毛島問題について

【記者】
馬毛島の土地が,差し押さえられたり競売開始決定になったりしているようですが,県が今後続けると言っている現地調査に何らかの影響がある可能性がありますが,その辺はどう見られているかということと,防衛省が計画している移転への影響みたいなものの見解を伺いたいのが1つと,西之表市が一時,滞納した税を差し押さえていましたが,県も確か不動産取得税か何かの債権があると思いますが,今後差し押さえとかの予定があるのかどうか教えてください。

【伊藤知事】
今回の事態が,県が今お話ししている調査等々に影響があるかどうか,これは今あちらの方々といろいろと話し合いをしている過程でもありますので,今回の差し押さえ等々が県にとって,県の行動を制約することはまったくありません。それとは別の次元の話かと思います。
西之表市が差し押さえをして1千万円程度のお金が納付されました。鹿児島の場合はまだ不動産取得税等々残っていますが,今の段階ではまだそこまでのことは考えていませんが,これは税法上の債権処理の話ですから,なかなか表で言えないところもありますが,西之表市のような行動を取ることは,今のところ直接的には想定していません。

【記者】
確か時効があると思うのですが。時効が迫っているかどうかわかりませんが,時効が迫ったとしても,今のところそういう対応は取らないということですか。

【伊藤知事】
したがってそこは,今おっしゃいます点も含めて,税法上の債権の取り扱いですので,そこは行政としてはしっかりとした対応はしますが,どうするかという点については,ここはノーコメントですね。

 米軍の垂直離着陸輸送機オスプレイの移動中の飛行ルートについて

【記者】
オスプレイについて,奄美大島北部の上空でもたびたび目撃されているようですが,公になっている訓練のルート以外の移動中のルートについては,何らかのエリアや高度についての取り決めはあるのですか。

【伊藤知事】
いや,たぶんないのだろうと思います。オレンジルートやパープルルート,あれは訓練のルートでしたので,移動中のルートについて取り決めもないし,それを事前に我々の方にインフォームする,連絡するというスキームもないと思いますね。確かに岩国まで飛んでいるわけですから,鹿児島の上空は必ず通過しているはずですね。したがって奄美の北ではなくて,どこかを見ていればどこかに必ずいるはずですが,それについては事前に我々の方に連絡等々のスキームは今のところありません。
訓練中の飛行高度や訓練中の飛行の運用はあるのです,ただし今おっしゃっている,岩国なら岩国に行く時,どのルートというのは,私の頭の中ではたぶん今ないと思います。

【記者】
確認ですが,移動に関してはまったくルールはないということでいいのですね。

【伊藤知事】
ということですよね。
低空飛行訓練における日米合同委員会における協議,合意事項というのはあります,低空飛行訓練ですね。ただ,移動の時の話はこのペーパーの外ですので,ないと考えた方がいいと思います。

 道州制について

【記者】
道州制の話で伺いたいのですが,今国会中に自公で道州制基本法案を提出するという動きがありますが,「地方との協議が不十分である」「拙速すぎる」というような意見もありますが,知事は今どういうお考えをお持ちで,もし提出するとなると,今どういう課題を持っているか,国の出先機関の問題もあると思いますが,知事のお考えをお聞かせください。

【伊藤知事】
いろんなレベルの回答が可能なのですが,自民党の公約でしたので道州制の推進基本法案を作る。その原案を見ていますが,結構中身が入っています。具体的に,単なる道州制を進めるにあたっての手続き法ではなくて,実体法になっているのですよね。そういう状況でありますが,ただ道州制については,昨日ヒアリングの中でも出てきたように,まだまだ「何が道州制なのか」「その本質は何なのか」「何のためにやるのか」等々,あまりにも議論がまだ進んでいませんので,まずはやはりそこをきちんと皆さん方に理解してもらった上で対応すべきだという一般的に言われていることは,今の段階ではそこは言わなければいけないのかなと思いますね。
個人的には,道州制については,そのやり方,必要性,将来におけるフレーム,それから本当にそこまで考える時の,要するに道州制というのは今と違って,決定的に最終的な国政の判断者を変えますから,内政関係は全部道州が判断するという形になるなると,やはり最終的な決定権者の変更という意味で,ひとつの革命なのですよね。そういうものを今の時点でやる必要があるのかどうかを含めて,さらに議論を深めなければいけないのかなと思いますね。
修正的な,変な形の道州制であったら,やる意味はないと思いますので,本当の意味での理念形の道州制,都道府県を廃止して道州に内政関係の仕事は全部流して,国は純粋に外交や金融,そういう仕事において専念するということであれば,今言ったようなことが言えるのではないかなと思います。

【記者】
今国会中ではまだ議論が不十分で,まだ深めて・・・。

【伊藤知事】
国会のことを評価すると問題が起こりますので。(笑)
まあ,今国会においては法案が出るかどうかはまだ今のところ確認していませんが,法案の案はありますね。ただし意見を聞き始めると,自民党内は割れます。内政関係の権限が全部自分たちの手から離れるということについて,「それでもよし」とされる国会議員が何人いらっしゃるか。これからまたいろいろ議論。あれは議論すればするほど議論が深まるというか迷走しますので,そういう意味でまだまだ大変な法案だと思います。
廃藩置県と一緒ですからね。廃藩置県は西郷隆盛という革命児がいてできた。それと同じことを,では道州制の時に誰がその役割を果たすかを含めて,これからですね。

 憲法改正に関する知事の考えについて

【記者】
県政とは少し違いますが,知事のご意見を伺いたいのですが。今,憲法改正の問題が,昨日から憲法審査会も始まりまして,96条について議論されていると思います。まず96条の手続き,憲法改正の手続きの方を改正するという大きな話が出ていますが,一部で,「憲法のどこを改正するのかという,具体的なところを踏み込んでから併せて改正すべきだ」という意見もあります。知事はどのようにお考えでしょうか。

【伊藤知事】
日本国憲法は,100条くらいの条文でできているわけですが,その中に重たいものと変えてもいいものと,また変えなければいけないものとあると思うのです。私は9条は改憲論者ではありません。日本国憲法41条も「国権の最高を管理する唯一の立法機関」という国会の機能とか,内閣のところとか,ああいうところはやはり3分の2でいいと思います。ただし,「公の支配に属さない教育とか,何々等々にはお金を支出してはいけない」と書いてある。要するに私立にはお金を出してはいけないと書いてあるのですが,私学に大変なお金が出ています。ああいう条文については2分の1でいいのかなと思います。
ですから国民の基本的な人権を守る,国家フレームの基本については3分の2のままでいい,ただ,それ以外の付随的なものについては2分の1ということもあり得ると思いますが,そうなると今度はどの条文が該当するかで侃々諤々になるのかなと思いますね。
これは私が大学で一番勉強していた頃,憲法を今の憲法で勉強していますから,「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して,われらの安全と生存を保持しようと決意した」ああいう文章は美しいと思うのです。日本国憲法の文章は美しくないという人がいますが,今言っている文章は不戦条約そのものですから。あの頃あった不戦条約をそのまま書いたのがあの文章ですので,人によってたぶんいろんな意見があるのだろうとは思いますね。あまり日本国憲法を直接変えなければいけないという必然性は,先ほど言った「公の支配に属さない教育」など,いくつかありますが,やはり日本人の得意な,憲法の変遷というのですが,解釈によって変えてきたのですよね。9条の取り扱い,「戦力はこれを保持しない」自衛隊についての戦力の評価,これも散々たるアレがありました。集団的自衛権もだいたい解釈でもって対応してきているのですが,それが日本人の知恵なのかもなと思い,それを一気に条文でもって変えるとなると,またまた別のハレーションが起こり,むしろ今の我が国にとっては不必要なことかなとは思うのですが,これは国において政党間において議論されるべきテーマでもありますので,そこの議論を待ちたいと思いますね。

【記者】
ありがとうございました。

【伊藤知事】
どうもありがとうございます。

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