ホーム > 地域振興局・支庁 > 鹿児島地域振興局 > 地域の宝箱!~地域フォトライブラリ~ > 自然の宝箱 > 無垢の自然が息づく三島村(硫黄島編)
更新日:2019年3月25日
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硫黄岳
フェリーからの長浜港
断崖と褐色の海
港内の様子
島の南西部にある永良部崎の公園で,周囲はボタンボウフウの自生地となっています。公園へ続く岬橋からは東側を見ると,長浜湾を一望できます。稲村岳を通った温泉水は,稲村岳の岩石(玄武岩)の成分の中の鉄分を多く溶かし込んだ温泉で,海水と反応し鉄サビ色となり,長浜湾を赤褐色に染めています。また,岬橋から西側の海を見れば,紺碧の海が広がっており,大自然が織りなす風景を感じることのできる場所です。
岬橋の手前に希望の鐘,その先の恋人岬公園にはしあわせの鐘があり,観光スポットとなっています。また,公園からは,晴れた日には屋久島,口永良部島,種子島の島影などの絶景を望むことができます。
希望の鐘
岬橋
稲村岳と長浜湾
しあわせの鐘
しあわせの鐘付近からの眺め
硫黄島大浦港では,青く透き通った海と高さ60mの岩石や地層を見ることができます。地層では,アカホヤ噴火前に噴出した長浜溶岩と,アカホヤ噴火の3種類の堆積物(船倉降下軽石・船倉火砕流・竹島火砕流)を観察することができます。
海面近くまで階段で降りることができ,夏季には,磯遊びの海水浴場として賑わいます。長浜湾とは異なる海の色を見ることができ,同じ硫黄島でも特色のある景色を楽しむことができます。また,ウミガメが現れるスポットにもなっています。
大浦港1
大浦港2
俊寛は平安時代末期の僧です。安元3年(1177年)鹿谷荘にて平家討伐の陰謀がもれて捕らえられ,丹波少将成経,平判官康頼と共に鬼界ヶ島(硫黄島)に流されました。成経,康頼の二人は許され,帰ることができましたが,俊寛は必死の願いもかなわず一人許されませんでした。ただ一人残された俊寛は茫然として海を眺め,海岸に佇んだといいます。俊寛は絶望の果てに絶食して,念仏を唱えながら37歳で亡くなりました。
島の人々は,俊寛の死を哀れみ,3人を合わせ祭って俊寛の居住地跡に御祈神社を建てました。これを俊寛堂といいます。俊寛堂の周りには,竹林や椿林が広がっています。また,俊寛堂までは苔むした道が続いており,神秘的です。
硫黄島地区では,俊寛の霊を祭る柱松の盆行事が行われています。
また,硫黄島港近くの開発センター前には,海に向かって俊寛像が設置されており,俊寛の悲痛な叫びが聞こえてきそうです。
俊寛堂については,以下のホームページも御覧ください。
「俊寛流刑の地,鬼界ヶ島伝説」が残る三島村硫黄島
俊寛堂
俊寛堂まで続く道
開発センター前にある俊寛像
東温泉1
東温泉2
東温泉と東シナ海
脱衣所
安徳天皇・平家落人伝説ゆかりの場所です。もともと島には5カ所の見晴所があったと言われており,ここは北側にあり,鹿児島方面の見張りをするために建てられたと言われています。もともと人の入れない小高い竹林の山でしたが,観光目的の開発の中で山を切り開き,車道を通して駐車場を作り,公園を作りました。鹿児島方面,開聞岳,佐多岬,錦江湾,昭和9年の海底爆発により出来た昭和硫黄島が展望できます。
また,目の前には硫黄岳(標高703m)がそびえ,岩肌から吹き出す噴煙を見ることができます。雨の日には,硫黄岳は硫酸混じりの雲に覆われてしまい,生物には厳しい環境になってしまうため,雲がかかる硫黄岳の中腹より上には植生がほとんどありません。
硫黄島のいたる所で温泉が出ていますが,港の温泉質と違って,この下にある穴の浜温泉は乳白色の温泉です。
平家城跡には,歌舞伎「俊寛」上演記念碑として,当初中村勘三郎さんの銅像も俊寛像と一緒に港近くの開発センターの前に設置しましたが,本人からの申出がありこの場所に移しました。
また,平家城あたりでは,地層断面が広がっており,数千年以上も前の噴火の歴史を感じることができます。
平家城公園
硫黄岳
平家城公園近くの地層
神社入り口
本殿
椿林と参道
硫黄島には,他にも多くの魅力があります。
港からすぐのところには,大きなガジュマルの木があります。また,集落のあちこちに飾りのようにおいてある石「亀石」は,約500年前の硫黄岳噴火のときのもので,典型的な「パン皮状火山弾」と呼ばれる石です。火口から飛んだ石が空気中で冷やされ収縮し,ひび割れができたものです。島内には,特産品である長命草(ボタンボウフウ)もいたる所に生えており,天ぷらなどでおいしく頂くことができます。また,島内には野生化した孔雀が生息しています。運がよければ,白い孔雀を見ることもできます。
火山や自然を体感できる,魅力ある硫黄島にぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
ガジュマルの木
亀石
長命草(ボタンボウフウ)
野生の孔雀
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