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更新日:2020年1月14日

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令和元年度産業教育審議会の開催結果について

開催日時

令和元年11月5日(火曜日)9時30分から11時50分まで

開催場所

県立鹿児島南高等学校

出席委員

森山克己,久木山睦男,谷口誠一,田島健作,杉水流直子,岩下周子,肥後勝彦,志賀玲子,岩崎房子,寺園伸二,平山雅裕,山田修,東清剛,森藍華(順不同,敬称略)

協議事項

<テーマ>新しい時代の本県産業教育の在り方について
<視>グローバル化に対応する人材の育成

委員の主な意見

⑴農業科教育に対して
○農業・製造業では,外国からの技能実習生もいるため,英語力をはじめとするコミュニケーション能力の育成が大切である。
○地元で生産されたものを知って消費する「地産知消」を伝えているが,マーケティング,広報,ブランディングについても扱い,実践的に学ぶ時間を取り入れてほしい。
○国においては,農業のグローバル化を見据えて,AIやスマート農業に力を入れている。中山間地域では,なかなか進められないので,地域の文化の伝承・国土保全の視点からも,法人への就農だけでなく,兼業農家を育てるという視点での指導も大切なのではないか。
○今,日本の杉・檜が伐採期を迎え,中国・台湾・韓国に輸出している。日本には森林という素晴らしい資源があることを世界に発信していくことが大切で,農業高校において林業の視点も取り入れてほしい。

⑵工業科教育に対して
○グローバルな人材育成においては,聞く力と単語力に加え,異文化を理解し,日本や自分の地域についてどれだけの内容を相手に伝えられるかが大切である。
○英語力は大切だとは思うが,現在においては,同時翻訳の技術も進んでおり,必ずしも高い英語力は必要ないのではないか。むしろ,行動する意欲が大事になってくるのではないか。

⑶商業科教育に対して
○インバウンド客が増加しており,アウトバウンドのグローバル化ではなく,インバウンド客との交流をはじめとするグローバル化も目指してほしい。
○留学生や技能実習生を学校に招き,英語や他国の言語を勉強する機会や自国の文化を伝える機会を設けることは,グローバル化への意識付けにもなる。

⑷水産科教育に対して
○先生方も生徒と一緒に体験やボランティア活動を通して,地元の農水産物など地域を学ぶことがグローバル化につながるのではないか。

⑸家庭科教育に対して
○生活文化,例えば鹿児島独自の調味料などの食文化はとても大事であるが,伝えたいが伝える場がなかったり,学びたいが学ぶ場がなかったりするので,外部講師を積極的に入れて,継続的に学ぶ機会を設けてほしい。

⑹看護科教育に対して
○今後の日本の看護は,地域包括ケアシステムになっていくので,先進諸国等の地域看護,在宅看護について調べる時間を設けてはどうか。
○患者さんの立場で考える機会を設けるため,各々患者さんの声や地域の声を聞くなど情報収集の時間をとってほしい。

⑺福祉科教育に対して
○福祉産業の現場においては,EPAの影響もあり,多数の外国人が働いているので,相互の交流,文化的交流ができるのではないか。
○学校でケアマネジメントの実習を入れて,先生方と福祉施設の方が連携して,コミュニケーション能力を高めてほしい。
○国際福祉機器展に修学旅行で参加した学校があった。今後は生徒自身が福祉現場の国際的流れを感じ,自分たちのキャリアデザインについて考える機会を持つことが大事なのではないか。

⑻全科に関連する意見
○鹿児島南高校が行っているマリンポートでの高校生カフェの取組は,英語力を試すよい機会になる。他校の生徒へも広げて実施してはどうか。
○生徒が外国人がいる会社に出向き,コミュニケーションを図ることは,有効ではないか。
○プロジェクト型PBL学習は成果が出やすいので,学校全体で戦略的に考えてPDCAサイクルを回していくという意識を持てば,成果が一層上がるのではないか。
○グローバル化への対応については,SDGs(持続可能な開発目標)やESD(持続可能な開発のための教育)の視点と関連づけると,魅力的なプランや取組になるのではないか。
○グローバル化だからこそ,まずは外国の方に日本語で日本文化,伝統工芸等,各々の地域の情報を語れるような取組をしてほしい。
○次の世代の子どもたち(小・中学生)にどうアプローチしていくか,どのように世の中のことを理解させていくかという点も念頭に置いてほしい。
○グローバル化に対応する人材の育成も大事だとは思うが,もっと海外そのものに興味を持たせる指導に努めてほしい。

鹿児島南高校の発表について

昨年度本県の「地域創生人材育成プロジェクト」事業の指定を受けて取り組んだ「黒さつま鶏を活用したグローバル・ブランド構築の実践研究」について実践発表を行った。審議委員からは,「自分たちで研究したという感動が伝わる発表だった。」「今後一次産業との連携も考えてみてはどうか。」「鹿児島の特産品を若い人たちに伝承する取組なども実践してほしい。」などの意見が出された。

 

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