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更新日:2015年1月30日

ちょっといい話~障害のある人もない人も共に生きる社会~

自宅近くの福祉施設が運営しているカフェで休日にランチを食べるのが一つの楽しみになっている。

なじみになったおじちゃんが,「すみません,すみません,遅くなってすみません。」とランチプレートをテーブルに運んでくださる。スローフードのお料理が出来上がるまでゆったり過ごすのも贅沢な時間である。採れ立て新鮮な野菜サラダや自家牧場でつくられたベーコンなどを口にすると,体全体においしさが染み渡っていき,心も体も生き返る気がする。

食後のカモミールティーを淹(い)れてくださっている間に,書棚にある本を手に取って読む。

その本の内容は,ある会社が,50年前に特別支援学校の卒業生2人を採用して以来,障害者を雇用し続け,比率が全社員の7割にもなったというものであった。業績も年々上がり,安定した企業に成長したということである。

この会社が障害のある方々の雇用を継続したのは,あるお坊さんから,働く全ての人々が役に立っていると実感できる会社こそが人を幸せにする,というようなことを教わったからであった。

障害のある従業員が作業しやすいように,製造ラインで使用する検査治具(注1)の改良を重ねた結果,全ての人にとって使いやすい治具となり,正確で効率的な検査が可能となった。そして,そのことにより性能のよい商品が大量生産できるようになったそうである。

この会社のように,全ての人が働きやすいように工夫し,環境を整えることで,障害の有無にかかわらず,誰もが社会を構成する対等な一員として,共に生き生きと暮らせる社会が実現されていくのでは,そんなことを考えながら本を閉じた。

ごちそうさまでした。おいしかったです。また来ますね。」

すみません,遅くなって。また来てね。いつでも寄ってね。」

厨房から顔を覗かせたおじちゃんの額に汗がキラリと輝いていた。いつものように声を掛けてくださるおじちゃんの優しい声と,カフェに集う方たちの醸し出す温かい雰囲気に満たされながら,私は店を後にした。

(注1)この本では,「製品を正確に効率的に検査するために使用する器具」のこと。

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