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更新日:2011年12月26日

2月のちょっといい話~その他の重要課題~(性に関すること)

 お互いが性同一性障害で,戸籍上の性別を変更して結婚した夫婦をテレビ番組で見ました。

「こうして普通の結婚式ができたことが,何よりもうれしいです。」

  お互いの両親や友人,知人に囲まれた結婚式の披露宴で,女性だった新郎があいさつしました。両親をはじめ友人や周りの人に,本当のことが言えずにつらい思いをしてきたことを語る場面を観たとき,私は教え子のAさんのことを思い出しました。
 

 Aさんは,高校時代は,部活動や生徒会活動でリーダー的な活躍を見せていました。

   ある日,Aさんが女性になったとの噂を聞いた私は,彼が勤めている飲食店に行きました。そこには,華やかなドレスを着て女性として働いているAさんがいました。

 「先生,私,高校時代からずっと悩んでいたの,ずっと我慢していたんですよ。」

と,打ち明けてくれました。親はもちろん,クラスやチームメイトの誰にも告げられずにいたとのこと。

「言えばホラ,いじめに遭うでしょ。」

   教師としては気になる内容を,団扇をちょっと仰ぐように右手を振り,手の甲を口に当てて,笑顔でさりげなく話すAさん。高校時代の彼と比べて,あまりにも違いすぎる変容ぶりを目の当たりにしたとき,暗く重い雰囲気をあえて吹き飛ばすかのようなエネルギーに押されて,私は何も言えずただその場の勢いに合わせていたのを覚えています。

   テレビでも主人公たちが,幼い頃から自分の心と身体の性の不一致に悩み,違和感の渦の中でもがいていた様子を語っていました。明るく気丈に振る舞うその陰に,くじけそうになる自分に「自分らしく生きるんだ」と自らを励ます強さがあることを感じました。さらに,そのエネルギーの原動力は,決して自分の心の内だけにあるのでなく,仲間の力によるところも大きいということも,入籍を終えて役所から出てきた二人を仲間たちが温かく心のこもった拍手で出迎えた場面を見て納得できました。
 

   人にはそれぞれ「言えない事情」や「分かってもらえない苦悩」があり,それを誰もがもちながら生きています。結婚し,これからは「同じような悩みを持つ人の力になりたい。」と話す主人公の瞳が,「このお店の仲間がいるからがんばれますよ。」と懸命に,そして真摯に生きているAさんの瞳と重なりました。

   「ありのままの自分でいたい…。」という思いは,私たち一人一人の願いでもあるのではないでしょうか。

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