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更新日:2008年3月25日

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鹿児島県土地利用基本計画

前文

この土地利用基本計画(以下「基本計画」という。)は,国土利用計画法第9条の規定に基づき,適正かつ合理的な県土の利用を図るため,国土利用計画(全国計画及び鹿児島県計画)を基本として策定した。
基本計画は,国土利用計画法に基づく土地取引の規制及び遊休土地に関する措置並びに土地利用に関する他の諸法律に基づく開発行為の規制その他の措置を実施するに当たっての基本となる計画である。
すなわち,基本計画は,都市計画法,農業振興地域の整備に関する法律,森林法,自然公園法,自然環境保全法等(以下「個別規制法」という。)に基づく諸計画に対する上位計画として行政部内の総合調整機能を果たすとともに,土地取引に関しては直接的に,開発行為に関しては個別規制法を通じて間接的に,これらの規制の基準としての役割を果たすものである。

1 土地利用の基本方向

(1) 県土利用の基本方向
 
ア 基本理念
県土は,現在及び将来における県民のための限られた資源であるとともに,生活及び生産を通ずる諸活動の共通の基盤である。
このため,県土の利用は,公共の福祉を優先させ,自然環境の保全を図りながら,地域の自然的,社会的,経済的及び文化的条件に配慮して,健康で文化的な生活ができる環境を確保し,県土の均衡ある発展を図ることを基本理念として,総合的かつ計画的に行われなければならない。
 
イ 県土の特性と県土利用をめぐる状況の変化
 
(ア) 県土の特性
 
本県は,我が国本土の最南端に位置し,地理的に南に開かれており,今後の発展可能性が大きい中国,韓国や東南アジア諸国に近接している。
県土の総面積は国土の約2.4パーセントに当たる約9,187平方キロメートル(全国第10位)で,その広がりは東西約272キロメートル,南北約590キロメートルとなっており,錦江湾を挟む薩摩・大隅の二大半島及び長島,甑島列島,草垣群島,宇治群島,種子島,屋久島,トカラ列島,奄美群島など200有余の島々からなっている。
本県は,南北約590キロメートルにも及ぶ広大な県土の中,桜島などの火山や変化に富んだ長い海岸線,世界自然遺産に登録された屋久島をはじめとする南の島々,緑あふれる森林,豊富な温泉など多彩で豊かな自然に恵まれている。これら優れた自然との共生を目指した県土利用が求められている。
また,広大な農用地や森林などは,温暖な気候と相まって,優れた生産基盤をなしており,これらの計画的な整備や有効利用などを図ることが必要である。
一方,本県の地形は,山地や丘陵地などが県土の約7割を占め,河川は川内川等を除いてはいずれも幹川延長50キロメートル以下と短く,平野部は河口付近にややまとまっているほかは河川に沿って細長く分散分布しているにすぎない。
また,シラスなどの特殊土壌が県土に広く分布していることに加え,桜島など活発な活動を続けている火山があることなど自然災害を受けやすい特性をもっている。
このような地形的・地質的な特性に対しては,限られた土地の有効利用や県土保全施設の整備を図るとともに,森林等のもつ県土保全機能が高度に発揮されるように努める必要がある。
他方,本県は半島や離島を多く抱え,また,東京や大阪などの大都市圏からも遠く隔たっており,県民生活や産業活動を支えるための交通基盤の整備を図る必要がある。
 
(イ) 県土利用をめぐる状況の変化
 
今後の県土の利用を計画するに当たっては,これら県土の特性から生じる課題を踏まえつつ,さらに,次のような県土利用をめぐる状況の変化も考慮する必要がある。
 
a 少子・高齢化が進行する中で,鹿児島市,国分市及びこれらの周辺部等においては人口が増加しているものの,本県全体の人口は減少しており,今後も当面,緩やかな減少傾向が続くものと見込まれる。
また,社会的・経済的諸活動は,IT(情報通信技術)革命を伴ったグローバル化が,急速に進展する中で,交流の活発化,ソフト化・サービス化の傾向をより一層強め,産業の高付加価値化や構造変化等が進むものと見込まれる。
このような事情から,全体としては,地目間の土地利用転換の圧力は弱まるものの,人口が増加している鹿児島市など一部の都市では,都市化や社会的・経済的諸活動の安定的拡大が進み,一方,過疎化・高齢化が進行する農山漁村では,耕作放棄地などの低未利用地等が増加するものと考えられる。
したがって,土地需要の調整,効率的利用の観点から県土の有効利用を図るとともに,農林漁業の生産拡充,自然環境の保全,災害防止等の見地から,農用地,森林等の無秩序な利用転換を抑制する必要がある。
 
b 他方,本県は,台風の常襲地域であることに加え,特殊土壌が県土に広く分布しているなど自然災害を受けやすい特性をもっている。
都市では,都市機能の集中やライフラインヘの依存度の高まりによる被害の高次化・広域化のほか,急傾斜地・低地地域など自然災害の危険性のある地域への居住地の拡大が懸念される。
農山漁村では,過疎化や高齢化の進行により耕作放棄地や適正に管理されていない森林が増加するなど県土資源の管理水準の低下が懸念される。
このような中で,災害から県民の生命や財産を守るため,災害に強い安全な県土づくりが求められている。
また,県民生活や経済活動による水質汚濁・悪臭,廃棄物の増大やダイオキシン類等有害な化学物質の発生などの身近な環境問題をはじめ,二酸化炭素等の排出による地球温暖化など地球規模の環境問題が顕在化している。このように我が国の国土が地球的規模の環境と密接に関係し,現在の影響が将来世代に及ぶ可能性が認識されるようになってきた。
このような中で,県土の利用に当たっては,長期的な視点に立って,自然のシステムにかなった持続可能な利用を基本とすることが求められている。
さらに,生活水準の向上,余暇時間の増大等を背景に,人々の価値観や生活スタイルの多様化の傾向が強まり,心の豊かさや自然とのふれあいに対する志向が高まっている。
人々のこのようなニーズに対応したゆとりとうるおいのある県土利用が求められている。
 
ウ 県土利用の基本的方向
 
県土の利用を計画するに当たっては,「共生ネットワークで築く 心豊かで活力あふれる『かごしま』」の実現を目指し,心豊かで快適な生活や創造性豊かな産業活動が展開され,様々な交流・連携が活発に行われるような場として県土の有効利用を図る必要がある。
このため,全体として地目間の土地利用転換の圧力が低下するという状況を県土利用の質的向上のための機会としてとらえ,その推進を図るとともに,限られた県土資源の有効利用を図りつつ,県土の利用目的に応じた区分(以下「利用区分」という。)ごとの個々の土地需要の量的な調整を行うことによって,県土の魅力の総合的な向上を図るものとする。
 
(ア) 土地需要の量的調整
 
都市的土地利用については,土地の高度利用及び低未利用地の有効利用を促進することにより,その合理化及び効率化を図るとともに,あわせて都市周辺の土地利用との調和に配慮しながら計画的に良好な市街地の形成を図る。
次に,農林業的土地利用を含む自然的土地利用については,農林業の生産活動と保健休養・教育・文化的活動等の場としての役割及び自然循環システムの維持に配慮して,適正な保全と耕作放棄地等の適切な利用を図る。
さらに,農用地,森林,宅地等の相互間における土地利用の転換については,その転換後,復元させることが困難であること,生態系をはじめとする自然の様々な循環系に影響を与えることなどを考慮し,慎重な配慮の下で計画的に行うものとする。
 
(イ) 県土利用の質的向上
 
県土利用の質的側面をめぐる状況の変化を踏まえ,次のような観点を基本として,その質的向上を図ることが重要である。
 
a 安全で安心できる県土利用
 
災害に対する地域ごとの特性を踏まえた適正な県土の利用を基本として,水系の総合的管理,県土面積の6割以上を占めている森林のもつ県土保全機能の向上等を図るとともに,防災拠点の整備,オープンスペースの確保,電気や通信等のライフラインの多重化・多元化等を進めることにより地域レベルから全県レベルまでのそれぞれの段階で県土の安全性を総合的に高め,災害を受けやすい本県の特性に適切に対応していく必要がある。
また,高齢者や障害者が安心して暮らせるように配慮する必要がある。
 
b 人と自然が共生する持続可能な県土利用
 
本県の恵み豊かで多彩な自然を将来世代に引き継ぐために,自然の健全な物質循環の維持,都市的土地利用に当たっての自然環境への配慮,生物の多様性が確保された自然の保全・創出とそのネットワーク化,環境にやさしい農業生産の推進等を図ることにより,自然のシステムにかなった県土利用を進めていく必要がある。
 
c ゆとりとうるおいのある県土利用
 
都市においては,土地利用の高度化等により,ゆとりある都市環境の形成を図り,農山漁村においては,地域の活性化を図りつつ,緑資源の確保,田園空間の整備を図る。
また,歴史的風土の保存,地域の自然的・社会的条件等を踏まえた多様で個性ある景観の維持・形成・活用を進めるとともに,人々の余暇志向や自然とのふれあい志向へ適切に対応していく必要がある。
 
(ウ) 計画実現に当たっての配慮
 
これらの実現に当たっては,都市における土地利用の高度化,農山漁村における農用地及び森林の有効利用,両地域を通じた低未利用地の利用促進を図るとともに,都市的土地利用と自然的土地利用の適切な配置と組合せにより調和ある土地利用を進めるなど,地域の自然的・社会的特性を踏まえた上で,県土の有効かつ適切な利用に配慮する必要がある。
 
(2) 土地利用の原則

土地利用は,別図の土地利用基本計画図に図示された都市地域,農業地域,森林地域,自然公園地域及び自然保全地域の5地域ごとに,それぞれ次の原則に即して適正に行わなければならない。
なお,5地域のいずれにも属さない地域においては,当該地域の特性及び周辺地域との関連等を考慮して,適正な土地利用を図るものとする。
 
ア 都市地域
 
都市地域は,一体の都市として総合的に開発し,整備し,及び保全する必要がある地域である。
都市地域の土地利用については,良好な都市環境の確保及び形成並びに機能的な都市基盤の整備等に配慮しながら,既成市街地の整備を推進するとともに,市街化区域(都市計画法第7条第2項の市街化区域をいう。以下同じ。)又は用途地域(都市計画法第8条第1項第1号の用途地域をいう。以下同じ。)において今後新たに必要とされる宅地を計画的に確保し,整備することを原則とする。
都市地域の細区分の土地利用については,次のとおりとする。
 
(ア) 市街化区域
 
市街化区域については,市街地の開発,交通体系の整備,上下水道その他の都市施設の整備を計画的に推進するとともに,当該区域内の樹林地,水辺地等良好な自然環境を形成しているもので都市環境上不可欠なものについては,積極的にその保護及び育成を図るものとする。
 
(イ) 市街化調整区域
 
市街化調整区域(都市計画法第7条第3項の市街化調整区域をいう。以下同じ。)については,市街化を抑制すべき区域であることを考慮して,できるだけ都市的な利用の抑制に努めるものとする。
 
(ウ) 市街化区域及び市街化調整区域以外の都市地域
 
市街化区域及び市街化調整区域以外の都市地域のうち用途地域内の土地利用については,市街化区域における土地利用に準ずるものとし,用途地域以外の都市地域については,土地利用の現況に留意しながら,都市的な利用を認めるものとする。
 
イ 農業地域
 
農業地域は,農用地として利用すべき土地があり,総合的に農業の振興を図る必要がある地域である。
農業地域の土地利用については,農用地が食料の安定的供給を確保するための基礎的資源であるとともに県土及び自然環境の保全等の多面的機能を発揮していることにかんがみ,現況が農用地である土地は極力その保全と有効利用を図るとともに,県土の有効利用,生産性の向上等の見地から,農用地区域(農業振興地域の整備に関する法律第8条第2項第1号の農用地区域をいう。以下同じ。)において今後新たに必要とされる農用地を計画的に確保し,整備することを原則とする。
農業地域の細区分の土地利用については,次のとおりとする。
 
(ア) 農用地区域
 
農用地区域内の土地については,農業生産の基盤として確保されるべき土地であることにかんがみ,効率的な利用と生産性の向上を図るため,土地改良,農用地造成等の農業生産の基盤の整備を計画的に推進するとともに,農用地利用計画(農業振興地域の整備に関する法律第10条第3項の農用地利用計画をいう。)において指定された用途以外に供されないようにするものとする。
 
(イ) 農用地区域以外の農業地域
 
農用地区域以外の農業地域内の土地のうち,都市計画等農業以外の土地利用計画との調整が整った土地については,農地等の転用に際して極力調整された計画等を尊重し,農業以外の土地利用計画との調整が整わない土地及び農業以外の土地利用計画の存しない土地については,農業的土地利用を優先して行うものとする。
 
ウ 森林地域
 
森林地域は,森林の土地として利用すべき土地があり,林業の振興又は森林の有する諸機能の維持増進を図る必要がある地域である。
森林地域の土地利用については,森林が木材等生産機能を有するとともに,県土の保全,水資源のかん養,自然環境の保全のほか保健休養及び教育・文化的活動等の場としての公益的機能を通じて県民生活に深く結びついており,森林のもつ二酸化炭素の吸収機能などは地球環境問題の高まりとともに重視されていることにかんがみ,森林の機能を総合的に発揮しうる持続可能な森林経営の確立に向け,必要な森林の確保と整備を図り,多様な森林づくりと資源の有効活用を目指すことを原則とする。
森林地域の細区分の土地利用については,次のとおりとする。
 
(ア) 保安林
 
保安林(森林法第25条第1項並びに第25条の2第1項及び第2項の保安林をいう。以下同じ。)については,保安林が県土の保全,水資源のかん養,生活環境の保全等の諸機能の積極的な維持増進を図るべきものであることにかんがみ,適正な管理を行うとともに,原則として他用途への転用は行わないものとする。
 
(イ) 保安林以外の森林地域
 
保安林以外の森林地域については,経済的機能及び公益的機能の維持増進を図るものとし,次に掲げる森林は極力他用途への転用を避けるものとする。
なお,森林を他用途へ転用する場合には,森林の保続培養及び林業経営の安定に留意し,県土の保全,水資源のかん養,保健休養の場の確保,自然環境の保全等に配慮して,周辺の土地利用との調整を図りながら行うものとする。
 
a 地域森林計画等(森林法第5条の地域森林計画及び同法第7条の2の森林計画をいう。以下同じ。)において,樹根及び表土の保全その他林地の保全に特に留意すべきものとして定められている森林
 
b 飲用水,かんがい用水等の水源として依存度の高い森林
 
c 地域森林計画等において,公益的機能別施業森林の区域のうち,伐採方法その他の施業の方法を特定する必要のある森林として定められている森林
 
d 地域森林計画等において,更新を確保するため林産物の搬出方法を特定する必要のある森林として定められている森林
 
e 優良人工造林地又はこれに準ずる天然林
 
エ 自然公園地域
 
自然公園地域は,優れた自然の風景地で,その保護及び利用の増進を図る必要がある地域である。
自然公園地域の土地利用については,自然公園が優れた自然の風景地であり,その利用を通じて県民の保健,休養及び教化に資するものであることにかんがみ,優れた自然の保護とその適正な利用を図ることを原則とする。
自然公園地域の細区分の土地利用については,次のとおりとする。
 
(ア) 特別地域
 
特別地域(自然公園法第13条第1項及び第60条第1項の特別地域をいう。以下同じ。)については,その指定の趣旨に即して,風致景観の維持を図るものとする。
 
(イ) 特別地域以外の自然公園地域
 
特別地域以外の自然公園地域については,大規模な開発行為その他自然公園としての風景の保護に支障を及ぼす恐れのある土地利用は極力避けるものとする。
 
オ 自然保全地域
 
自然保全地域は,良好な自然環境を形成している地域で,その自然環境の保全を図る必要がある地域である。
自然保全地域の土地利用については,自然環境が人間の健康で文化的な生活に欠くことのできないものであることにかんがみ,広く県民がその恵沢を享受するとともに,将来の県民に自然環境を継承することができるよう,積極的に保全を図ることを原則とする。
自然保全地域の細区分の土地利用については,次のとおりとする。
 
(ア) 原生自然環境保全地域
 
原生自然環境保全地域(自然環境保全法第14条第1項の原生自然環境保全地域をいう。以下同じ。)については,その指定の趣旨にかんがみ,自然の推移にゆだねるものとする。
 
(イ) 特別地区
 
特別地区(自然環境保全法第25条第1項及び第46条第1項の特別地区をいう。以下同じ。)については,その指定の趣旨にかんがみ,特定の自然環境の状況に対応した適正な保全を図るものとする。
 
(ウ) 原生自然環境保全地域及び特別地区以外の自然保全地域
 
原生自然環境保全地域及び特別地区以外の自然保全地域については,自然環境を保全するため,原則として土地の利用目的を変更しないものとする。

2 5地域区分の重複する地域における土地利用に関する調整指導方針

都市地域,農業地域,森林地域,自然公園地域又は自然保全地域のうち,2地域が重複する地域においては次に掲げる調整指導方針に即し,3以上の地域が重複する地域においては次に掲げる調整指導方針におけるそれぞれの関係からみた優先順位,指導の方向等を考慮して,適正かつ合理的な土地利用を図るものとする。
 
(1) 都市地域と農業地域とが重複する地域
 
ア 市街化区域及び用途地域以外の都市地域と農用地区域とが重複する場合
 
農用地としての利用を優先するものとする。
 
イ 市街化区域及び用途地域以外の都市地域と農用地区域以外の農業地域とが重複する場合
 
土地利用の現況に留意しつつ,農業上の利用との調整を図りながら,都市的な利用を認めるものとする。
 
(2) 都市地域と森林地域とが重複する地域
 
ア 都市地域と保安林の区域とが重複する場合
 
保安林としての利用を優先するものとする。
 
イ 市街化区域及び用途地域と保安林の区域以外の森林地域とが重複する場合
 
原則として,都市的な利用を優先するが,緑地としての森林の保全に努めるものとする。
 
ウ 市街化区域及び用途地域以外の都市地域と保安林の区域以外の森林地域とが重複する場合
 
森林としての利用の現況に留意しつつ,森林としての利用との調整を図りながら,都市的な利用を認めるものとする。
 
(3) 都市地域と自然公園地域とが重複する地域
 
ア 市街化区域及び用途地域と自然公園地域とが重複する場合
 
自然公園としての機能をできる限り維持するよう調整を図りながら,都市的利用を図っていくものとする。
 
イ 市街化区域及び用途地域以外の都市地域と特別地域とが重複する場合
 
自然公園としての保護及び利用を優先するものとする。
 
ウ 市街化区域及び用途地域以外の都市地域と特別地域以外の自然公園地域とが重複する場合
 
両地域の土地利用の原則が両立するよう調整を図っていくものとする。
 
(4) 農業地域と森林地域とが重複する地域
 
ア 農業地域と保安林の区域とが重複する場合
 
保安林としての利用を優先するものとする。
 
イ 農用地区域と保安林の区域以外の森林地域とが重複する場合
 
原則として,農用地としての利用を優先するものとするが,農業上の利用との調整を図りながら,森林としての利用を認めるものとする。
 
ウ 農用地区域以外の農業地域と保安林の区域以外の森林地域とが重複する場合
 
森林としての利用を優先するものとするが,森林としての利用との調整を図りながら,農業上の利用を認めるものとする。
 
(5) 農業地域と自然公園地域とが重複する地域
 
ア 農用地区域と特別地域とが重複する場合
 
自然公園としての保護及び利用との調整を図りながら,農業上の利用を認めるものとする。
 
イ 農用地区域以外の農業地域と特別地域とが重複する場合
 
自然公園としての保護及び利用を優先するものとする。
 
ウ 農業地域と特別地域以外の自然公園地域とが重複する場合
 
両地域の土地利用の原則が両立するよう調整を図っていくものとする。
 
(6) 農業地域と自然保全地域とが重複する地域
 
ア 農業地域と特別地区とが重複する場合
 
自然環境としての保全を優先するものとする。
 
イ 農業地域と特別地区以外の自然保全地域とが重複する場合
 
両地域の土地利用の原則が両立するよう調整を図っていくものとする。
 
(7) 森林地域と自然公園地域とが重複する地域
 
両地域の土地利用の原則が両立するよう調整を図っていくものとする。
 
(8) 森林地域と自然保全地域とが重複する地域
 
両地域の土地利用の原則が両立するよう調整を図っていくものとする。

3 土地利用上配慮されるべき公的機関の開発保全整備計画

別表に掲げた公的機関を主体とする開発保全整備計画については,当該計画に基づく事業が円滑に実施されるよう土地利用上配慮されるものとする。
 
 
別表
公的機関の開発保全整備計画

計画名 事業目的 規模 位置 計画主体 事業主体
鹿屋飛行場周辺地区緑地整備事業 鹿屋飛行場周辺の環境整備を図る。 72ha 鹿屋市田崎町及び野里町 九州防衛局 九州防衛局及び同局熊本防衛支局

(参考) 5地域区分の重複する地域の土地利用の調整指導方針

5地域区分
都市地域
農業地域
森林地域
自然公園地域
自然保全地域
5地域
区分
細区分
市街化区域及び用途地域
市街化調整区域
その他
農用地区域
その他
保安林
その他
特別地域
普通地域
原生自然環境保全地域
特別地区
普通地区
都市地域
市街化区域及び用途地域
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
市街化調整区域
×
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
その他
×
×
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
農業地域
農用地区域
×
 
 
 
 
 
 
 
 
 
その他
×
(1)
(1)
×
 
 
 
 
 
 
 
 
森林地域
保安林
×
×
 
 
 
 
 
 
 
その他
(2)
(3)
(3)
(4)
(5)
×
 
 
 
 
 
 
自然公園地域
特別地域
×
(6)
 
 
 
 
 
普通地域
(7)
×
 
 
 
 
自然保全地域
原生自然環境保全地域
×
×
×
×
×
×
×
×
 
 
 
特別地区
×
×
×
×
×
×
 
 
普通地区
×
×
×
×
×
×
×
 

【凡例】
×:制度上又は実態上,一部の例外を除いて重複のないもの。
←:相互に重複している場合は,矢印方向の土地利用を優先するものとする。
○:相互に重複している場合は,両地域が両立するよう調整を図るものとする。
(1):土地利用の現況に留意しつつ,農業上の利用との調整を図りながら,都市的な利用を認めるものとする。
(2):原則として,都市的な利用を優先するが,緑地としての森林の保全に努めるものとする。
(3):森林としての利用の現況に留意しつつ,森林としての利用との調整を図りながら,都市的な利用を認めるものとする。
(4):原則として,農用地としての利用を優先するものとするが,農業上の利用との調整を図りながら,森林としての利用を認めるものとする。
(5):森林としての利用を優先するものとするが,森林としての利用との調整を図りながら,農業上の利用を認めるものとする。
(6):自然公園としての保護及び利用との調整を図りながら,農業上の利用を認めるものとする。
(7):自然公園としての機能をできる限り維持するよう調整を図りながら,都市的利用を図っていくものとする。

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