株式会社サイコックスと大口電子株式会社は伊佐市と立地協定を締結しました(2月17日)

飯野(株)サイコックス代表取締役社長（左から2番目）、菱木大口電子(株)代表取締役社長（右から2番目）、橋本伊佐市長（1番左）、米盛県姶良・伊佐地域振興局長（1番右）

株式会社サイコックス（以下，サイコックス）は、独創的なアイデアにもとづいた新たな半導体基板を実現するため、2012年6月に東京都で設立され、2017年より住友金属鉱山株式会社の子会社となっています。
同社が開発した貼り合せSiC（シリコンカーバイド）基板「SiCkrest®」(サイクレスト®)^注は、低抵抗多結晶SiCの支持基板の上に高品質な単結晶SiCを薄く貼り合せることによって、単結晶の特性を維持しつつ、基板全体の低抵抗化と高強度化を実現し、現在では6インチ基板の製造・販売を実施しています。
SiCの特徴として、従来のシリコンと比較して高電圧に対応可能で、エネルギー損失も大幅に低減できることから、電気自動車などの駆動制御装置で要求される大容量領域（大電流・高耐電圧）において、装置全体の小型化、航続距離向上も後押しできる優れた材料として、需要が拡大しています。
一方、大口電子株式会社（以下，大口電子）は、同じく住友金属鉱山株式会社の全額出資により1981年10月に設立され、1982年6月にIC完成品外装めっき事業によって操業を開始以来、住友金属鉱山株式会社からの事業移管により、様々な材料事業を手掛けてきました。
現在は、蓄積した技術力を基礎に、貴金属リサイクル事業、機能性インク事業、結晶材料事業を行っており、国内外の取引先から高い評価を受けています。
今回、サイコックスが増設する工場は、将来の需要が期待される8インチ基板の開発を進めるため、大口電子株式会社の建物内に、開発ラインの構築を開始するもので、開発業務の一部については大口電子が受託して実施する予定です。
今回の増設により、地域における雇用維持・創出はもとより、地域経済の発展に寄与するものと期待されます。

注)「SiCkrest®」(サイクレスト®)は，日本におけるサイコックスの登録商標

立地協定締結日

令和5年2月17日(金曜日)

(株)サイコックスの概要（外部サイトへリンク）

(1)所在地：東京都港区新橋五丁目11番3号新橋住友ビル7F
(2)設立：2012年6月
(3)代表者：代表取締役社長飯野貴幸（いいのたかゆき）
(4)資本金：1,000万円
(5)従業員：53名（2022年2月1日現在）
(6)業種：半導体基板製造

大口電子(株)の概要（外部サイトへリンク）

(1)所在地：鹿児島県伊佐市大口牛尾1755番地2
(2)設立：1981年10月
(3)代表者：代表取締役社長菱木薫（ひしきかおる）
(4)資本金：10億円
(5)売上高：約347億円（2021年度）
(6)従業員：485名（2022年2月1日現在）
(7)業種：貴金属回収リサイクル、機能性インク製造、結晶材料製造

増設工場の概要

(1)工場名：サイコックス大口工場
(2)所在地：鹿児島県伊佐市大口牛尾1742番地2
(3)用地面積：4,900平米（大口電子株式会社敷地内）
(4)建物面積：6,300平米
(5)着工予定：2023年3月
(6)完工予定：2024年3月
(7)事業内容：8インチ貼り合せSiC基板の開発・製造

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