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更新日:2022年7月11日

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12 地域材を活用する

背景と課題

鹿児島県は、豊かな森林資源を保有する一方で、林業経営の悪化、過疎化、高齢化等により、適正な管理が行われていない森林が増加しつつあります。地域の木材を積極的に使用することは、地域の森林を保全し、地域の産業を支えるとともに、水資源の涵養や災害の防止に貢献します。また、地域で得られる材料、地域で生産される材料を使用することも、輸送による環境負荷低減や、地域産業活性化に結びつきます。
以前から多くの建物や外構を構成する材料は、県内各地で豊富に産出される地域の木材や石材等が使われており、これらの中には現在でも活用されているものが数多くあります。

木材

戦後、地域の復興のために大きな木材需要が発生し、多くの森林が伐採されました。その後、スギ・ヒノキを中心にした大規模な植林がなされ、緑を取り戻すことができました。そして、現在それら人工林が伐採の時期を迎えようとしており、大変大きな資源量になっています。
もし、この人工林について、間伐等の手入れがなされず、木材資源として活用されずに放置されるとすれば、台風による倒木等の被害を受けやすく、また、表土の流失等の森林の荒廃を進め、森林が持っている本来の機能も失われることになります。人工林を常に健全な状態に保つためには、間伐等の手入れに加え、伐採の時期を迎えた樹木を伐採し、そこに新たな植林を行い、森林の適正な更新を助けていかねばなりません。
しかし、伐採された木が商品価値を持たないとなると、伐採や間伐は進みません。したがって、地域材の利用促進ということが、森林の適正な更新のためになによりも必要なことなのです。
また、木材は一般的に大きくて重い材料です。遠くで生産された木材を使用すればそれだけ運搬のためのエネルギーを必要とします。そうした意味でも地元で生産された木材を使用することは地球にやさしい選択と言えます。
更に、気温や降水量等の気候によって育つ木の材種や品質が異なります。地元で育った木は、その土地に最もあった種類と言うことができます。

石材

鹿児島県内では、柔らかく加工し易い溶結凝灰岩が手近に採取できることから、古くから石垣をはじめ様々な石造物に利用されてきました。火砕流堆積物が固結してできるこれらの石は、生成した時代や深さの違いによって硬度等に差が生じ、用途に応じて使い分けられます。
永年の採掘の結果、残存量が少なくなってきている石材もあり、これに替わる石材の開発が急がれています。
鹿児島市内では産出地の地名を付けて、小野石、河頭石、花棚石、反田土石等と呼ばれています。

地域生産材

●屋根材近年建設されている住宅の屋根材は瓦、金属板、スレート等があります。瓦では、古くから、日置郡で製造される日置瓦が有名で現在でも使用されています。
●和紙(手漉き和紙)県内では、蒲生町の「蒲生和紙」と鶴田町の「鶴田和紙」があります。「蒲生和紙」は書道紙やクラフト紙として人気が高く、昔は障子紙、傘紙等に使われていました。また、「鶴田和紙」は昔から手揉み茶をつくる際の茶取り紙として使われ、色はやや黒目ですが、火に強く、今でも高級茶づくりに欠かせません。
手漉き和紙は、自然材料のみでつくられる数少ない材料の1つですが、生産者の減少、高齢化等により、建築材としての安定した品質と量の供給が難しい状況です。

対策

→31地域産材の活用

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