(Q&A)個別労働関係紛争のあっせん
(1)個別労働関係紛争のあっせんとは
Q個別労働関係紛争あっせんはどのような制度ですか?
A個々の労働者と使用者との間で発生した労働条件や雇用に関するトラブルで,双方の主張が対立し自主解決が困難となった事案に関し,あっせん員が,当事者双方からお話を伺い,問題点を整理の上,助言等を行い,歩み寄りによる解決の援助を行います。
Q個別労働関係紛争あっせんの対象となるのはどのようなものですか?
A「労働条件その他労働関係に関すること」で,「個々の労働者と事業主との間の紛争」を取り扱います。具体的には,解雇,賃金や労働時間など労働条件の切下げ,配置転換,出向などに関する紛争です。たとえば次のようなものなどです。
- 雇用期間途中であるが整理解雇する旨の予告を受けた。納得できず撤回を求めたが受け入れてもらえない。
- 突然解雇されたが,その理由もあいまいで納得できない。
- 何の説明もなく,時給を大幅に引き下げられた。
ただし,「労働者の募集及び採用に関する事項についての紛争」は対象となりません。
Q賃金などの労働条件について不当な扱いを受けていると感じますが,まだ,会社とは話し合っていません。この場合においてもあっせんをしてもらえますか?
Aこのあっせん制度を利用して解決を図ることを希望される場合は,労働者と使用者の間でトラブル(紛争)があることが前提条件です。したがって,不当な扱いを受けていると不満があるだけでは対象になりません。あなたの主張を使用者側の権限のある人に伝えたけれども,拒否されたり,無視されたりした場合は対象となります。
Q個別労働関係紛争のあっせんの対象者はどこに住んでいても対象になりますか?
Aあっせんは,鹿児島県内の事業所に勤務する者が対象になります。
Q期限が来たので退職しろといわれています。個別労働関係紛争あっせんの制度において更新に向けての交渉をしてもらえますか?
Aあっせんは,申請者に代わって使用者と交渉する制度ではありませんが,あっせん員が第三者の立場で,対立している当事者双方の言い分を聞きながら,お互いの合意点を探ることにより話し合いによる解決ができるようにお手伝いをしています。
Q個別労働関係紛争あっせんは誰が申請できますか?
A個別労働関係紛争あっせんは,個々の労働者と使用者の間での紛争を対象とするもので,県内にある事業所の労働者または使用者のいずれからでも申請できます。
Q労働組合にも加入していますが,個人的な労働問題なので,個別労働関係紛争あっせんの制度を利用したいと思います。申請は可能ですか?
A労働組合に加入していても,労働者個人としてあっせん申請をすれば,あっせんを利用できます。ただし,既に組合で取り上げられている紛争は対象となりません。
Q申請前に事前相談はできますか?
A労働者個人と事業主のいずれからもあっせんに関する相談を電話又は面談により受けています。お気軽にご利用ください。
Q個別労働関係紛争あっせんの申請をするにはどうしたらよいですか?
A労働委員会にあっせん申請書を提出してください。申請に当たっては,必要に応じて事務局職員が申請書作成のお手伝いをいたします。
Q個別労働関係紛争あっせんを申請したいのですが,秘密が守られるかどうか不安です。
Aあっせんは非公開で行いますし,労働委員会の委員,職員には秘密を守る義務が課せられていますので秘密は厳守します。ご安心ください。
Q個別労働関係紛争あっせんは,どこで行われるのですか?
A個別労働関係紛争あっせんは,当事者双方とあっせん員があっせんの場(県庁15階の労働委員会審問調整室)に出席して行われます。なお,事情の聴取は個別に行われます。
Q個別労働関係紛争あっせん制度を利用すると必ず解決できますか?
A個別労働関係紛争あっせんは,労・使間での合意形成を目指すものなので,当事者の主張の隔たりが埋まらない場合には解決することができません。
(2)その他の機関
Q労使紛争を解決するための機関は労働委員会以外にもありますか?
Q裁判において争っている事件について,あっせん申請できますか?
A裁判所で係争中又は裁判所における民事調停の手続きが進行中のものはあっせんの対象外です。
その他に対象外となる紛争は次のとおりです。
- 裁判所で判決が確定し,又は民事調停若しくは和解が成立したもの。
- 労働基準監督署等において労働基準法等に係る法令違反があるとして,紛争当事者に対する指導が行われているもの若しくは行われたもの又は処分が行われたもの。
- その他の機関において,手続きが現に係属し,又は合意の成立等により解決したもの。
- あっせん申請の内容が解決不可能であることが明らかであるもの。
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