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更新日:2021年6月7日

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取り組み例(樹木による防火機能を利用する)

樹木の中には火災の拡大を阻止したり、延焼速度を遅くするといった効果を持つ種類もあります。古くから保護対象物の周囲には防火林が配置されてきました。
屋敷の周辺にもフクギ、サンゴジュ、カシ類、シイ類、イヌマキ等、防火性の高い樹木が植えられました。これらの樹種は燃えにくく、延焼を防ぐ効果があるほか、熱気流や煙の上方拡散を促したり、飛火を消火する作用等も合わせ持っています。
住宅が密集した地域では、このような防火性の高い樹木を利用した緑化を図ることが望まれます。

植物の防火性の特徴
・常緑樹は防火力が大きいと言われています。
・水分を多く含む葉の厚い植物は防火力が大きいと言われています。
・葉等に樹脂を多く含む植物は延焼の恐れが高くなります。特に、マツ類、スギ、カイズカイブキは延焼防止には不適です。ササ類、タケ類も同様です。
・繊維質の幹を持つシュロ類は着火し易いので注意が必要です。

防火力 樹種
イヌマキ、コウヤマキ、コウヨウザン、スダジイ、アカガシ、シラカシ、タブノキ、ヤブニッケイ、モチノキ、クロガネモチ、ネズミモチ、シャリンバイ、カナメモチ、ヤマモモ、タラヨウ、ツバキ類、サザンカ、モッコク、サカキ、シキミ、キョウチクトウ(注1)、サンゴジュ、マサキ、アオキ、ヤツデ、ユズリハ、ヒメユズリハ、カラタチ、フクギ
ヒノキ、サワラ、イチイ、イチョウ*、マテバシイ、ウバメガシ、カシワ*、ヒイラギ、ミズキ(注2)、イチジク*、センダン*、ユリノキ、キリ、アオギリ、プラタナス、ヒサカキ、トベラ、イヌツゲ、クチナシ、アジサイ、ツヅジ類、ハコネウツギ
カヤ、モミ、タチヤナギ、シダレヤナギ、アラカシ、ケヤキ、クスノキ、サクラ類、ウメ、カリン、エンジュ、ニセアカシア、カエデ類、カキ、サルスベリ、バラ類、ハギ類、ニシキギ、アセビ
防火には不適 アカマツ、クロマツ、ダイショウオウ、ヒマラヤシーダ、スギ、タイサンボク、キンモクセイ、シュロ、マダケ、オカメザサ、クマザサ、ネザサ、ウイーピング・ラブグラス(注3)

(注1)毒性があり,取扱いに注意が必要。

(注2)夏期の着葉時は防火力が大きい。

(注3)冬の枯葉・枯茎が危険。
表10-2[植物の防火性]出典:只木良也・吉良竜夫編「ヒトと森林-森林の環境調節作用」

図10-6[生垣による防火]建築知識1996.3月号「効く植栽91のテクニック」より作成

隣家の出火場所となりやすい台所との間や建物の窓近くに生垣植栽すると、輻射熱による延焼を防ぐのに効果的です。その場合、上記の表に挙げた燃えにくい樹を種選び、植え付け間隔は2mに1本(樹冠部を太らせるため)を密に列植し、高さ2-3mの壁を作ります。高さ1.5m-1.8mの生垣と併用すると良いでしょう。
また、火の粉を防ぐためには高垣が効果的です。高垣はもともと防風のために建物からみて冬場の風上に設置しますが、防火機能を考えた場合にも同じことが言えます。

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