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更新日:2022年6月1日

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鹿児島市会場・閉会行事

閉会行事

5月21日、県文化センターにおいて、約1,400名が参加する中、記念講演、遺産地域映写会、セレモニー、会議総括が行われ、最後に、牛之濱道久鹿児島県環境生活部長が閉会宣言を行い、4日間の幕を閉じた。

日時
平成12年5月21日(日曜日)10時00分~12時45分

場所
鹿児島県文化センター

内容
記念講演10時00分~11時00分
テーマ:「豊かな自然と共生する地域づくり兼高かおる・世界自然遺産を語る」
講演者:兼高かおる氏(旅行ジャーナリスト)
遺産地域映写会11時10分~11時40分
セレモニー11時50分~12時20分
会議総括12時20分~12時45分
屋久島サミット宣言の紹介
事例発表会の報告
世界自然遺産会議の総括
実行委員会会長あいさつ

記念講演

旅行ジャーナリストの兼高かおる氏による「豊かな自然と共生する地域づくり兼高かおる・世界自然遺産を語る」と題した記念講演があった。参加者は、自然の尊さや人と自然との共生の話に熱心に聞きいった。

兼高氏は、「美しい自然は地元にとっては当たり前かもしれないが、その重要性を知ってほしい。お金に代えられない価値があり、努力して守っていかないと姿を変えてしまうということを認識し、子孫のために伝えていただきたい」と話した。

そして、ヨーロッパを振り出しに各地の遺産地域を紹介し、最後に、「この地球の自然があるからこそ、私たちの今日がある。いつまでもこの自然のままであってもらいたいが、地球上の人口が増え、人と自然との共生も考えなくてはならない。21世紀には観光がトップ産業になり、2010年には10億人が旅行するといわれている。地球の美しさは金の卵を生む鶏であり、栄養を与え、清潔にしてあげて、末永く金の卵を生んでもらいたいと思う」と締めくくった。

遺産地域映写会

氷河がつくりあげた美しい景観のテ・ワヒポウナム(ニュージーランド)、エメラルドグリーンの海に奇岩が突き出たハーロン湾(ベトナム)、世界最大の珊瑚礁のグレートバリアリーフ(オーストラリア)、世界的規模のブナの原生林が広がる白神山地、樹齢数千年に及ぶヤクスギの特異な森林生態系や亜熱帯から冷温帯に至る植生の垂直分布が見られる屋久島など、世界自然遺産会議に参加した自治体の遺産地域が美しい映像で紹介された。

セレモニー

「日本の詩情」というテーマで、日本の四季の彩りが世界自然遺産地域などの映像とアトラクションで紹介され、また、詩人・岡田哲也氏により「四季にっぽん」が朗読された。聴衆は、春は金閣寺と舞と箏で雅の時を、夏は首里城と琉球舞踊で栄華の時を、秋は日光と和太鼓の音で祭りの時を、冬は白神山地と津軽三味線の音で悠久の時を楽しんだ。

屋久島サミット宣言の紹介

会議総括の最初に、インド・アッサム州のプラーフラ・クマー・マハンタ首相が屋久島サミット宣言の紹介を行った。

マハンタ首相は、「宣言では、地域社会、特に若者や子どもたちの積極的な参加のもとに、世界自然遺産を将来の世代のために保全するとの各自治体の決意を確認したこと」、「世界自然遺産は人類共通の財産であり、また、その保全は条約締結国の義務であり、それが最も重要であると認識されたこと」、また、「21世紀に向けて地域づくりの推進と世界自然遺産の持続可能な利用に取り組むこと」、そのために、「様々なレベルでの政府間の協力・協調を強化すること」、さらには、「宣言の実施状況を確認するために2003年にオーストラリア・クイーンズランド州で再会することが決定されたこと」などを報告した。そして、先駆的な会議を開催した鹿児島県知事に対してお礼を述べた。

事例発表会の報告

原田耕蔵鹿児島県環境生活部次長が、前日の20日に三会場で「豊かな自然と環境教育」「豊かな自然と観光」「豊かな自然と暮らし」をテーマに行われた事例発表会について、先進地の実践例と座長総括の報告を行った。

世界自然遺産会議の総括

ユネスコ世界遺産センターのナタラヤン・イシュワラン自然遺産首席企画官が会議の総括を行った。

イシュワラン氏は、今回の会議を五つのポイントに要約し、まず、「世界自然遺産の保全に対する地方自治体の決意が明らかに示されたこと」をあげ、さらに、「地域開発は世界自然遺産を恒久的に保全する形で行われなければならないこと」、「世界自然遺産を将来の世代に引き継ぐために子どもたちが果たす役割が重要であること」、「会議で生まれたネットワークの利点が確認され、各自治体は今後そのネットワークを利用した活動の強化に努めようとしていること」、「会議に参加した地方自治体は、自然や生物の多様性を守るために行われている世界遺産条約適用の取組みについて、下位の自治体に対して指導的役割を有していること」が確認されたと報告し、鹿児島での世界自然遺産会議は当初の目的をすべて達成することができたと総括した。

そして、須賀龍郎鹿児島県知事が世界自然遺産会議を開くという素晴らしいアイデアを生み出したことと、会議の成功のために3年にもわたって準備したことに対し、謝意を表した。

実行委員会会長あいさつ

世界自然遺産会議実行委員会会長の須賀龍郎鹿児島県知事が、「会議には、21世紀を担う子どもたちも参加し、世界自然遺産の保全について一緒に考えたが、このことは、21世紀の世界自然遺産の保全に明るい展望を与えてくれるもの」であり、また、「今回の会議の開催を通じ、参加自治体との間で経験と教訓を共有するとともに、世界自然遺産の保全についてより緊密な協力関係を構築することができたものと考えております」と話し、「3年後にオーストラリア・クイーンズランド州でお会いできますことを念願します」と締めくくった。

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