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更新日:2022年7月11日

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11 景観、地域文化を守り育む

背景と課題

近年人々の建物やまちづくりに対する関心は、安全・機能・健康等生活上の基本的なニーズから、豊かな自然、美しい景観、うるおい・ゆとりのある空間、歴史や文化、活性化への配慮等に対するニーズまで高度化・多様化してきています。単体としての建築の質的向上ばかりでなく、集団における調和及び群としての形態やデザインについても、地域の個性を活かした美しい魅力的なまちなみの形成が必要となってきています。

まちなみ景観はなぜ大事なのか

まちなみ景観は、主に視覚により認識されるものです。優れたまちなみ景観は、ゆとりのある住生活の実現や真に豊かさを実現するために、極めて重要な要素であり、市民文化や良好なコミュニティの形成にも大きな役割を果たす、かけがえのない共有の財産でもあります。優れたまちなみ景観の形成により地域の評価が高まり、地域の活性化や発展につながった例は全国各地に多く見られます。

まちなみは、今、変わりつつあるのか

社会の変遷とともに、人の価値観が、物から心、ゆとりや安らぎに移行していく中で、快適なまちなみ景観を形成する新しい取り組みがいろいろと行われています。鹿児島県でも、様々な手法で美しくデザインされた景観を見ることができます。また、南のきらめく自然がつくりだした景観資源、人々の営みの中で育まれた特徴ある建築様式や地域産材等、まちなみ景観を構成する多くの要素が点在しています。住民にとって、親しみと安らぎのある景観をとするためには、これらの景観資源を活用していくことが極めて大切なのです。

まちなみ景観をつくる上で何を大切にしていくのか

□公共性を認識する
かつて家の前の通りは、公共的空間でありながら、地域の人々の様々な演出によって美しく装われてきました。通りに面した塀は生垣でつくり、前面の庭は通りを意識してつくられ、花が植えられ、道行く人に見せることを意識したデザインがなされてきました。景観を領域(権利の及ぶ範囲)に分けてみると敷地境界より内側の私的領域と、その外側の公的領域に分けることができます。周辺の景観には自由にデザインすることのできる私的空間が重要となってきます。優れたまちなみ景観の実現には、公的領域と私的領域を同レベルで認識し、その中間領域に共存のルールを設定していくことが大切なのです。
公共性を認識する
個々の立場を認識し周辺環境に調和させる
欧米のまちなみは魅力的景観を持つ例として良く取り上げられます。それらには群の統一されたデザインとして高い評価を得たものが多く見られます。この景観は個々の建物をデザインする時、周辺の景観環境を良く読みとり、歴史を経て醸成されてきた景観に調和させてきたことによるものです。一つ一つの美しい形が連続することにより、群としての景観を構成し、単体では表現することのできない美しいまちなみ景観を創出していくことが可能となります。

□歴史・気候・風土・文化を反映させる
景観や都市の美しさを考えるとき、そこには四季折々の豊かな美しい自然に敏感に反応した人々の感性が多く認識されます。景観は本来、地域の人々の多様な生活がつくりだしてきたものです。国内においても海外においても、歴史・気候・風土・文化等を反映させたすばらしいまちなみが多く見られます。その地域の気候や風土が産みだした素材を使い、歴史の中で生まれた文化を、建築や都市に形として表現してきたのです。地域の文化を見直し、鹿児島の歴史が培ってきた伝統や技術を反映していくことが大切です。
個性あるまちなみ景観や建築美を創造していく時、この視点が必要であり、鹿児島のきらめく自然と文化のかおるまちなみ景観が、地域のアイデンティティを形成していく重要な要素となっていくのです。

対策

→30まちなみ景観への配慮

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