さつまいもの年間栽培体系(大隅地域)
1.品種
でん粉用品種(シロユタカ,こないしん),焼酎用品種(コガネセンガン),青果用品種(べにはるか)等
2.育苗(良い活着は,丈夫な苗づくりから)
(1)種いも:200g~300g程度で,無病で形状の良いものを使用します。
(2)種子いもの間隔:こないしん20~25cm,シロユタカ30cm,コガネセンガン20cm
(3)苗床:ハウス+トンネル又はトンネル様式とし,適期に植え付けできるよう,植え付けの50~60日前に伏せ込みます。
(4)採苗:外気に1週間程度ならした丈夫な苗をとります。採苗後は追肥,かん水を行い,苗の生育促進や良質苗の確保に努めます。
3.ほ場準備
(1)ほ場:PH6以下で,排水の良いほ場を選びます。
(2)土づくり:堆肥を施用し,入念に耕耘,砕土します。
(3)畦立:適度の土壌水分を見計らって行います。(4月植は,早めに畦立,マルチで地温を確保します。)
(4)排水対策:排水の悪いほ場内の排水不良箇所では,いもの腐れが発生するので,排水対策を十分に行います。
(5)マルチ:透明フィルム(土壌保温の効果が大きく,苗活着が促進されるので,4月下旬までの植付に使用します。)
黒フィルム(苗活着の促進と雑草防除の効果があるので,5月上旬以降の植付に使用します。)
4.施肥量
ふん尿の多施用はつるぼけになるので避けます。
施肥例(堆肥施用の場合,単位:kg/10a)
| 肥料名 |
マルチ |
無マルチ |
| 完熟堆肥 |
1,000kg
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1,000kg
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| |
基肥
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基肥追肥計
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| N(窒素) |
成分量8 |
4.81.46.2
|
| P(リン) |
成分量12 |
7.2-7.2
|
| K(カリ) |
成分量20 |
14.41.416.1 |
- 堆肥は,牛ふん主体の完熟堆肥を施用します。
- 無マルチの場合は,基肥と追肥に分けて施用します。
- 施肥量は,前作,地力等によって加減します。
5.栽植密度
| 植付時期 |
4月上旬~中旬 |
4月下旬~5月上旬 |
5月中旬~下旬 |
6月上旬 |
|
栽植本数
|
2,000本/10a |
2,500本/10a |
3,000本/10a |
3,800本/10a |
| 畦幅90cm |
株間55cm |
45cm
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35cm
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30cm
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| 畦幅100cm |
50cm
|
40cm
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33cm
|
-
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6.植付
(1)早植え及びマルチ栽培によって増収となります。
(2)苗を水平に植えることで増収となります。
7.管理作業
(1)除草:雑草対策として,除草剤を使用する場合は,適期に使用します。
(2)培土:無マルチ栽培では,植付後20日前後に追肥し,中耕・除草を兼ねて培土します。
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