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平成5年に本県で発生した「8・6水害」などにおける甚大な浸水被害を踏まえ,ハード対策として,河道拡幅や橋梁架替,治水ダムの整備などに取り組んできました。その後も,8・6水害時を上回る雨量を観測した地域もありましたが,取組が進んだ箇所においては,河川の氾濫による住宅浸水被害などが防止・軽減されています。
県では,「安心・安全な県民生活を実現する強靱な県土づくり」を図るため,引き続き,住宅浸水被害が発生した河川等の改修を重点的に推進するとともに,氾濫の未然防止に有効な寄洲除去についても,治水上,緊急性の高い箇所から,順次,実施しているところです。
また,ソフト対策として,河川砂防情報システムの整備や洪水浸水想定区域の指定,利水ダムに貯めている水を事前に放流する取組などを進めているところです。
一方で,近年,気候変動の影響に伴い,全国的に,河川を流れる能力を上回る洪水が毎年のように発生するなど,被害が激甚化・頻発化しています。
本県においても,本年8月7日からの大雨では,線状降水帯が発生し,霧島市に大雨特別警報が発表され,霧島市溝辺において,24時間降水量が観測史上1位を更新する記録的な大雨となりました。
また,同月に発生した台風第12号の大雨では,本県に,記録的短時間大雨情報が発表され,日置市東市来において,3時間降水量が観測史上1位を更新する記録的な大雨となりました。
これらの大雨により,河川の氾濫に加え,道路や住宅地などの雨水が排水しきれなかったことによる内水被害も発生しました。
県としては,このように激甚化・頻発化する浸水被害等の防止・軽減に向けて,これまでのハード・ソフト対策に加えて,国・県・市町村,民間企業,住民など,あらゆる関係者が協働して水災害対策を実施する「流域治水」の取組を推進しているところであり,引き続き,これらの取組を推進してまいります。
なお,県内の河川についてお問い合わせ等ありましたら,お住まいの地域の振興局・支庁建設部または県庁河川課までご連絡ください。
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