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ホーム > 県政情報 > ようこそ知事室へ > 施政方針 > 令和8年第1回県議会定例会施政方針及び予算説明要旨

更新日:2026年2月20日

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令和8年第1回県議会定例会施政方針及び予算説明要旨

令和8年第1回県議会定例会の開会に当たりまして,県政運営についての基本的な考え方を明らかにいたしますとともに,令和8年度当初予算及び令和7年度補正予算等の概要について御説明申し上げます。

[1県政運営の基本方針]

県政運営の基本的な考え方であります。

現在,我が国は,本格的な人口減少や少子高齢化の進行,輸入物価や人件費の上昇等を背景とした物価の高騰,国際情勢の不確実性の高まり,生成AIの急速な発展や普及等に伴うデジタル化の進展,世界的なカーボンニュートラルの要請など大きな変革期の中にあり,これらへの様々な対応が求められております。

特に,物価の高騰については,県民生活への影響を緩和するとともに,賃上げが物価上昇を上回る状況を実現することが課題となっております。

私としては,こうした状況に的確に対応しつつ,将来を見据え,魅力ある本県の素材「ポテンシャル」を最大限に生かしながら,地域に仕事や人の流れをつくり,住みやすい地域,将来にわたって活力ある社会を形成していくことが重要であると考えております。

また,人口減少社会の中で今後の鹿児島の発展の基盤をしっかりとつくっていく必要があります。

このため,国が本年夏頃に策定を予定している地域未来戦略の動向等も踏まえつつ,基幹産業である農林水産業や観光関連産業の更なる振興に取り組むとともに,技術力の高い製造業や情報関連産業など新たな産業の創出にも取り組み,鹿児島の「稼ぐ力」の向上を図ってまいります。

こうした「稼ぐ力」の向上を図るためには,各産業を支える人材の確保・育成が不可欠であります。人手不足が深刻化する中,各産業分野における人材の確保・育成,労働生産性を高めるためのデジタル人材の確保,地域経済を支える貴重な人材としての外国人材の受入れや多文化共生のほか,移住・交流の促進等にも取り組んでまいります。

県産品の輸出拡大や外国人材の安定的な確保などの国際関連施策については,本年度策定する鹿児島県国際戦略に基づき,国・地域別の特性・ニーズ等を踏まえて積極的に取り組んでまいります。

本県の将来を支える人材の確保・育成に向けては,国の施策の方向性も踏まえつつ,市町村とも連携して,本県の実情を踏まえた子ども・子育て支援施策の充実・強化を図り,結婚,妊娠・出産,子育ての希望が叶う社会の実現に取り組んでまいります。

また,近年頻発する災害から県民の生命・財産を守るため,引き続き,迅速かつ効率的な災害対策の推進を図るとともに,国の施策とも連動し,防災・減災対策の推進,地域防災力の強化,災害発生時の即応力の強化に努めてまいります。

このほか,デジタルテクノロジーの活用や奄美・離島の振興など,各般の施策を積極的に推進してまいります。

これらをはじめとした,「かごしま未来創造ビジョン」に掲げた各般の施策に取り組むことにより,「誰もが安心して暮らし,活躍できる鹿児島」を目指してまいりたいと考えております。

私は,県民の声がしっかりと反映される県政にしたい,県民が主役の,県民の目線に立った行政を実現したい,各市町村の意見を聞きながら連携を進めていきたいということを申し上げてまいりました。

県民との対話を進め,政策決定の透明化を図り,市町村との連携強化に取り組むことなどにより,県民の皆様と一丸となって力強く県勢発展を推進してまいりたいと考えております。

今後とも,時代の変化に的確に対応しながら,「県民の皆様と一緒に鹿児島の今と未来をつくる」ということを基本として,「誠実に」,「着実に」県政の推進に全力を挙げて取り組んでまいります。

[2予算編成の大綱]

次に,令和8年度の予算編成の大綱について申し上げます。

我が国経済は,米国の通商政策による影響が自動車産業を中心にみられるものの,緩やかに回復しております。

先行きについては,雇用・所得環境の改善や各種政策の効果が緩やかな回復を支えることが期待されますが,今後の物価動向や米国の通商政策をめぐる動向などの景気を下押しするリスクに留意する必要があります。また,金融資本市場の変動等の影響に引き続き注意する必要があります。

県内経済は,緩やかに回復しておりますが,改善傾向が弱まりつつあり,今後の動きに十分注意する必要があります。

こうした中,国においては,令和8年度予算を令和7年度補正予算と一体として編成し,安定的な物価上昇とそれを上回る持続的な賃金上昇が実現する「成長型経済」への転換を図るため,「責任ある積極財政」の下,中小企業・小規模事業者をはじめとする賃上げ環境の整備,危機管理投資・成長投資の推進,防災・減災,国土強靱化の推進,地方の伸び代の活用と暮らしの安定などの施策に取り組むこととしております。

県としては,令和8年度当初予算編成に当たり,引き続き,「稼ぐ力」の向上や産業を支える人材の確保・育成,子ども・子育て支援施策の充実・強化など,「かごしま未来創造ビジョン」に掲げた各般の施策を積極的に推進する予算として編成しました。

令和8年度は,まずは,喫緊の課題である足元の物価高に対応するため,重点支援地方交付金など国の予算等を積極的に活用し,物価高から「鹿児島の暮らしを守る」ため,生活者や事業者の負担の軽減や,県内産業における持続的な賃上げ環境の整備に取り組んでまいります。

次に,世界的に人口が増加する中,海外の活力を取り込み,鹿児島の稼ぐ力を向上させるため,本年度策定する鹿児島県国際戦略等に基づき,更なる県産品の輸出拡大や海外からの誘客促進など,「鹿児島の『宝』を世界へ」届ける施策に特に力を入れて取り組んでまいります。

また,近年加速化する少子化や頻発する災害を踏まえ,「確かな安心,鹿児島」を目指して,子ども・子育て支援施策や防災対策の更なる充実・強化に引き続き取り組んでまいります。

令和8年度一般会計当初予算は,令和7年度当初予算に対し8.0パーセント増の9,207億24百万円となりました。

予算編成を通じて,行財政改革推進プロジェクトチームを中心として歳入・歳出両面にわたる徹底した行財政改革に取り組んだ結果,財源不足のない予算を編成することができました。

令和8年度末の県債残高見込みについては,臨時財政対策債等を除いた本県独自に発行する県債の残高ベースで比較すると,令和7年度末の1兆592億円から36億円減の1兆556億円と減少しております。

また,令和8年度末の財政調整に活用可能な基金残高は,令和7年度末の残高と同程度の253億円となり,250億円を下回らない水準を維持しております。これにより,行財政運営指針に掲げた今後の財政運営における3つの指標については,令和8年度当初予算編成時点において,全て達成しております。

国の「経済財政運営と改革の基本方針2025」においては,財政健全化の旗を下ろさず,これまでの財政健全化目標に取り組む旨が示され,今後,地方交付税等について厳しい調整が行われることも予想されます。

このような国の動向にも的確に対応しつつ,持続可能な行財政構造を構築するため,引き続き,歳入・歳出両面にわたる徹底した行財政改革に取り組んでまいります。

企業会計を除く特別会計の予算規模は4,293億38百万円となっております。企業会計は,病院事業特別会計で262億12百万円,工業用水道事業特別会計で6億28百万円となっております。

[3主要施策の概要]

以下,主要施策の概要について申し上げます。

まずは,物価高への対応であります。

国においては,昨年11月に,国民の暮らしを守る物価高対策を早急に講じるとともに,日本経済の強さを取り戻すため「『強い経済』を実現する総合経済対策」を決定し,その裏付けとなる令和7年度補正予算が成立しました。

この補正予算においては,物価高・家計向け支援として,国が直接実施する電気・ガス料金支援や子ども一人当たり2万円の物価高対応子育て応援手当が盛り込まれたほか,地域の実情に応じて物価高の影響を緩和できるよう重点支援地方交付金の事業メニューを拡充し,大幅に増額した2兆円が計上されました。

県では,これまで,国の施策とも連携して,エネルギーや物価の高騰の影響を受けている生活者や事業者の負担軽減に努めてきました。しかしながら,足元では,賃金の伸びは物価上昇に追いつかず,食料品を中心とした物価高が家計の安心を揺るがし,個人消費や民間需要の力強さを欠く状況が続いております。この物価高騰を乗り越えるためには,引き続き国や市町村と連携して,生活者や事業者が直面する物価高に対応できるよう支援を行うとともに,持続的に実質賃金が上がっていく環境を整える必要があります。

このため,県では,重点支援地方交付金など国の予算を積極的に活用して,12月補正予算において,国の支援の対象外となっているLPガス利用者や特別高圧受電事業者への支援のほか,公定価格で運営を行っている医療機関や社会福祉施設への支援に必要な経費を計上しました。また,市町村が実施するプレミアム商品券等の発行に係る費用を補助する経費を計上し,現在,県内全ての市町村において,プレミアム商品券の発行等を既に開始または開始に向けた準備が進められております。

今回の当初予算及び3月補正予算においても,生活者や事業者における負担軽減を引き続き図ってまいります。

生活者における負担軽減のためには,県立学校や保育所,子ども食堂の給食費等における食材費の高騰に対する支援や県立高校において使用する学習用タブレット端末の購入が困難な生徒に対する補助を行うこととしております。

事業者における負担軽減のためには,県中小企業融資制度において,物価高騰や人件費の上昇により経営に影響を受けている中小企業者を支援するため,「物価高騰等対策特別資金」として,150億円の融資枠を新たに創設します。

焼酎製造事業者をはじめとする県内食品関連製造事業者に対して,加工用米等の急激な価格高騰に対する支援を行います。

肉用牛の繁殖農家や酪農家に対して,繁殖雌牛及び乳牛の飼育に必要な医薬品等の高騰に対する支援を行います。

農業者については,資材価格高騰などでコストが上昇している状況を受けて,様々なリスクによる収入減少に備えるため,収入保険の保険料の一部を支援し,農業者の収入保険への加入を促進します。

また,県内産業において持続的に実質賃金が上がっていく環境を整えるため,生産性・付加価値の向上や販路拡大を図るために事業者が行う取組への支援や,観光需要の喚起,官公需を含めた価格転嫁の促進など,様々な事業を展開することとしております。

事業者の生産性や付加価値の向上のためには,AI・IoTの導入等による生産性向上や,新製品・技術の開発による付加価値の向上,作業の自動化・省力化,社内のDX等の取組を強力に後押しします。

また,業種に関わらず,県内事業者が新たな市場や分野への参入を進め,稼ぐ力を加速化させるために行う,ISO等の認証取得や中核人材の育成,商談会や展示会出展などの取組を幅広く支援します。

国際線の運休などにより,海外からの誘客への影響が懸念されることなどを踏まえ,県内の宿泊旅行等の需要喚起にも取り組んでまいります。

官公需を含めた価格転嫁については,県内中小企業等の円滑な価格転嫁の促進を図るためのセミナーの開催や普及啓発等を行うとともに,県が発注する委託業務等においても,物価高騰や人件費の上昇分を適切に反映させるなど,県内で価格転嫁が進むよう取り組んでまいります。

次に,来年度の施策の大きな柱についてであります。

第一は,「農林水産業の『稼ぐ力』の向上」であります。

県産農林水産物の輸出については,令和6年度の輸出額が471億円と,公表開始以降4年連続で過去最高を更新し,目標の500億円に近づいております。

一方で,米国の関税措置の影響や日中関係の変化など,国際貿易の不確実性が高まっている中にあっては,引き続き,既存の輸出先国への輸出促進に取り組みつつ,可能な限り,輸出先・品目の多角化を図ることが県産品の輸出拡大にとって重要であります。

このような状況を踏まえて,本年度中に新たに策定する「『南の宝箱 鹿児島』輸出拡大ビジョン」に掲げる令和12年度の目標800億円を達成するため,県産品の輸出先や品目の多角化に向けて,私が先頭に立って,米国の東部・中南部やインドなど,未開拓国・地域においてトップセールスを実施するとともに,商流の構築に戦略的に取り組むこととしております。

本県輸出額の全体の約半分を占める米国について,現在の販路の中心となっている西海岸に加え,東部や中南部における販路拡大を図るため,4月9日から15日の日程で,ワシントンDC,テキサス州ヒューストン等を訪問してトップセールスを実施することとしております。

また,世界最大の人口を有し,今後,県産品の販路開拓先や本県への人材送り出し国として有望なインドにおいても,県産品のPRや政府関係者等との関係構築を図るためのトップセールスを実施することとしております。

あわせて,EUや香港,台湾,東南アジアなどについても,現地バイヤーの招へいや商談会・展示会への出展等により,継続的に販路拡大に取り組んでまいります。

国際クルーズ船への県産品の供給に向けては,本年度,水産物を中心に供給体制構築に向けた実証事業を進めてまいりました。

今月13日には,山川漁港において,クルーズ船へカンパチやカツオ,ミナミマグロ,さつま揚げなどの水産物に加え,イチゴやタンカンなどの青果物,醤油,焼酎などを供給し,納品までの輸送経路や手続などを検証しました。翌14日には,同じクルーズ船内で著名な寿司職人などによる県産品のプロモーションを実施し,乗客やシェフからは,鮮度や品質について高い評価を頂きました。

16日には,マリンポートかごしまにおいて,別のクルーズ船へ,カンパチやカツオ,マダイなどの水産物について同様の供給実証を行いました。

先月17日にシンガポールを訪問した際には,私自ら,国際クルーズ船への食材供給業者と県産品の取扱い拡大に向けた意見交換を実施しました。来年度は,水産物に加え,畜産物や青果物等,対象品目を拡充して実証に取り組むこととしております。

お茶については,生産量日本一に加え,令和6年産出額で,5年ぶりに2度目の日本一となりました。

また,抹茶が世界的なブームとなっていることなどから,本県の輸出額は米国,EU,台湾を中心に大きく増加するなど,茶業を取り巻く環境は大きな転換期を迎えております。

県では,こうした情勢を踏まえ,本県茶業の持続的な発展と競争力の一層の強化を図るため,生産者,茶商など関係者による検討会を開催し,今後の需要予測や,生産,加工,販売に係る今後の取組の方向性を示す,「『かごしま茶』振興ビジョン(仮称)」を新たに策定することとしております。

海外での需要が高い有機栽培茶の更なる生産拡大を図るため,有機栽培において生産拡大の足かせとなっている除草作業の省力化に資する農業機械の整備を支援することとしております。また,かごしま茶の更なる輸出拡大を図るため,新たにEUに設置する海外現地パートナーを活用した国際見本市や商談会への出展などの販路拡大,高付加価値商品の開発,商標登録などの取組を支援してまいります。

県産和牛については,昨年10月に開催された東京食肉市場まつりにおいて,市場関係者等から鹿児島黒牛をはじめとする県産和牛に対する高い評価を頂きました。

引き続き,「和牛日本一鹿児島」のイメージの定着と,県産和牛のブランド価値の向上に向けて,首都圏の高所得者層をターゲットに,高級ホテル等でのフェア開催と,インフルエンサーやライフスタイル専門誌等を活用した情報発信に取り組むこととしております。加えて,県産和牛の認知度向上と消費拡大を図るため,「和牛日本一鹿児島応援店」における商品の割引や宣伝等の集客に係る取組を支援することとしております。

県としては,今後とも鹿児島県が日本一の和牛の産地であることを全国に浸透させられるよう,各般の施策に取り組んでまいります。

県産材の利用拡大については,木造率が低い非住宅の建築分野において,品質・性能が確かな「かごしまJAS材」の利用促進を図るため,来年度は,設計者や木材加工事業者,工務店,大学等がネットワークを構築し,木造建築に関する設計・施工のノウハウを相互に取得しやすい環境づくりに取り組むこととしております。

また,県産材の輸出については,付加価値が高い県産製材品等の輸出促進を図るため,新たな需要が見込める米国や韓国,台湾などの輸出先国の市場動向や流通経路,輸送コスト等について,詳細な調査を行うこととしております。

水産業については,近年,地球温暖化による海水温の上昇などにより様々な影響が見られております。

生産量日本一を誇るブリ類の養殖については,人工種苗中間育成時における生残率を向上させるため,飼育技術の改善に向けた実証等に取り組むほか,高水温対策として有効な沈下式生け簀を活用した水中給餌による新たな養殖技術の開発,実証に取り組みます。

また,漁港・漁場・漁村の総合的整備を図るため,全国の漁港漁場関係者が一堂に会し,漁業現場の声,漁業地域のニーズを提言として取りまとめる場として開催されている全国漁港漁場大会を令和9年度に本県で開催することとしております。今後,県内関係市町村,漁港漁場関係団体等で構成する実行委員会を設立し,関係者と一体となって開催準備を進めてまいります。

第二は,「観光の『稼ぐ力』の向上」であります。

本県の延べ宿泊者数はコロナ禍前の水準に回復したものの外国人延べ宿泊者数はコロナ禍前の水準までには戻っておりません。

また,香港線の運休や上海線の欠航が続いており,今後の海外からの誘客への影響が懸念されております。

観光の「稼ぐ力」の向上のために,昨年度策定した県観光振興基本方針に基づき,魅力ある癒やしの観光地形成に取り組み,本県の観光地としての魅力を生かして,国内外への戦略的な誘客や国際クルーズ船の誘致等を展開し,本県を訪れる観光客を増やします。あわせて,高付加価値な体験プログラムの造成などにより観光消費額の増加を図ってまいります。

国内誘客については,本年度実施したデジタルプロモーションの実績を年代やエリア別に分析した上で,その結果を,来年度実施するSNS等でのデジタル広告に反映させ,より効果的に旅行予約サイト(OTA)に設置した本県特集ページへ誘導させること等により,本県への更なる誘客につなげてまいります。

昨年からの香港線の運休や大雨などの災害の影響により,宿泊者数が大幅に減少したことを受けて,12月から今月までの間,「南の宝箱 鹿児島 冬のあったか宿泊割」を実施し,低迷していた旅行需要の回復を図っております。

この宿泊割では,県内での宿泊を伴う旅行に対し,宿泊代金の20パーセント,1泊当たり上限5,000円の割引助成を行っており,当初予定していた26万人泊に対し,2月16日時点で約29万人泊の宿泊が予約されております。

しかしながら,現在も,香港線の運休が続いていることや,昨年前半に旺盛な需要をみせた中国において,日中関係の情勢変化に伴い上海線が欠航するなど,インバウンドを中心とした旅行需要の更なる低下が懸念されております。このため,緊急的な需要喚起策の第2弾として,本県の旅行シーズンが本格化する前の5月から7月にかけて,「冬のあったか宿泊割」と同規模の約26万人泊分の宿泊割引を実施することとしております。また,この第2弾では,県内離島への宿泊を伴う旅行については,県本土への旅行と比較して交通費が割高になることを考慮して,1泊当たり8,000円まで割引上限を引き上げることとしております。

第1弾と第2弾を合わせて約18億円の規模で宿泊割を実施することにより,強力に本県旅行需要の回復を図ることとしております。

鹿児島空港国際線については,コロナ禍前に就航していた4路線が全て再開されましたが,香港線が運休,上海線が全便欠航になるなど,便数は8割程度にとどまっております。運航会社に対して引き続き早期復便を働きかけるとともに,就航路線の安定的運航や新規就航等を見据え,イン・アウト双方の一層の利用促進を図り,国際線の維持・拡充に取り組んでまいります。

また,チャーター便については,鹿児島・釜山間において,チェジュ航空により,先月9日から来月2日の日程でインバウンドチャーターが週3便運航されており,韓国から多くの観光客にお越しいただき,ゴルフや温泉など冬の鹿児島を楽しんでいただいているものと考えております。

現在運休中の香港線については,4月に香港航空によるインバウンドチャーターが3便運航される予定となっております。これらの便を多くの香港の皆様に御利用いただき,本県の豊かな自然や食,歴史,文化,特産品など「南の宝箱 鹿児島」の魅力を存分に満喫していただきたいと考えております。

本県における令和6年の訪日外国人一人当たりの観光消費額単価は約8万6千円で,日本人の約3万円と比べると約3倍高く,本県観光関連産業の「稼ぐ力」の向上のためには,インバウンドの誘致に取り組むことが重要です。

本県のインバウンドについては,訪日客数が全国では過去最高となる中,直行便について,香港線や上海線の回復が遅れていることなどもあり,コロナ禍前の水準を回復できておりません。加えて,ソウル線についても,チェジュ航空とイースター航空の夏ダイヤにおける運休が予定されております。

このため,本県においては,直行便の回復に努めつつ,直行便以外で本県を訪れる外国人観光客を増やしていく取組が必要であると考えております。

そうした観点から,海外の旅行予約サイト(OTA)を活用して鹿児島の魅力をしっかりと情報発信する旅マエのプロモーションを実施することで,鹿児島に行ってみたいという外国人観光客を増やし,戦略的市場である米国,シンガポール,タイ,ベトナムなどから国内の他空港を経由して鹿児島を訪れる外国人観光客を誘致したいと考えております。

訪日外国人が羽田空港や関西国際空港等から航空機を利用して本県を訪れる場合,国内航空会社において,インバウンドを対象とした国内線乗り継ぎ便の運賃割引サービスが行われております。

一方で,福岡空港を経由して鹿児島に来ていただくという方法も重要な選択肢であり,訪日外国人が福岡から鹿児島を直接訪れる場合は,通常,新幹線を利用するものと考えておりますが,航空機と同様の運賃割引サービスが設けられておりません。

このため,博多から鹿児島中央までの新幹線移動に対して,本県に1泊することを条件に,他の国内の乗継ぎ便と同様にインセンティブを付与する取組を実証的に実施することにより,戦略的市場などから本県を訪れる外国人観光客を増やしてまいりたいと考えております。

この実証事業では,外国人観光客2万人の利用を見込んでおり,これらの方々による県内での観光消費額は約17億円と推計され,観光関連産業の「稼ぐ力」の向上に寄与するものと考えております。

また,今回の実証事業により本県を訪れる外国人観光客には,福岡経由を選んだ理由や新幹線移動に対する感想などのアンケートを実施し,この結果は,今後のより効果的なインバウンド施策に活用してまいります。

あわせて,福岡から鹿児島へ新幹線を使って約1時間で来られるという近さを実感してもらい,SNSを使って本県の魅力や福岡から鹿児島へのアクセスの良さなどを情報発信すると,県産品などが当たるキャンペーンを実施することとしており,波及効果が得られる実証事業としたいと考えております。

また,新幹線で鹿児島を訪問した外国人観光客が,鹿児島空港国際線を利用して帰国することも可能であり,鹿児島空港からのアウトバウンド利用促進にもつなげていきたいと考えております。

クルーズ船については,令和7年の寄港回数は,過去最高を更新する183回となりました。

引き続き,クルーズ船の経済効果を県内各地に広く波及させていくため,前・後泊が期待できる鹿児島発着クルーズへの支援を行うとともに,地域の観光地等のツアーの実施に関心の高い船や規模の小さい港にも寄港可能な小型船などの誘致を重点的に行います。また,船舶を活用した大隅方面等や新幹線を活用した北薩方面への寄港地観光に加え,新たに在来線を活用した県内各地への寄港地観光など,経済効果の広域化が期待される新たなクルーズ船客向けのツアー催行に取り組む事業者に対し支援を行います。

さらに,来年度は,より多くのクルーズ船に寄港してもらえるよう,離島において,貸切バス等の確保に取り組む事業者に対し支援を行ってまいります。

宿泊業における人材の確保・育成については,新たに宿泊業に限定した各種セミナーを開催するとともに,質の高いサービスの提供に必要な従業員のスキルアップのための研修費用などを支援します。また,宿泊業における労働力不足を補うため,デジタル技術を活用した省力化等の取組を支援することとしております。

魅力ある癒やしの観光地形成に向けては,多様化する観光客のニーズに対応するため,鹿児島ならではの豊かな自然や多彩な食,個性ある歴史・文化など,地域資源を最大限に活用した高付加価値な体験プログラムの造成や,地域の関係者が一体となって取り組む,地域特性を生かした高付加価値な観光コンテンツづくりを支援し,観光消費額の増加を図ってまいります。

第三は,「企業の『稼ぐ力』の向上」であります。

企業の「稼ぐ力」の向上に向けては,生産性と付加価値の向上や企業誘致等による産業競争力の強化,将来を担う新たな産業の創出などに取り組んでまいります。

企業の生産性向上については,現下の物価高騰や人手不足の状況を踏まえ,AI・IoTの導入等による生産性向上や,新製品・技術の開発による付加価値の向上,作業の自動化・省力化,社内のDXの取組について,さらに強力に後押しするため,令和7年度よりも補助率や補助上限額を拡充した上で,大規模で集中的な支援を実施します。

中小企業等の円滑な価格転嫁の促進については,引き続き,企業間で望ましい取引慣行の遵守等に取り組む「パートナーシップ構築宣言」企業の拡大や企業向けセミナーの開催等に取り組んでまいります。

また,今月16日には,県内金融機関等と,事業者に対する相談窓口の案内や支援施策の紹介などを行う「価格転嫁サポーター」の設置に関する協定を締結いたしました。今後,同サポーターとも連携を図りながら,円滑な価格転嫁に向けて更なる機運の醸成に努めてまいります。

企業立地の推進については,市町村等と緊密に連携を図りながら,企業誘致に引き続き積極的に取り組みます。

新たな産業用地の確保については,本年度は適地となる可能性の高い5か所のエリアから,地権者調査や地質・地下水調査,開発事業者等へのヒアリング等を実施し,開発候補地の選定を進めてまいりました。今回,企業が立地に当たり重視するインフラの整備状況などから,5か所のうち霧島市内の土地について,民間企業との連携による整備を目指すこととし,来年度は,周辺住民や地権者等に対する説明会の実施や開発事業者の公募などを行ってまいります。

また,新たな半導体関連企業の立地を推進するとともに,地場企業等の成長・発展を支援するため,令和8年度は,新たに,台北で開催される世界最大規模の半導体展示会「セミコン台湾」に県内企業やかごしま産業支援センターと連携して出展し,県内半導体関連企業の技術力を直接PRすることとしております。

AI技術の発展,特に生成AIの普及に伴い,大量のデータを処理し大規模な計算を行うデータセンターの必要性が高まっており,薩摩川内市サーキュラーパーク九州への国内最大級のAIデータセンター群の立地計画の発表や同市の入来工業団地への立地に係る公募において,複数のデータセンター事業者が応募するなど,本県の立地環境は高く評価されております。

サーキュラーパーク九州へのAIデータセンター群の立地計画については,今月12日に,立地の準備会社である凱信数基株式会社と,県,薩摩川内市,サーキュラーパーク九州及び九州電力の5者で,「AIデータセンター早期開設に関する覚書」を締結し,円滑,かつ早期の開設が行われるよう,5者が協力して対応することを確認しました。

国においては,電力インフラが整っている地方へのデータセンターの分散を推進するため,データセンター立地の有望な地域をGX戦略地域として指定し必要な支援を実施することとしており,本県からもGX戦略地域の指定に向けた国の公募に対して申請を行いました。

あわせて,県においては,大規模データセンターの立地に関する企業立地促進補助金の補助上限額を拡充するなどし,引き続き,市町村などと連携しながらデータセンターの誘致に取り組んでまいります。

県内中小企業におけるデジタル人材の育成については,企業内における新たな事業展開等を目指し,AI開発等を行える高度デジタル人材を育成するため,コンサルティング技術講座の開催や講座で習得した知識や技法を実践するフィールドワークを実施することとしております。

製造業については,次期「かごしま製造業振興方針」を本年度中に策定することとしており,「成長支援」と「基盤強化」を振興方針における2つの柱として,食品加工関連産業や半導体・電子関連産業,航空・宇宙関連産業,情報通信関連産業等の7つの産業分野の支援に重点的に取り組んでまいります。

第四は,「地域産業の振興を支える人材の確保・育成」,「移住・交流の促進」であります。

少子高齢化や生産年齢人口の減少に加え,進学や就職に際して,若年層が県外流出し,県内産業の振興を支える人材の不足が大きな課題となっております。このような状況を踏まえ,各産業分野における人材の確保・育成に取り組みつつ,若年者等の県内就職促進や移住・交流の促進,地域経済を支える貴重な人材としての外国人材等が活躍できる環境づくりに取り組んでまいります。

若年者の県内就職の促進については,近年の大学生の就職活動において,インターンシップへの参加率が年々増加傾向にあり,インターンシップが学生の就職先の決定において重要な要素となっている一方で,県内企業の多くが取り組めていない状況があります。県では,新たに,県内企業ごとの体制や取組状況等に応じたインターンシップの導入手法等を学ぶワークショップや,採用後の人材定着・キャリア形成に関するセミナー等を開催することとしております。

移住・交流やUIターンの促進については,本県出身の大学生等の数が県外で最も多い福岡県からのUIターン就職を促進するため,新たに,本県専属のキャリア相談員を福岡県内に配置し,UIターン就職に係る学生からの相談対応や福岡県内の大学への訪問による就職情報の発信等を行うこととしております。

県内の外国人労働者は,昨年10月末時点で16,562人,受入事業所数は2,679社といずれも過去最高となり,外国人労働者は地域経済を支える貴重な人材となっております。

県としては,外国人材の安定的な確保のため,引き続きベトナムとの関係強化を図るとともに,今後有望な送り出し国として期待されているインドネシアやフィリピン,ミャンマー,インド等の送り出し機関との関係構築を図ってまいります。また,バングラデシュ及びインドの大学から県内企業で活躍する人材を獲得するためのマッチング支援にも取り組んでまいります。

外国人材の受入れ・定着に向けては,外国人材の帯同家族を含む日本語指導が必要な児童生徒の転入があった際,各小中学校が日本語指導体制を迅速に構築できるよう,県教育委員会内に新たに日本語指導支援専門員を配置し,教員等に対する日本語指導の手法などの助言等を行うこととしております。

また,多文化共生社会の実現に向けて,外国人が県内各地域で日本語を学習する機会の創出・拡充を図るため,県,市町村,国際交流協会,企業,日本語教育機関,NPO等で構成する推進会議を設置し,日本語教育人材の養成や,地域日本語教室の開設・運営に向けた市町村への伴走支援などを行うこととしております。

第五は,「結婚,妊娠・出産,子育ての希望がかなう社会の実現」であります。

我が国では令和6年の出生数が過去最少となっており,人口減少に歯止めがかからない中,本県の将来を支える人材の確保・育成に向けて,国の施策の方向性も踏まえつつ,本県の実情に応じた子ども・子育て支援施策の充実・強化を図る必要があります。

県としては,「かごしま子ども未来プラン2025」に基づき,ライフステージごとの総合的な支援策「かごしま子ども・子育て支援パッケージ」に盛り込んだ施策を着実に推進しつつ必要な拡充を図りながら,結婚,妊娠・出産,子育ての希望が叶う社会の実現に取り組んでまいります。

妊娠・出産期においては,産後の母子に対して心身のケアや育児のサポート等を行う産後ケアについて,支援を必要とする全ての方が利用できるよう,引き続き,利用者が負担する利用料を無償化する市町村への支援を行うこととしております。また,これまで実施してきた遠方の分娩取扱施設等での出産や妊婦健診の受診に要する交通費等の支援に加え,産婦健診,産後ケア,乳幼児健診及び不妊治療を受ける際の交通費についても,新たに支援を行うこととしております。

子育て期については,保育士・保育所支援センターを昨年10月に設置し,働きたい保育士と人材が不足する保育所等のマッチングを実施しております。引き続き,就業支援員による潜在保育士等の就職に向けた支援を実施するとともに,センター機能を強化し,保育に関する業務への関心を高めるための広報や保育に関する最新の知識・技能に関する研修を実施してまいります。

また,保育人材の確保に向けて,県内における保育士資格取得者の増加を図るため,従来実施している保育士試験に加え,新たに地域限定保育士試験を実施いたします。さらに,離島に居住する受験者の負担軽減を図るため,これまで鹿児島市のみで実施していた保育士試験の会場について,新たに奄美市を追加いたします。

児童虐待防止対策については,老朽化・狭隘化が顕著である中央児童相談所の一時保護所について,来年度建替え工事を行うこととしております。建替えに当たっては,子どもたちや専門家の意見も踏まえ,プライバシー確保のために個室化などを行うこととしております。

また,家庭や地域からの相談に対して専門的な助言を行うなど,児童相談所の補完的役割を担う児童家庭支援センターを,大隅地域,北薩地域,南薩地域に加え,新たに姶良・伊佐地域に設置することとしております。

こどもの居場所づくりについては,子どもの身近な地域において,子どもや保護者のニーズを踏まえたフリースクールなど多様な居場所づくりを推進することとしております。このため,昨年度実施した実態調査や,本年度設置した福祉・教育の関係機関等による協議会でお聞きした子どもや保護者の意見,委員による議論の結果等を踏まえ,子どもや保護者が必要なときに必要な情報を取得するための,こどもの居場所等の詳細な情報を掲載したガイドブックの作成・配布や,こどもの居場所に関する情報を把握し,支援者とこどもの居場所とのつなぎ役となるコーディネーターの配置などを行うこととしております。

県としては,結婚,妊娠・出産,子育ての希望が実現できる社会づくりや,全ての子ども・若者が幸せを感じながら生活を送ることができる社会の実現を目指して,市町村や関係機関等とも連携しながら,これらの子ども・子育て関連施策を着実に推進してまいります。

第六は,「防災対策の更なる充実・強化」であります。

令和6年1月の能登半島地震では,道路の寸断やライフラインの損傷など甚大な被害が発生し,集落の孤立化など,様々な厳しい状況が生じました。半島や離島を有する本県の防災対策に能登半島地震の知見を反映させていくことは大変重要であります。

県では,災害からの被害軽減を図るため,本県で起こりうる地震・津波などの自然災害について,能登半島地震から得られた教訓や課題等を踏まえつつ,有識者からの助言を頂きながら,被害の予測調査を本年度から行っております。令和8年度中に被害シナリオなどの調査結果を公表し,県地域防災計画に反映することとしております。

また,昨年8月7日からの大雨及び台風第12号においては,県内各地で甚大な被害が発生しました。今回の大雨等の災害対応における経験等を踏まえ,災害の規模や影響を迅速に把握することができるよう衛星画像を活用し,災害前後の状況を比較して浸水範囲や土砂崩れの範囲などをAIにより自動検出する災害対応システムの導入を行うこととしております。また,災害時の情報収集や情報共有の効率化・迅速化を図るため,市町村システムなどとの連携等が可能となるよう,県総合防災システムを改修するなど,災害発生時の即応力の強化に努めてまいります。

このほか,近年の気候変動の影響により気象災害が激甚化するなどの状況を踏まえ,引き続き,防災・減災,国土強靱化の取組を集中的に進めてまいります。

第七は,「デジタルテクノロジーを活用した暮らし・産業,行政の質の向上」であります。

暮らしと産業のデジタル化については,介護・障害福祉分野へのロボット等の導入支援や,農林水産分野におけるスマート化の推進,中小企業のデジタル技術導入への伴走支援などに取り組んでまいります。

行政のデジタル化については,限られた人的資源で持続可能な行政サービスを提供するため,生成AIや職員が自ら業務システムを開発・運用できるノーコードツールについて,県の業務における活用を更に推進します。

第八は,「多様で魅力ある奄美・離島の振興」であります。

本県の離島は,各島の特色ある独特の自然,文化,伝統,多様なコミュニティなど,多様性を有しており,正に鹿児島の宝であると考えております。一方で,外海離島が多く,台風等の災害が多いなど厳しい自然条件の下,医療,物価,物流など多くの面で課題もあると認識しております。

離島の多様で豊富な地域資源を活用するとともに,生活環境,交通基盤,産業基盤などの社会資本の整備と更なる産業振興を図ってまいります。

奄美群島の振興については,奄美群島振興開発計画に基づき,移住・定住の促進や自然環境の保全と利用の両立,産業の振興による稼ぐ力の向上などに着実に取り組んでまいります。

奄美と沖縄の連携については,新たに,沖縄の国際的な物流ハブ機能を活用した輸出促進を図るため,沖縄の輸出商社等を招いたセミナーの開催などによる,輸出に関心のある奄美群島内事業者の掘り起こしや,全国規模の食品輸出商談会である「沖縄大交易会」への出展支援などに取り組むこととしております。

本年7月26日には,奄美大島,徳之島が世界自然遺産登録5周年を迎えることから,国や沖縄県などと連携した登録5周年記念シンポジウムを沖縄県で7月に開催するほか,地元市町村や関係団体などと連携して,奄美大島及び徳之島においてもシンポジウムを開催することとしております。引き続き,世界自然遺産の保全と利用の両立に向けた取組を行うとともに,世界遺産をはじめとした奄美の魅力を国内外に発信してまいります。

離島の振興については,特定有人国境離島地域における航路・航空路運賃の低廉化や輸送コスト支援などを引き続き実施するとともに,自然条件等が特に厳しい離島地域における市町村の取組を特定離島ふるさとおこし推進事業により支援するなど,離島地域の活性化に着実に取り組んでまいります。

令和8年度末に期限を迎える有人国境離島法については,現在,与党において法延長に向けた具体的な検討が進められており,引き続き,私が会長を務める都道県協議会を通じて,同法の延長や地域の実情等を踏まえた支援の拡充がなされるよう,関係国会議員や国に対して働きかけを行ってまいります。

このほかの主要施策についても着実に取り組んでまいりたいと考えております。

地球温暖化は,人類の将来に関わる最も重要な環境問題であり,県としても,2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロとすることを目指して,「鹿児島県地球温暖化対策実行計画」等に基づく取組を推進しております。

昨年12月には,カーボンニュートラルに向けた気運を醸成し,理解を深めていただくため,県民・事業者向けの「カーボンニュートラルフェアinかごしま」をカクイックス交流センターで開催しました。

川内港,志布志港及び奄美空港においては,脱炭素化に配慮した機能の高度化を図るため,温室効果ガスの削減目標などを定めた脱炭素化推進計画に基づき,港湾荷役機械の低炭素化や照明施設等の省エネ化などの脱炭素化の取組を進めております。

洋上風力発電については,薩摩半島西方沖における現状等の情報共有や導入の可能性を検討する9回目の研究会を,来月開催することとしております。国において準備区域に整理された「いちき串木野市沖」について,利害関係者等との調整状況を報告するとともに,令和8年度の国への情報提供に向けた検討を進めてまいります。

温室効果ガス排出削減と経済成長の両立を図るGXについては,現在,畜産分野とインフラ・建設分野において取り組んでおります。

畜産分野におけるGXについては,牛から排出される温室効果ガスの削減や生産コストの低減,生産性向上を図るため,畜産事業者や関係団体等と連携し,飼料用アミノ酸の普及やJクレジットの活用促進などに取り組むほか,環境にやさしい牛肉として,付加価値を高めて最高級ホテル等への販路開拓を図ってまいります。

インフラ・建設分野におけるGXについては,シラス由来の火山ガラス微粉末(VGP)の社会実装を図るため,低炭素型シラスコンクリートを利用したモデル工事を実施するとともに,国の公共工事におけるVGPの活用を働きかけるなど,引き続きVGPの需要の創出へ向けた取組を積極的に進めてまいります。

県としては,今後とも,県民,事業者,行政が一体となって地球温暖化対策を積極的に推進できるよう,取り組んでまいります。

鹿児島港本港区エリア一帯の利活用については,まちづくりの方向性やエリア毎の利活用方針を示した鹿児島港本港区エリアコンセプトプランに基づいて取組を進めております。

北ふ頭エリア等における利活用については,事業者の公募に向けて,公募要項案の作成や提案内容の評価等を行うため,「北ふ頭エリア等利活用事業提案評価委員会」を設置し,今月16日に開催した同委員会において,専門的な立場から,様々な御意見を頂きました。

県としては,これらの意見を踏まえて作成を進めている,北ふ頭エリア等を利活用する際の条件や提案内容を評価する際の基準等を内容とする公募要項案について,今議会において御論議いただいた上で,公募要項を決定し,本年度内を目途に公募を開始したいと考えております。

引き続き,鹿児島港本港区エリアまちづくり懇談会における御意見等を踏まえ,エリアコンセプトプランの更なる具体化に向けた取組を着実に進めてまいります。

高規格道路については,東九州自動車道や北薩横断道路などの整備推進に努めております。

このうち,南九州西回り自動車道「芦北出水道路」については,かねてより早期供用を要望していた出水インターから水俣インター間16.3キロメートルについて,今月15日の金子国土交通大臣による現地視察の際に,令和10年度に開通する見通しとなったと発表がありました。

また,県で整備を進めている大隅縦貫道の吾平道路4.2キロメートルを,来月20日に供用開始することとしております。

今後とも,高規格道路の早期供用に向け,国と一体となって,整備に努めてまいります。

北薩横断道路の北薩トンネルについては,これまでの技術検討委員会での議論を踏まえ,現在,本体復旧工事の入札手続を行っており,早期復旧に向けて取り組んでまいります。

川内港については,地域の産業の競争力強化を支える効率的かつ経済的な貨物の輸出入の実現のため,国際物流ターミナル整備事業を進めており,本年度末に船舶の大型化に対応できるよう新たな岸壁を暫定供用することとしております。

また,ガントリークレーンについては,昨年12月に室蘭港からの移設工事契約を締結しました。来年度は,移設に必要な工事を進めることとしており,引き続き,令和9年度末までの設置に向けて取り組んでまいります。

地域公共交通事業者は,担い手不足に加え,利用者の減少や燃料油価格の高騰等により厳しい経営環境にあり,路線等の維持・確保が困難となっております。

県としては,地域公共交通の担い手の確保を図るため,これまでの事業者への資格取得・県外での採用活動への支援に加え,新たに,転職サイト等への求人広告の掲載や県内での採用活動に要した費用についても支援を行うほか,女性等の多様な人材が働きやすい職場環境の整備に要する費用や特定技能外国人受入れに要する初期費用への支援を行うこととしております。

路線バス事業者や航路事業者に対しては,地域住民の日常生活における移動手段の維持・確保に向け,利用者の利便性の向上を図るとともに,事業者の経営を改善・効率化するため,キャッシュレス決済システムや予約管理システム等の導入に係る費用への支援を行うこととしております。

鹿児島空港駐車場については,混雑緩和及び利用者の利便性向上に向け,国,県及び空港ビル会社による検討会において,今後の取組等を議論しております。昨年12月に開催された第3回検討会において,国が実施する立体駐車場の整備を含む機能強化に向けた委託調査について,現在の駐車可能台数から最低でも700台以上の容量拡大が必要であり,特に「立体駐車場整備」と「料金体系の見直し」が混雑緩和に寄与するとの中間報告が行われました。次回の検討会を近く開催することとしており,国の調査について,結果概要が示される予定です。

今後とも,検討会において,国や空港ビル会社と連携し,同駐車場の機能強化に向けた取組を進めてまいります。

馬毛島における自衛隊施設の整備等については,昨年の秋以降,負傷者が発生する事故が相次いでおり,その都度県から国に対しては,原因究明にしっかりと取り組み,工事における事故の再発防止を徹底するとともに,安全確保に万全を期すことについて申入れを行っております。

国は,これまでの事故の発生状況を踏まえ,先月7日に,馬毛島島内の全ての工事を原則中止し,工事現場の安全総点検などを行いました。

また,県においては,関係機関・団体からの情報収集や,今月4日に開催した県と種子島1市2町による連絡会等において,地元の懸念事項等をお聞きし,国に対して,引き続き必要な対応を行うよう申入れを行っております。

工事関係者数について,国からは,昨年4月以降ピークに達し,今後も同程度で推移していくものと聞いており,引き続き,住民生活や地元経済への影響も懸念されます。

県としては,今後とも,地元市町と緊密に連携を図りながら,住民の安心・安全が確保され,また,環境保全措置等が適切に講じられるよう,国に対応を求めるなど,しっかりと取り組んでまいります。

川内原発については,今月14日に,薩摩川内市の県原子力防災センターにおいて,原子力規制委員会の主催で,原子力施設に関する規制上の諸問題について意見交換を行うため,「川内原子力発電所に関する地元関係者及び事業者との意見交換」が開催されました。

私も会議に出席して,山中原子力規制委員会委員長に対し「乾式貯蔵施設の原子炉設置変更許可申請について,厳格な審査を行った上で,県原子力専門委員会で審査結果について御説明いただくなど,その審査結果について,県民への分かりやすい情報発信・説明等を行っていただきたいこと」,「核燃料サイクルの中核となる六ヶ所再処理工場について,着実な審査・検査を行っていただくとともに,その状況について,県民・国民への分かりやすい情報発信・説明等に努めていただきたいこと」など5項目のほか,「浜岡原発の審査における不正行為を受け,今後の安全規制に万全を期していただきたいこと」を要請しました。

山中委員長からは,「乾式貯蔵施設については,安全性はこれまで十分に確認されており,リスクも非常に小さい施設である。他の原子力発電所に関して審査実績があり,施設の安全上の課題についても特段大きな懸念を我々は持っていない。地元自治体から希望があれば,審査結果について説明したい」との回答がありました。また,「六ヶ所再処理工場については,審査の最終段階であり,その後,検査等が行われる見込みである」との説明がありました。

原子力防災対策については, 今月7日に,国や関係市町,関係機関等と連携して原子力防災訓練を実施しました。訓練では,約220機関,約4,000人が参加し,能登半島地震で得られた教訓等を踏まえ,新たに,通信環境を確保するための可搬型衛星通信設備の設置訓練やキッチンカーの派遣等による炊き出し訓練,水循環型シャワー等の設置などを実施しました。

訓練の実施結果については,訓練に対する外部評価や県専門委員会の意見等を踏まえるなどして,今回の訓練についての課題等を整理し,来年度以降の計画の見直しや訓練に生かしてまいります。

今後とも,原発の立地県として,常に事故の発生を念頭に置き,県民の生命と暮らしを守る観点から,川内原発の安全対策・防災対策の充実・強化に取り組んでまいります。

家畜防疫対策については,昨年11月19日に霧島市において,本県で初めてとなる野生イノシシの豚熱感染が確認されて以降,県では,周辺農場について,異状がないことを確認し,関係機関・団体を通じて,適時・適切なワクチン接種や,野生動物の侵入防護柵の再点検などの飼養衛生管理基準の遵守徹底を強く指導するとともに,野生イノシシ豚熱経口ワクチンの緊急散布等を実施しております。

先月15日に,宮崎県えびの市において,野生イノシシの豚熱感染が確認され,同県が新たに設定した感染確認区域に湧水町が含まれたことから,同日,新たに設定された感染確認区域内の県内農場について,飼養豚に異状がないことを確認し,野生動物の侵入防止対策や早期発見・早期通報などを徹底するよう指導するとともに,先月21日及び22日に,経口ワクチンの緊急散布を実施しました。また,本日も散布を行っております。

これまでに,霧島市や曽於市で計12例の野生イノシシの豚熱感染が確認されておりますが,県内養豚場において異状は確認されておりません。

高病原性鳥インフルエンザについては,昨年11月以降,出水市や鹿屋市において,野鳥等から高病原性鳥インフルエンザウイルスが検出されております。

県では,ウイルスが検出された際など機会ある毎に,養鶏農家等に対して,塵や埃を介したウイルス感染を防ぐため,農場敷地内における液状消毒の徹底など,侵入防止対策を強化するよう指導しております。

また,12月下旬に,関係機関・団体に対し,万一の鳥インフルエンザの発生に備え,連絡体制や初動対応を再確認するよう周知するとともに,発生予防の強化を図るため,全ての養鶏農家に対し,野鳥の誘引防止対策等の飼養衛生管理基準の遵守徹底を改めて指導しました。

県としては,引き続き,市町村や関係機関・団体と一体となって,最大限の警戒感を持って,家畜伝染病の農場への侵入防止対策に万全を期してまいります。

この冬一番の強い寒気となった今月8日の降雪等を受けて,県本土において農作物等への影響が懸念されたことから,市町村や関係団体と連携し,速やかに現地確認を行いました。現地確認の結果,マメ類やばれいしょを中心に農作物への被害がみられたことから,農業者に対して,被害を受けた農作物の事後対策を指導しました。

県としては,引き続き,被害状況の詳細な把握に努めるとともに,必要な対応を検討してまいります。また,被災した農業者が安心して営農を継続できるよう,自然災害や価格低下など,あらゆるリスクによる収入減少を補償する農業経営収入保険制度への加入を推進してまいります。

県立高校については,学識経験者などで構成する「県立高校の将来ビジョン検討委員会」を設置し,生徒の多様な学びのニーズに応える,時代に即した新しい学校づくりの方向性などについて協議いただいております。

来月には最終となる7回目の会議を予定しており,同検討委員会において答申を取りまとめていただくこととしております。

国においては,所得要件を撤廃するなど高等学校等就学支援金制度の拡充,いわゆる高校無償化を行い,併せて公立高校や専門高校等への支援の拡充を図るため,今月13日に示された「高校教育改革に関する基本方針(グランドデザイン)」では,緊要性のある取組等について,都道府県に造成する基金等により先行的に支援することとしております。

県としては,同検討委員会の答申に加えて,国のグランドデザインを踏まえて,令和8年度に「県立高校の将来ビジョン」を策定し,国の支援策の活用を図りながら高校教育の充実に取り組んでまいります。

県立高校における学習者用端末については,現在,県で整備した端末を高校1年生全員及び高校2・3年生で端末購入が困難な生徒に対して貸与しておりますが,令和8年度から順次端末の更新時期を迎えることから,今後の対応を検討してまいりました。

高等学校における学習は,学科等によってそれぞれ専門性も異なることから,生徒自身が学科の特性や自分に合った端末を選択し,他の学習用品と同様に自らが所有し,適切に管理することで,学校だけでなく家庭においても活用することが望ましいと考えております。

また,端末の経年劣化に伴う修繕の増加や,古い端末を敬遠し,自己負担で端末を購入する生徒の増加などを受けて,他県においても公費負担による端末貸与から個人所有端末の持ち込みへと移行する自治体も増えております。

このような状況を踏まえ,令和9年度以降は,高校1年次から,個人所有の端末を使用することとし,端末の購入が困難な生徒に対して,購入に必要となる経費を補助することとしました。令和8年度においては,令和9年度に2年生,3年生になる生徒のうち,同様に補助が必要な生徒に対して支援を行うために必要な予算を計上しております。

学校給食費については,学校給食法に基づき保護者負担とされておりますが,学校設置者である市町村において,個々の実情に応じて,給食費の無償化や負担軽減が行われております。

そのような中,本年4月から全国一律の施策として,保護者負担の軽減を通じた子育て支援として,公立小学校における学校給食費の負担軽減が実施されることとなり,実施に必要な経費を当初予算に計上しております。

県立楠隼中学校・高等学校については,本年4月に入学する中学生から,女子生徒や自宅等から通学を希望する生徒を受け入れることとしております。本年度の楠隼中学校入学者選抜の出願者数は,昨年度と比較して79人増の195人で,うち女子は62人であり,選抜の結果,入学予定者は,60人で,そのうち女子は23人となりました。

女子生徒等の受入れに向けては,先月末に女子寮や通学生のための駐輪場の整備が完了しており,引き続き,必要なスタッフの配置などの準備を進めてまいります。

県立短期大学については,昨年度の有識者検討委員会からの提言の実現に向けて,県と県立短期大学の教職員で構成する検討会において,教育内容の更なる充実や,企業・大学等との連携や地域社会への一層の貢献,独立行政法人化した場合のメリット・デメリット等について協議を進め,その結果を取りまとめました。

具体的には,グループワークやプレゼンテーションなど学生が能動的に授業に参加するアクティブ・ラーニングの全学的な導入,鹿児島県内各地域の特性を網羅的に学ぶ教養科目の新設,社会人が個人の事情に応じて修業年限を延長し,計画的に教育課程を履修できる制度の導入等に取り組むこととしております。

県と県立短期大学では,これらの取組を着実に進め,更に魅力ある県立短期大学づくりを推進してまいります。

スポーツ・コンベンションセンターについては,今月14日に,設計事業者によるプレゼンテーション及び設計審査会委員による設計事業者へのヒアリングを公開で実施しました。

翌15日には,第3回の設計審査会を開催し,設計事業者からの提案について「県民の健康増進とスポーツの振興に加え,イベントにも有効活用できる施設」など5つのテーマに沿って,専門的な見地から熱心に議論していただき,5者5様の魅力と可能性を持っていると評価されました。

その上で,採点の結果,評価点の最も高かった「梓設計・SUEP・東条設計共同企業体」を最優秀提案候補者に,次に評価点の高かった「坂茂建築設計・松田平田設計・永園設計共同企業体」を次点提案候補者に選定していただきました。

その結果を踏まえ,今月18日に,県において,「梓設計・SUEP・東条設計共同企業体」を最優秀提案者,「坂茂建築設計・松田平田設計・永園設計共同企業体」を次点提案者として決定しました。

最優秀提案者となった「梓設計・SUEP・東条設計共同企業体」については, 設計審査会において,諸室をフラットに配置することで,メインアリーナとサブアリーナの連携した利用を可能とするなど,主催者や運営者にとって使いやすい施設とするための工夫がなされている点,のびやかで魅力的な外観デザインであり鹿児島のシンボル的な建物となることが期待できる点,吊り屋根の工夫によって桜島の眺望への配慮がなされている点,全方位からのアプローチが可能な配置で,また,提案の中で唯一,建物の正面が中心市街地側に開かれており,県民や観光客が気軽に立ち寄れるための工夫がなされている点などが評価されました。

次点提案者となった「坂茂建築設計・松田平田設計・永園設計共同企業体」については,建物を半地下構造にして高さを抑えあえて目立たせない提案について,桜島そのものをシンボルと捉え,建物及び周辺の風景と桜島との調和が考えられている点や,世界中での災害救援活動の実績を踏まえた避難所機能の提案である点などが評価されました。

今後は,今議会で提案内容をお示しした上で,年度内に設計者を決定し,契約を締結することとしております。その後,令和10年7月までに設計を行い,実際の建設費を見込むこととしております。

なお,設計に当たっては,建設費の抑制や品質管理の徹底,発注体制の強化を図るため,昨年の第4回県議会定例会における御意見も踏まえ,コンストラクション・マネジメント方式を導入したいと考えております。

県としては,引き続き,県議会や県民の皆様へ丁寧に説明を行いながら,スポーツ・コンベンションセンターの整備に向けた取組を着実に進めてまいります。

スポーツの振興については,それぞれのリーグで優勝を目指す鹿児島ユナイテッドFC,鹿児島レブナイズ,フラーゴラッド鹿児島,ブル-サクヤ鹿児島など,県民から愛され,その活躍や地域貢献活動が地域に活力をもたらすプロスポーツチーム等への支援に,引き続き取り組むこととしております。

また,明日から来月8日にかけて,「薩摩おいどんリーグ2026」が開催されます。大学野球や社会人野球,プロ野球チームなど65チームが参加し,各カテゴリーの枠を超えて県内各地で交流戦が行われます。今年で4回目となっており,県としても引き続き支援してまいります。

文化芸術の振興については,本年度中に策定する第2期県文化芸術推進基本計画に基づき,文化芸術の創造活動の促進と鑑賞機会の充実,地域文化の継承・発展と地域づくりへの活用など,文化の薫り高いふるさとかごしまの形成に向けた取組を引き続き推進してまいります。

令和9年度の西郷隆盛生誕200年・没後150年,西南戦争150年に向けて,県では,西郷隆盛が残した業績,西南戦争が起こった経緯や意義,その後の鹿児島への影響などを広く後世へ伝えていくため,観光,教育,文化など様々な観点から取組を進めることとしております。

来年度は,関係市町村等と連携しながら,西郷隆盛や西南戦争に関連する観光スポット等を活用し,SNSによる情報発信やツアー商品の造成などに取り組みます。また,学校での西郷隆盛・西南戦争等に関する学びの教材となるようなPR映像やガイドブックを作成するとともに,県内に残る西南戦争遺跡の歴史的価値などについて広く情報発信するシンポジウム等を開催することとしております。

国際交流の促進については,先月15日から17日にかけて「第22回鹿児島・シンガポール交流会議」開催のためシンガポールを訪問しました。

同会議では,県産農畜水産物・食品等のシンガポールへの輸出促進に両地域が協力して取り組んでいくことや,観光客の増加を目指して相互の誘客促進に一層協力することなど,経済,観光,芸術・文化,青少年等の幅広い分野の交流を引き続き実施するとともに,次回の交流会議を令和9年度に鹿児島で開催することについて合意しました。

また,交流会議に合わせて,和牛,ブリ,カンパチ,お茶,サツマイモなどの県産食材の新規取扱及び既存の取扱品目の拡大を図るため,現地の輸入業者やレストラン関係者等に対して,トップセールスを行いました。

観光分野においては,訪日旅行に関心のある方々を対象に,観光セミナーを開催し,シンガポールの方々の嗜好に合わせ,砂むし温泉や屋久島,鹿児島の四季など本県観光の魅力をPRしました。

現地航空会社への訪問においては,本県へのチャーターフライトや定期便就航の可能性について意見交換を行いました。

今後とも,シンガポールでの本県の認知度向上を図り,更なる県産品の販路拡大や観光誘客の強化に取り組んでまいります。

来年度は,第25回鹿児島・香港交流会議を本県で開催し,経済,観光,芸術・文化,青少年等の幅広い分野の更なる交流について協議することとしております。

また,本県がMOUを締結している台湾屏東県を訪問し,経済,観光等の分野の今後の交流促進について意見交換を行うこととしております。

鹿児島県国際戦略については,これまで,関係団体・事業者のほか,現地日本大使館等へのヒアリング等を通じて,本県と海外における人的・物的交流の現状や課題,国・地域別の特性・ニーズ等を把握した上で,今後の取組の方向性等を盛り込んだ素案を作成し,第4回県議会定例会で御論議いただきました。

県議会で頂きました御意見等を踏まえて,本県の国際関連施策の展開に当たっての基本的な考え方や,国・地域別の特性・ニーズ等を踏まえた取組の方向性等を示した戦略案を取りまとめました。同戦略案では,本県の強みを生かした特に成長が見込まれるものや,底上げの必要があるものなど,重点的に取り組む施策を5つのプロジェクトとして位置付け,部局横断的に展開していくこととしており,今議会にお示し,更なる御論議を頂いた上で,本年度中に策定したいと考えております。

国際戦略に基づく取組を積極的に推進するため,来年度から,総合政策部に「国際戦略総括監」及び「国際戦略課」を設置し,国際関連施策の企画立案・総合調整機能を強化することとしております。

男女共同参画・ジェンダー平等の推進については,地域における取組を強化するため,先月24日,いちき串木野市において,自治会長をはじめ地域住民を対象に,県内に暮らす方々が生活する中で感じる性別ゆえの生きづらさなどを語るインタビュー・ドキュメンタリー映画の鑑賞や対話ワークショップなどの啓発イベントを開催しました。

今後とも,男女共同参画社会の実現に向け,「第4次鹿児島県男女共同参画基本計画」に基づき,県民の意識啓発や気運醸成,女性活躍の推進など,各般の施策に積極的に取り組んでまいります。

介護人材の確保に向けては,人材不足が喫緊の課題である訪問介護等サービスについて,担い手の確保を支援し,地域における在宅介護サービスの提供体制を確保するため,事業者に対して,新たに,経験年数が短いホームヘルパーに同行し,技能・技術向上に向けた指導に要する経費を支援することとしております。

引き続き,外国人材を含む多様な人材の確保,介護職員の処遇改善など介護人材の確保に取り組むこととしております。

医師確保対策については,国が策定した医師偏在の是正に向けた総合的な対策パッケージを踏まえ,医師数が少ない二次医療圏等を重点医師偏在対策支援区域と設定し,当該区域における診療所の承継又は開業を新たに支援してまいります。

遠隔医療については,ICTを活用した効率的な医療提供体制の確保や,離島・へき地の交通アクセスの条件不利性の改善を図るため,本年度,瀬戸内町及び屋久島町において医療MaaS等を活用したオンライン診療の実証に取り組みました。

今回の実証結果を踏まえ,来年度は,へき地診療所への遠隔医療導入に向けた市町村に対する伴走支援を行うとともに,市町村や医療関係者を対象としたセミナーを開催し,遠隔医療の普及促進に取り組んでまいります。

季節性インフルエンザについては,先月下旬から全国的に増加傾向にあり,今月8日までの1週間の本県の報告者数は全国で最も多くなっており,昨年12月に発令した流行発生警報は継続しています。

県では,感染が重症化リスクの高い方々に広がり,医療体制がひっ迫することのないよう,毎週公表している感染症情報で注意喚起を行うとともに,ホームページやSNS等において予防対策を呼びかけております。

県民の皆様におかれましては,引き続き,手洗いや手指消毒,換気など自主的な感染防止対策に取り組んでいただくようお願いします。

消費者行政の推進については,本年度中に策定する第5期「県消費者基本計画」に基づき,県民の方々の消費生活の安定・向上のため,消費者教育の推進や相談体制の充実・強化に取り組んでまいります。

地方創生の推進については,国は,昨年末に,新たに「地方創生に関する総合戦略」を策定しました。また,自立的かつ持続的に「稼げる」地方経済をつくり出していくため,各都道府県が策定する地域産業成長プランなどを強力に後押しする「地域未来戦略」を策定することとしております。

県としては,国の動向を踏まえつつ,今後,本県の実情に応じた新たな地方創生に関する総合戦略を策定し,引き続き,地方創生に向けた各般の施策に取り組んでまいります。

「知事とのふれあい対話」については,昨年12月13日に,地域資源を生かした観光・交流人口の拡大策をテーマとして,日置市といちき串木野市の皆様と意見交換を行い,吹上浜の魅力を生かした観光地づくりの推進や,インバウンドを対象にした焼酎ツーリズムの取組などの御意見がありました。

また,先月12日には,農業の「稼ぐ力」の向上をテーマとして,大崎町と東串良町の皆様と意見交換を行い,耕作放棄地の解消や農地の集約化等に向けた支援,UIターン者や若者に就農していただけるような取組の推進などの御意見がありました。

今後も,県内各地域において順次開催し,県民との対話を通じて,県民の皆様の声を県政に反映するとともに,透明で開かれた県政運営を行ってまいります。

地域振興局・支庁庁舎の再整備については,南薩地域振興局庁舎について,令和10年度初め頃の供用開始を目指して,現在,実施設計を行っており,令和8年度中に建設工事に着手することとしております。

大島支庁庁舎については,本庁舎の位置について,管内市町村の人口や公的機関の集積,交通事情,安全性などを勘案し,実現可能性を検討した結果,奄美市から御提案いただいた「現在の本庁舎敷地」を整備候補地としたいと考えております。

また,駐在機関等については,大島支庁本庁舎へのアクセスなど区域の特性等を勘案しつつ,その役割を検証の上,統合・再編の検討を行うこととしており,令和12年度末頃までの再整備に向けて,本年8月頃を目途に方針を取りまとめたいと考えております。

引き続き,地域振興局・支庁庁舎の再整備について,着実かつ計画的に取組を進めてまいります。

[4歳入予算]

次に,歳入予算について申し上げます。

まず,県税については,最近における本県経済の動向や過去最高となっている県税収入の状況を踏まえた一方で,軽油引取税の暫定税率や自動車税環境性能割の廃止などの税制改正の影響などを踏まえ,前年度当初予算に比べ,1.2パーセント増の1,704億61百万円を計上しております。

地方交付税については,前年度当初予算に比べ,4.0パーセント増の2,956億2千万円を計上しております。

県債については,687億52百万円を計上しております。

使用料・手数料については,必要な見直しを行うとともに,その他の収入についても,それぞれ見込みうる額を計上しております。

[5令和7年度補正予算及びその他の議案]

次に,令和7年度補正予算について概要を申し上げます。

今回の補正予算は,物価高騰対策を含め,国の総合経済対策に基づく補正予算に対応した事業を計上するとともに,昨年8月7日からの大雨及び台風第12号による被害に対する災害復旧事業に要する経費を計上することとしたほか,事業費の確定に伴う減等を行い,歳入については,県税や地方交付税等が増額となりました。

これらの結果,一般会計補正予算の総額は,113億45百万円の増となりました。

このほか,「鹿児島県部等設置条例の一部を改正する条例制定の件」など,条例案28件,その他の議案14件,報告2件となっております。

何とぞよろしく御審議の上,議決していただきますようお願い申し上げます。

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