更新日:2023年3月22日
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「普及のあゆみ」とは,毎年の普及活動の成果をまとめたものです。
令和4年度は,前年度からのコロナ禍に加え,ウクライナ紛争に端を発した資材費高騰等により,農業者の経営は多大な影響を受けています。一方,スマート農業の実装化等生産基盤の強化,他産業からの人材受け入れ,飼料,肥料等の国内供給体制の整備や販路の開拓など新たな動きもみられるようになっています。
徳之島は令和3年度に奄美大島とともに世界自然遺産に登録され,本島への関心が高まりつつあります。年々マスコミ等に取り上げられる機会が増え,アフターコロナを契機とした交流人口の増加等,今後の新たな展開が期待されます。
さとうきびは過去2年間台風による直接的な被害はなかったものの,令和3/4年期は17.3万トン,令和4/5年期18万トン前後と見込まれ,安定生産へ計画的な取組強化が必要です。ばれいしょは令和3年度産単価200円/kg超の高値に加え,いも肥大期の日照時間が確保されたこと等により過去5年間で最も単収が高くなりました。引き続き産地一体となって単収向上や販売力強化への取組が求められています。生産牛は飼料費の高騰や,子牛相場の低迷により,経営が不安定になっています。さらに,果樹や花き・茶等の生産安定や,ミカンコミバエ等の特殊病害虫への対応も引き続き必要です。
女性を含む担い手の育成や新規就農者の定着に向けた支援,「徳之島さとうきび農作業受委託調整センター」の円滑な運営や受託(協力)農家確保の支援,直進アシストトラクタやドローン,分娩監視カメラ等のスマート農業の推進など新たな省力技術の実証・普及には,生産者・関係機関と連携した取組が重要と考えています。
農業普及課では,徳之島農業の重要課題である畑かん営農の推進を含め,人材育成・産地育成・組織育成・生産性向上などを進めるために活動してきました。令和元年度からの基本計画の4年目として「畑かんを生かした生産性の高い産地化の推進」「徳之島地域農業を支える担い手の育成」「徳之島の特性を生かした産地づくり」の3つの課題に整理し,青年農業者や女性農業者を含む担い手の育成,実証ほ・展示ほ等を活用した新技術の普及・定着,産地づくりへの支援等に取り組んできました。
ここに今年度の取組をまとめ,基本計画の仕上げの年度へのステップとなるよう「普及のあゆみ」として活動内容と実証成績の一部を整理し,掲載しました。ご協力いただいた農業者並びに関係機関の方々へ深く感謝いたしますとともに,徳之島農業の発展に向けた活動に役立つことを期待しております。
令和5年3月
大島支庁徳之島事務所農業普及課課長
山方誠
畑かんを生かした生産性の高い産地化の推進(PDF:614KB)
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