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ホーム > 県政情報 > ようこそ知事室へ > 知事記者会見 > 令和3年度 > 令和3年4月16日定例知事記者会見

更新日:2021年4月23日

ここから本文です。

令和3年4月16日定例知事記者会見

時:令和3年4月16日(金曜日)午前10時00分~午前11時15分

場所:6階大会議室(県庁6階)

動画版を見る(外部サイトへリンク)

「ムーブかごしま」からもご覧いただけます。

※この会見録は発言をそのままではなく,文章とする際読みやすいように整理したものです。

 

【発表事項】

1.東京2020オリンピック聖火リレーの実施
2.薩南海岸県立自然公園の新規指定

配付資料(PDF:280KB)
3.知事とのふれあい対話(姶良・伊佐地域)の開催

配付資料(PDF:170KB)

【質問事項】

1.職員の飲食を伴う会合(1)
2.馬毛島へのFCLP移転計画(1)
3.いじめ再調査に係る再発防止等
4.新型コロナウイルス感染症対策(1)
5.職員の飲食を伴う会合(2)
6.奄美世界自然遺産登録
7.新型コロナウイルス感染症対策(2)
8.南大隅町長選挙(1)
9.徳之島空港への米軍オスプレイ着陸
10.馬毛島へのFCLP移転計画(2)
11.日米仏共同訓練
12.馬毛島へのFCLP移転計画(3)
13.新型コロナウイルス感染症対策(3)
14.薩南海岸県立自然公園の新規指定
15.南大隅町長選挙(2)
16.川内原子力発電所の地震対策等
17.東海第二原発運転差止判決の影響等
18.原子力防災訓練の中止等

 

(広報課長)
ただいまより,知事の定例記者会見を始めさせていただきます。それでは,幹事社の方,進行をよろしくお願いします。

 

(幹事社)
携帯電話はマナーモードの設定をよろしくお願いします。
本日は知事から発表事項があるということですので,よろしくお願いいたします。

【発表事項】

1.東京2020オリンピック聖火リレーの実施

(知事)
それではよろしくお願いいたします。
本日は,3点発表資料ということでお願いしたいと思います。
1つ目は,東京2020オリンピック聖火リレーの実施でございます。今月の27・28日に,東京2020オリンピック聖火リレーが県内の14市町で実施されます。聖火リレーは,「HopeLightsOurWay/希望の道を,つなごう。」をコンセプトに実施されます。
本県においては,次世代を担う子どもたちが数多く参加できるように準備を進めてきたところでございます。聖火リレーが実施されることにより,その風景が県民の皆様の記憶に残るとともに,新型コロナウイルスとの闘いを続けていらっしゃる県民の皆様に新たな希望の道を照らしてくれるということを期待しております。
一方で,沿道での応援などにより密になることも懸念されるところでございます。この希望の火を東京の開会式まで無事つなげるため,県民の皆様方には新型コロナウイルス感染拡大防止対策へのご協力をお願いしたいと思います。
4点ございますが,まず出発式や到着式の会場には,事前に登録されていない方は入場いただけません。次に2点目といたしまして,聖火ランナーの走行の模様は,NHKのライブストリーミングで中継されますので,沿道での密集を避けるためになるべくこのライブ中継でご覧いただきたいということでございます。3点目として,どうしても沿道やセレモニー会場で応援されるという場合には,マスクの着用・声を出さず拍手による応援・人と適切な距離を取るなど,感染拡大防止対策の徹底にご協力いただきたいということでございます。4点目といたしまして,体調が悪い場合や感染が疑われる場合には,沿道での応援というのは絶対にお控えいただきたいと思います。
安心・安全な聖火リレーを実現し,無事7月23日の開会式に聖火を届けるために,県民の皆さま方にもご協力をいただくようお願いいたします。

2.薩南海岸県立自然公園の新規指定

次に2つ目でございますが,薩南海岸県立自然公園の新規指定でございます。本日はパネル等もご用意してございますが,本日,枕崎市の赤崩(あかくえ)鼻から南九州市頴娃町郡に至る海岸と標高466mの孤立峰である大野岳,海岸線の沖合の海域を公園区域とする薩南海岸県立自然公園を新たに指定いたします。
県立自然公園の新規指定は,平成4年のトカラ列島県立自然公園以来29年ぶりのことでございます。火山が生んだ海岸地形と,人々の営みと自然がもたらす里地・里山・里海風景,「伊能忠敬が称賛した天下の絶景」を公園のテーマとして,公園内のどこからでも美しい開聞岳の姿を望むことが可能で,特に番所鼻からの景観が見どころでございます。また,火山活動と浸食作用で形成された環状岩礁など,県内でも珍しく特異な海岸地形,防風・防潮林など海岸沿いの厳しい環境と向き合ってきた人々の営みが感じられる風景でございます。
指定に当たりまして,関係市や住民の方々,地域で活動されている団体等の皆様方にご理解・ご協力いただき,公園の名称をご提案いただきました。今後も地域とともに保全と活用に加えPRを行い,地域の活性化を図ってまいります。
では,動画が出ると思うのですが,よろしいですか。少し,30秒くらい動画をご覧いただきたいと思います。

 

3.知事とのふれあい対話(姶良・伊佐地域)の開催

続きまして3点目でございますが,知事とのふれあい対話の開催についてでございます。知事とのふれあい対話,県民の皆さまと知事の対話を行う場として,これまで徳之島3町と北薩地域の2市1町,阿久根市・出水市・長島町で開催し,4月24日・25日に大隅地域の2市1町,鹿屋市・垂水市・東串良町で開催する予定としておるところでございます。
今回,その次のふれあい対話として,5月29日・30日に姶良・伊佐地域の3市1町,霧島市・伊佐市・姶良市・湧水町において開催いたします。日程につきましては,5月29日の9時半から姶良市の姶良公民館,同じく29日の14時半から霧島市国分シビックセンター,翌日5月30日の9時半から伊佐市大口ふれあいセンター,同じく30日の14時30分から湧水町の栗野中央公民館において開催をいたします。
時間は全ての会場において2時間程度を予定しておりまして,来場についてはいつものとおり,テーマを設けず出席者の方に自由にご発言いただきたいと考えております。すべての会場において,市町からの推薦枠を5名,公募枠10名の合わせて15名,傍聴者は上限100名ということで予定をしております。
出席者のうち公募枠と傍聴者につきましては,4月21日から5月10日まで,県のホームページと郵便で申し込みを受け付けることとしております。多くの皆さま方にお申し込みをいただきたいということを考えております。
私からの発表事項は以上でございます。よろしくお願いいたします。

 

(幹事社)
それでは,発表事項に関して質問のある社はお願いいたします。

(記者)
薩南海岸県立自然公園に指定されるということですが,どのように活用される予定でしょうか。

(知事)
薩南海岸は,今映像もご覧いただきましたが,県内においてもたいへん優れた景観あるいは特殊な地形のあるところでございまして,ここの地域における活性化に大きな役割を果たしてもらえると期待しております。
東側の方には指宿もありますし,西側の方には坊津の辺りのさつま海道八景,非常に優れた景観のところもありますので,こういった南薩地域を一体的に観光の名所としてPRし活用して,この地域の活性化につなげていきたいと思っております。

(記者)
具体的にイベントやキャンペーンをされる予定はありますか。

(知事)
今のところ特段キャンペーンの予定ということはありませんが,今後うちの観光・文化スポーツ部の方でも検討していただきたいと思います。

(記者)
冒頭の聖火リレーに関して確認でお伺いしたいのですが,現段階では県内の聖火リレーはすべての区間でスケジュールどおり行う予定ということでよろしいでしょうか。

(知事)
今,現段階においては,予定どおり開催と考えております。

(記者)
ほかの都道府県では,例えば市街地だけは中止するということをやっているところもありますが,そういったことは今はお考えにはないと。

(知事)
今は考えておりません。

(記者)
今後,県内の感染状況が,例えばステージでいうとどうなった場合についてそういったことを検討されると考えておられますか。

(知事)
特段,どうなったらということもまだ考えておりませんが,現段階においてはステージⅡの段階で落ち着いておりますので,そういったことは考えておりませんけれども,先ほど申し上げましたように,密を避けるという観点から,県民の皆さんにはNHKの映像ということで,家で観覧していただいて,沿道で仮に応援される場合には,先ほど申し上げたような,大声を出さない・拍手で応援する,といったような密を避けるための感染防止対策の徹底にご協力いただきたい,ということを呼びかけていきたいと思っております。

(記者)
その感染状況が変わったら,その判断というのは,自粛を求めたりもしくは区間という検討をされる可能性はあるのですか。

(知事)
そうですね,そこは柔軟に考えていきたいと思います。

(幹事社)
幹事社からお伺いします。聖火リレーですが,全国的には,沿道が結果的にかなり密集した場合,中止も辞さないという知事発言もあるのですが,塩田知事はその辺のお考えはどうでしょうか。

(知事)
今申し上げたとおりでございまして,密にならないように県民の皆さまへご協力を呼びかけた上で,今のところは予定どおり開催したいと考えております。

(幹事社)
結果的にそうなった場合,どう対応するかという点なのですが。

(知事)
結果的にですか。現地においても,誘導する方なども配置しておりますので,そういった密にならないような形で現場でも対応できるようにしたいと思っています。

(幹事社)
ほかはないでしょうか。
県政一般の質問に移ってよろしいでしょうか。
それでは続きまして,県政一般についての質問に移ります。まず最初に川内原発関連以外の質問とし,その後に川内原発関連の質問とさせていただきたいと思います。
それでは最初に幹事社から質問させていただきます。

【質問事項】

1.職員の飲食を伴う会合(1)

先日,庁内で大人数の会食が複数あったという報道がありましたが,改めて,知事から県民の皆さんにメッセージと,庁内でそういう会食に向けた意識といいますか,そういうのをどういうふうに取り組んでいらっしゃるのか,その点についてお願いいたします。

 

(知事)
3月26日だったと思いますけれども,県庁の職員が39人で会食し,また別の場所で十数人での会食ということが行われた,ということが判明しております。この件につきましては,少人数での会食ということを県民の皆さま方にもお願いしている中でこういう事態に至ったということでございまして,大変申し訳なく思っております。
県民の皆さま方に少人数ということでお願いをしておりますけれども,政府の方では4人以下という,5人以上であるとリスクが高まるということで,4人以下でできるだけ会食を,ということでいわれておりますけれども,本県においては,感染状況等も踏まえて,一律に4人でなければならないということではありませんが,できるだけ少人数での会食をということでお願いをしていたところでございます。
そういった意味で,その辺の趣旨が県庁の職員にも,少人数ということで一律に4人以下でなければならないということではないということで,どうもその辺の少人数という辺りの趣旨が明確に伝わっていなかったということで,私も責任を感じております。
そういった意味で,県庁の職員には改めてそこら辺がはっきりしていなかった部分は,当面4人以下・2時間以内ということで趣旨を徹底したいと思っております。ただ,これは県庁職員向けでございまして,県民の皆さま方に向けては,感染防止対策の状況等も踏まえて,少人数ということでありますが,政府が4人以下ということを言っているということも踏まえて判断していただきたいと思います。一律にそれを4人以下ということで,5人・6人では絶対ダメかというような,そういうことでお願いするということではありませんで,当面,県庁職員については4人以下ということにしますが,県民の皆さま方においては少人数ということで,これまでどおりの形で感染防止対策を徹底しながら,会食を行っていただきたいというふうに思っております。

(幹事社)
それでは各社から質問をお願いいたします。

2.馬毛島へのFCLP移転計画(1)

(記者)
西之表市の馬毛島での自衛隊施設計画についてお伺いします。環境アセスメントの手続きについての質問ですが,現在,4月1日で一般の方からの意見が締め切られて,今後意見概要が県や市町に送られてくるというところだと思いますが,今後知事としてはこの意見書,知事意見を作られる上で,住民・地元市町長の様々な意見が来ると予想されますが,どのような点を重視してどのようにまとめられていくというふうに今お考えでしょうか。

(知事)
住民の皆さんがどういった意見を出されているかということを見ての判断かと思います。皆さんがどういうことに関心を持っているかということを踏まえてということだと思いますが,これまでの地元の首長の皆さんとの意見交換等を通じて私なりに受けている印象としては,やはり暮らしへの影響がどうなるのかというところが大きいのではないかなと思っております。騒音がどれくらいのものになるのか,あるいは地元の漁業あるいは畜産・観光そういったそれぞれの生活・生業への影響がどれくらいあるのかといったような,そういったことへの影響というものをしっかりと判断する必要があると思っております。

(記者)
報告書がすでに,今回報告書についての意見ということだと思いますが,すでに報告書が送付されて,知事もご覧になったかと思うのですが,その報告書について,地元の市長等の意見は別にして,県として知事としてこの点は重視したいという点や,知事ご自身の意見としてこういったところは特に盛り込みたいというふうに今考えられていることはどんな点でしょうか。

(知事)
今申し上げたようなことで,住民の皆さんが関心のある事項というのが騒音等の影響ですから,それを適切に評価するために,しっかりと知見が確保されているかというようなことかなと思っております。

(記者)
今後,知事意見については,当然事業者である防衛省に送付されると思うのですが,どのような形で県民に対する説明を明らかにするという方針でしょうか。

(知事)
それは,知事意見についてですか。

(記者)
そうです。

(知事)
知事意見については,防衛省の方に出す際に公開しようと思っております。

(記者)
どういう形で,県としては公開する予定でしょうか。

(知事)
公開ですから,ホームページで公開するというようなことが基本になるのではないかと思っております。

(記者)
先ほど,地元の生活への影響を特に懸念される声があるというお話がありましたが,地元の住民グループの中には,その方法書に関して,そういった生活への影響が適切に評価されるような方法ではないといった意見を出す団体もあるようです。以前,沖縄県の普天間基地移設の方法書では,当時の仲井真知事が,そもそも方法書自体の再提出を,再検討してほしいという意見書を付けて再提出を求めたケースもあったわけですが,知事としてはそういった可能性も考えられるのでしょうか。

(知事)
今出されてるものについて,県として再提出というようなことは聞いておりませんけれども,住民の皆さんのご意見なりあるいは地元の市・町のご意見というものを見た上で判断することだというふうに思います。

(記者)
特に,例えば先ほどおっしゃったような漁業などの生活への影響という面においては,例えば,こういう点の調査がもっとあった方がいいのではないか,こういったことを追加すべきなのではないかといった意見を付けるということは可能性としてあると思うのですが,そのような点については今考えられることはありますか。

(知事)
今わかりません。担当の方で考えているかもしれませんけれど,まだそこまでの議論というのは上がってきておりません。

(記者)
アセスメントのことをお伺いしたのですが,毎回会見でお伺いしているのですが,これまで知事が,県として,今後計画についての考えをまとめるタイミングがあるとお話されていると思いますが,アセスメントの手続きも進む中で,その県としての考えをまとめられるタイミングというのは,また改めていつ頃に,どういった形になりそうか,というところをお伺いしたいです。

(知事)
まだそこら辺の状況は,今までとそう変わってはいないと思うのですけれども,判断する材料として,先ほど申し上げたような騒音等の影響というものがどういうふうになるのかということを踏まえて,また住民の皆さんあるいは防衛省の説明を聞きながら,県としての考えを整理していくということで,それがいつということについてはまだ見通せる状況にはないと思っております。

(記者)
地元の意見もいろいろありますが,アセスメントの手続きが進んだり,また今年度外周道路の建設が始まるという防衛省の計画ですが,そういった中でなし崩し的に進んでしまうのではないかという地元の声がある中で,知事としての考えを示される前に,例えば,時間がほしい,一時的に止めてほしいといったことを求めるご予定は今のところないですか。

(知事)
それはありません。

3.いじめ再調査に係る再発防止等

(記者)
いじめ対策について伺います。先月末に,有識者による検討会の提言が出されましたが,それに対して,常設機関の設置や遺族の講話を含む研修会など,具体的にはいつを目途に設置や実施をされるお考えでしょうか。

(知事)
先月,検討会の方から提言をいただきました。その中に今おっしゃるような検証,あるいはいじめの調査のための機関の設置ということが言われています。また,いろんな当事者の生の声を聴くような研修の機会というものもお願いしたいというような,そういう指摘事項がありまして,そういった点につきましては,教育委員会の方に私の方からもしっかりとお伝えをして,取り組んでいただくように伝えております。
具体的にいつということはまだ聞いておりませんが,教育委員会の方において,今の提言を踏まえてしっかり対応していただけるものと考えております。

(記者)
そして,常設機関についてですが,具体的にどういう形が望ましいとお考えでしょうか。あるいは想定されていますでしょうか。外部委託あるいは県庁内に設置するなど。

(知事)
それは県の教育委員会の附属機関としての設置,ということになろうかと思います。

(記者)
今の関連です。先日,いじめ再発防止検討会から提言書を受けたかと思います。近くかと思いますが,教育総合会議,これは知事が招集する権利があるかと思います。いつ頃開く予定という,予定はありますでしょうか。

(知事)
まだ,今のところ,具体的な予定については聞いておりません。

(記者)
もう1点。提言書の概要はお聞きになったと思います。改めて提言書を読まれたかというのと,会議,今後予定されると思いますが,会議に臨む,第二の生徒さんを生まない,二度とお母さんのような苦しみを人に味あわせたくない,いじめをなくそう,というそういう思いが詰まっているかと思います。会議に臨むにあたっての知事の意気込みをお願いします。

(知事)
会議というか,会議のあるなしに関わらず,今回のいじめで,いじめの影響もあったというふうに指摘されておりますけれども,若い方が,高校生が自殺ということで,これはたいへん重く受け止めなければならないと思っております。その上で,これまでたいへん長い時間がかかったわけですが,いじめについては,その報告書の中でも,いつ・どこでも起こり得るものだというようなことで,教育の現場における皆さんお一人おひとりがやはり今回の報告書を踏まえて,しっかりと真摯に受け止めて対応する必要があると思っております。
教育委員会の方でも,先ほどのような機関の設置等を通じて,あるいは研修の場というものを設ける,そういうことを通じて再発防止にしっかりと取り組んでいく必要があると思っております。
また,やはり一人ひとりが,なかなかいじめなのかいじめでないのかがわかりにくい,そういうところもあると思うのですが,もしかしたらいじめかもしれないというような思いで気づいてあげる,ということが大事だと思いますので,そういったことも含めて,現場の皆さん,今回の報告書をしっかり踏まえて,対応していっていただきたいというふうに思っております。

4.新型コロナウイルス感染症対策(1)

(記者)
まん延防止等重点措置が追加される方針ですが,改めて県民への移動についてお考えをお聞かせください。

(知事)
県民の皆さんの移動については,以前,緊急事態宣言が出されている時に,緊急事態宣言が出されている地域及び感染の拡大している地域,具体的には人口10万人あたりの新規感染者数が15人を超える地域への往来の自粛,ということをお願いをしておりました。その後緊急事態宣言も解除され,あるいは人口10万人あたりの新規感染者数が15人を超える地域が一時的になくなったということでございましたけれども,今般,まん延防止措置とは別に,人口10万人あたりの新規感染者数が15人を超える都府県が10ぐらいですか,ございます。ホームページの方に掲載しておりますので,ご確認いただきたいと思いますが,そういった地域への往来の自粛ということについては,引き続き県民の皆さんにお願いしたいというふうに思っております。
それに加えて,人口10万人あたりの新規感染者数が15人に至らない地域,具体的には確か埼玉・神奈川・千葉ですね。あとまだいくつか,愛媛などあったかもしれません。まん延防止対策の地域になっているのですが,人口10万人あたりの新規感染者数が15人以下というところについても,往来の自粛ということでは従来はお願いはしていないのですが,慎重な,不要不急の移動については慎重な判断をお願いしたいと思っております。

5.職員の飲食を伴う会合(2)

(記者)
先ほど話に出ました,県職員の大人数による会食等々の関連でお伺いしたいのですが,4月2日に発表された知事部局の感染者5人目の感染者の方になりますが,これは大人数の飲み会に参加していた方であるのでしょうか。
そこに参加していた事実は,知事としては確認されているのでしょうか。

(知事)
大人数の会食ということと,それから具体的な感染者がどの部局なのかというようなことについては,従来から個人の特定がされ得ることについては公表しない,ということにしておりまして,感染拡大防止の観点から,必要な事項に限るということでさせていただいておりますので,その件については差し控えたいと思います。

(記者)
他県では,大人数による会食に伴う感染者が出た場合,公表しているケースもありますが,そこはどのように受け止められますでしょうか。

(知事)
それは,それぞれの自治体の判断というものがあろうかと思いますけれども,それと加えて申し上げれば,その会食による感染なのか,あるいはその感染した方がたまたまなのか,そこら辺の感染経路というものもわかっているかわかってないかとか,そういった事情もおありなのではないかなというふうに思います。

(記者)
では,今後もこうしたケースがあった場合は,県としては特に公表はされないというお考えでしょうか。

(知事)
感染があったという,県庁職員が感染したという事実については,従来通り公表はしていく,ということにしております。ただ,それがどういう場所だったのかというようなことについて,具体的に個人が特定されるようなことについては控えたいと思っております。

(記者)
一方で,知事は会食について少人数,一律には人数を設定しないけれども,少人数・短時間でという呼びかけはされているかと思います。一方で飲食店の事業者からは,やはりそういう呼びかけを行われることで,なかなか皆さん意識して外に食事に出てこられないというような声も上がっていますが,そこについてはどのようにお考えでしょうか。

(知事)
少人数で,短時間でということで従来からお願いはしておりますが,逆に言えば,少人数であれば,外食をしていただくのはかまわないと思いますので,しっかりと感染防止対策を取っていただいた上で,あるいはそういったお店についてステッカーの制度も設けておりますし,あるいはお店のちゃんと感染防止対策へのご協力をいただきながら,会食をしていただくということについては,いっこうに差し支えないというふうに思っておりますので,そういった点において誤解がないようにしていただければというふうに思います。

(記者)
現時点で,この少人数・短時間というのを,緩和されるようなお考えは特になかったでしょうか。

(知事)
緩和といいますか,なかなかそこは,県として,医学的に国の方で分科会が,4人あるいは,2時間というのをひとつのメルクマールとして出しておりますので,それを覆すような医学的な知見というのが県としてあるわけでないものですから,当面の間においては県の職員においては,そういった形での制限ということをせざるを得ないかなと思っております。
ただ,場所あるいは感染防止対策というのを,飲食店の皆さん去年の夏以来ずっと努力されておりますので,どこで,どういう形で線を引くのがいいのかという難しいところはあるのですが,こういう形であればいいのではないかとか,しっかりと感染防止対策をとっているところであれば,あるいは今後のことですけれども,ワクチンを打っている場合と,いろんな考え方があろうかと思いますが,そういった中で,一律に4人・2時間ということではないようなやり方など,そういったものができればなんとかしたいなと思っておりますが,まだ,そこまで知見がなかなか追いついていないというところがございます。

6.奄美世界自然遺産登録

(記者)
奄美の世界自然遺産登録に向けてですが,7月に委員会の開催が決定しました。改めて今後の登録への期待,知事の思いをお聞かせください。

(知事)
これまで奄美の世界自然遺産登録に向けて,関係の市町村の方,国の機関,様々な方のご尽力によって,最後の最終段階に来ていると思っております。7月の16日から31日まで委員会が開かれるということで,今回なんとか登録されるということを期待しておりまして,その登録に向けて,機運の醸成,あるいはシンポジウムの開催等々,しっかりと取り組んでいきたいと思っております。

7.新型コロナウイルス感染症対策(2)

(記者)
これはお願いというか,前にもあったかもしれませんが,コロナの発表のタイミングがだいぶ,6時過ぎてしまうというケースについて,職員の方は一所懸命やっていらっしゃるとは思いますが,なんとか早くならないかという話で,私も少し他県の状況を調べてみたのですが,熊本の場合は前日のの午後から当日の10時までで締めて,午後4時に発表しているというケースもあるそうです。もちろん,今のタイミングで,早いタイミングで正確に,今日あったものを全部出すというのはもちろん報道の使命でもあるのですが,どうしてもテレビの場合,放送の時間にかかってしまうと,なかなか確認も難しくなってしまって間違いの元になってしまうという状況も出てきてしまいます。なんとか,6時より前に前倒しして発表できるような体制を作れないものだろうかということでお願いですが。これは他県の事例を参考にして,締め切りを前倒しする等の方法をとっていただけるのであれば,そういう形でしていただければなという要望なのですが。これいかがでしょうか。

(知事)
24時間ある中のどこで切って発表するかということだと思うのですよね。今までのところでは,前の日の夜にかけてPCR検査の結果が出てきて,それをできるだけ詳細を聞いた上でというようなことで整理をする,というので一定の時間がかかってるということだと思います。
PCRの陽性になった方の行動履歴などをできるだけ詳細を聞いた上で整理をして,ということですが,それをしている時間がない中で,前倒しということがいいのか,より詳細な情報も含めて少し時間を取ってということでいいのか,というそこの違いだと思うのですが。その辺が報道の方にとって,どちらがいいのかよくわからないところがあるのですけどね。

(記者)
そうです。あくまでテレビ側というか,今のところ弊社だけの意見ではあるのですが,昨日の状況を見ると,冒頭で鹿児島市の発表の数字を出します。昨日がだいたい6時20分くらいに県の発表がありました。そうすると私たちは,後半で速報として出すわけなのです。それが報道としては当然なのですが,やはり確認する時間といったものがどうしても,ほとんどない状況で出してしまう,出さざるを得ないというところもあり,せめて1時間くらい早く,5時くらいに出していただけると。結局6時過ぎると職員の皆さんも業務時間外になるわけですね。だから,私もそうなのですが,申し訳ないと思いながら,今日はいつくらいになるのですかという電話を何回もしてしまうわけです。そういう状況を考えると,前倒しすれば職員の方の負担も減るし,私たちも落ち着いて確認しながら正確に早く情報を出せるというのがあると思うので,あくまでこれは弊社の意見ですが,そういう状況を鑑みて,なんとか改善できないものだろうかと。他県の事例を見てですね。少しでも前倒しできれば,していただければというふうに思っています。

(知事)
はい,わかりました。その辺も含めて少し検討はさせていただきたいと思います。

(記者)
よろしくお願いします。

8.南大隅町長選挙(1)

(幹事社)
幹事社から1点お願いします。
18日投開票の南大隅町長選挙で,高レベル放射性廃棄物の最終処分場の誘致というのが争点になっているということですが,知事,以前もご発言なさっていると思いますが,この誘致に関する知事のお考えを改めてお願いします。

(知事)
高レベル放射性廃棄物の最終処分場については,鹿児島県としては受け入れるつもりはない,ということについては従来から変わっておりません。

(幹事社)
ありがとうございます。
ほかにありますか。

9.徳之島空港への米軍オスプレイ着陸

(記者)
一昨日の夜,徳之島空港に,米軍のオスプレイ機が管制の許可なく着陸するという事象があったと思いますが,改めて知事としての現在の受け止め,また再発防止等を申し入れていくということですが,今後の対応についてお聞かせください。

(知事)
徳之島空港に,初めてだと思いますが,オスプレイが1機,夜に事前通告なしに着陸したということでございまして,県としてはやはり住民の安全・安心に対しての影響というものを考えたときに,今後はしっかりと連絡・情報提供あるいは再発防止ということについてしっかり取り組んでいただきたいというふうに思っておりまして,その点については,防衛省を通じて強く申し入れをしたところでございます。
今後の対応について,事前の届け出でなく事後の届け出というのも出てくると思いますが,改めてまたそういったことでしっかりと対応をお願いしたいと思っております。

(記者)
アメリカ側から何か説明等,防衛省を含めてあるのかということと,馬毛島基地も含めて,現在様々な動きがある中で,信頼という意味でも大きな問題だと思いますが,そこのあたりはどうお考えでしょうか。

(知事)
防衛省の方からは,まず,オスプレイが着陸したということの連絡があった時に,事実確認をした際に,米軍の方に確認をして,オスプレイである,米軍機だということで返事が来まして,今回の着陸においては,予防的措置として着陸したということでございましたけれども,この件については,警告ランプがついたので着陸をした,予防的に着陸をしたということで,機体に異常がないことを確認した上で離陸したという追加的な情報をいただいたところであります。
こういったことは,やはりいろんな米軍の動きについては,しっかりと情報を提供,住民の安全・安全のためにこういった点検等もしっかりした上で,再発防止に努めていただきたいと思っております。

10.馬毛島へのFCLP移転計画(2)

(記者)
政府は次世代のF35B,ステルス戦闘機を新田原基地に配備するという計画ですが,馬毛島でも,基地ができた場合には訓練を考えているということで,現在その情報に接しているのかということと,改めて受け止めをお願いします。

(知事)
F35Bですか,新田原の方に配備をというような話はありますが,馬毛島との関連では,これまで防衛省が説明した訓練内容の中に,確かF35Bというのが,想定される訓練の機種として掲載されておりましたので,そういった観点で,仮に馬毛島に自衛隊の基地ができて,米軍がFCLPで活用するということになれば,そういった可能性というのもあるのだろうと思っております。

(記者)
そのこと自体への評価というのは,特に,基地計画の中のひとつというような。

(知事)
そういったことが書かれているというだけのことでありまして,馬毛島の基地計画自体がまだ決まっていると,そういうことではないと理解しておりますので,それを前提とした上でどうこうということではないと思っております。

(記者)
最後に,馬毛島の関係では,基地化の必要性そのものについて丁寧な説明をということを,最初から塩田知事はおっしゃっていたと思いますが,そこの理解というのは,今,知事ご自身の中でも深まっているのかということと,住民の中でこの深まりというのは,どう見ていらっしゃいますでしょうか。

(知事)
深まるというか,去年の夏・秋ぐらいに防衛省の方から,安全保障上の必要性というのをお聞きして,それ以来特段の説明は受けておりません。なので,それ以来深まったかといわれれば,そこのところについての特段の変更はないと思っております。
住民の皆さんが,今回のアセスメントの関係での住民説明会等を通じてどう思っているかというようなことについては,また住民の意見等でまた出されてくるのかなと思っております。

(幹事社)
ほか,ございませんか。

(記者)
今のに関連してですが,西之表市の八板市長が再選後に初めて,先日の月曜日に防衛省を訪れて,馬毛島への自衛隊基地整備計画について改めて反対というか,同意できないという考えを示されたのですが,その点についての知事の受け止めを改めてお願いいたします。

(知事)
報道で聞いておりますが,八板市長が2期目のごあいさつに東京に行かれた。その際に,従来から八板市長がおっしゃっている,現時点において同意できないということをお伝えになったということです。
前回の選挙のときにも,八板市長は基地に対してそういう主張をされて当選されておりますので,そういった立場での意見を改めてお伝えになったと,そう考えております。

(記者)
それを踏まえて,知事のお考えというのはなにかありますか。

(知事)
引き続き八板市長のその辺のお考え,あるいは今後の手続きが進んだ中での住民の皆さんの状況といったようなことについては,引き続き意見交換等を行っていきたいと思っております。

(記者)
市長選後の会見のときに,非常に接戦だったということもありまして,知事は,民意の分析が非常に難しいということをおっしゃっていたと思いますが,今後その民意を具体的に汲み取るために,先ほどふれあい対話の発表もありましたが,早く現地の市民の声を直接聞く機会というのを持たれる考えはありませんでしょうか。

(知事)
知事とのふれあい対話は,順番にいろんなところで,地域バランスを見ながらやっております。種子島・屋久島の熊毛地区についても順次行いたいと思っておりますけれども,そこがどうなのでしょうね,タイミングとしていつ頃がいいのかというのはまだはっきり決めてはおりませんが,現時点において,早いのがいいのかどうかということもあると思うのです。アセスメントがない中での判断材料がない中で,住民の皆さんのご意見をお伺いするのか,ある程度のそういった生活への影響など,そういうものが示される中での対話がいいのか,その辺含めて検討していきたいと思っております。

(記者)
ある程度生活への影響が示されるというのは,県としてそこは防衛省の方に,この数ヶ月の間,積極的に情報を取るような努力というのはされていらっしゃるのでしょうか。

(知事)
特段,防衛省の方には,その後はそういった意味でのことは申し上げておりませんが,それはアセスメントが進んでいく中でわかってくることだと思いますので,そこが,今どうなのかということを,今見極めようとしているということだと思います。

(記者)
最終的に知事の賛否というのは,示されるお考えはお変わりないのですか。

(知事)
そこは変わっていません。

(記者)
それは,ある程度期限を区切らないと,いつまでも市民の意見を聞いてですとか,情報が示されるまでということをおっしゃるわけにもいかないと思うのですが,どの時点でというのを,例えば騒音のことであったらデモフライトがいったん終わった時点でなど,何かそういう具体的なお考えというのはありますか。

(知事)
騒音という意味では,デモフライトである程度示されれば,そういうこともあるかもしれません。ただ,それがアセスメントも含めていつ頃までということで,防衛省に早くやれというようなことでもないと思いますので,だからそこを時間を区切ってやるということでもないのではないかと思っております。

(記者)
もうすべて,アセスメントの手続きが終わった段階ということですか。

(知事)
すべて終わるかどうかはわかりませんが,住民の皆さんの関心の高い分野においてどうかということがわかるかどうかということではないかと思っております。

(記者)
今の時点では,具体的な時期というのは。

(知事)
そこら辺は,アセスメントの中身がどうなるのか,あるいはどういうスケジュールでやるのかということが,まだはっきりしてないのではないでしょうか。

(記者)
アセスメントの手続きが全部終わるのは,何年後でしたかね。

(知事)
いやわかりません,まだ。1年で終わるのか,2年で終わるのかわかりませんし,だからそれは,住民のために早くやれというようなことでもないでしょうし,市長もちょっと待てと言っている中でどうするかというのは非常に悩ましいところだと思いますけれども。

11.日米仏共同訓練

(記者)
変わりますが,5月に霧島演習場で日米仏の共同訓練があるということで,昨日陸上自衛隊の方からも発表がありましたが,国の南西防衛強化の動きを加速しているという状況があります。この動きについて県としての見解をお伺いしたいです。

(知事)
日米仏で,初めてフランスが参加をするということかというふうに聞いておりますが,そこは国防の観点で,どういう国と一緒になってやっていくかということについては,それは国の方でご判断されることであろうと思っております。県としては,いろんな訓練をする際の情報提供,あるいは,住民の生活への影響,安心・安全ということについての影響がないように万全を期していただきたいというふうに思っております。

12.馬毛島へのFCLP移転計画(3)

(記者)
改めて,今のやり取りを聞いていて,馬毛島の関係でいずれ県が,知事が示すというのは,そこは賛否という言い方,受け止め方でいいのでしょうか。

(知事)
賛否というのが県としての考え方を整理するというふうな言い方を,今申し上げておりますけれども,そういった形でそれが賛否なのか,県としての考え方はこうですということを示すことになると思います。

(記者)
必ずしもOKかダメかという,賛否とは一概には言えないという。

(知事)
どうなるか,まだそこらの言いぶりというか考え方はまだ整理されているわけではないので,はっきりしたことをまだ申し上げられませんけれども,県としての考え方というものをお示しするということだと思っております。

(記者)
今のやり取りで,賛否という言葉が出てそのまま受け止められたので,そうなのかと思って一応確認でした。
あと,馬毛島の外周道路の件ですが,これはどこかの囲み取材等でもうすでにおっしゃっているかもわかりませんが,改めて,外周道路は国が国有地を管理するための動線だということで,基地の一環ではなくてということでアセスメントから外していますが,西之表市長は,道路も含めて基地建設であるということでアセスメントの対象とするように求めていて,一部の学者も,ぐるっと周るあの道路を,島の内外を,海と陸とを分け隔てるもので,かなり環境に影響があるということで,アセスメントの対象にするように求めていたりもします。
あれを基地の一環かどうか,どう見ているかということと,アセスメントの対象に含めるかどうか,というところを県は今の段階でどう見ているかというのを教えていただけますか。

(知事)
外周道路については,国の方の説明では,基地建設ということではなく,国有地である馬毛島の管理をするため,そのために必要な施設というか,ものだというふうな説明をしていただいております。
そういった観点で,具体的な基地の配置等で今まで防衛省が説明されているものと特段あの道路自体が関連しているものとは考えておりません。
アセスメントについては,一般的なアセスメントについての考え方が整理される中で,国有地の中における簡易な道路ということでございますので,アセスメントの対象にはないという考え方を整理されておりますが,今のところ県として,アセスメントが必要だということでは考えておりません。

13.新型コロナウイルス感染症対策(3)

(記者)
2点お伺いしたいのですが,まず1つ我慢延防止に関連してです。10都府県に拡大する中で,政府の方もそういった地域との往来を自粛するようにということを盛り込むというような話もありますが,こういった往来が自粛されることによる鹿児島県への影響や,それに対して,以前も全国知事会の方で経営支援や金融支援をという話がありましたが,もし,具体的にこういった支援を,という具体的なイメージがありましたらお聞かせいただけますか。

(知事)
まん延防止措置あるいは緊急事態宣言など,往来の自粛によりますと,やはり県内の観光地は,関東圏・関西圏からの観光客というので成り立っているところもかなりあったと思います。そういった意味で非常に大きな影響がある,現に生じているという中で,やはり地域の経済ということを考えると,非常に厳しい状況にある観光関連の産業に対しての一定の支援というものを,これまでもお願いをしてきております。具体的にその規模に応じて,いくらがいいのかというのはありますけれども,経営の支援,あと金融的なところで支援をしていただくということをお願いできればと思っております。

(記者)
もう1点,高齢者のワクチン接種の件で,以前,囲み取材などでもあったと思いますが,改めて,県内でも始まったことについてのご実感と,配分される量が少ないこともあり,各市町村では電話が殺到したり予約できない方もいらしたということがありますが,市町村に対する要望や対象となる県民の方々への呼びかけなどがありましたら,お聞かせください。

(知事)
ワクチンの接種は,当初想定していたものよりもだいぶ進んでないというふうな印象かと思っております。医療従事者に対するワクチン接種も終わっていない中で,高齢者へのワクチン接種ということが同時並行的に進もうとしておるわけでございまして,4月の12日から,鹿児島県においても高齢者向けの接種が始まったとはいうものの,県内に届いたのは2箱ということで,1箱がざっと1,000人分とすると2,000人分で,鹿児島市と大和村に配分しているということでございます。
これから1週間おきに10箱ずつ届くと。その後,4月の最後に43市町村に1箱ずつ届くということでございます。国は6月中には県内の高齢者が2回接種できる分の供給量を確保するというようなことを言っていますが,まだ具体的に,いつ・どれだけということが来ているわけではありませんので,そういった観点からすると,しっかりとこのスケジュール通りにワクチンをしっかり供給してほしいということは,毎回知事会等でも政府にはお願いをしているところであります。
そういった意味で,まだ供給量が少ない,鹿児島県内は高齢者が51万人いる中で,今届くのが先ほどの2箱と10箱ずつと43箱の,合計65箱ということで,6万数千人分ということなので,先ほどおっしゃったような予約がなかなか取れないというような状況にはなっておりますけれども,順次接種していくということで,市町村の方でいろいろやり方を工夫していただいているとは思いますが,高齢者の皆さんに1日でも早く行き届くように,引き続き県としては,国の方には要望していきたいというふうに思っておりますし,市町村の皆さんにもご協力をお願いしながら進めていきたいと思っております。

(記者)
新型コロナウイルスについて伺います。昨日,県内でも1週間ぶりに2桁の新規感染者数が確認されて,徳之島や奄美といった離島にも少しずつ,1人ずつですが増えているような状況です。現在,県内の感染状況を知事ご自身はどのように見てらっしゃるのでしょうか。

(知事)
鹿児島県内,以前感染拡大警報を出した時には,かなり県内における市中感染のような状況で,非常に感染リスクが高い状況だったと思っております。その後全国的に感染が落ち着いてくる中で,鹿児島県においても,ゼロの日も続くというような状況でありましたが,年度末の人の往来,移動シーズンを迎えた段階で,やはり東京・大阪といったような大都市圏との人の往来が多くなってきたということで,県外の人との接触,これによる感染というのがポツポツ出てきている。それが県内の関係の事業所等でクラスターになったりというような状況が出てきていると思っております。
離島における感染についても,東京から親戚が来たなどといったようなことでの接触ということが多いというふうな気がしておりまして,そういった意味で,今,東京・大阪あるいは先ほど言ったような新規の感染者数が多い地域との往来というものをやはり控えていただく必要があると思っております。

(記者)
県外の方では,首都圏を中心に変異株がかなり多くなってきていて,専門家によっては,もう変異株の方が主流になってくるというような見方もあります。県内では,今時点で疑いを含めて21例ですが,今,現状と今後懸念されていることなどあればお聞かせください。

(知事)
変異株は,鹿児島県内では今おっしゃったように確定例が17,疑いが4ということでございますけれども,やはり県内での感染ということより,外から来られた方との接触で感染した場合に,変異株ということが判明するケースが多いというふうに思っております。感染経路がわからない人というのはあまりいませんし,そこから先の感染がさらに変異株で広がっているという状況にはない,と思っております。
ただ,知事会に参加しておりますと,愛媛県の知事など,感染が非常に拡大している地域の知事が,変異株というのは感染力が強いということで爆発的に増えているというような意見もありますので,やはり感染防止対策ということは改めて注意していただく必要があると思っておりますが,鹿児島県内では,それほど市中感染が広がっているわけではないわけですけれども,防止対策としては,やはり普通の,これまでの,従来の新型コロナウイルス対策ということを徹底していく,ということが有効ではないかと私は今の時点で考えておりますので,そういった意味での対策を落ち着いてお願いできればと思っております。

(記者)
今,鹿児島県内ではまだ変異株我慢延している状態ではない,というご認識ということですが,そもそも全体のコロナウイルスの感染者数が,先ほどおっしゃったように,県外との往来や接触が多いという点では,変異株ではどういった点が,やはり移動の自粛といったところが一番重要になってくるというようなご認識でしょうか。

(知事)
変異株に限らず,新型コロナウイルス対策としては,今の時点では,感染拡大地域との往来を自粛する,あるいは感染拡大地域からあるいは県外から来られる方との接触の際には,特にマスクの着用や消毒・ソーシャルディスタンスの確保等の感染防止対策に気を使っていただく必要があるのではないかと思っております。

(記者)
大阪では,重症者がかなり,重症化のスピードが速いといったような自治体の見解も出ていまして,そういう重症化の,病床がやはり100%を超えてしまったりというようなところもあるようですが,鹿児島は今重症者ゼロということで,病床は40床以上確保しているような状態ですが,変異株に向けて特に何か,病床を変えていこうというようなお考えは,今のところないでしょうか。

(知事)
変異株であるかどうかに関わらず,感染が非常に拡大した時の病床をしっかり確保していくというのが大事だと思っております。現時点においては,鹿児島県内では376床確保しているところでございまして,病床確保計画では300,それに対して376。現時点における病床の占有率がだいたい1割ぐらいということなので,まだ病床がひっ迫する状況にはないと思っておりますが,国の方でも,病床の確保ということをしっかり取り組んでいくということで整備しようと,見直そうというようなこともございますので,こういったところも踏まえながら,今後現時点では,まだ大丈夫ですが,将来的に最悪の事態でどうなるのかというようなことも含めて,常に病床の確保ということにはしっかり取り組んでいきたいと思っております。

(記者)
もし,気が早いかもしれませんが,すぐに見直せとなった場合,今すぐにまた新たに増やせるような状況にあるのでしょうか。

(知事)
そこはちょっと,従来の患者さんとの関係などもあると思いますが,鹿児島県は,全国の中では比較的病床の数は多いというふうに聞いておりますので,必要になれば,こういった調整にはしっかり努めていきたいと思います。

(記者)
まず,県民向けの県内旅行キャンペーン,大型連休前に実施するというお話でしたが,具体的にいつから受付が始まるか等のスケジュールは決まっていますでしょうか。

(知事)
それは,今度の国の新しい支援に伴うものですね。

(記者)
はい。

(知事)
まだはっきりした日にちはわかりませんが,4月の下旬にはスタートできるようにしたいと思っております。
ただ,旅行に伴うクーポン券を2,000円というのがございますが,これについては,それよりも少々遅れる,5月の初めぐらいになろうかと思います。

(記者)
感染が今拡大して,変異株なども広がっている中で,アクセルとブレーキのかけ方が非常に難しいところだと思いますが,この県内旅行に関する知事のお考えをお示しください。

(知事)
先ほどもいくつかご質問がありましたが,観光地はたいへん厳しい状況にある中で,全国的にGoToトラベルを再開するというのは非常に難しい状況だと思っておりますけれども,感染の落ち着いている県内においては,そういったマイクロツーリズムということもいわれますけれども,旅行需要というものを喚起して,観光地の経済を回していくということは必要ではないかと思っております。

14.薩南海岸県立自然公園の新規指定

(記者)
今回の県立自然公園というのも,このタイミングで指定したというのも,やはりそのあたりの考え方があるのでしょうか。

(知事)
必ずしもそこはリンクしているわけではなくて,今回の県立自然公園というのは,平成28年ぐらいからずっと検討してきていて今回になったということなので,それはたまたまこの時期になったということであって,その旅行需要喚起と併せてこの日に指定したということでは必ずしもございません。

(記者)
これは直接関係ないかもしれませんが,後ろのバックボード,いつもと違って県産の杉を使っているようですが,何か感想を。

(知事)
これは県立自然公園の指定と合わせて,少し自然豊かなイメージを醸し出すということで,今回はこういうボードを使っております。

(記者)
どうですか,印象としては。

(知事)
非常に,木というのは落ち着くのではないでしょうか。
鹿児島県の林業を振興していく上でも,県産材の振興という意味からも,ぜひ皆さんPRして,ご協力いただければと思います。

15.南大隅町長選挙(2)

(記者)
先ほど,高レベル放射性廃棄物について,鹿児島県で受け入れるつもりはないとおっしゃっいましたが,そういった中で南大隅町長の選挙で候補者が受入れを表明しているということ自体は,知事としてはどのようにお考えですか。

(知事)
選挙ですから,いろんな考えの方がいらっしゃるわけですから,それはそれとして,その方がそういふうふうに思っていらっしゃるということかと思います。

(記者)
仮に,誘致を掲げる候補者が当選した場合は,調査受入という話が進んでいくかもしれないのですが,その時は知事としてはどういう対応をとりたいと考えていますか。

(知事)
前にもいくつか,その類似の質問はいただきましたけれども,地元として受入れをしたいということになった場合には,私としても首長の方とはお話を,お考えをお聞きしたいというふうに思っております。

(記者)
それを断念してほしいとか,知事がそういうふうに言う,という考えはないということですか。

(知事)
今,現時点においてはまだ結果もわかってないですから,そういったことは考えておりません。

(幹事社)
ほかにございませんか。
原発関連に移ってもよろしいでしょうか。よろしいですか。
続きまして,川内原発関連について質問のある社はお願いします。

16.川内原子力発電所の地震対策等

(記者)
今日で熊本地震の本震から5年ということで,節目というわけではないですがいくつかお訊ねを,知事のお考えをお聞きしたいと思います。
当時は,5年前当時はかなり,知事選挙があったということもあり,原発の運転の是非というか,そういったところをめぐって議論が交わされたわけですが,5年の節目というわけではありませんが,改めて,知事が川内原発の地震対策として事業者に求めること,そして県としてどういうふうに進めていくかということを,このタイミングで教えていただけますでしょうか。

(知事)
熊本地震から5年という節目ということでもありますけれども,また,福島の地震ということも含めて,これまで国の方においても,地震に対しての対応ということは新たな基準を設けたりし,また事業者の方でも新たな地震の基準に沿った対策ということを行ってきているというふうに思いますので,引き続き地震対策ということについては,安全という観点からしっかりと万全を期していただきたいというふうに思っております。
また,熊本地震をベースに,少し基準地震動の見直しをするというような考えもあるようでございますので,そういったことで新たな規制基準というものができるのであれば,しっかりそれに対応した対策,必要なのか必要でないのかということも含めて,しっかりと事業者の方で対応をしていただきたいというふうに思っております。
県としては,専門委員会の方でそういった基準の動向,あるいはそれへの対応ということを,規制庁なり事業者からしっかりとお聞きして,対応の有無を含めて把握して,対応していきたいというふうに思っております。

(記者)
事業者の地震対策というところで,知事も発電所サイトをご覧になっていると思いますが,基準地振動の見直しという話もありましたが,そういう事業者の対策は,現時点では十分であろうというようなお考えなのか,やはりもっと進めていく必要がある,そのあたりはどのようにお考えなのでしょうか。

(知事)
当然,今ある基準というものを満たしてるという前提でございますから,新たに何か設備的な対応というのが今すぐ直ちに必要だということではない,というふうに思っております。

(記者)
事業者の方で検討を進めるのであれば,そこはしっかり進めてほしいということですか。

(知事)
はい,先ほど申し上げた基準地振動の見直しということがあれば,その基準に照らして,何か新たな対応が必要なのかどうかということは,しっかり検討していただく必要があると思いますし,それが必要な場合には,そういった対応についてきちんと説明をしていただいて,万全を期していただく必要があるというふうに思っております。

17.東海第二原発運転差止判決の影響等

(記者)
原発の対策と同時に,やはり住民の避難計画というところも課題としてあるかと思うのですが,先月,3月に茨城県の東海第二原発をめぐる裁判で,水戸地方裁判所は,避難計画とそしてそれを実行する体制が整えられていないということで,再稼働を認めないという判決を言い渡しました。避難計画は,基本的に行政が作成するものかと思うのですが,県内への影響等については,知事はどのようにお考えでしょうか。

(知事)
東海第二の裁判において,UPZ内の茨城県内の市町村が,14のうちの9が避難計画をきちんと作っていないというようなこと。あるいは作っているところについても,家屋が損壊した場合の屋内退避の方法あるいはモニタリング機能,あるいは様々な資機材・要員の確保といったようないくつかの点において検討課題ということで,きちんとした対応がとられていないということで,防災の対応が到底不十分であるとして先ほどのような判決が出されたと聞いております。
一方,鹿児島県内においては,UPZ内の9つの市町村のすべてで避難計画を作っていますし,先ほど挙げたようないくつかの検討課題についてもしっかりと一定の対応というものがきちんと定められているということでございますので,引き続きこういった避難計画というのは,訓練等を通じて実効性のあるものに高めていく必要があると思っておりますけれども,今の現時点において,計画の中身ということについては,茨城県の場合とは違うというふうに思っています。

(記者)
そういう意味では,現在の鹿児島県そしてUPZ内の市町村の避難計画というのは充実しているというか,十分だろうというようなご認識なのでしょうか。

(知事)
そうですね,茨城県のような状況ではないと思っております。

18.原子力防災訓練の中止等

(記者)
ただ,知事は先ほど,実行するという言葉,体制というお話がありましたが,今年は新型コロナウイルスの関係で,毎年の防災訓練が中止となりました。なかなかそういう実行する場がないというところで,そこをどのように,何と言いますか安全性というか実働を図っていくことになるのでしょうか。

(知事)
今年は,コロナの影響でなかなか体制がとれない,あるいは自治体の皆さんの意見を踏まえて,コロナ対策ということで残念ながら中止ということになったわけでございますけれども,やはり実効性を高めていく上では,防災訓練というのは非常に重要だと思っておりますので,来年度に向けてはしっかりと体制をまた整えながら,関係市町と連携しながら進めていきたいというふうに思っております。
なお,今年実際に行おうとしていた防災アプリの訓練等については,地元の自治体とも一部どういうふうにしていくかということを検討しながら,対応を考えていきたいと思っております。

(記者)
特に,机上訓練をするなど何か代替のものはやはり検討するということには至らないのでしょうか。

(知事)
それは,今回は中止した。

(記者)
今年の,はい。

(知事)
今回はもう中止ということにしましたので,来年はしっかりまた,当然今年の2月に行う際にも,内閣府のコロナ対策のガイドラインというのに沿った形で,乗車する時の車の配席を離す,窓を開けて換気をする,あるいはマスクの着用等々,そういった対策についても,準備をしておりましたので,来年開く際にはそういったことも含めてしっかり対応していきたいと思っております。
なお,前回の専門員会の際にも委員長の方から,少し早めに相談をしてほしいということも言われておりますので,来年に向けてしっかりとした検討をしていきたいと思っております。

(幹事社)
ほかにはございませんでしょうか。
よろしいですか。
質問はないようですので,これで終わります。

(知事)
どうもありがとうございました。

(広報課長)
これをもちまして,知事の定例記者会見を終了させていただきます。

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