閉じる

  •  
 
 

閉じる

 
 

ホーム > 県政情報 > ようこそ知事室へ > 知事記者会見 > 令和3年度 > 令和4年1月21日定例知事記者会見

更新日:2022年1月21日

ここから本文です。

令和4年1月21日定例知事記者会見

時:令和4年1月21日(金曜日)午前10時00分~午前11時23分

場所:6階大会議室(県庁6階)

動画版を見る(外部サイトへリンク)

「ムーブかごしま」からもご覧いただけます。

【発表事項】

1.志布志港新若浜地区国際コンテナターミナル岸壁延伸部の供用開始

配付資料(PDF:411KB)

2.県道名瀬瀬戸内線の根瀬部国直工区の開通

配付資料(PDF:454KB)

3.指宿有料道路Ⅲ期の山田ICフルインター化

配付資料(PDF:884KB)

4.かごしま国体・大会で活躍が期待される選手のインタビュー動画公開

 

【質問事項】

1.新型コロナウイルス感染症対策(1)
2.馬毛島へのFCLP移転計画(1)
3.高病原性鳥インフルエンザへの対応
4.新型コロナウイルス感染症対策(2)
5.馬毛島へのFCLP移転計画(2)
6.洋上風力発電に対する知事見解
7.新型コロナウイルス感染症対策(3)
8.H3ロケット打ち上げ延期
9.馬毛島へのFCLP移転計画(3)
10.新型コロナウイルス感染症対策(4)
11.新型インフルエンザ等業務継続計画
12.新型コロナウイルス感染症対策(5)
13.新たな総合体育館
14.原子力防災訓練

(広報課長)
ただ今より,定例知事会見を始めさせていただきます。
会見の円滑な進行のため,数字の確認などの詳細事項のご質問につきましては,後ほど担当課にご確認をお願いいたします。
それでは幹事社の方,進行をよろしくお願いいたします。

(幹事社)
本日もよろしくお願いいたします。
まず,始めるにあたってのお願いです。発言される方は挙手をしていただいたうえで,スタンドマイクを使って社名とお名前をおっしゃっていただくようお願いします。
また携帯電話は,マナーモードの設定をよろしくお願いします。
本日は知事から発表事項があるということですので,よろしくお願いします。

【発表事項】

1.志布志港新若浜地区国際コンテナターミナル岸壁延伸部の供用開始

(知事)
それでは早速でございますが,私の方から発表いたします。
まず最初に,志布志港の新若浜地区国際コンテナターミナル岸壁延伸部の供用開始についてでございます。
志布志港新若浜地区国際コンテナターミナルにおいて整備を進めておりました岸壁延伸について,令和4年1月22日に供用開始できるはこびとなりました。志布志港における国際コンテナ取扱量は,平成30年に初めて大台の10万TEUを突破し,その後も10万TEU超えで推移しており,九州では博多港・北九州港に次ぐ第3位の取扱量でございます。また,志布志港からの原木輸出量は,国内1位ということになっております。
今回,岸壁を80m延伸することにより,コンテナ船の2隻同時接岸による効率的な荷役が可能となり,更なるコンテナ取扱量の増加が見込まれます。
志布志港背後では,東九州自動車道,都城-志布志道路などの交通ネットワーク体系の整備も進んでおり,ますます志布志港の利便性の向上が図られるものと考えております。
なお後日,2月13日に供用式典を開催する予定でございます。

2.県道名瀬瀬戸内線の根瀬部国直工区の開通

次に,県道名瀬-瀬戸内線の根瀬部-国直工区の開通でございます。根瀬部-国直工区については,令和4年3月27日に開通することといたしました。県道名瀬-瀬戸内線の奄美市名瀬根瀬部と大和村国直間については,平成24年夏の豪雨により大規模な土砂崩れが発生し,県道が通行できなくなり,高校生が徒歩により峠を越えて通学するなど,住民生活に大きな影響を及ぼしたところであります。このようなことから,同区間において約2.3kmの宮古崎トンネルを含む約2.9kmのバイパス事業について,平成26年度から整備を進めてまいりました。
今回の開通により,沿線住民の方々の安心・安全,利便性の向上が図られることはもとより,奄美大島の観光振興,地域の活性化等に大きく寄与するものと期待しております。

3.指宿有料道路Ⅲ期の山田ICフルインター化

次に,指宿有料道路の山田インターチェンジのフルインター化でございます。指宿有料道路の山田インターのフルインター化についてでございますが,令和4年4月1日に開通することといたします。
山田インターのフルインター化については,鹿児島県道路公社において有料道路事業により平成28年度より事業着手し,山田料金所のETC設置などと併せて整備を進めてきたところでございます。今回のフルインター化により,新たに山田インターから谷山方面への通行が可能となることから,周辺住宅地の混雑緩和にも寄与するものと考えており,地域の活性化や利用者の利便性向上がいっそう図られるものと期待しております。
なお,新たに設置する山田第2料金所にはETCレーンも配置することから,ETC利用者には山田料金所と同程度のETC割引率が適用されることとなります。

4.かごしま国体・大会で活躍が期待される選手のインタビュー動画公開

続きまして,かごしま国体大会ホームページ上で,今後の活躍が期待される選手へのインタビュー動画を公開することといたしました。
来年開催予定の「燃える感動かごしま国体・かごしま大会」について,開催気運の醸成を図るため,今後の活躍が期待される選手のインタビュー動画を制作いたしました。第1弾として,本日かごしま国体・大会のホームページ上で公開いたします。インタビュー動画を通して,各種競技の様々な魅力を県民の皆さんにお伝えするとともに,選手の方々を身近に感じてもらいたいと考えております。
今回は,かごしま国体で活躍が期待されるボクシング競技の岡澤セオン選手と,かごしま大会で活躍が期待される知的障害者バレーボール競技の古殿亜寿佳選手を取り上げております。かごしま国体の正式競技37競技,かごしま大会の正式競技14競技について,活躍が期待される選手を来月以降も随時公開していきたいと考えております。発表事項は以上でございます。
すみません,続きがございました。
インタビュー動画についてでございますが,この中では競技を始めたきっかけや競技の魅力,かごしま国体・大会に向けた意気込みなどについて話を伺っております。動画のタイトルでございますが「Roadto2023-KagoshimaAthletes'Voices-」ということでございます。
本日は動画のダイジェスト版を用意しておりますので,約1分ほどでございますがご覧いただければと思います。
県といたしましては,この両大会が県民はもとより全国の皆さまにとって素晴らしい思い出に残る希望に満ちた大会になるよう,着実に取り組みを進めてまいります。

(幹事社)
ありがとうございました。それでは発表事項に関して質問のある社はお願いします。
質問はいかがでしょうか。
では,ないようですので,続きまして県政一般についての質問に移ります。まず最初に川内原発関連以外の質問とし,その後に川内原発関連の質問とさせていただきたいと思います。

【質問事項】

1.新型コロナウイルス感染症対策(1)

それでは最初に幹事社から質問させていただきます。
まず新型コロナの感染状況についてお伺いしたいと思います。昨日は300人を超えて過去最多となりましたが,現在の感染状況について知事の受けとめをお願いいたします。

(知事)
全国的に非常に感染が拡大しております。鹿児島県におきましても,ここ数日200人を超える感染者が確認され,昨日はまた過去最高の303人ということで,最初は奄美大島の方が爆発的な感染だったのですが,ここ数日は鹿児島市の感染拡大が非常に急速に進んでいると。また県内の他の都市においても多くの感染者が確認されているということで,まさに第6波に突入している状況であるということで,病床の使用率も徐々に上がってきておりまして約3割近くという状況になってきております。また中等症も10人ということで,少し増えてきているということで,これから県民の皆さまのご協力をいただきながらしっかりと感染を抑えていく必要がある,そういう危機的な状況にあると思っております。

(幹事社)
警戒基準の指標を見ますと,複数の項目でレベル3の相当になっているものもありますが,改めてまん延防止措置の要請やレベルの引き上げについてはどのようなお考えでしょうか。

(知事)
レベルについては,先般レベル1からレベル2に引き上げたところでございます。基本的な考え方としては,いくつか項目はありますが,一番重視すべきところは病床の使用率,医療提供体制がどういう状況になっているかということかと思っております。その前提としての新規の感染者数が人口10万人当たりでどういった感染者数になっているかという,その辺をしっかりと見極める必要があると思っておりますが,そういった意味からいくと,今のところまだ病床の使用率は3割近いというふうに徐々に上がってきておりますが,レベル3という状況では,まだないのではないかと思っております。
一方,まん延防止等重点措置については,従来から申し上げているとおりレベル2とレベル3の中間的なところだと思っておりますが,鹿児島県においては他県よりも先んじて,まん延防止等重点措置に近い飲食店に対する時短の要請等を行っており,ここ数日の様子をしっかりと見極めて判断する必要があると思っております。また,他の各県の動きとして,九州各県もまん延防止等重点措置を要請するというような動きもございますので,九州全体としてどういうふうに取り組むか,という視点もしっかり持ちながら判断していきたいと思っております。

(幹事社)
今日から時短の要請も始まりますが,改めて,県民への感染対策についてメッセージがあればお願いいたします。

(知事)
ほとんどオミクロン株に置き換わっていると思っておりますが,非常に感染の力が強いということでございます。ただ,基本的には,感染防止対策としては,マスクの着用・手洗い・うがい・換気,こういったことをしっかりと徹底していくことかと思っております。
あと,発症までの期間が非常に短いということと,症状としては喉の痛みがあるというふうに聞いておりますので,もし喉が痛いといったような場合には早く,PCR検査の無料検査所も用意しておりますので,そういった所を活用して検査したり病院を受診したりということをしていただければと思っております。
症状がある場合は,基本的には病院ということですので,早めの受診ということになろうかと思いますが,感染が拡大している地域を往来したような方であれば,無症状であってもPCR検査を早めに受けていただく,というような感染防止対策をしっかりと行っていただくようにお願いしたいと思います。

(幹事社)
よろしくお願いします。
今のコロナの関係で指摘があったように,すでにレベル3の指標がいくつかあり,これは見方を変えればレベル3に引き上げることも数字上は可能なのではないかというふうに見えるのですが,それでも病床の1項目を重視しているというのは,知事としては経済を止めないということを重視しているということなのか,その辺をもう少し詳しくお願いします。

(知事)
この指標は,以前から県としてもそうですが,見方として療養者数など,単純に6項目のうちの3項目・4項目ということではなくて,それぞれの項目においてもやはり重みというか,一番重視すべきところがあると思ってこれまでも運用してきております。
そういう中で,やはり県民の皆さんの安心という意味では,しっかりと医療の提供体制があるということだと思っておりますので,病床の使用率というところを一番重視しているということであります。したがいまして,何項目がレベル3になった,レベル4になったということだけで単純に引き上げるという機械的なことではないと思っております。
そういった意味で,現在の病床の使用率あるいは中等症・重症の人がどれくらいいるのかというようなことを重視し,またそれにつながる新規の感染者数がどういうふうになっているか,ということを専門家の皆さんのご意見も踏まえて総合的に判断する,ということで考えております。

(幹事社)
新規の感染者数という意味でいくと,これまでにない数で推移していると思います。ついに九州も鹿児島県以外の所にまん延防止等重点措置が出るということで,これは九州として足並みをそろえるという観点から,何か今後の,まん延防止等重点措置の要請を少し早めるというようなお考えはありますか。

(知事)
先ほども申し上げましたが,このコロナウイルスの感染というのは,どこかの地域だけが少し違う動きというよりは,大体大都市圏で感染が拡大するとそれがまたそのブロックの方にもやってくるというようなことで,地域全体として抑え込むという意味で,今おっしゃったような九州全体としてどう取り組むか,という視点も踏まえながら判断する必要があると思っております。
人口10万人当たりの新規感染者数で見ますと,九州の中では鹿児島県が一番低いわけでありますが,ただ総体的な順位は全国で35・36番目ということで低いわけですが,絶対値としてはこれまでにない数字だと思っております。九州各県の動向も踏まえながら,連携をとりつつ見極めていきたいと思っております。

2.馬毛島へのFCLP移転計画(1)

(幹事社)
別の話題で馬毛島に関してですが,先週,防衛省と知事が対談をなされて抗議されたかと思いますが,それから1週間くらい経って,何か防衛省とのやり取りに進展があるのかどうか,西之表市と何か対談を設ける機会があるのかどうか,その辺の進捗をお願いします。

(知事)
特段,その後の防衛省との間あるいは西之表市との間での進展ということでは,今のところはございませんが,西之表市の方では,いくつか団体等の意見聴取をされているというふうにお伺いしておりますので,その辺の状況等も含めて,また今後西之表市長ともお話をする機会というものを考えていきたいと思っております。

(幹事社)
特に県として,これまでのやり方や今回の1件に関して抗議の文書を送るなど,そういう具体的なアクションというのは考えていないということでよろしいですか。

(知事)
特段,そういうことについては今のところ予定はしておりません。

(幹事社)
ありがとうございます。
幹事社からは以上です。

(幹事社)
それでは,各社から質問をお願いします。
質問がある社はいらっしゃいますか。

3.高病原性鳥インフルエンザへの対応

(記者)
今シーズンの鳥インフルエンザについてです。3回発生していて,昨年度も1件発生して,それが10年以来だったと思います。シーズン前の県の立入調査では問題なしというような結果になっていて,それでも3件発生するというのは,もうこれまでの対策では対応できないような状況になっているのではないかと思います。
県としては,来シーズンに向けた新たな対策を検討したり,国に何らかの要望や働きかけをしていくというような考えはありますか。

(知事)
鳥インフルエンザは,現場の農場の皆さんや関係者を含めて非常に危機感を持って,防疫対策に熱心に取り組んでいただいているというふうには思っておりますが,それでもなかなか徹底するのが難しい部分があるということです。
今シーズン3例発生しているということで,それぞれの原因と言いますか,農林水産省の方からチームにも来ていただいて,検証していただいておりますので,その辺の原因がどうだったのか,何を見落としていたのか,ということも踏まえて基本的な鳥インフルエンザの防疫対策というものをさらに徹底していく必要があると思っております。

(記者)
改めてまた,これまではシーズン前に見るというところで強化していたと思いますが,他のタイミング,シーズンが終わって改めて発生した農場を確認してみるというような,そういう新たな対策を今検討しているということはないですか。

(知事)
今,直ちに何か具体的な対策で新たなものがあるということではありませんが,基本的な対策をしっかりやっていく中で,今回3例目についての原因等を踏まえて何か対策が必要かということについては常に見直しをし,また原因究明・再発防止に向けた対策というのは,常日頃からやっていく必要があると思っております。

4.新型コロナウイルス感染症対策(2)

(記者)
ぐりぶークーポンについてお尋ねします。30日にクーポンの使用期限が終了すると思いますが,これは延長するのかしないのかというところと,もし延長しないのであれば,消費喚起により経済効果を出しているということだったと思いますが,何か代替策みたいなものが考えられているかどうかを教えてください。

(知事)
ぐりぶークーポンについては,大変ご好評いただいているということで,昨年11月で終了予定であったものを延期しております。どうしても予算上の制約と言いますか,国の方の予算を活用して,これを精算して報告しなければいけないということから,1月末で終了ということになっております。
今後の消費喚起策については,まだこれと決まっているわけではございませんが,今後必要に応じて検討していきたいと思っております。

(記者)
一応1月30日でなくて,発効予定に達したら終了するということでしたが,現段階でどの程度までいっているのか,30日まで続くと考えていいのですか。

(知事)
どうだったか,細かい数字は今分かりませんが,途中で切れるということは,今のところ聞いてはいなかったので大丈夫ではないかと思っております。

(幹事社)
他にいかがでしょうか。

(記者)
5歳から11歳のワクチン接種についてです。国の方で今日正式に承認される見通しだということですが,県内で接種が始まる見通しはいつ頃になるのでしょうか。

(知事)
まだ,はっきりとした見通しは今のところはっきりしていない,という状況かと思います。これからの検討ではないかと思います。

(記者)
3月にも,ということではまだ。

(知事)
その辺の,その分のワクチン供給のスケジュールがまだ来ていないと思いますので,その辺も含めて今後の体制についても検討していく必要があると思っております。

(記者)
子どもたちへのワクチン接種については,その必要性も専門家の中で意見が分かれていると思いますが,県としての考えがあればお聞かせください。

(知事)
国の方の方針を踏まえて,現場のお医者さんなどそういう方も含めていろんな考え方があるということについてはしっかりと周知しながら,希望される方について接種を進めていくというのは,これが基本だと思いますので,子どもたちについてもそういったことで,保護者を含めて周知していく必要があると思っております。

(記者)
まん延防止等重点措置の要請についてですが,病床使用率が何%になったら要請する,という知事のお考えはあるのでしょうか。

(知事)
前回の対策本部会議の後のいろんなご質問の中でもそういったことはあったかと思いますが,レベル2が20%という指標が一応あって,レベル3が50%と。その間にまん延防止等重点措置適用というのがございますので,そういった段階を踏むとすれば,20%から50%の間の3割か4割か,というくらいの辺りというのが結果的に目安と言いますか,適用の前提というか,そういうことになるのではないかなと思っております。

(幹事社)
他にいかがでしょうか。

(記者)
重点措置の考え方について,追加でお伺いします。他県の状況を見ていると,選択肢として,重点措置適用を要請した上で各地域に時短要請,という方法もあったかと思います。そうではなくて,塩田知事として各地域の状況を見極めて,独自の緊急事態宣言,地域ごとの時短要請というのを優先して先に出して,重点措置については状況を見極める,という方法をとっている塩田知事の思いというか理由・意図を,経済的な理由なのかどうかも含めてですが,知事の考えを教えていただけますでしょうか。

(知事)
まず奄美大島については,県全体の感染の状況ということからいくとそれほど,レベルが2,まん延防止等重点措置を県全体でというような状況ではなかったと思いますので,そうは言いながら奄美大島という本県における地理的特性の中で,ここでしっかりと諸対策を行う必要がある,まさに緊急事態宣言に匹敵するような状況だということで,20時までで酒類提供も自粛するというような時短要請をしたということです。地域状況を見ながら,臨機応変に対応する必要があったと考えております。
また,その後のレベル引上げと時短要請ということで,時短要請のバリエーションもいろいろありますので,感染の状況に応じてそこは柔軟なやり方ということを考えた上で,まん延防止等重点措置に,そこまで行かない状況の中で時短要請をしているということ。そういう意味では,レベル2の段階でまん延防止等重点措置の一部措置と言いますか,時短営業というものを先取りするという形で組み合わせているという状況で,まん延防止等重点措置の適用というのも,実際にはどういう措置をとるかということが感染防止上は大事なことだと思っておりますので,その状況に応じて時短の中身等々も含めて考えていきたいと思っております。
また一方で,今回時短要請を行う際のご説明でも,やはり会食によるリスクというものが,56.9%ということで非常に高いというふうに判断したために,そこでの対策が必要であると思って行ったわけであります。
そういう,感染の状況等に応じてあるいは地域的な状況に応じて必要な対策を行っていくということで,今回,こういう対策をとってきているというふうにご理解いただきたいと思います。

(記者)
できるだけ経済を止めたくないというところ,そういった点の知事の考えはあるのでしょうか。

(知事)
もちろん,それは感染リスクを下げるためにいろんな行動制限をお願いするということと,経済との両立ということはしっかりと踏まえながら考えていく必要があると思っておりますので,そういった感染状況に応じてどこまで,どういう所に行動制限をしながら,安心・安全と経済との,社会経済活動との両立を図るかということを考えながら対応していきたいと思っております。

(記者)
最後に1点,重点措置の関連でして,ここ数日の状況を見極めるというお言葉がありましたが,レベル2に引上げて時短要請が始まって,実際に効果が出始めるのが1週間後くらいかなとは思いますが,どうでしょうかそこら辺までの状況を見極める,レベル2の効果を見極めるようなお考えなのか,それともあくまでここ数日の状況を見てというお考えなのか,重点措置の関係で考え方を教えてください。

(知事)
理想としては,これまでの運用では時短をやったら効果が出るまで1週間・10日くらい,その効果がどうなのか。で,それを踏まえてまん延防止等重点措置なりに移行するということであったかと思いますが,ただそこは必ずしも絶対そういうことでなければならない,というふうには考えておりません。
最近のオミクロン株の状況というと,非常に感染拡大のスピードも速い中で,状況を見極める途中と言いますかその効果が出る前にさらに拡大が進んでいく,病床がさらに想定以上にひっ迫していく,病床使用率が上がっていくということも想定されますので,その辺をしっかり見極めた上で判断したいと思っております。

(記者)
よろしくお願いします。
知事,先ほどまん延防止等重点措置に関しては,九州全体で考える必要があるというご発言がありましたが,今,現時点で他県の九州の知事から,鹿児島さんもご一緒にまん延防止等重点措置をかけませんかというようなご要望・要請などはないのでしょうか。

(知事)
要請・要望ということではありませんが,鹿児島以外では福岡・大分・佐賀が九州沖縄の中では残っていますので,今回,まん延防止等重点措置を要請するかどうか,というような動向については情報共有をして,またお互いの感染の状況がどうであるかということについては,情報を共有しながら九州全体として取り組むということを考えながら,今後検討していきましょう,というようなことは,認識は共有しております。

(記者)
鹿児島も一体でというような,そういうような声は特に他県の知事からはないということですか。

(知事)
一体でということでは必ずしもないですが,九州全体としてしっかり抑えこんでいこう,ということについては認識を共有しております。そのタイミングが,多分感染が非常に大きい所と鹿児島という場合,ややずれる可能性もあるでしょうし,おおむね同じになる可能性もあると,そういうことかなと思っております。

(記者)
あと,鹿児島など3市で時短が始まりますが,仮に今後まん延防止等重点措置を要請した場合に,例えば第三者認証店は酒類の提供ができると思いますが,さらなる飲食店への規制みたいなところは考えておられますでしょうか。

(知事)
さらなる規制といいますか,国の今の制度として,まん延防止等重点措置が適用されてその措置区域に指定された所については,第三者認証店について,今鹿児島県では通常営業も選択できるようになっていますが,通常営業ではなく20時までの時短で酒の提供禁止か,21時までの時短で酒の提供か,のこの2つのどちらかの選択あるいはこの2つを指定する,それぞれを指定する,というようないくつか制約がありますので,それに沿った形になるという意味では,通常営業の選択というのがなくなるという,そういう意味での,飲食店に対する要請が多少強化されるというところは出てくると思います。

(記者)
病床の使用率,先ほど,30%から40%くらい我慢延防止等重点措置の適用の範囲かなというような発言が以前からあると思いますが,他県の知事で例えば福岡県は15%,東京都は20%というような,もう少し厳しい見方をしている所もあると思います。知事のこの30%から40%という判断の基準と言いますか,そこまで行ってもまだ病床ひっ迫の恐れはない,というご判断なのでしょうか。

(知事)
レベル2と3の間にまん延防止等重点措置があるというふうに理解しておりますので,そういう意味で20%と50%の間の30%・40%のどこかにまん延防止等重点措置を適用するタイミングがあるのではないか,と思っております。
それに加えて,あとは病床の,重症の人数や中等症の方がどれくらいいるか,というような病床のひっ迫感というようなものもあろうかと思っております。

(記者)
今の発言を整理しますと,病床使用率だけではなくて重症者や中等症者の数も重視されているということでしょうか。

(知事)
もちろんそうですね。病床のひっ迫ということで,これまでもその辺を考慮しながらやっておりますし,あるいは病床の,入院されている方の年齢が,高齢者が多いのか若い方が多いのかといったようなことも含めて,そこは専門家の皆さん,現場の皆さんの声も含めて総合的に判断するということにしております。

(記者)
かごしま旅クーポンですが,今,奄美大島に関係する所は払戻しの手続きが開始されていると思いますが,全県的に感染が拡がる中で今月いっぱい,特に種子島・屋久島を含めて使用期限のものがあると思います。奄美大島以外に払戻しの対象を広げるといったような検討はあるのでしょうか。

(知事)
今のところは特にそういうことはございません。

(記者)
では特に,種子・屋久などの離島についても,個人の判断で旅行される分にはそれは特に。

(知事)
はい。今,奄美大島については来島自粛ということを市町村も言われていますし,そういった意味で当初の予定していたものが使えないという,行動制限の結果としてそういうことが発生する,ということなので払戻しの対象ということで,その他の部分については,今,特段の制約がある状況ではないので,払戻しということは考えておりません。

5.馬毛島へのFCLP移転計画(2)

(記者)
馬毛島の話で1つお聞きしたいのですが,昨年の12月に,防衛省が施設の配置案を示した時に,助成金や交付金などのそういう地域振興策も一緒に提案してきましたが,それについてどう受け止められたかということ。
あと,環境対策で地元の意見を聞いた上で,提案することがあったらしていきたいというお話がありましたが,その中で例えばそういう地域振興策に対しても一緒に聴き取りをして提案していく,というお考えはあるでしょうか。

(知事)
提案というのは,県がですか。

(記者)
えぇ,県が。または国に対する要望をしていくということはあるでしょうか。

(知事)
県としては,まずは住民の皆さんが関心のある環境・生活への影響がどうなのか,という判断材料をしっかり示していただきたいということがございます。一方,住民の皆さんで交付金についての関心がある,ということもおっしゃっていますので,そういう意味で,住民の関心がある事項である交付金についての説明をしたということは,それは住民の期待に応えるというか,疑問に答えるということだろうと思っておりますが,県としてはあくまで生活への影響という環境影響,そういったことをしっかりと判断材料が示されるべきだというふうに思っておりますので,それが示される前に何かいろんな交付金を使って提案をする,というようなことは一切考えておりません。

(幹事社)
他にいかがでしょうか。

6.洋上風力発電に対する知事見解

(記者)
洋上風力発電について教えていただきたいのですが,今,国が再生可能エネルギーの推進を進めていて,秋田・千葉沖が促進区域に指定され,もう事業者も決定しています。鹿児島でも北薩沖や吹上沖で事業の話が出ていて,原子力発電所に代わる代替エネルギーとしてけっこう期待の声もあると思いますが,洋上風力発電に対する知事の基本的な見解をお聞かせください。

(知事)
一般論として言えば,再生可能エネルギーを推進していく,促進するということは大事なことだと思っております。風力もその1つでありますし,洋上風力もそうだと思っております。一方で,自然環境との,その影響がどうであるかということへの配慮というものも当然必要だと思っております。
洋上風力については,今おっしゃるように県内では吹上沖と北薩沖に事業者が検討しているということで,一部住民の皆さんにも説明をしたりしておりますが,やはり景観の問題あるいは環境・漁業への影響といったようなこともありますので,そういったことがどうなるのかということについて,まず関係の皆さんにしっかりとした情報提供をする必要があると思っております。その上で,住民の皆さんがどういうふうにお考えになるのか,地元の自治体,市町村がどういうふうにお考えになるのかということを踏まえながら,影響についてしっかり把握した上で検討を進める必要があると思っております。

(記者)
例えば北薩沖の洋上風力であれば,促進区域の前身になる,前の一定の準備段階に進んでいる区域になるには,知事が国に海域みたいなものを提出する必要があると思います。今の段階でそういった考えがありますか。

(知事)
促進区域の前提として各県から情報提供があり,国は県からその情報収集をした上で促進区域の指定をすると,こういう流れになっていると思いますが,県としてはまず地元の,先ほど申し上げたような説明があり,関係者の考えを踏まえた上で情報提供を行う必要があると思っておりますが,今はまだそういう段階ではないと思っております。

(幹事社)
他にいかがでしょうか。

7.新型コロナウイルス感染症対策(3)

(記者)
コロナの関係で,保健所業務が全国的にも急拡大して,保健所業務が,例えば疫学調査で濃厚接触者の特定を感染者本人に委ねるという動きが出ているようですが,今,県の保健所として現状と,そういった動きになりそうだというあたり,どのようにお考えでしょうか。

(知事)
保健所体制については,疫学調査と健康観察業務があり,感染者が増えてくると両方とも非常に大変になるということで,これはもう8月の第5波の時も経験しております。あの時は健康観察業務をコールセンターに外部委託することで負担を減らして,しっかりと疫学調査を行っていこうということで行っていたわけですが,今回はさらに感染のスピードが速いというようなことがありますので,保健所の皆さんは非常に大変な状況かと思っております。
県内の今の状況で言いますと,鹿児島市が非常に多くなっておりますので鹿児島市の保健所の体制の強化ということで,これは市の方でも,通常であると45人のところを確か22人増やすというように聞いておりますし,これをまたさらに増やしていく方向かと思っております。県の方でも応援要員として派遣の方を派遣するような準備も進めているところであります。
そういったことで,今のところはなんとか保健所の方の疫学調査・健康観察業務については回っているのではないかと思いますが,またこれ以上爆発的に増えてくると,疫学調査の部分が追い付かなくなってくる可能性はあると思っています。
そういった意味では,今回は発症までの日数が2日程度というように非常に速いという意味で,疫学調査をしているうちに次の次にまた移ってしまうというようなことで,疫学調査自体が非常に難しい局面というのがあるのではないかと思っております。そういった意味では,疫学調査もしっかり行う努力はしつつ,症状があったりあるいは何か不安な方には受診したりあるいはPCR検査を受けていただいて,早めに感染しているかどうかの確認をしていただくということをご協力いただくことが必要になってくる,ということも今後はあり得るのではないかと思っております。

(記者)
今のところは通常の疫学調査ができているけれども,今後は懸念を持っていらっしゃる。

(知事)
えぇ,そうですね,はい,そういうことです。

(記者)
もうひとつ,宿泊療養施設への入所ですが,今,感染者やご家族から,なかなか,希望しても入れないような状況がうまれているという声を複数伺っています。稼働できる部屋数としては1,000室以上を確保している中で,今稼働率が多分4割ほどだと思っていますが,そういった希望してもなかなか入れないような状況がうまれているという現状は,ご認識というか知事として把握していらっしゃいますでしょうか。

(知事)
宿泊療養については,県内全体で1,700室を確保しておりますが,これは貸していただけるというのを確保している,実際にスタッフを置いて空けている所というのは限られておりますので,それは感染の状況にしたがって今順次開所しつつあるところで,先般も鹿児島市内で1カ所開所したというところで,感染拡大のスピードとそこのホテルの開所が少しタイムラグといいますかそういう部分はあろうかと思っております。
ただ,この調子で増えていくと,なかなかそこが追いつかない状況にもうなりつつあるかなという懸念は持っております。
あとはホテルの開所にあたっては,医師・看護師,特に看護師のスタッフをそろえるというのが,なかなか今は難しい状況があるように聞いておりまして,医師会の方にもさらに協力をお願いしようとしているところであります。

(記者)
第5波の時もなかなかうまくいかないという中に,入所調整や搬送調整の業務がボトルネックになっているというご認識がありましたが,今,医師・看護師のスタッフをそろえるのが難しいというのは,第5波の時よりも難しくなっているような状況にあるという理解でよろしいですか。

(知事)
そんなに大きく変わってはいないとは思いますが,今おっしゃった,夏の時のボトルネックになっていた入所調整と搬送については,今のところそう大きな支障になっているという認識はないのですが,あとはホテルの方の開所のタイミング・スピード・キャパシティーといったところが大事になってくるのかなと思っております。
やはり看護師の方を確保するのも,医師会の方にご協力をお願いはしておりますが,今のところ難しいところもあるように聞いておりますので,そこはいろんな,看護協会や他のところも含めて幅広く協力のお願いをしながら確保していきたいと思っております。

(記者)
よろしくお願いします。
今出ました自宅待機についてお伺いしたいのですが,知事がこの調子でいくと追いつかないという懸念があるとおっしゃいました。実際,感染の急増に開所が追いついていないというこの1点に尽きるかと思うのです。で,医師・看護師というのは準備されているとは思いますがそのスピードがあまりにも早いというところだとは思いますが,この調子でいくと許容量を超えるということだと思うのです。
県としては,感染者はすべて入院または入所する,という基本的な姿勢があると思いますが,この辺について変えるお考えというのはないのでしょうか。

(知事)
今までも,基本的には,入院の必要な方には入院をしていただき,入所していただくというような方針で,これは引き続きそういう方向で考えたいと思っております。特に入院のところです。ここは非常に大事だと思っておりますのでしっかり,医師が入院の必要があると判断された方については入院ができるようにということで,この部分については奄美大島においても,今現在においてもできているというふうには思っております。
ただ,入所のところは,奄美大島の場合もキャパシティーを超える感染者が出てしまったと。鹿児島の場合,本土でもこの感染のスピードだとそういうことも出てくるというふうに思っておりますが,そういった意味で,しっかりとした健康観察を行うということが自宅待機されている方についても必要だと思っておりますので,その辺はパルスオキシメーターを確保し配布するということもやりながら対応していきたいと思っております。

(記者)
感染者からすると,要するに,感染したけど入れないという状況がうまれると不満も出てくるという部分もあるかと思います。今回の特徴が,かなり軽症者が多い,または無症状者が多いというところで,病床というよりは宿泊施設の方がいっぱいになっている,追いついていないという状況になっていると思うのです。そういう意味では,ここは自宅待機できる方は県民の方にご協力をお願いするというのもひとつの方法かと思いますが,その辺はいかがでしょうか。

(知事)
実際問題として,一部はそういう事態になっていると思っております。中には,むしろ自宅にいたいという方もいらっしゃいますし,軽症・無症状の方でホテルの入所ができない方にはお待ちいただくということに,そこはならざるを得ないというふうに思っております。

(記者)
この1週間が,おそらく軽症者も1,000人近く出ていると思います。そうするともう,すぐそこに宿泊療養施設がいっぱいになるというのは見えているかと思うのです。そういう部分でいっぱいになった時じゃあどうするんだ,というところで知事はどういうお考えでしょうか。

(知事)
先ほど申し上げたように,いっぱいになった時に(入所施設に)入れずに自宅にいる方については,自宅の中で健康観察をやっていくということが必要になってくると思っておりますので,保健所における健康観察業務について万全を期していく必要があると思っていますし,そのようにしているところです。

(記者)
その部分の協力を県民に要請する必要があるのではないでしょうか。

(知事)
それは何でしょう。言葉で言うということですかね。それは,お願いしますという意味では,入所できないということで,自宅でしばらく待機をお願いしますというのは,現場の方ではしっかりお伝えしているかと思いますが。

8.H3ロケット打ち上げ延期

(記者)
ロケット開発についてお伺いします。今年度中を予定していたH3ロケット初号機の打ち上げが2度目の延期となる見通しです。発射場を有する鹿児島は,打ち上げ時に地元経済が活性化するという側面もあると思います。今回の再延期をどう受け止めていらっしゃるか,知事の所感をお聞かせください。

(知事)
ロケットの打ち上げが,たびたび延期になったりということもあり,射場のある鹿児島県の地域にとっては,非常に大きな観光等の重要なイベントと言いますか資源だと思っております。そういう意味では,今回の延期ということも,原因を私も詳しくは承知しておりませんが,また次回に向けてしっかりとできるようにしていただければと思っております。

(記者)
南種子町の地元経済の活性化という点では,今回の再延期をどういうふうに受け止めていらっしゃいますでしょうか。

(知事)
地元の南種子町にとっては,ロケットを打ち上げるということで人が大勢来て,町にとっての経済効果というものが大きいということもありますし,またそういった打ち上げを行ったということで,南種子町という地域が全国に情報発信されるという意味では,今回の再延期ということについては残念ではありますが,また次回に向けて期待したいと思います。

9.馬毛島へのFCLP移転計画(3)

(記者)
馬毛島のことでお尋ねさせてください。先だって防衛省が説明に来た後の囲みに重ねてという形ですが。あの時に,馬毛島の計画の決定はアセスメントの後に行われるべきだったとお考えかどうか,ということで質問して,それが手続きとして通常であろうというお話でしたが,県の想定としてアセスが終わった後に県が意見を言うという順序を想定されていたのでしょうか。

(知事)
アセスメントで,住民の皆さんへの環境への影響というのが明らかにされる,判断材料として提供され,その後に,国としても判断をされるのではないかというふうに思っておりましたし,そうすべきだというふうに思っていたということです。

(記者)
それは,住民の考えを受けて同じタイミングで県もそこで考えを述べる,という機会が,そういう順序こそが

(知事)
そうですね,そういうのが普通の流れではないかというふうに思っておりました。

(記者)
地元の,住民や県ということですが,地元意見を計画に反映させていく上で,もうすでに決定されてしまったということで,地元に反映させるというプロセスへの影響はどのようにお考えでしょうか。

(知事)
まだ,環境アセスメントの結果がどのようになるかということがよく見えておりませんので,何がどういうふうに反映され得るのかということがまだよく分かりませんが,環境アセスメントの結果を踏まえて,必要なことについては国の方に意見を言っていきたいと思っております。

(記者)
今の質問を踏まえるというか重ねてという形ですが,今回の決定がなされたということをどのように受け止めていらっしゃいますでしょうか。
例えば,八板市長が重く受け止めているというような話をされていましたが,あれだけの大きな計画ですが,それが進められていく上で決定がなされたということについての受け止めを,改めてですがお伺いします。

(知事)
今回,この前防衛省の方が来られて,どういうプロセスでこれが決まったのかというようなことをいろいろお伺いしたわけですが,予算の閣議決定をされてということで,普通は決定を受けて予算措置がなされて,ということが普通のプロセスのところが,若干その順序というものが手続き的にどうなのか,ということでありますので,県としてはそこの部分については,進め方については,丁寧さに欠けるということを申し上げているところです。

(記者)
その「丁寧さに欠ける」という指摘ですが,例えばプラントの入札公告の時には「了承できない・了承しかねる」でしたか,というような形でおっしゃって,さかのぼると基地の設計の公告の時にはかなり強い調子で「極めて遺憾だ」という形で,こちらからするとそこまでかというくらいの強い反発を示したのを考えると,今回の計画そのものの大きな決定とうところにおいて,「丁寧さに欠ける」という言い方でいいのかというか,そこに留まるのかというのがやはりあるのですが,そこは,それ以上の言い方というか,そのようなことにはならないのでしょうか。

(知事)
どうなのでしょう,言葉の受け止め方のあれはあるかもしれませんが,プラントの公告についての了承しかねる,ということについて言えば,2+2(ツープラスツー)で決められたことに伴ういろんな,閣議決定された予算の部分については,県としてはそれについては了承しかねるということは,ここは変わっていないのですが,外交的な部分についての国の専管事項のところについて,県として了承する・しない,ということでは少し違うのかなということで,そこについては丁寧さに欠ける。ただ,それに伴う予算という部分については,従来と同じ考え方ですということを言っているところです。

(記者)
2+2での位置付けなどについては,日米間ということになりますが,順序としてその前に,国として政府として計画を決定したというところがあると思うのですが,政府として地元に意見を聞く前に,考えを聞く前に決定したということについては,「了承しかねる」という受け止めにはならないのでしょうか。

(知事)
そこのところが何か,意志の決定プロセスというのが,なんとなくあいまいでよく分からないところではありますが,そこの閣議決定されたということについての中身と言いますか,予算の内容について言えば,公告と同じ「了承しかねる」というところではありますが,そこの位置付けの変更というのは,閣議決定や2+2というのは,そこら辺がよく分からないので,その辺のところについての位置付けの変更ということについて,外交的な部分あるいは安全保障の部分というのについては,若干,何と言いますか,切り分けが少々難しいところがあるのかな,とは思っております。

(記者)
何との切り分け,ということですか。

(知事)
意思決定がどの段階でなされていて,どの部分でどういうふうに県の立場というものが,了承しかねるというのがどこの部分なのか,あるいは丁寧さに欠けるというのはどの部分なのか,という切り分けがなかなか難しいところはあるのかなとは思っています。

(記者)
すみません,おねおね聞いていて申し訳ないのですが,要は,あれだけのものを,真っ新の土地に基地を造って,かつ米軍と一緒に使うということの,大きな施設ですし,地元にとっては大きな事案だと思うのですが,というものを作るにあたっての手続きというと軽いですが,デュープロセスを今回地元に連絡せずに決定したというのは,かなりデュープロセスを損ねたことであると個人的には思っていて,あの時に,事業説明に行きましたが,なぜ決定したかということをきちんと,進捗があったからと話がありましたが,それもどんな進捗かというのは少なくとも県民には伝わっていませんし,そのデュープロセスは損ねられたままだというふうに今動いている,推移しているという気がするのですが,そこについての県の指摘が,丁寧な説明に欠けるという,丁寧に説明すればよかったのかというような気もします。
なので,県としてこの重大事に物言う姿勢に欠けるのではないかという気がしているのですが,そこはいかがでしょうか。

(知事)
言葉が,丁寧さに欠けるというのが,もう少し何か強い言葉があるかどうか,ということのご指摘かと思いますが,その辺はまた防衛省の方とのやり取りの中で,県としての考え方をまた整理していきたいと思っております。

(記者)
同じ趣旨ですが,2+2の合意で,防衛省の説明の囲みの後も,今もその話がありましたが,外交の話,日米間の話なので,県として口をはさむような類の話ではないというようなこともありました。
それと,南西諸島で今後日米で連携していろんな軍事的なことが進んでいくということが2+2などでも謳われていますし,馬毛島のことを取っても,基地ができれば米軍が訓練して,あるいは現時点では予定はないと言われていますが,追加で米軍訓練が来るという話も懸念されています。そのあたり,そういったことが起こった場合に,米軍とのことだからということで鹿児島県がそこは物を言わないという姿勢でいいのかどうなのか,という疑問はありますが,いかがでしょうか。

(知事)
物を言うというか,その部分については今までの訓練でもそうですが,きちんと地元に対しての説明ということはしっかり行っていただきたい,ということは申し上げていきたいと思っております。

(記者)
そこは,日米間のことなので県として何か言うのは難しい,ということではない。

(知事)
日米間のことであっても,きちんと情報提供はしていただく必要はあると思っておりますし,説明はきちんとしていただきたいと思っております。

(記者)
馬毛島に関してお伺いしたいのですが,先ほどの質問でも出た,今後市長に意見を聞いていくというお話があったと思いますが,県として意見の聴き取りをするというのは,基本的には市長という感じですか。それとも今西之表がやっているように,地元の団体や代表者に対して県として聴き取りをするというお考えは,今ありますでしょうか。

(知事)
基本的には,市長がされていますから,まずはそこを通じてお聴きしたいと思っております。

(記者)
以前やられていた,西之表市以外の関係自治体も含めた首長さんとの意見交換というのは,今考えられていることはありますでしょうか。

(知事)
特段その他のところというのは,今のところは,西之表市も具体的にあるわけではないのですが,その辺については,特に今考えているところではありませんが,必要に応じてまた検討していきたいと思います。

(記者)
特に西之表市が今後,今想定されていると思うのですが,県としては,どういった状況になったら意見交換をしたいなと考えられていますか。

(知事)
何か,西之表市なり中種子町でも南種子町でも,何かの動きと言いますか新しい説明がどこかであったという情報共有や意見変化,そういうものがあった段階で,節目節目で行いたいと思っております。

(記者)
西之表市が,八板市長が何らかの次の姿勢を示すあるいは何かアクションをした段階で検討するということ。

(知事)
アクションというか,西之表市長が今回のような,そういう地元の方のお話をお伺いする,防衛省から何かの説明を受けると,何かそういう地元の状況として情報を共有したりするようなことがあればしたいと思っています。

(記者)
あと,先ほどの意見を聴いた上で,必要に応じて意見を国に伝えるというお話がありましたが,先ほどの質問にもありましたが,計画がもう防衛省としては整備は決めたという姿勢を示している中で,知事が国に意見を伝える時というのは,国にどういうことを期待してそれを伝えるということなのでしょうか。

(知事)
県としては,地元の皆さんの生活の安心・安全に対しての影響というものがあるのかないのか,当然ないようにしていかなければいけないということで,国に対して要望すべき事項があればそういうことをしっかりとお伝えしていく,ということかと思っています。

(記者)
計画が決定したこと自体を覆してほしいと,そういったことにはならないということですか。

(知事)
計画を覆してほしい,と言うための前提というのは判断材料がまだないわけですね。環境アセスメントが出てきた時の話ではないかと思っております。

(記者)
環境アセスメントの結果が出てきた段階で,そういうトーンになるのかどうか,というところも判断される。

(知事)
その結果によるのではないかと思っています。

10.新型コロナウイルス感染症対策(4)

(記者)
最後にコロナに関してですが,先ほど,3割から4割の段階でまん延防止等重点措置を検討されるというお話がありましたが,このペースでいくともう週明けくらいには,同じようなペースになってしまうともう4割ぐらいにいってしまうのではないかという感じもします。早ければ週末・週明けくらいにもまた判断されるタイミングは来るのでしょうか。

(知事)
そういう可能性もあるのではないかと思っています。

(記者)
よろしくお願いします。
コロナの関係ですが,奄美大島5市町村に対して緊急事態宣言と時短要請をされてしばらく経過していますが,時短要請等の効果について,知事はどのように受け止めていらっしゃるのですか。

(知事)
奄美大島の感染の状況が,当初50・60人ずつ新規感染者が発生していたのが,40人から30人というふうになって,最近では20人くらいの規模に,徐々に徐々に落ち着いてきつつあるのかなと思っておりますので,そういった意味では一定の効果はあったのではないかなというふうに思っております。

(記者)
今日からは,鹿児島市を含めて新たに時短要請が始まります。現時点で他の市町村への時短要請についてはいかがでしょうか。

(知事)
他の自治体でもかなり増えてきている所もありますが,そこの増えている自治体における感染拡大の状況をしっかり見極めながら,今後検討していきたいと思っております。

(記者)
では,現時点では,特に今のところはないと考えてよろしいのでしょうか。

(知事)
今のところすぐ追加ということではないかと思っております。

(記者)
最後に重点措置の関係ですが,ここ数日の状況を見極めて判断されるということでしたが,報道の中では,福岡等の要請については,来週25日にも決定するのではないかという報道もありますが,1つ,要請するかどうかのタイミングとしてはそのあたりを考えていらっしゃる,という認識でよろしいのでしょうか

(知事)
今週末から来週初めにかけての感染状況にもよると思いますが,今報道されています25日ですか,そこに一緒に加わるかどうかという判断というのは,1つはあり得るところかと思っています。

(幹事社)
他にいかがでしょうか。

11.新型インフルエンザ等業務継続計画

(記者)
観光課のクラスターについてお伺いしたいのですが,現在,部内の応援や在宅勤務で対応されていると思いますが,業務への支障についてはどのように判断されていますでしょうか。業務に支障が出ているかどうかというのは,どのように判断されていますか。

(知事)
今のところは,部内での応援職員等により,業務において支障は出ていないというふうに聞いております。

(記者)
こういう人的資源が,コロナなどで影響が出てしまうことに備えて,事業継続計画(BCP)というのが今取りざたされていますが,県庁では感染症に対応したBCPというのは準備されているのでしょうか。

(知事)
確か平成21年だったと思いますが,新型インフルエンザの業務遂行計画というのがすでにあり,このコロナの感染に伴って一部改正したということで,今現在もそれが生きているということでございます。

(記者)
そうすると,観光課の方はこのBCPに想定した対応をされているのか,それとも想定外の対応になっているか,そのあたりをお伺いしたいのですが。

(知事)
新型インフルエンザの時に,業務を継続するための対応として業務の優先順位,これは一部の部署だけではなく幅広く,県庁全体に4割くらい人が出て来られなくなった場合,という場合にどうするかということを前提に,必要な業務の優先順位を定めて,その優先順位の高い業務については,人が足りない所は他部署から人を充ててしっかりと業務が継続できるようにすると,そういう体系になっておりますので,今回,観光課のクラスター発生に伴う対応としては,部内での応援職員で対応するということでありますので,この計画に沿った対応だと思っております。

(記者)
うまくいったという認識で,ではこれを教訓に何か,次に今回の経験を生かしてさらにバージョンアップするというお考えは,今ございますでしょうか。

(知事)
今のところは,特にそういうことはないですが,ただ感染防止というところでは,換気というのが廊下側だけであって窓側の方が開いていなかったというような,対策としては改善していくということが必要かと思っておりますが,それも計画というよりは実際の対策の実施の部分かと思いますけれども。

(記者)
このBCPの必要性ということについて,県庁だけではなくて県内他の自治体や企業にも必要だと思いますが,そのあたりの知事の認識をお聞かせください。

(知事)
そうですね,やはり県民の皆さんへのサービス,必要なサービスですね。特に生命・財産に関わるようなサービスについては,しっかりとその業務を継続できるような体制というものを作っておく必要があるというふうに思っております。

12.新型コロナウイルス感染症対策(5)

(記者)
まん延防止等重点措置について伺います。しつこく聞いてすみません。言葉尻を捕らえるわけではありませんが,先ほどの質問の中で,知事が,25日に一緒に加わるかどうかという判断はあり得るというお話がありました。それは現時点でまん延防止等重点措置の適用を検討している,という理解でいいのですか。

(知事)
まん延防止等重点措置については,発動すべきかどうかということは常に念頭に置きながら従来からやっておりますので,それが実際にそのタイミングに要請すべき状況になるかどうか,ということを見極める必要があるということで,政府の方も一定の期間ごとに区切ってやっておりますから,ここでするのか次でするのかと。ここというのは,1つのタイミングとしては,次はここがありますということなので,その時点においてまん延防止等重点措置を適用すべき状況にあるかどうかということは,当然県としては判断する必要があるというふうに思っているということです。

(記者)
去年の夏の第5波の時には,県が正式に要請する前に報道が先行するというか適用が決まった,という経緯があったのですが,今回は,国側とやり取りというのはしてあるのでしょうか。

(知事)
当然,国の方とは県がこういう状況になっていますというようなことは情報は共有しながら,もしそれが発動する必要がある時にはすぐに協議できるように,情報共有というのはしております。

(記者)
今回は,第5波の時のように知らないうちに決まるということはないということですか。

(知事)
そこは国の方に聞いていただいた方がいいかと思いますが,今のところ国の方から,県が今こういう状況である時に国の方で指定しますというようなことは聞いておりません。

13.新たな総合体育館

(幹事社)
他にいかがでしょうか。
幹事社から追加で質問をよろしいでしょうか。
新たな総合体育館についてですが,今月,検討委員会が体育館をドルフィンポート跡地に整備するということを了承したところですが,ここに関して知事の受け止めをお願いできますか。

(知事)
総合体育館については,ここ10年来懸案となっていた中で,体育館の機能をどういうふうなものとして整備するか,というところから議論していただいて,その中でさまざまな候補地の中で,本港区エリアのドルフィンポート跡地と住吉町15番街区で一体的に整備する,ということで方向性を出していただいたということは,大きな前進だと思っております。
そして前回,その中でレイアウトについても,ドルフィンポート跡地の南側の所に体育館を整備して,住吉町15番街区の方に駐車場を整備するというレイアウト案ということで,その方向で今進めていただいているということで,今回こうした方向性に沿ってまた県民の皆さんのご意見をお伺いし,また県議会での議論もお聴きしながら,しっかりと進めていきたいというふうに思っております。

(幹事社)
鹿児島市が計画しているサッカースタジアムとの調整については,今どのような話が出ているでしょうか。

(知事)
下鶴市長も,市の方で今3カ所,本港区エリア,街の中心部の所に候補地として挙がっておりますので,それを前提に今後ご検討されるのだと思いますが,まだ具体的なサッカースタジアムのイメージあるいは街づくりにおける中心市街地への波及の効果といったようなことが,まだよく見えないところかなと思っております。
また,実際整備するということになると,仮にドルフィンポートということで言えば,ウォーターフロントパークの所まで敷地が必要になったり,臨港道路の所も市電の延線の路線ルートになっている所を今後どうするか。付け替えをする,港湾計画の変更等,さまざまな課題もあると思っておりますので,その辺は市の方の構想と言いますか具体的になる中でしっかりまた県の方でも相談して,検討していきたいというふうに思っております。

(幹事社)
ありがとうございます。
県政一般について,他に質問はないですか。

(記者)
今の総合体育館について伺います。下鶴市長は,県の総合体育館と並べるような形でサッカースタジアムをというような発言もされているようです。で,市のサッカースタジアムの候補地が3つあり,鹿児島交通の所は別として,県のかかっているのが住吉町15番街区,これは以前ここはサッカースタジアムとして提供してもいいということを言っていますから今もその発言が生きていると思うのですが,下鶴市長は,周辺の埋め立ての問題もあってこれにはあまり積極的でありません。
ですから,「並べて」という意味が今のドルフィンポートの南側に造った場合,その横というのは常識的に考えられませんし,今知事がおっしゃっいましたが,ウォーターフロントパークは今の形で残すという基本方針はお持ちですが,場合によってはここに例えばサッカースタジアム,あるいはサッカースタジアムをドルフィンポートにして体育館を少しウォーターフロントパークの方に移してもらうかと,そういうあまり選択肢が残されていないような気がするのですが,知事はこれ,どのようにお考えなのでしょうか。

(知事)
そこが「並べる」というのが,サッカースタジアムの規模や効果,いろいろそういうものがまだイメージが見えていない。また,市の委員会の方からは3カ所ということが出ていますが,それについての検討が市として本当にどこにというような議論というのが,意思決定といいますか組織的な対応というのがどうなっているのかな,というようなことがまだあまりよく見えていない状況かと思っています。
ですから,どういうサッカースタジアムかということをまず整理していただいて,その上で協議をしていくということではないかと思っております。

(記者)
ウォーターフロントパークに関しては,今のところ残すということを基本方針としては。

(知事)
県としてはやはり,少なくとも体育館の建設に当たっては残す,市民の皆さんの憩いの場として残す,ということかと思っておりますし,今の港湾計画上も修景厚生港区という形で,サッカースタジアムのようなものはここでは想定されていない,建てられないということになっていますので,そこら辺はどういうふうに変えるのか,変えるとすればどういう考え方で港湾計画の見直しをするのか,というような議論が必要になってくるのではないかなと思っております。

(幹事社)
他にいかがでしょうか。
ないようですので,続いて川内原発関連の質問に移りたいと思います。

14.原子力防災訓練

(記者)
2月に予定している原子力防災訓練の実施はどうなりますか。

(知事)
2月11日に原子力防災訓練を行うということで,昨年は残念ながらできなかったので今年はやる方向で,専門委員会の座長の方からも,コロナを前提とした上でどういうふうな開催ができるのかということで言われておりますので,ここについては規模の縮小などいろんなことがあるかもしれませんが,基本的に実施する方向で今検討しております。

(記者)
2月11日に規模縮小で,今のところやる方向。

(知事)
そうですね,実際に住民の皆さんに参加していただけるかどうかというと,なかなかそれは難しくなるかなとは思っておりますが,関係者での実施ということは少なくともしたいなと思っております。

(幹事社)
他にいかがでしょうか。
川内原発関連で質問のある社は,他にいかがですか。
ないようですので,広報課にお返ししたいと思います。

(広報課長)
それでは,これをもちまして,知事の定例記者会見を終了させていただきます。

よくあるご質問

このページに関するお問い合わせ

総務部広報課

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?