更新日:2026年2月5日
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日時:令和8年2月10日(火曜日)11時30分~13時10分
場所:5階記者会見室(県庁5階)
「ムーブかごしま」からもご覧いただけます。
《配布資料》
【知事】
<冒頭>
令和8年度の当初予算(案)を発表いたします。お手元の資料をご覧ください。2ページをお願いします。
○総額は9,207億24百万円であります。
予算規模は,対前年度比で8.0%の増となっております。
「当初予算(案)の基本的な考え方」についてであります。
現在,我が国は,本格的な人口減少や少子高齢化の進行,国際情勢の不安定化,生成AIの急速な発展等に伴うデジタル化の進展など大きな変革期の中にあり,これらへの様々な対応が求められております。
こうした状況の中で,今後も,地域の活力を維持・発展させていくためには,「稼ぐ力」の向上や産業を支える人材の確保・育成,子ども・子育て支援施策の充実・強化など,「かごしま未来創造ビジョン」に掲げた各般の施策に取り組む必要があります。
令和8年度は,まず,喫緊の課題である足元の物価高騰に対応するため,重点支援地方交付金など国の予算を積極的に活用し,物価高から「鹿児島の暮らしを守る」ため,生活者や事業者の負担の軽減や,県内産業における持続的な賃上げ環境の整備に取り組んでまいります。
次に,世界的に人口が増加する中,海外の活力を取り込み,鹿児島の「稼ぐ力」を向上させるため,今年度策定する国際戦略等に基づき,更なる県産品の輸出拡大や海外からの誘客促進など,「鹿児島の『宝』を世界へ」届ける施策に,令和8年度も特に力を入れて取り組んでまいります。
また,近年加速化する少子化や頻発する災害を踏まえ,「確かな安心,鹿児島」を目指して,子ども・子育て支援施策や防災対策の更なる充実・強化に引き続き取り組んでまいります。
健全な財政運営に向けた取組については,歳入・歳出両面にわたる徹底した行財政改革に取り組んだ結果,令和8年度当初予算の編成に当たっても,行財政運営指針に示した3つの指標を達成しました。
3ページをお願いします。
今回の予算の主要施策でございます。
「(1)物価高騰等総合緊急対策」については,直面している物価高への対応や県内産業における賃上げ環境の整備に取り組むこととしております。
また,「(2)新年度の施策の大きな柱」として,1から8に掲げる施策に取り組むこととしております。
このほかにも,高齢者が健やかで生きがいを持てる社会の形成,女性がいきいきと活躍できる社会の形成,障害者等の個性と能力を生かせる社会の形成などに取り組んでまいります。
<令和8年度予算の重要政策>
4ページをご覧ください。
今回の予算編成に当たり,特に力を入れた点でございます。
まず,物価高から「鹿児島の暮らしを守る」施策についてであります。
生活者や事業者が現在直面している物価高への対応として,12月補正予算で計上したプレミアム商品券等の発行支援等も含め,生活者における日々の生活や子育て,教育に係る負担軽減や,事業者に対してエネルギーや原材料,資機材の価格高騰に対する支援を行います。
また,県内産業における賃上げ環境を整備するために,AI・IoTの導入等による生産性向上や,新製品・技術の開発による付加価値向上,利益拡大を目指して国内外への販路開拓に取り組む事業者等に対して,重点的に支援を行うこととしております。
また,国際線の運休などにより,海外からの誘客への影響が懸念されることなどを踏まえ,県内の宿泊旅行等の需要喚起にも取り組んでまいります。
加えて,県が発注する委託業務等において,物価高騰や人件費の上昇分を適切に反映させるなど,価格転嫁が進むよう取り組んでまいります。
5ページをご覧ください。
次に,「鹿児島の『宝』を世界へ」届ける施策についてであります。
米国の関税措置の影響や日中関係の変化など,国際貿易の不確実性が高まっている中にあっては,引き続き,既存の輸出先国への輸出促進に取り組みつつ,可能な限り,輸出先・品目の多角化を図ることが県産品の輸出拡大にとって重要です。
これを踏まえて,本年3月に新たに策定する「『南の宝箱鹿児島』輸出拡大ビジョン(仮称)」に掲げる令和12年度の目標800億円を達成するため,県産品の輸出先や品目の多角化に向けて,私が先頭に立って,米国の東部・中南部やインドなど,未開拓国・地域においてトップセールスを実施するとともに,商流の構築に取り組んでまいります。
かごしま茶の更なる振興を図るため,生産者をはじめとする関係者と一体となって,本県茶業の持続的な発展と競争力の強化を目指した「かごしま茶」振興ビジョン(仮称)を策定します。また,有機栽培茶の生産拡大や,てん茶・抹茶等の加工施設整備,かごしま茶の認知度向上・販路拡大に取り組んでまいります。
海外からの誘客促進については,直行便市場,戦略的市場ごとにターゲットを設定し,本県が有する多彩な魅力をSNS等を活用して効果的に届けるデジタルプロモーションを引き続き実施します。また,アウトバウンド利用の促進などによる鹿児島空港国際線の維持・拡充にも取り組んでまいります。加えて,更なる誘客を促進するため,直行便以外で本県を訪れるインバウンドの拡大に向けた取組を実施します。
令和7年の寄港回数が過去最高となったクルーズ船については,クルーズ船の経済効果を県内各地に広く波及させていくため,離島を含めた寄港地の拡大や,鹿児島港に寄港したクルーズ船の寄港地観光ツアーの充実,クルーズ船への県産品の供給実証に取り組んでまいります。
6ページをご覧ください。
「確かな安心,鹿児島」を目指す施策についてであります。
子育て環境の充実・強化を図るため,新たに,遠方の産科医療機関等で乳幼児検診や産後ケア等を受ける際の交通費等の費用を一部助成します。
また,県内における保育士人材を確保するために,従来の保育士試験に加え,新たに地域限定保育士試験を実施します。
子どもたちが未来に希望を持てる社会づくりを推進するために,子どもや保護者のニーズを踏まえ,フリースクールなど子どもの居場所づくりを推進します。
また,児童相談体制の充実・強化を図るため,中央児童相談所の一時保護所の建替え工事を行うとともに,新たに,姶良・伊佐地域に児童家庭支援センターを設置します。
災害予防の強化については,引き続き,南海トラフ等の地震等災害被害予測調査を実施するとともに,木造住宅などの耐震化を支援してまいります。また,防災・減災,国土強靱化を推進してまいります。
災害応急対策の強化については,災害用物資の備蓄対策に取り組むとともに,昨年8月の大雨や台風災害時の経験等を踏まえ,被害情報の把握・集約・共有の迅速化などに取り組みます。
<物価高騰等総合緊急対策>
7ページをご覧ください。
ここからは,主要な施策の柱ごとに,新たに取り組むものや強化,拡充を行ったものを中心にご説明いたします。
まずは,物価高騰等総合緊急対策についてであります。
県では,これまで,国の施策とも連携して,エネルギーや物価の高騰の影響を受けている生活者や事業者の負担軽減に努めてきました。しかしながら,足元では,賃金の伸びは物価上昇に追いつかず,食料品を中心とした物価高が家計の安心を揺るがし,個人消費や民間需要の力強さを欠く状況が続いております。この物価高騰を乗り越えるためには,生活者や事業者が直面している物価高に対応できるよう支援を行うとともに,持続的に実質賃金が上がっていく環境を整える必要があります。
このため,県では,重点支援地方交付金など国の予算を積極的に活用して,生活者や事業者における負担の軽減を行うとともに,生産性・付加価値の向上や販路拡大を図るために事業者が行う取組への支援や,観光需要の喚起策など,県内産業における賃上げ環境の整備に係る事業を展開することとしております。
生活者における負担軽減のためには,県立学校や保育所,子ども食堂の給食費等における食材費の高騰に対する支援や,県立高校において使用する学習用タブレット端末の購入が困難な生徒に対する補助を行います。
また,参考として記載しておりますが,12月補正予算に計上した鹿児島県生活者・事業者応援プレミアム商品券等事業において,家計負担軽減のために市町村が実施するプレミアム商品券等の発行に要する経費を補助することとしております。
事業者における負担軽減のためには,県中小企業融資制度運営事業において,物価高騰や人件費の上昇により経営に影響を受けている中小企業者を支援するため,「物価高騰等対策特別資金」として,150億円の融資枠を新たに創設します。
焼酎業者をはじめとする県内食品関連製造事業者に対しては,食品関連製造業加工用米等価格高騰対策緊急支援事業において加工用米等の急激な価格高騰で生じた負担の軽減を図るため,加工用米等の購入価格の高騰に対する支援を行います。
肉用牛の繁殖農家や酪農農家に対しては,肉用牛及び酪農生産資材価格高騰対策緊急支援事業において,繁殖雌牛及び乳牛の飼育に必要な医薬品等の高騰に対する支援を行います。
農業者については,収入保険加入促進緊急支援事業において資材価格高騰などでコストが上昇している状況を受けて,様々なリスクによる収入減少に備えるため,収入保険の保険料の一部を支援し,農業者の収入保険への加入を促進します。
8ページをご覧ください。
県内事業者の生産性や付加価値の向上を図る取組としては,ものづくり中核企業生産革新支援事業や食品関連製造業自動化・省力化支援業などにおいて,AI・IoTの導入等による生産性向上や,新製品・技術の開発による付加価値の向上,作業の自動化・省力化,社内のDX等の取組を強力に後押しするため,令和7年度よりも補助率や補助上限額を拡充した上で支援を行います。
畜産農家に対しては,畜産飼料流通効率化対策事業において,配合飼料の在庫管理・飼料発注等の効率化のため機器導入を支援し,作業負担や飼料コストの軽減を図ります。
県内事業者の販路拡大を図る取組としては,かごしまの「稼ぐ力」加速化総合補助金において,業種に関わらず,県内事業者が,物価高騰・人手不足等の影響を受ける中でも,新たな市場や分野への参入を進め,稼ぐ力を加速化させる取組を幅広く支援します。
このほか,農林水産事業者を含め県内事業者の事業や売上の拡大を図るために,販路拡大の様々な取組を支援するとともに,観光需要の拡大などの需要喚起策を実施してまいります。
官公需を含めた価格転嫁については,県内中小企業等の円滑な価格転嫁の促進を図るためのセミナーの開催や普及啓発等を行うとともに,県が発注する委託業務等においても,物価高騰や人件費の上昇分を適切に反映させるなど,県内で価格転嫁が進むよう取り組んでまいります。
<農林水産業の「稼ぐ力」の向上>
9ページをご覧ください。
農林水産業の「稼ぐ力」の向上についてであります。
令和6年の農業産出額が5,689億円で過去最高となり,8年連続で全国第2位を堅持するなど,本県は我が国の食料供給基地としての重要な役割を担っております。
一方で,高齢化の進行による経営体の減少,燃料・肥料・配合飼料等の生産資材価格の高止まりなど,本県の農林水産業は厳しい状況に直面しております。
こうした様々な状況に対応しつつ,農林水産業の「稼ぐ力」を引き出すため,販売量の増加や販売単価の向上,生産コストの低減,農林水産業を支える担い手の確保・育成に取り組んでまいります。
販売量の増加については,農業・林業・水産業それぞれの分野において,引き続き,農業機械や畜舎,共同利用施設,加工施設等のハード整備へ支援を行うなど,生産基盤の強化に取り組んでまいります。
10ページをご覧ください。
販路拡大に向けては,かごしまの農林水産物輸出促進ビジョン推進事業において,県産農林水産物の更なる輸出拡大を図るため,輸出先の多角化や意欲的な生産者の掘り起こし,輸出産地の育成支援,海外におけるフェアの開催など,生産体制と販売力の強化に取り組みます。
かごしま材輸出体制整備調査事業において,付加価値が高い県産製材品等の輸出促進を図るため,新たな需要が見込める米国や韓国,台湾などの輸出先国の市場動向や流通経路,輸送コスト等について,詳細な調査を行うこととしております。
11ページでございます。
販売単価の向上については,「和牛日本一鹿児島」プロジェクトにおいて,「和牛日本一鹿児島」のイメージ定着と,県産和牛のブランド価値の向上に向けて,首都圏の高所得者層をターゲットとして,高級ホテルレストラン等でのフェア開催とインフルエンサーや情報誌を活用した情報発信に取り組みます。
さらに来年度は,和牛日本一鹿児島応援店特別支援事業において,鹿児島県産和牛の認知度向上と消費拡大を図るため,「和牛日本一鹿児島応援店」における商品の割引や宣伝等の集客に係る経費を支援します。
生産コストの低減については,農業用ハウス長寿命化対策緊急支援事業において,農業用ハウス建設に係る資材価格の高騰の影響を受ける農家経営の負担軽減と生産基盤の維持を図るため,既存の農業用ハウスの長寿命化の取組を支援します。
高水温に対応したブリ人工種苗中間育成高度化事業においては,ブリの人工種苗生産における高水温の影響緩和や中間育成初期の生残率向上を図るため,ワクチン接種など飼育技術改善のための実証試験を行います。
12ページをご覧ください。
担い手の確保・育成については,農大実践力アップ・教育高度化事業において,定員割れが続く農業大学校について,農業が将来の職業として魅力的であるという認識を若い世代に持ってもらうため,中学校への出前授業や農大での農業体験を実施するとともに,県外の進路ガイダンスへの参加など,入学者の確保に努めてまいります。
<かごしま茶の更なる振興>
13ページをご覧ください。
かごしま茶については,令和6年産の荒茶生産量が全国一になったことに加え,同年の茶農業産出額も5年ぶりに全国一になりました。
また,抹茶が世界的なブームとなっていることなどから,本県の輸出額は米国,EU,台湾を中心に大きく増加しています。
こうした情勢を踏まえ,「かごしま茶」振興ビジョン(仮称)策定事業において,本県茶業の持続的な発展と競争力の一層の強化を図るため,生産者,茶商など関係者による検討会を開催し,今後の需要予測や,生産,加工,販売に係る今後の取組の方向性を示す,「かごしま茶」振興ビジョン(仮称)を新たに策定します。
有機栽培茶生産拡大特別支援事業においては,海外での需要が高い有機栽培茶の更なる生産拡大を図るため,有機栽培において生産拡大の足かせとなっている除草作業の省力化に資する農業機械の整備を支援します。
「かごしま茶」の新たな販路開拓支援事業においては,更なる輸出拡大を図るため,海外商談会への出展や輸出向け商品の開発など,海外現地パートナーも活用した販路拡大などの取組について事業費を拡充して支援します。
<観光の「稼ぐ力」の向上>
14ページをご覧ください。
観光の「稼ぐ力」の向上についてであります。
本県の延べ宿泊者数はコロナ禍前の水準に回復したものの外国人延べ宿泊者数はコロナ禍前の水準までには戻っておりません。
また,香港線の運休や上海線の欠航が続いており,今後の海外からの誘客への影響が懸念されております。
観光の「稼ぐ力」の向上のために,県観光振興基本方針に基づき,魅力ある癒やしの観光地形成に取り組み,本県の観光地としての魅力を生かして,国内外への戦略的な誘客や国際クルーズ船の誘致等を展開し,本県を訪れる観光客を増やします。併せて,高付加価値な体験プログラムの造成などにより観光消費額の増加を図ってまいります。
国内における「戦略的な誘客の展開」については,「南の宝箱鹿児島」観光デジタルプロモーション事業において,今年度実施したデジタルプロモーションの実績を年代やエリア別に分析した上で,その結果を,来年度実施するSNS等でのデジタル広告に反映させ,より効果的に旅行予約サイト(OTA)に設置した本県特集ページへ誘導させること等により,本県への更なる誘客につなげてまいります。
香港便の運休や大雨などの災害の影響により,宿泊者数が大幅に減少したことを受けて,昨年12月から「南の宝箱鹿児島冬のあったか宿泊割」を実施し,低迷していた旅行需要の回復を図っております。しかしながら,現在も香港便の運休が続いていることや,日中関係の情勢変化に伴い上海便が欠航するなど,インバウンドを中心とした旅行需要の更なる低下が懸念されております。
観光需要回復緊急特別対策事業においては,緊急的な需要喚起策の第2弾として,本県の旅行シーズンが本格化する前に,引き続き,宿泊割引を実施することにより,国内旅行を中心に,本県旅行需要の回復を図ることとしております。
15ページでございます。
海外についても,海外誘客ステップアップ事業において,国内と同様に今年度から,ターゲットや売り込むコンテンツを国・地域ごとの特徴を踏まえて定めた上で,SNS等を活用したデジタルプロモーションを展開しております。
加えて,令和8年度は,インバウンド誘客促進特別事業において,今後有望な市場である米国やタイ,シンガポールなどの戦略的市場等から,直行便以外で本県を訪れるインバウンドの拡大を図るため,旅行予約サイト(OTA)と連携した,旅マエでのプロモーションを継続して実施するとともに,九州新幹線を活用した需要喚起策を実証的に実施することとしております。
魅力ある癒やしの観光地形成については,観光コンテンツ高付加価値化推進事業において,鹿児島ならではの地域資源を生かした高付加価値な体験プログラムの造成や,地域の関係者が一体となって取り組む,地域特性を生かした高付加価値な観光コンテンツづくりを支援します。
宿泊業における人材確保育成支援事業においては,県内宿泊事業者における省力化・DX等を推進するとともに,従業員のスキルアップなど,質の高いサービスを提供するために事業者が行う取組を支援します。
<企業の「稼ぐ力」の向上>
16ページをご覧ください。
企業の「稼ぐ力」の向上についてであります。
企業の「稼ぐ力」の向上に向けては,生産性と付加価値の向上や企業誘致等による産業競争力の強化,将来を担う新たな産業の創出,県産品の国内外マーケットへの戦略的な展開などに取り組んでまいります。
生産性と付加価値の向上については,現下の物価高騰や人手不足の状況を踏まえ,AI・IoTの導入等による生産性向上や,新製品・技術の開発による付加価値の向上,作業の自動化・省力化,社内のDX等の取組を強力に後押しするため,令和7年度よりも補助率や補助上限額を拡充した上で,大規模で集中的な支援を実施します。
17ページをお願いします。
企業誘致等による産業競争力の強化については,新たな産業用地の確保に向けて,産業用地確保準備事業において,今年度実施した適地調査等の結果を踏まえ,複数の開発候補地を選定することとしております。順次,開発候補地の地権者等に対する説明会を開催するなど,地元との合意形成等に向けた準備を行ってまいります。
また,新たな半導体関連企業の立地を推進するとともに,地場企業等の成長・発展を支援するため,半導体関連企業人材確保・取引拡大等支援事業において,新たに,台北で開催される世界最大規模の半導体展示会「セミコン台湾」に県内企業,かごしま産業支援センターと共同出展し,本県の立地環境や県内半導体関連企業の技術力をPRすることとしております。
将来を担う新たな産業の創出については,中小企業DX推進人材育成支援事業において,企業内における新たな事業展開等を目指し,AI開発等を行える高度デジタル人材を育成するため,コンサルティング技術講座の開催や講座で習得した知識や技法を実践するフィールドワークを実施します。
18ページをご覧ください。
県産品の国内外マーケットへの戦略的な展開についてです。
輸出先・品目の多角化を図るため,昨年10月には,今後の経済成長が見込まれ,かつ,競合他者が少なく先行して販路開拓を行うことにより優位的な地位を確立できる可能性がある地域として,中東をターゲットに,トップセールスを実施しました。今後も,中東のような未開拓の国・地域へのトップセールスが重要であると考えております。
鹿児島県産品等セールス推進事業において,令和8年度は,県産品の輸出拡大が期待できる米国東部・中南部及び,世界最大の人口を有し,今後,県産品の販路開拓先や本県への人材送り出し国として有望なインドにおいて,県産品のPRや政府関係者等との関係構築を図るためのトップセールスを実施することとしております。
併せて,ワールドマーケット戦略的開拓事業において,トップセールスの対象とした米国東部・中南部,インド,中東について,トップセールス後に,各市場特性やニーズを踏まえた販路開拓を戦略的に推進するため,調査会社や輸出商社等と連携し,現地キープレイヤーの調査や県産品フェアの開催,トライアル輸送,営業活動など現地の商流を構築するための取組を実施してまいります。
クルーズ船への県産品供給実証事業においては,国際クルーズ船への県産品の供給に向けて,今年度から取り組んでいる水産物に加えて,農畜産物等についても,船(せん)用品(ようひん)納入事業者等に対してセールスを行うとともに,供給体制構築に向けた納品等の実証を実施します。
<人材の確保・育成,移住・交流の促進>
19ページをご覧ください。
地域産業の振興を支える人材の確保・育成,移住・交流の促進についてであります。
少子高齢化や生産年齢人口の減少に加え,進学や就職に際して,若年層が県外流出し,県内産業の振興を支える人材の不足が大きな課題となっております。
このような状況を踏まえ,各産業分野における人材の確保・育成に取り組みつつ,若年者等の県内就職促進や移住・交流の促進,地域経済を支える貴重な人材としての外国人材等が活躍できる環境づくりに取り組んでまいります。
若年者等の県内就職促進については,県内大学生地元就職応援事業において,これまで実施してきた県内大学でのキャリアデザインセミナーに加え,新たに県内企業見学ツアーや,学生と若手社員の交流イベント等を開催するなど,県内大学生の地元企業への就職を促進してまいります。
また,近年の大学生の就職活動においては,インターンシップが学生の就職先の決定において重要な要素となっている一方で,県内企業の多くが取り組めていない状況があります。このため,県内企業採用力・定着力向上支援事業において,企業ごとの組織体制や取組状況に応じたインターンシップの導入手法等を学ぶワークショップ等を実施することとしております。
20ページをお願いします。
移住・交流,UIターンの促進については,県外大学UIターン就職促進事業において,本県出身の大学生等の数が県外で最も多い福岡県からのUIターン就職を促進するため,新たに,本県専属のキャリア相談員を福岡県内に設置し,UIターン就職に関する学生からの相談対応や,福岡県内の大学への訪問による就職情報の発信等を行います。
多様な人材が就労できる環境づくりについては,高度外国人材確保推進事業において,バングラデシュ及びインドの高度人材をターゲットに,県内企業とのマッチング支援を行います。
また,地域日本語教育の総合的な体制づくり事業においては,外国人が地域で日本語を学習する機会の創出・拡充を図るため,県,市町村,企業,日本語教育機関,NPO等で構成する推進会議を設立し,日本語教育人材の養成や,地域日本語教室の開設・運営に向けた市町村への伴走支援などを行うこととしております。
<結婚,妊娠・出産,子育ての希望が叶う社会の実現>
21ページをご覧ください。
結婚,妊娠・出産,子育ての希望が叶う社会の実現についてであります。
我が国では,出生数が過去最少となっており,人口減少に歯止めがかからない中,本県の将来を支える人材の確保・育成に向けて,国の施策の方向性も踏まえつつ,本県の実情に応じた子ども・子育て施策の充実・強化を図る必要があります。
県としては,「かごしま子ども未来プラン2025」に基づき,ライフステージごとの総合的な支援策「かごしま子ども・子育て支援パッケージ」に盛り込んだ施策を着実に推進しつつ必要な拡充を図りながら,結婚,妊娠・出産,子育ての希望が叶う社会の実現に取り組んでまいります。
妊娠・出産期においては,遠方の分娩施設への交通費等支援事業において,妊娠・出産時の経済的負担を軽減するため,支援の対象を「産婦検診」,「産後ケア」,「乳幼児検診」,「不妊治療」まで拡充し,健診や出産等の際の交通費等の助成を行う市町村に対して,費用の一部を助成することとしております。
22ページをお願いします。
子育て期については,保育士・保育所支援センター事業において,同センターを昨年10月に設置し,働きたい保育士と人材が不足する保育所等のマッチングを実施しております。引き続き,就業支援員による潜在保育士等の就職に向けた支援を実施するとともに,センター機能を強化し,保育に関する業務への関心を高めるための広報や保育に関する最新の知識・技能に関する研修を実施してまいります。
23ページをご覧ください。
子どもたちが未来に希望を持てる社会づくりについてであります。
県では,今年度,学識経験者,行政,福祉,教育分野の各関係機関による協議会を設置し,昨年度実施した県内のフリースクール等に関する実態調査結果を踏まえ,フリースクール等に関する支援のあり方を検討してきました。協議会での検討結果を踏まえ,令和8年度は,こどもの居場所づくり推進事業において,子どもや保護者への情報提供の充実や相談支援体制の強化,福祉・教育などの関係機関の連携強化,持続可能な居場所づくりへの支援などを行うこととしております。
<防災対策の更なる充実・強化>
24ページをご覧ください。
防災対策の更なる充実・強化についてであります。
令和6年1月の能登半島地震では,道路の寸断やライフラインの損傷など甚大な被害が発生し,集落の孤立化など,様々な厳しい状況が生じました。半島や離島を有する本県の防災対策に能登半島地震の知見を反映させていくことは大変重要であります。引き続き,能登半島地震等を踏まえた防災対策の強化に取り組みます。
昨年8月7日からの大雨及び台風第12号では,県内各地で甚大な被害が発生しました。今回の大雨及び台風の災害対応における経験等を踏まえて,被害情報の把握・集約・共有の迅速化に取り組んでまいります。
また,近年の気候変動の影響により自然災害が激甚化している状況を踏まえ,引き続き,防災・減災,国土強靱化の取組を集中的に進めてまいります。
25ページをお願いします。
衛星×(と)AIによる離島・広域災害対応迅速化事業においては,衛星画像を活用し,災害前後の状況を比較し浸水範囲や土砂崩れの範囲などをAIにより自動検出する災害対応システムの導入を行うこととしております。
災害対応DX推進事業においては,災害時の情報集約や情報共有の効率化・迅速化を図るため,市町村システムなどとの連携等が可能となるよう,鹿児島県総合防災システムを改修します。
デジタルテクノロジーを活用した暮らし・産業,行政の質の向上
26ページをご覧ください。
デジタルテクノロジーを活用した暮らし・産業,行政の質の向上についてです。
行政のデジタル化については,デジタル変革支援事業において,限られた人的資源で持続可能な行政サービスを提供するため,生成AIや職員が自ら業務システムを開発・運用できるノーコードツールについて,県の業務における活用を更に推進します。
<多様で魅力ある奄美・離島の振興>
27ページをご覧ください。
多様で魅力ある奄美・離島の振興についてであります。
奄美・沖縄経済交流事業において,沖縄の物流ハブ機能を活用した奄美群島産品の輸出促進を図るため,輸出セミナーの開催や「沖縄大交易会」への出展支援等を行うこととしております。
また,離島の振興については,自然条件等が特に厳しい離島地域における市町村の取組を特定離島ふるさとおこし推進事業により引き続き支援するなど,離島地域の活性化に着実に取り組んでまいります。
<その他の主要施策>
28ページをご覧ください。
その他の主要施策について,いくつか御紹介いたします。
誰もが個性と能力を発揮し活躍できる社会の実現については,高齢者地域支え合いグループポイント事業において,高齢者を地域全体で支える活動等を促進するため,高齢者を含むグループが行う互助活動等に対して,引き続き,地域商品券等に交換できるポイントを付与します。
職場におけるジェンダー平等推進事業においては,企業経営者の意識醸成を図るフォーラムを開催します。また,専門家の派遣により,女性が能力を発揮できる職場づくりに取り組む企業への支援を行います。
かごしま県民手話言語普及等推進事業においては,ろう者が手話を使用しやすい環境整備を図るため,手話講座の開催や手話通訳者などの養成,手話奉仕員の養成に必要な指導者を確保するための研修会を開催します。
次に,健康で長生きできる社会の実現と良質な医療・介護の確保については,訪問介護等サービス提供体制確保支援事業において,人材不足が深刻な課題となっているホームヘルパーの確保を図るため,訪問介護事業所等に対し,経験年数の短いホームヘルパーへの同行及び技術指導の取組に要する経費を支援します。
29ページをご覧ください。
脱炭素社会の実現と豊かな自然との共生についてであります。
かごしまGXプロジェクト創出・推進事業においては,GXに向けた新たな事業を創出するため,引き続き,県内外の企業と連携し,畜産業において飼料用アミノ酸を活用し牛から排出される温室効果ガスの削減を図る取組や,建設分野においてシラス由来の火山ガラス微粉末の量産化を促進し低炭素型シラスコンクリートの普及を図る取組を推進してまいります。
地域を愛し世界に通用する人材の育成については,特別支援学校卒業生等ステップアップ支援事業において,特別支援学校高等部の卒業生の就労支援として,様々な理由で一般企業への就職が難しい方を特別支援学校の校務補助員に一定期間雇用することで,就労に必要なスキルの向上や定着を図ってまいります。
30ページをご覧ください。
文化の薫り高いふるさと鹿児島の形成,スポーツの振興については,ユニークベニュー活用促進事業において,県内の歴史・文化資源を,通常では味わえない「特別な場所での特別な体験」いわゆるユニークベニューとして活用する民間事業者等の取組を支援し,その価値や魅力を広く発信するとともに,県内外からの誘客の促進等を図ります。
スポーツ・コンベンションセンターについては,先月30日までに2次提案書の提出があり,本年4月からの基本設計及び実施設計の発注に向けた作業を進めております。また,設計に当たっては,建設費の抑制や品質管理の徹底,発注体制の強化を図るため,コンストラクション・マネジメント方式を導入したいと考えており,必要となる予算を,スポーツ・コンベンションセンター整備事業において計上しております。
31ページをお願いします。
安心・安全な県民生活の実現についてであります。
横断歩道等道路標識整備については,更なる交通事故抑制対策を推進するために,横断歩道等の道路標示の補修を令和7年度から5か年で集中的に取り組んでおります。
32ページをお願いします。
快適な生活環境の向上と世界につながる県土の創造については,JR在来線の将来のあり方に関する検討事業において,指宿枕崎線の将来のあり方を引き続き検討するため,検討会議での議論に必要な調査・実証事業等の実施に要する経費を負担します。また,日南線の将来の在り方についても,JR九州,宮崎県,関係自治体との間で検討を進めてまいります。
33ページをご覧ください。
本格的な人口減少の進行による国内市場の縮小や人手不足に加え,国際貿易の不確実性の高まり等,本県を取り巻く環境は大きく変化をしており,こうした状況に的確に対応し,本県の発展に繋げるためには,効果的・効率的な国際関連施策の展開が求められています。
このため,本県の国際関連施策について,相手国・地域の特性・ニーズ等も十分把握した上で,戦略的に取り組む必要があり,国際関連施策の方向性を定めた「鹿児島県国際戦略」を本年3月に策定することとしております。
同戦略においては,本県の強みを生かした特に成長が見込まれるものや,底上げの必要があるものなど,重点的に取り組む施策を5つのプロジェクトとして位置付け,部局横断的に展開して行くこととしております。
令和8年度予算における各プロジェクトに関する主な事業を34ページにかけてまとめております。
以上,主な施策の概要について御説明いたしました。
35ページは,歳入予算の状況について,グラフでまとめております。
36ページは,歳出予算の状況について記載しておりますのでお目通しください。
<健全な財政運営に向けた取組>
37ページをお願いします。
次に,健全な財政運営に向けた取組についてであります。
行財政運営指針等を踏まえ,歳入・歳出両面にわたる行財政改革に取り組んだ結果,財政運営に係る3つの指標を全て達成しております。
1つ目の目標である当初予算における収支均衡については,16年連続で達成しております。
2つ目の目標である本県独自に発行する県債残高について,令和8年度末の県債残高見込みは,令和7年度末の見込額から36億円程度減少し,1.1兆円を下回る1兆556億円程度となる見込みです。
3つ目の目標である財政調整に活用可能な基金残高については,令和8年度末見込みで253億円となり,250億円を下回らない水準を維持しております。
このように財政の持続可能性を維持するための取組もしっかりと行いつつ,重要施策には最大限投資することを心がけ,メリハリの効いた積極的な予算編成を行いました。
<行革PTの取組>
38ページをご覧ください。
行財政改革推進プロジェクトチームの取組の成果であります。
まず,組織面での取組ですが,「行財政運営指針」に基づき,持続可能な組織体制づくりに向け,人材確保・人材育成・働きやすい職場環境の整備・行政事務の効率化等を重点的に推進しております。
令和7年3月に策定した「鹿児島県庁人材確保アクションプログラム」に基づき,職員のキャリア形成に係る支援を充実するなど,人材確保に向けて取り組んでまいりました。引き続き,持続可能な組織体制づくりに向けた取組を更に進めてまいります。
39ページをご覧ください。
令和8年度に向けた財源確保の取組として,引き続き,事業の見直しや歳入確保などに取り組んだ結果,約32億円の効果額を生み出しました。しかしながら,本県財政は,依然として予断を許さない状況にあることから,今後も持続可能な財政構造の構築に向けた取組を進めていく必要があると考えております。
<組織機構改正(案)>
40ページをご覧ください。
続きまして,令和8年度の組織機構改正(案)の主なものについてご説明いたします。
一つ目は,総合政策部に「国際戦略総括監」及び「国際戦略課」を設置します。
これは,国際関連施策の企画立案・総合調整機能を強化し,本年度策定する「鹿児島県国際戦略」に基づき,相手国・地域の特性・ニーズ等を踏まえた戦略的な展開を図るためのものです。
次に,危機管理防災局の危機管理課と災害対策課を統合し,「危機管理防災課」を設置します。
これは,防災・減災,災害等についての情報を一元的に把握し,一体的な対策を行うことにより,県民生活に様々な影響を及ぼす自然災害に,より的確・効果的に対応するためのものです。
次に,農政部農産園芸課に「かごしま茶振興監」を設置します。
これは,かごしま茶の更なる振興に向けた取組の方向性や推進体制等をまとめた「「かごしま」茶振興ビジョン(仮称)」を策定するとともに,当該ビジョンに基づく取組を推進するためのものです。
組織機構改正についての説明は以上です。
どうぞよろしくお願いいたします。
【記者】
物価高騰緊急対策について,今回,見てみますと負担軽減というよりも,賃上げ環境整備に重きを置いているのかなと見受けられますが,負担軽減とか,即効性のある対策という意味では,そっちの方が,あったりするのかなと思うんですけど,今回,その賃上げ環境の整備に力を入れられた狙いを教えてください。
【知事】
物価高騰等総合緊急対策については,当面,今,厳しい状況にある生活者の皆さん,あるいは,事業者の皆さんの負担軽減ということと,今後の賃上げ,両方とも,重要だと思っております。そうした観点から従来から,この直面している物価高に対応ということで国の施策の対象外となっているLPガス,特別高圧受電事業者に対しての支援等を行っていたり,あるいは,公定価格で行っている医療,その他の対応もやってきております。12月補正においても,プレミアム商品券等の事業もございますし,今回もいろいろ…対応しての県立学校の給食費等の支援と,いろんな意味で,生活者への負担軽減,そして事業者の負担軽減についても,いろんな飼料価格であったり,観光でも行っておりますが,やはり,当面直面している課題に加えて,今後の賃上げをしていくということが,この物価高騰対応としては,大変重要だと思っておりますので,そういった意味では,販路拡大をして,長期的稼いでいく。そのための生産性の向上,こういったことも併せて,しっかりと物価高騰の対策については,今申し上げたような,2つの大きな柱にしてございます。
また,併せて,観光需要の面においても,価格転嫁をしっかりと含んで,物価高騰の対応ということで,「鹿児島のくらしを守る」ということで予算編成している。
【記者】
長期的にとは,大体どのくらいのスパンをみているのか?どのくらいの賃上げに反映されると見込まれているのか?その目途があったりするのか?
【知事】
個別の業種によっていろいろだと思います。各企業,中小企業においても,生産性向上,販路開拓も急にいきなりということでもないでしょうから,数年から10年間にかかるものもあるでしょうし,特に個別に期間を定めているわけではありませんけれども,実際にこれまで1,500社ぐらい,生産性向上のための支援を行ってきた企業においても数パーセント程度,生産性が上がっているということもありますので,そういったことが賃上げにも反映しているのではないか,と期待しているところです。
【記者】
様々な事業を積み上げた結果で9200億円という数字になるかと思うんですけれども,結果としてこの24年ぶりに9000億円台という数字となりました。改めて金額について,知事の受けとめ,認識いかがでしょうか。
【知事】
9000億円でございますけれども,いろんなそれぞれを積み上げた,まさにおっしゃった結果ではございます。国の方のいろんな支援策もあったり,あるいは国の事業を踏まえた形での増額等もございまして,そういったことで県民の皆さんにとって必要な予算を積み上げたところで,こういった金額になったものだと思っておりますが,そういった意味では,県の財政的なところをしっかり踏まえた上で,こうした金額を提示させていただいているということでございます。
【記者】
重要政策が並ぶ中で一番に掲げたのが,やはりこの鹿児島の暮らしを守る,とりわけこの物価高対策というものだと思うんですけれども,国の方も様々な施策をここまで打ってきていますが,知事の認識として鹿児島県民の物価高の影響,現時点で,どういったところに,ひずみが出てるというか,今どんな認識でしょうか。
【知事】
これは鹿児島に限った話ではないと思いますが,食料品等の物価が非常に高騰しているということだと思いますが,それに対応して賃金も上がっていけばいいわけですけれども,なかなか賃金の上昇が物価の高騰にまだ追いついていってないという状況が課題だと思っております。
【記者】
それから資料の7ページをお願いします。そうした物価高への対応の中で,資料の方には新規の事業として2つ記載されております。生活者の負担を軽減していくということではあるんですけれども,鹿児島の暮らしを守っていくということですが,新規の県の事業としては,この子ども食堂物価高騰対策事業と,あとICT環境整備事業ということで,かなり限定的な方々を対象とした事業になっているのかなと思うんですが,このあたり,この2つの事業への知事の思いを聞かせてもらいますでしょうか。
【知事】
はい,これは今回初めてということではなくて,物価高騰というのは昨年からずっと続いている課題であり,県としても国の施策も踏まえた上で,この参考にも掲げているような,広く皆さんの生活を支援するような取り組みと言うことと,エネルギー等も含めて,今,上がっているものを緩和するということでやっておりますが,やはりその,ここで言っている食費のところも非常に上がってきているという中で,子どもたちの部分にシワ寄せがいかないようにというところは思いがあります。
【記者】
国の施策いろいろ打ってる中でも,さらにそのきめ細やかな,なかなか行き届いていないところに県としては注力してるという,そんな認識でいいですか。
【知事】
そうですね。国の方でも色んな給付事業等もありますけれども,県としてできることを,しっかりとやっていきたいと思っております。
【記者】
資料は15ページで観光関連,今回,「海外誘客ステップアップ事業」とは別に,新たに「インバウンド誘客促進特別事業」を立ち上げていらっしゃると思うんですけれども,鹿児島県の観光振興におけるインバウンドの位置付けと,新規事業の狙いを改めて教えてください。
【知事】
観光って言った時に,国内の観光客と海外からの観光客っていうのがあるわけですが,人口が減少していく中で,やはり海外からの誘客っていうインバウンドの重要性は非常に大きくなってくると思っております。
そうした中で,全国的にもインバウンドかなり増えてきておりますけれども,まだ鹿児島は少し,直行便が,必ずしも回復をコロナ前のようにしてない。また香港と上海の飛行機も,今,無い中で,今は韓国の需要が非常に旺盛でそれをカバーしていますけれども,夏場になってくると,韓国のゴルフ客の需要っていうのも大分減ってくるっていう中で,このインバウンドっていうのをどういう風に鹿児島に来てもらうかと,直行便は限られていますから,日本に来る直行便でない観光客,インバウンドの皆さんをいかに鹿児島に誘客をするかっていうことが大きな課題だと思っております。
そうした中で,羽田空港あるいは成田空港,関西空港というようなところもありますけれども,そこは通常であれば,そこから鹿児島に来る場合は航空機を使ってくるという。そこは航空会社の方で色んな割引プラン等もあるという風に聞いておりますので,九州であれば福岡から入ってくる海外の方っていうのは,やはり多いんじゃないかと思っております。
鹿児島に行きたいと思う人は,福岡から来る人をいかに鹿児島に連れてくるかということが重要だと思っておりますので,その際に福岡空港から鹿児島にくる際の新幹線の経費がプラスで掛かるところを少し支援するということで,鹿児島に来たいという旅前のプロモーションと合わせて,鹿児島に来る際のハードルを少し下げる。そのことでインバウンド需要っていうのを鹿児島に多く引っ張っていきたいということでございます。
【記者】
今,新幹線を活用した需要喚起の話もありましたけれども,国際線の一部路線では,その運休,欠航も続いている中で,復便だったり再開っていうのを目指しつつ,直行便と住み分けながらの誘客というのを新幹線との両輪で図るような形なのか,あるいはその実証の結果によっては直行便も進めつつも,新幹線の誘客というのにすごく重点を置くようなことも今後ありうるのか,そのあたりの知事のお考えをお聞かせください。
【知事】
直行便も引き続き重要な取り組みでありますので,当然直行便の今後再開も働きかけをしっかりとやっていくということ。直行便を利用してというのは,福岡から入って新幹線を利用して直行便で帰るという場合もありますので,そういったことも含めて,今回の事業では支援をしたいと思っております。
そのことが鹿児島から海外への直行便を利用していくということであれば,アウトバウンドを増やすという効果もありますので,そういったことも含めて両面で支援をしていきたいと思っております。
【記者】
アウトバウンドの話もありましたけれども,鹿児島空港国際化促進事業の方では,海外への団体ツアーの要件を緩和するというような形で予算の拡充を図っていらっしゃると思います。現状の鹿児島空港のアウトバウンドについて,どういった課題を認識されていて,今回の予算の拡充というところで,どういった期待を込めているのか改めて教えてください。
【知事】
国際線,航空路線を維持,あるいは誘致をする際には,アウトバウンドも一定程度あるということをかねがね言われますので,今だいたい鹿児島からのアウトバウンドというのが2割前後だと思うのですが,3割ぐらいは何とか確保して貰いたいということを言われますので,できるだけそういったアウトバウンドも確保して行く,そのために,まずはパスポートの取得を支援してきておりますし,また団体等で海外に直行便を利用して行かれる方に対しての助成。こういったことをしっかりと行いながら,新たなアウトバウンドを増やしていきたいという風に思っております。
【記者】
資料は20ページで多文化共生の関係ですけれども,外国人関連では,今回,日本語教育のほうで新規・拡充事業というのが多く見られるかと思います。外国人材の確保や定着,多文化共生における現状の課題について,知事のご認識と,県としてどのように重点的に取り組もうと考えているか,お聞かせください。
【知事】
鹿児島も人手不足等で,だいぶ外国から来られている方が増えて,2万人ぐらいの方がいらっしゃるので,そういった方々は非常に地域における経済あるいは社会,こういったものを支えていただいている貴重な人材だと思っております。
そうした中で地域における交流をしながら多文化共生社会っていうのを築いていく必要があると思っておりますが,その際に,地域の皆さんの声としても日本語の能力が課題だという風に聞いております。まず日本語をしっかりと修得してもらうということが,地域内での交流,あるいは定着,こういったことにも効果があるという風に思っておりますので,そういう意味では受け入れている事業者等あるいは地域の市町村と連携をしながら日本語教育というものを,推進していきたいと思っております。
県でもeラーニングのようなことも進めながら,そういった体制をしっかりと作って支援をして,日本語教育を進めていきたいと思っております。
【記者】
様々な予算の話ありまして,多岐にわたる施策ですけど,様々な思い,狙いがあって今回予算組まれたかと思います。抽象的な質問になってしまいますが予算全体を通して,知事がどんな鹿児島を作りたいと,また,目指して行きたいと,この予算全体を通してどうお考えか,ちょっと広い話なんですが教えてください。
【知事】
基本的には,いろんなこの県の施策っていうのは,鹿児島未来創造ビジョン,誰もが安心して暮らし,活躍できる鹿児島っていうのが,1つの姿だという風に思っております。その為には,地域で,この人口減少社会の中で地域の活力を維持発展させていく,そのためにどういうことが必要かということで,基本的には稼ぐ力,そこでしっかりと働き,住み続けられる,そういった地域を作っていく必要があると思っておりますし,そのことがいろんな地域の課題解決にもつながっていくんだろうと。
当面は物価の高騰っていうのもありますけれども,稼ぐ力,あるいは子ども子育て,その他,防災,減災,こういったことを含めて,誰もが安心して暮らし,活躍できる鹿児島っていうことが実現すべき目標だという風に思っております。
【記者】
今回の予算,一言もしくは何かキーワードで表現するとしたら,どんな言葉でしょうか。
【知事】
鹿児島の暮らしを守る,物価高騰対策を行いつつ,鹿児島の宝を世界へ,確かな安心鹿児島,この三言になると思います。
【記者】
22ページの地域限定保育士試験事業についてお尋ねします。
県内では昨年4月1日時点で保育士が推計470人不足していると言われています。今回の地域限定保育士導入によって,どんな効果が期待されるのか,知事の考えを教えてください。
【知事】
地域限定保育士ということで,人材の確保がしやすくなるという面があると思いますので,どれぐらいそこに,470人に対してどれだけカバーできるかっていうのが,はっきりあるわけではありませんけれども,こういったことを行うことで,保育士の志望者が増え,また,実際に保育士として働いていただける方が増えるんじゃないかなと思っております。また,これまで県は,潜在保育士の掘り起こしもやっておりますので,保育士のセンターの方で,マッチング等も行いつつありますけれども,そういったところでも掘り起こして,こういうことを合わせてですね,新規とすでに潜在保育士として資格を持ってる方,こういった方が実際に現場で働いていただけるように,取り組んでいきたいと思っております。
【記者】
地域限定保育士は,3年間は県内限定のみで働きますが,4年目からは全国で保育士としても働けるようになって,待遇の良い都市部の流出の可能性もあるなと思ってるんですけども,県内で長く働いてもらうために,どう対策していくのか,知事の考えを教えてください。
【知事】
地域限定保育士の方が,一定期間後には,自由に他県にも行けることにはなるわけですけれども,その期間は少なくとも鹿児島県内で働いていただけるということですから,継続的に資格を取っていただければ,一定数は増えるという風に期待をしておりますし,その保育士を実際にどういう風にそこに定着をさせるかっていうことについては各市町村における,いろんなインセンティブとか,そういったものもありますので,そういったことも含めて,対応をしていただく必要があるのではないかと思っております。
【記者】
資料の10ページ,鹿児島材の輸出の調査事業についてお尋ねします。
現時点で想定している調査対象の国,それから改めて事業の狙いをお願いします。
【知事】
鹿児島材は,今は丸太での輸出が非常に多いわけで,より高い付加価値の製材品を出していきたいということで,これは必ずしもその1つの国に絞っているわけではありませんけれども,確かにいくつかの国に置いて,鹿児島材の輸出についての調査をしていくということにしておりますので,そういう意味で,より稼ぐ力を林業の分野でも発揮できるようしていきたいという風に思っております。
【記者】
現状では丸太が多い話がありましたけども,丸太として中国に出て,中国でフェンス材に加工されて,アメリカの方に輸出されてるというような状況が多いと理解しているんですが,今回は日中関係を意識して,多角化の一環として,こういう調査事業をされているのかどうかというところをお願いします。
【知事】
必ずしも日中関係という短期的なことを意識しているということでは,必ずしもありません。ただ,丸太で出すよりは,鹿児島から直接付加価値が高い製品として出す方が,稼ぐ力の向上にはなると考えております。
【記者】
鹿児島茶に関してお伺いいたします。
13ページの鹿児島茶の更なる進行というところであるのですが,今回は新規事業としまして,鹿児島茶振興ビジョン(仮称)の策定事業と,有機栽培茶生産拡大特別支援事業,これが新規というところでは注目される事業かと思います。組織改革に関しまして,40ページだったかと思うのですが,新しく鹿児島茶振興監を設けるということで,鹿児島茶の振興に力を入れたいということはわかるのですが,これらに関しまして改めて,新規事業の狙いと,今後期待されること,教えていただければと思います。
【知事】
鹿児島のお茶が,令和6年産荒茶生産量で日本一になって,一番茶も日本一ということで,そして,産出額も5年ぶりに1位になったということで,海外においても,お茶の人気というものが非常に高まってきていると思っております。特に,海外において人気のある有機の抹茶ということだと思いますが,鹿児島県においては,その有機の生産っていうのが盛んで,全国における有機のほ場で言えば,半分ぐらいは占めているということでありますので,有機栽培というのを,今後も進めていく必要があると思っておりますが,一方で,有機においては雑草との戦いという面がございますので,そういったことが,今後の有機栽培茶の拡大というのを図る上では,ここにあるような,除草作業の省力化に資するような機械の導入,ここを支援する必要があると考えております。そして抹茶,てん茶,これを加工する施設というのもまだ鹿児島では十分ではございませんので,そういった加工する設備に対する支援っていうのも必要だと思っております。そうした中で,鹿児島の茶をどういう風に今後していくのか全体の見通しみたいなものも必要だと思っております。これまで,お茶の価格も停滞しておりましたし,最近,非常に高くなっておりますけれども,それがいつまで続くのか,あるいは,海外におけるお茶の需要の見込み,見通しがどういう風になっているのか,今後,そういう分野に中国などの産品がどういう風に関わってくるかっていうようなことも含めて,世界的にお茶の需要がどうなっていくのか,そして,生産体制をどういう風に拡大していけばいいのか,鹿児島における加工体制,販路開拓をどういう風にしていくかといったようなところをしっかりと,皆さん,お茶の生産者の皆さん,また,茶商関係の皆さん方と,認識を共有しながらしっかりと鹿児島のお茶の生産,加工,そして流通,こういったところをはっきり皆さんと共有しながら進めていきたいと考えております。
【記者】
高市首相が鹿児島にいらっしゃいまして,その際に,政府の仕事として,今後,海外の需要を増々増やすお手伝いをする,というようなご発言がありました。非常に鹿児島にとって良いご発言かと思うのですが,県として,改めて,県産茶の生産振興に関して,知事の方から一言,力強い意気込みをいただければと思います。
【知事】
鹿児島は,先ほど申し上げたように,量でも,金額でも,そして質も,産地賞20何年連続で取っているという意味では,全国1位のお茶処だと思っております。鹿児島のお茶は,平地での機械化が進んでいるというようなことで,有利な部分もございますし,また,茶種も非常に多様なお茶が多いということで,いろんなことに対応できる,非常に産地としても強みを持っていると思いますので,鹿児島のお茶の優れたところをしっかりと活かしながら,海外での販路開拓,生産体制基盤もしっかりと作っていきたいという風に思っております。
【記者】
資料の25ページの防災対策の強化について,新規事業の衛星とAIによる離島広域災害対応迅速化事業ですが,こういったAIを活用した取り組み,自治体でこういったことをしている所は珍しいというようなことお聞きしたのですけれども,この取り組みによってどういった効果を今の段階で知事が期待されているか,どういう狙いがあるかを改めてよろしいでしょうか。
【知事】
能登半島の地震の時に,交通網もだいぶ寸断されたりして,孤立されているところに足も運べないというようなこともあったかと思います。鹿児島でも半島あるいは離島が多いという中で,いざこういう災害が起きた時に,その現場に実際に入ってどういう状況かということを確認することが難しいというような状況も想定されると思っております。
そうした中でAIと衛星を組み合わせる。衛星写真を撮って災害の前と今の写真等を比べた時に,どういう変化があるのかっていうのをAIが見て,このあたりが今,浸水しているとか土砂崩れが起きているとか,この辺が孤立してると,いうようなことを,迅速に把握できる効果があるという風に期待しております。
【記者】
25ページの防災対策の強化に関して,AI,人流データ,DX,デジタル変革,そういった言葉が並ぶわけですけれども,枠組みとしては,令和7年8月大雨及び台風第12号を踏まえた防災対策の強化と位置づけられていますが,去年の大雨,台風12号から見えてきた課題,それを踏まえて,このような予算が組まれた狙いと,重要性について,改めて教えてください。
【知事】
令和7年8月,こう書いてありますけど,能登半島など色んな自然災害も踏まえた上ではありますが,去年の大雨あるいは台風の時にも,色んな災害情報っていうのが,あるのですけれども,県の方でそれを集約するのが難しいっていうのがあって,基本的に市町村から,現場を見てですね,災害,被害情報をいただくわけですけれども,それがリアルタイムに入ってこなくて,現場の市町村職員等も,非常に災害対応に追われている状況の中で,そこをどういう風に把握をするのかっていうのは難しい状況だったなという風に思っております。
そういった中で,AI等活用して,あるいはSNSの発信とか報道のいろんなこの映像,そういったものも含めて,災害の情報収集・共有,こういったもの,いかに迅速化していくかっていう,そういう問題意識のもとで,今,こういった形でのAI,DXというものを活用できるようにしたいという風なことを考えております。
【記者】
そうしたら今のお話を踏まえると,こうした予算組んで,実際に活用することにより,より迅速で円滑な災害への対応が,県として可能になると,そういった理解でよろしいでしょうか?
【知事】
そういうことを期待しております。
【記者】
全般的に,輸出の支援策に力が入っている印象なのですが,その狙いを改めてお聞かせください。また,輸出先の多角化を図るとのことですが,日中関係の影響はあるのでしょうか。さらに,開拓先にアメリカの東部,中南部が入っていますが,トランプ関税の影響があっても有望との見立てでしょうか。その理由もお聞かせください。
【知事】
輸出自体,いろんな輸出があります。農林水産物もありますし,焼酎とか工芸品とか,いろんなものでございますが,基本的には,国内が人口減少する中で,市場が縮小していく,という中ではですね,稼ぐという意味では外で売るっていうことが必要大きな部分だろうと思っております。そういったことから,いろんな幅広く輸出の振興ってことは,稼ぐ力を測る上で重要な課題だと思っております。
輸出先の多角化,あるいは品目の多角化という事について言えば,今,ブリで言えば,北米が非常に大きなウェイトを占めているというような状況もございます。農林水産物の中でも471億円の輸出金額のうちの約半分をアメリカが占めているという中で,今おっしゃったようなトランプ関税っていう話も,去年の4月にはありましたので,そういったことも踏まえて色んな多角化もしていかなければいけないということは考えております。
一方で,米国のブリ,あるいは和牛,お茶,こういったものは基本的にアメリカでそんなに生産をされているものではないものでありますから,依然として日本,鹿児島にとっては非常に有望な市場,大事な市場だと思っております。中でも西海岸が中心でありますから,これを東部あるいは中南部にも商流を構築して広げていきたいと思っております。中国との関係で言いますと,水産物は事実上止まって,和牛も輸出再開を期待しておりましたが,今のところ,そういった状況ではなくなっているということでございますので,それほど今のところ大きな影響が出ているというわけではありませんけれども,いろんな国のそういう状況によって左右されるってこともありますから,できるだけ多くの地域あるいは国に販路開拓を求めていくということは重要だと思っております。そうした観点から昨年は,中東の方にもトップセールスで行ったり,あるいはEUの方も市場ですね,和牛であったり,お茶であったり,色んなものを今広げていこうとしております。
そういったようなことで,できるだけ多くの国,地域,そしてまた品目を増やしていくような努力をこれからもしていきたいと思っております。
【記者】
品目の多角化ということの中で,お茶は別として,他に期待される品目としては何をお考えでしょうか。
【知事】
多いのはブリ,和牛,お茶,こういったところでありますが,あとは鰹節とか,焼酎。東南アジアですと焼き芋が人気ですのでサツマイモ,そしてPPIHと一緒に連携してやっているのは大根とか,いろんな野菜も出しておりますので,こういったものも含めて幅広くこれからも売っていきたいと思っております。
【記者】
県立高校の将来ビジョン検討委員の事業,補正で公立高校の改革推進基金造成事業とか,いくつか公立高校関連の予算組まれていらっしゃると思うんですが,多くの公立高校で10年以上にわたって定員割れが長く続いている,1倍をずっと切っているこの状況っていうのは,知事はどのように受け止めて考えていらっしゃるでしょうか。
【知事】
県立高校は,特に中山間地であったり,離島であったり,人口が減少する中で定員割れがある,あるいは私立の人気があって,そちらに流れているというような現状があると思っております。
そうした中で県立高校の役割としては,その地域においてしっかりと学べる,そういう環境を維持していく必要があると思っておりますので,地域によってもいろいろ違ってくると思いますけれども,例えばその島から高校がなくなってしまうと,高校に行くために島を出なきゃいけないというような状況も出てきますので,そういったことなども含めて,教育庁の方で検討していただいておりますけれども,学びの多様化あるいは,その人口が,生徒数が減少していく中で,どういう風にその教育を確保していくのか,そういったことの答申を頂き,政府の方でもいろんなビジョン考えているようですので,そういったことを踏まえて,しっかり対応していきたいというふうに思っております。
【記者】
定員割れがずっと続いていることは,知事としてどう受け止めていらっしゃるんですか。
【知事】
定員が割れているということで,一定の定員が割れている中ではクラス数を減らしたり,そういったことで対応はしてきておりますが,それぞれ高校において,それぞれの各高校の魅力化,そういったことも取り組んでいただいておりますので,そういうことで,これから定員を増やす努力も,実際に入学する方を増やす努力もしていく必要があると思っておりますし,そういった中でも,離島を中心に,生徒数が少ない場合に,子どもたちの学習に与える影響っていうのもあるでしょうから,そういったところをどういう風にカバーしていくのか,ICTを活用したり,色んなことを検討していく必要があると思っております。
【記者】
教育の質を確保する観点から,一定程度の規模っていうのは必要じゃないか,再編っていうのが,やむないんじゃないかっていう指摘は数多くあると思うんですけど,その辺は知事はどうお考えですか?
【知事】
一定程度再編をするっていうこともですね,全く今その検討の中で排除しているわけではないと思っております。その辺は学校の今の配置の状況とか,地域にどういう風に,今その県立高校が配置されているのか,一定程度これまで既に統合が進んできているところもありますし,まだそういう風になってないところもあるでしょうから,そういったことは,一律にこうだという事ではなくて,それぞれの地域の状況等を見ながら検討していく必要があると思っております。
【記者】
物価高騰対策の件で,7ページと8ページにかかってくると思うのですが,主な2本の柱ということで先ほど知事,物価高騰の対応と賃上げ環境の整備ということで挙げられてらっしゃったかと思うのですけども,県民全体に,この物価高騰対策というような効果を波及させるという意味でいけば,県民全体に対して,現金の給付,そういったものも,即効性を考えれば,事業としては考えられたのかなとも思ったりもするのですけど,その辺りの議論というものはなされなかったのかお伺いしてよろしいでしょうか?
【知事】
県民全体への現金の給付とかということになりますと,それは基本的に市町村が行うこのプレミアム商品券等の事業だという風に思っておりますので,それを現金でやるのか,商品券という形でやるのか,それぞれの市町村が判断することだと思っておりますが,実際に現金というよりは商品券の方が,経済波及効果という意味ではあるんじゃないかとは思っております。
【記者】
そういう意味では,県民全体の効果というところを考えますと,今回の予算編成で,ある程度,特定の,特に支援の必要な世代ですとか,産業に重点的に予算編成をされているのかなという風に理解するのですけども,そのあたりいかがでしょうか?
【知事】
この物価高騰の対策というのは,県だけでやるとか,市町村だけでやるということではなくて,国も相当やっております。国でやっているところから,漏れてるようなところを県がカバーしたりとか,それをさらにまた市町村がやるべきところは市町村がやったり,それぞれ全体としてトータルとして,どういう風になっているかということで,対策全体が成り立っているという風に思っております。
【記者】
そういう意味では,国,市町村との連携というのは十分に取った上での予算編成という風に理解させて頂いてよろしいですか。
【知事】
はい,国は国としてやるべきこと,ガソリンの対策とかそういうことはやっているわけですよね。あるいは,電気代・ガス代,こういったところはやっているわけですけれども,それでカバーできてないLPガスとか,特別高圧事業者,こういったところは県がこの事業を使ってやっているというような,組み合わせになっておりますし,そういった中で国の方でも,推奨メニューというものを提示していて,それを踏まえた形で,それぞれ県も市町村も取り組んでいるという風に理解しております。
【記者】
33ページ,34ページの鹿児島県国際戦略に関して,日中関係について,いろいろと影響等の質問もあったかと思うのですけども,輸出,農林水産の輸出拡大,そういった日中関係,現在の日中関係が,非常に今回の予算編成全体を通してやっぱり影響があったのかというのもお伺いしたいのですけども,いかがだったでしょうか。
【知事】
特に影響はないのではと思いますね。予算との関係はあまりないと思います。飛行機が飛んでこないという意味で,そういった事業は,そこだけではありませんけれども,災害の影響とかいろいろなものがある中で,観光需要にちょっと懸念があるということで,第2弾ですね,今やってますけど,第2弾をするという意味では,その部分くらいじゃないでしょうかね。
【記者】
トップセールスについて,予算の中でトップセールスをされるというところがあるんですけど,今年度もいろいろ行かれてきたと思うんですけど,改めて知事自らが現地に赴いて行うトップセールスというものの意義とかメリットとか,今年度やってきた中で手応え等あれば教えていただきたいです。
【知事】
トップセールスという意味では,今年度,中東の方と,シンガポールの交流会議と合わせて行ったケースがあったと思います。中東の方も,やはりいろいろな意味で,総領事の公邸のレセプションというようなことで,各界の方々をお呼びしたりということに使わせていただけるというようなことも,メリットとしてはあると思いますし,先方のいろいろなカウンターパートの皆さん,政府の関係者であったり,あるいは流通チャネルの方々,あるいはマスコミメディアの皆さん,こういった部分での発信という意味では,トップセールスというのは一つの効果があるんじゃないかなと思っております。
シンガポールは,シンガポール政府と鹿児島県との交流ということで,その一環として行っておりますので,そういう意味で政府の大臣の方々に,レセプションに来ていただいたり,合わせて発信をしたりというようなこともございますし,個別にいろいろな,政府,鹿児島の県産品を扱っていただいている流通関係の方々も含めて,いろいろと意見交換をする際にも,事務的な打ち合わせではなくて,知事が来てやり取りをするということが,今後の関係構築をする上でも,効果があるのじゃないかなと思っております。
【記者】
地域交通関連について,今回の予算では担い手確保や利用促進事業が計上されていますが,前提としての現状の認識と,新年度事業を通じてどのような効果を期待されているのかお聞かせください。
【知事】
地域交通っていうのはバス?船?全部?鉄道とか,いろいろ。
【記者】
全体。特にバス。
【知事】
地域交通っていうのは,陸海空いろいろある中で,大きいのはバスとかタクシーとかが,鉄道とかあると思いますが,それぞれ運転士が不足しているというところと,乗客数が人口減少等に伴って減っているという,こういう意味での経営上の問題っていうのがあるかと思います。そういう中で,減便になったり,廃止になったり,いろいろそういうことで県民の皆さんの足をいかに確保するかということが,大きな課題になってきているという風に思っております。
現状の認識としてはそういうことでありますが,県としては,そういった地域交通の運転士をいかに確保するかという意味では,これまでも取り組んでいる採用活動に対する支援を行うとか,あるいは資格取得支援とか,こういったことを引き続き行っていきたいと思っております。
需要をどう喚起するかというのは,今回の予算の中に入っているもので一つはバスです。利便性を向上させるための機器の導入支援というような部分と,実証的に運賃を半額にした場合に,どれぐらい需要が出てくるのか,そういった意味での今後のその営業に関する検討材料というのを集めるためのそういった支援をするというようなことを,今回は取り組もうと思っております。
【記者】
県産品の輸出拡大について,追加で質問させてください。
トップセールスについては,先ほど知事の方から自ら先頭に立って力を入れていきたいという力強い言葉もありました。トップセールスは,これまでの歴代の知事も力を入れてきたところだとは思うのですが,その結果として今,数字があるかと思いますが,どのあたりにこの課題があるとお考えでしょうか。様々な国,地域を訪ねられて。
【知事】
それぞれ地域でいろいろ違うと思うのですけれども,中東に行ったときは,やはりまだ知られてないというところはございました。BtoB,レストランの関係者は,お茶とか,肉とか,そういったことについて認識はあっても,BtoCのところ,一般の消費者がスーパーに行って見たときに日本の産品が売ってるかっていうと必ずしもそんなに多くなくて,スーパーに行くとお茶,抹茶って言って中国製のが置いてあったりですね,というような状況で,いかにこう認知度を上げていくのかっていうのが大きな課題であります。
中東の場合にはハラールという問題がありますので,肉の方もそういった供給の体制をどうするかっていうものもありますけれども,そういった認知度をいかに上げていくかっていうことと,あるいは,商流のところどういう風に信頼できる現地のパートナー,こういう人を見つけていくかっていうことが大きな課題って言いますか,ポイントかなという風に思っております。
【記者】
例えば,鹿児島はいいものあるけど,なかなかPRが下手だよねなんてこと昔からよくそういう言葉聞きますけれど,トップセールスされている時に,知事の中で,特にこう意識をされていることというか,向こうの方々,これまで例えば向こうで,これまで接してこなかったような方々といま,交渉の場も増やしているとか,その辺具体的なお話,もしよろしかったら聞かせてもらえますか。
【知事】
鹿児島のものを知識としては知っていても,実際どんなものか知らない,そういう人も結構多いと思うんですよね。そういう人のところで実際に食べてみて味わってもらうって言う機会というのですね,作るというのが一つと,そういったのと合わせて,そこでまず,そこでいいなと思ってもらったら,じゃあ次は現地に来てもらう。
産地を視察してもらう。どういう風にしてこのいいものができているのか,っていう生産者の皆さんの実際の声を聞いたり,現場を見てもらう。そして,こだわりって言いますか,よくテロアールって言いますけれども,そういったものを理解してもらうっていう,そういうストーリーで言いますか,そういうものを理解してもらうようなところにも,つぎはまたこう,していくきっかけ作りみたいなものですかね。そういったものは大事だと思っておりますね。
【記者】
塩田県政2期目の折り返しにあたる,予算編成かなと思うのですけれども,今回特徴的な部分として人件費が非常に上がっていたりですとか,義務的経費がかなり上がっているという状況があると思います。
予算規模もその分,増えているわけなんですけれども,折り返しということもあって,ご自身の思いも含めて必要な予算であったり,今県民が求めている予算ということが全て盛り込めたのかどうか,予算編成について,苦労した部分ですか,少しご説明頂けますでしょうか。
【知事】
あまり折り返しっていうことを意識しているわけではありませんけれども,東京とか,そういうところとは違って,財政的な部分というのは非常に,本県は恵まれてるいるわけでもありません。
限られた予算の中で,取捨選択をしながら,今回の予算編成にも当たってきているわけでありますので,そういう意味で,色んな,もっとお金があったらこれもやりたい,あれもやりたいという事はあろうかと思いますけれども,そういう中で,しっかり今後の鹿児島の発展のために何が必要なのかということを,基幹産業である,農林水産業であったり,観光であったり,あるいは企業の稼ぐ力であったり人口が減少する中でも,しっかりとこれからも持続的に稼いでいける,そういった中で,最近のAIとかIoT,こういうものもしっかり使いながら,やっていくっていうこともしながら,効率的,効果的に,県民の暮らしを向上させるような予算にしていきたいということを心がけてはきております。
【記者】
今後も人件費が上がっていく状況は多分続くと思いますし,高市政権継続する中で,金利上昇といった新たな要因も出てくると思います。そういう中で,新総合体育館ですれども,今回,億を超える歳出予算が出てくるのは,多分初めてですかね,歳出予算の中では。大きな支出が今後整備の中でも続いていくわけですけれども,県民の中には,もっと暮らしに即した予算にした方がいいのではないかといった声も聞こえてくるわけですけれども,改めて,この大規模な整備を今後控えているわけですけれども,そこについて知事の認識,受け止めなどお願いいたします。
【知事】
いろんな県民の間に意見はあるという事は承知しておりますけれども,スポーツコンベンションセンター,県の体育館というものも,県民の皆さんの健康増進,そして青少年の育成,スポーツの振興,こういったものにとっては非常に重要な取り組みだという風に思っております。これよりはこれがって,いろんな人それぞれ意見はあるかと思いますが,県全体としての政策というものをそれぞれ道路であったり,港湾であったり,いろんな事業がある,多岐にわたる中で,それぞれバランス等も見ながら,あるいは財源確保,こういったことも考えながらですね,取り組んでいきたいという風に思っております。
今回スポーツコンベンションセンターについては,設計費が約3割ぐらいと,コンストラクションマネジメントの予算というのが,9,900万円,1億円弱という風に盛り込んでおりますので,そこでしっかりと設計,デザイン,こういうものした上で,また建設費も,しっかり整備されますから,それをまた元に,議会でも議論をして,進めていきたいという風に思っております。
【記者】
何度も多分議会などでもご答弁されていると思うんですけれども,このまま,人口減少とか,あとは老朽化した県有施設などの整備なども控えているわけですけれども,この健全な財政状況を保ったまま,県民に必要な予算も確保した上で,この新総合体育館の整備というのは可能であるという風に,知事としては,考えてらっしゃることでよろしいですか?
【知事】
議会でも申し上げおりますけれども,安定的な財政運営は可能だという風に考えております。
【記者】
鹿児島本港区エリアまちづくり事業,15ページ,今年度中に,北ふ頭エリアについての事業者の公募などを行うという予定だったかと思うんですけれども,こちらのスケジュール感について,ちょっとお伺いできますでしょうか。
【知事】
どうだったですかね。公募して,で,その後の選定のプロセスに入りますので,それを8年度だったかと思いますけれども,そこで選定をしていくと。いうようなことをやっていたかと思います。
【記者】
公募の開始は今年度中ということでよろしいのでしょうか。
【県担当者】
公募開始は今年中ですね。選定作業が来年度までかかるという事です。
【記者】
いろいろ知事たくさんやりたいことがある中で,予算の限りもあってっていう話で,この新しい予算案は,知事の満足度100点満点で言ったら何点ぐらいなのか教えてください。
【知事】
出来うる,今ある中では,しっかりと取り組めたという風に思っております。
【記者】
様々な柱も仰って頂けたんですけれども,今回の予算で,知事が目玉と言える事業はありますか。
【知事】
目玉というのは,個別にこれって1つというのはなかなか難しいわけですが,色んな取り組みで,国際戦略を基に,しっかりと輸出,インバウンド,そういったところで稼ぐというようなことと,いろんな過程において物価対応でも賃上げ環境の整備っていうようなことで,将来に向けての投資をしながら,一時的にその負担軽減とかっていうだけではなくて,鹿児島が長期的に,しっかりと稼いでいけるような,投資的なところ,いろんな施設の整備もそうですし,販路開拓もそうですし,人材育成もそうですけども,そういったことを最近のAIとかIoTとか,そういったことも十分生かしながら,鹿児島県としてしっかり取り組めるところを,やっていきたいという風に思っております。
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