ホーム > くらし・環境 > 環境政策 > 環境白書 > 平成23年環境白書概要版 > 自然環境
更新日:2025年3月5日
ここから本文です。
自然環境保全地域・自然公園位置図
屋久島環境文化村センター
世界自然遺産とは「世界遺産条約」に基づく「自然遺産」として鑑賞上・学術上又は保存上等の見地から顕著な普遍的価値を有するものとして,登録された自然の地域のことです。
世界遺産条約は,世界の文化遺産及び自然遺産を保護するため,保護を図るべき遺産を登録するとともに,締約国の拠出金からなる世界遺産基金により,各国(特に途上国)が行う保護対策を援助することを目的としており,日本には自然遺産4地域,文化遺産12地域の世界遺産が登録(平成23年7月末現在)されています。
本県には,我が国第1号の自然遺産登録地域として屋久島地域があります。
平成15年,環境省と林野庁による「世界自然遺産候補地に関する検討会」において,「奄美・琉球諸島」は,大陸との関係において独自な地史を有し極めて多様で固有性の高い亜熱帯生態系やサンゴ礁生態系を有している点,また優れた陸上・海中景観や絶滅危惧種の生息地となっている点が評価され「知床」,「小笠原諸島」とともに世界遺産の登録基準を満たす可能性が高い地域として選定されました。
しかし,世界遺産に登録されるためには,自然の資質が一定の基準を満たしていることに加え,法律・制度に基づいた保護措置がとられている必要があるため,奄美地域や沖縄本島北部のやんばる地域では,環境省や林野庁が中心となり,新たな保護地域指定に向けた取組が進められています。
森林は、木材等の林産物を生産するだけではなく,水源のかん養や山地災害の防止,地球温暖化防止,保健休養の場の提供など公益的機能を有し,県民の生活に深く結びついています。
しかしながら,近年,県内の森林は林業経営環境の悪化や過疎化・高齢化等により,間伐等の森林整備の遅れやそれによる公益的機能の低下した森林の増加が懸念されています。
このようなことから,森林の有する多様な機能を高度に発揮させ,安全で潤いのある県土の形成に資するため,森林の適正管理に努めるとともに,県民が森林整備に参加しやすい仕組を整備するなど,多様で健全な森林づくりを進める必要があります。
適地適木の観点からの森林の造成及びスギ・ヒノキの人工林の間伐を進めるとともに,立地条件や経営目標に応じて人工林を広葉樹林や針広混交林,長伐期林に誘導するなど,多様で健全な森林づくりを推進します。
また,平成17年度からは,森林環境税を活用して森林環境の保全を図るとともに森林・林業に関する学習・体験活動の支援,森林ボランティアの育成や活動の支援など,森林をすべての県民で守り育てる意識を醸成するための施策を展開し,県民参加の森林づくりを推進しています。
間伐を実施している健全な森林
県民の生活環境や産業活動の推進を保全するため、特に重要な役割を果たしている森林については、水源かん養保安林等への指定を行っています。本県においては、地域森林計画に基づき、重要な水源林や山地災害危険地区を中心に平成22年度末で民有林の14.0%、60,702haを保安林に指定しています。
また、水源地域における水資源の確保や自然災害等によって機能が低下した保安林については、その機能の早期回復を図るため、治山事業を積極的に導入しています。
保安林の種類 | 平成22年度指定実績 |
---|---|
水源かん養保安林 |
536ha |
その他保安林 |
105ha |
計 |
641ha |
豊かな水を育む水源かん養保安林
水源かん養
地表を流れる河川の水量や地下水が枯渇しないように補給する働き,能力をいいます。河川の上流に広がる森林は雨水や雪解け水を貯え,徐々に河川水や地下水として放出することで水源かん養機能を果たしています。
よくあるご質問
このページに関するお問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください