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更新日:2022年12月3日

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医療講演会

医療講演会

鹿児島県難病相談・支援センターでは,年1回,支援者向けの医療講演会を開催しております。

令和4年度医療講演会を開催しました

令和4年11月16日(水曜日)に愛知医科大学看護学部地域・在宅看護学の佐々木裕子准教授を講師として,「難病患者の災害対策~支援者と共につくる個別避難計画~」と題した医療講演会を,オンライン開催しました。当日は127名の支援者の皆さんにご参加いただきました。

日時

令和4年11月16日(水曜日)13時30分~15時30分(入室13時00分~)
方法 講師と各参加者の端末を繋ぐオンライン形式(Webex使用)
対象者

行政職員(保健所及び市町村難病・災害担当者),医療・介護従事者(看護師,医療相談員,理学療法士,作業療法士,言語聴覚士,心理士,ケアマネージャー,ヘルパー等),難病をもつ患者・家族等

内容

講演:「難病患者の災害対策~支援者と共につくる個別避難計画~」
講師:愛知医科大学看護学部地域・在宅看護学教授々木

過去の大災害時に要配慮者や支援者に実際に起きたことや,各地の個別避難計画作成の取り組み事例を交えてご講話いただき,災害の緊張感と共に,具体的なイメージに繋がりました。
個別避難計画,マイタイムライン,アクションカード,BCP事業継続計画等の作成の他,災害発生後に避難できる状態でいられるよう被害を減らす「減災」も重要であるというお話しが印象的でした。
地図やアプリ等から自分達の地域で想定される災害を知ること,関係者が繋がり町歩きや避難訓練をまずはやってみること,情報と行動から具体的・実効的な避難計画が形作られていくことを学びました。
講演会後は参加者からたくさんの感想をいただき,テーマへの関心の高さと,今後への学びと励みになったことが伺えました。

【アンケートから(抜粋)】

  • 防災はできないけれど,減災はできるという言葉を聞き,今一度難病患者さんたちの自宅の状況や,災害時の避難経路等についての確認をし,支援者を巻き込んで一緒に考えていくことが大切だと学ぶことができました。
  • 難病患者の方に対して,災害に備えて非常用のバッテリーや酸素ボンベ等があるか確認は行っていたが,実際に生活している自宅内で安全に過ごすことができるか(家具,家電の固定等)の確認も改めて必要であると感じた。訪問時に難病患者の方,家族等と確認し,いのちを守る環境づくりをしていきたいと思った。
  • 避難訓練を実施予定であり,タイムリーな話題だった。ヒントになるものが多くあり,ありがとうございました。
  • BCPの作成は令和6年から必須となり,今現在作成を予定しています。何から始めたらいいのかなど,分からないことがたくさんあります。今回の講演を聞き,こういう事も必要なのか!という事が多々出てきており,スタッフ一同,さらに勉強し作成していきたいと思います。
  • 災害対策について具体的な例を豊富に挙げて紹介してくださり,実践的な講演で大変勉強になりました。患者さんやケアの担当者,地域住民への啓発や指導において明日からすぐにでもお伝えしておきたい内容が盛りだくさんでした。

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令和3年度医療講演会を開催しました

令和3年11月11日(木曜日)に東京都医学総合研究所社会健康医学研究センター難病ケア看護ユニットの原口道子先生をオンライン講演の講師として,医療講演会『難病患者の在宅療養におけるリスク管理』を開催しました。当日は117名の支援者の皆さんにご参加いただきました。

日時

令和3年11月11日(木曜日)13時30分~15時30分(入室13時00分~)
方法 講師と各参加者の端末を繋ぐオンライン形式
対象者

行政職員(保健所及び市町村難病担当者),医療・介護従事者(看護師,医療相談員,理学療法士,作業療法士,言語聴覚士,心理士,ケアマネージャー,ヘルパー等),難病をもつ患者・家族

内容

講演:「難病患者の在宅療養におけるリスク管理」
講師:公益財団法人東京都医学総合研究所社会健康医学研究センター

難病ケア看護ユニット主席研究員原口道子先生

はじめに難病の定義などの基本的な情報や,療養生活上の課題について説明がありました。病状進行を予測的に判断することが,早期対応やリスク管理に繋がるが,だからといって先回りをせず,患者のペースに併せて”よき伴走者”になることが重要であるというお話が印象的でした。その後,複数の事例を通して在宅療養場面に潜むリスクとその分析の仕方を学びました。チームで行う支援において,失敗に対して対策を考えるだけでなく,成功から学ぶ視点を持つことの重要性も強調されました。講演会後は参加者からたくさんの感想をいただき,今後の支援への学びと励みになったことがうかがえました。

【アンケートから(抜粋)】

  • 実際の難病の症例に沿って、具体的に療養の経過や課題、リスク管理についてお話くださったので、非常にわかりやすかったです。今後の仕事に大いに役立つ内容でした。
  • リスク管理を行う上で、療養経過を把握して病状進行を予測する観察力と判断力を身に着ける必要があると感じた。リスクを予測できれば、対策や予防が効果的に実施できる。難病の利用者には多職種のサービスが関わっている場合が多いので、情報の共有や意見交換により、より的確なリスク回避・管理ができて療養環境を整備できるようにしていきたいと感じた。
  • 講演の中で、患者さんの時間の速さに併せて支援をするという点に改めて気づくことができました。先回りをして伝えるのはルール違反、意思決定するのは本人だということ。難病の患者さんに限らず、他の疾患で入院されている方にも当てはまるのではないかと思います。
  • 「良かったこと」を積み上げ,成功体験を増やしていくというお話を聞き,とても大切なことであると感じました。日々の業務でも,失敗だけに目を向けるのではなく,「良かったこと」に目を向け前向きに取り組んでいきたいと思いました。

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令和2年度医療講演会を開催しました

令和2年10月29日(木曜日)に熊本大学大学院生命科学研究部准教授の柊中智恵子先生をオンライン講演の講師として,医療講演会『難病に関する遺伝カウンセリングについて』を開催しました。当日は18名の方にご参加いただきました。

日時 令和2年10月29日(木曜日)13時30分~15時30分(受付13時00分~)
場所 ハートピアかごしま2階大会議室
対象者 行政職員(保健所及び市町村難病担当者),医療・介護従事者(看護師,医療相談員,理学療法士,作業療法士,言語聴覚士,心理士,ケアマネージャー,ヘルパー等)
内容 講演:「難病に関する遺伝カウンセリングについて」
講師:熊本大学大学院生命科学研究部准教授柊中智恵子先生

講演:「難病に関する遺伝カウンセリングについて」

遺伝医療のトピックスや基礎知識(希少・未診断疾患イニシアチブIRUD,難病診療連携コーディネーター等新たな医療提供体制等)についての説明の後,架空事例を通して遺伝カウンセリングについてお話しがありました。家庭の中でも立場の違いによって心理的課題が異なり,患者さんやご家族にとって何が心配か,ニーズを明確に言語化できるように一緒に話しをしていくことが,重要な実践の一つであると学びました。オンラインのため画面越しではありましたが,講師の豊かな経験に基づく講話に,参加者は熱心に耳を傾けていました。

【アンケートから(抜粋)】

  • 難病患者の看護にあたるけれども,本日のテーマとなる専門的知識が自身に不足。より知識や理解を深めた上で,不安やニーズに対処できるように受講した。参考になる講演内容でした。
  • 本人・家族がどう思っているのか,不安なことがあるのか,しっかり聞き取り,どうしていくのか一緒に考えていけるようになれればと思いました。
  • 遺伝看護は家族看護である,という言葉は日頃訪問看護に従事しているので納得できた。
  • 家族の支援では,介護負担に目を向けがちだったが,疾患についても理解し,遺伝性がある病気であれば,家族の心身・社会的側面に目を向けたいと思う。
  • 何が心配なのか,なかなか表出されない場合も多いが,言語化していくことが大切とのことだったので,支援の参考にしたい。

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令和元年度医療講演会を開催しました

令和元年11月22日(金曜日)に国際医療福祉大学医学部学教育統括センター野美恵子先生をお招きして,医療講演会『難病をもつ患者の緩和ケアについて』を開催しました。当日は65名の方にご参加いただきました。

令和元年11月22日(金曜日)13時30分~15時30分(受付13時00分~)
場所 ハートピアかごしま2階会議室
対象者 行政職員(保健所及び市町村難病担当者),医療・介護従事者(看護師,医療相談員,理学療法士,作業療法士,言語聴覚士,心理士,ケアマネージャー,ヘルパー等),難病をもつ患者・家族
内容 講演:「難病をもつ患者の緩和ケアについて」
講師:国際医療福祉大学医学部学教育統括センター野美恵子先生

講演:「難病をもつ患者の緩和ケアについて」

初めにWHOによる緩和ケアの現状(緩和ケアが必要な疾患のうち,がんは約3割でそれ以外は非がんである)や日本の緩和ケアの現状(緩和ケアチームが活動している疾患のうち,非がんは約4%でそれ以外はがんである),今後の終末期の特徴について説明がありました。その後,緩和ケアの考え方や具体的な内容などに関して実践に基づく説明が行われ,参加者は熱心に耳を傾けていました。また,支援スキルだけではなく,「この人に話したいと思われるような関係性を築くことが大事」という話もあり,関わり手の姿勢について改めて振り返り,理解を深めることができました。

【アンケートから(抜粋)】

  • とてもすばらしい内容でした。緩和ケアについての考え方も学びになり,今,自分がやっていることについての再考の機会になりました。
  • 発言のすべてに根拠があり(実践と経験に裏打ちされた),だから説得力がありました。
  • 在宅療養の難病患者さんは増えており,デイケアでも関わることがあります。その中で,今後,どのように関わるのか,支えていくのか,とても参考になりました。
  • コミュニケーションは,とろうと思う相手としか成立しないということは,確かに当たり前のことですが,技術(知識)はもちろんのこと,そのことを忘れずに関係を作ることができればと思います。モルヒネや薬について等,知らないことが多く,本当に勉強になりました。
  • 患者さんへの関わりの中で,患者さんへの告知の意味について改めて考えさせられた。“協働意思決定”ができるように,日々の支援にあたっていきたいと思う。

R1医療講演会

平成30年度医療講演会を開催しました

平成30年11月9日(金曜日)に特定非営利活動法人日本慢性疾患セルフマネジメント協会務局長田飛呂城氏をお招きして,医療講演会『難病をもつ人のセルフマネジメントを支える~自己効力理論と慢性疾患セルフマネジメントプログラム~』を開催しました。当日は60名の方にご参加いただきました。

日時 平成30年11月9日(金曜日)13時00分~15時00分(受付12時30分~)
場所 ハートピアかごしま2会議室
対象者

行政職員(保健所及び市町村難病担当者),医療・介護従事者(医師,看護師,医療相談員,理学療法士,作業療法士,言語聴覚士,心理士,ケアマネージャー等),難病をもつ患者・家族

内容

講演:「難病をもつ人のセルフマネジメントを支える~自己効力理論と慢性疾患セルフマネジメントプログラム~」

講師:特定非営利活動法人日本慢性疾患セルフマネジメント協会務局長田飛呂城氏

講演:「難病をもつ人のセルフマネジメントを支える~自己効力理論と慢性疾患セルフマネジメントプログラム~」

最初に,セルフマネジメントとは誰かのためではなく,自分のための自己管理であるという考え方の基本について説明がありました。その後,セルフマネジメントプログラムの概要や理論的背景,参加後にみられる変化(参加者の感想や事例紹介)や効果などに関する話があり,患者さん自身がやりたいことをするためのセルフマネジメントについて学びました。また,意欲(自己効力感)を高めるための工夫などに関する話もあり,患者さんのセルフマネジメントをどのように支援していくかについて理解を深めることができました。

【アンケートから(抜粋)】

  • 自己管理と聞いて,「やるべきこと」とばかり考えていました。しかし,人に言われたことではなく,自分自身で決めたこと,やりたいと思ったことを中心に支援していくことが大切だと学びました。
  • やりたいことをするためにをキーワードとして,前向きな気持ちからスタートできるように普段の生活の中でも支援者として心がけたいと思います。
  • 自発性の低い患者さまに対して,どうアプローチすればよいか悩んでいましたが,ひとつのヒントを頂くことができました。
  • ワークショップの理論や進行の内容がとてもわかりやすかった。医療福祉従事者としても一人の人としても参考になると思った。
  • 疾患はちがっても集まり話すことで様々な問題解決になるのだと思いました。

H30医療講演会

平成29年度医療講演会を開催しました

平成30年2月28日(水曜日)に畿央大学教育学部代教育学科越寛樹先生をお招きして,医療講演会『慢性の痛みを抱える患者のケアについて~認知行動療法の視点から~』を開催しました。当日は,44名の方にご参加いただきました。

日時 平成30年2月28日(水曜日)13時30分~16時20分(受付13時00分~)
場所 ハートピアかごしま2会議室
対象 行政職員(保健所及び市町村難病担当者),医療・介護従事者(医師,看護師,医療相談員,心理士,ケアマネージャー,ヘルパー等),難病をもつ患者・家族
内容

講演:「慢性の痛みを抱える患者のケアについて~認知行動療法の視点から~

講師:畿央大学教育学部現代教育学科教授越寛樹先生

講演『慢性の痛みを抱える患者のケアについて~認知行動療法の視点から~』

まず慢性的な痛みの捉え方(苦痛と苦悩に分けて捉える)や認知行動療法の考え方,アプローチの対象,方法,患者さん本人に主体的な問題解決者になってもらうための関わりの工夫などに関する話があり,その後,デモ映像を見ながら慢性的な痛みに対する認知行動療法の進め方やポイントについて具体的に学びました。

また,慢性的な痛みに対する認知行動療法を行う前提として重要である基本的なコミュニケーションスキルについての話もあり,参加者のみなさんは熱心に耳を傾けていらっしゃいました。

【アンケートから(抜粋)】

  • 苦痛と苦悩のとらえ直しで介入の方向性が整理できる感じがしました。
  • 実際にワークシートを使ってみたり,デモ映像を見ることでより“認知行動療法”について理解することができました。
  • 講師の説明がとてもわかりやすく,認知行動療法についての理解が深まりました。
  • 痛みのある方に対してのかかわり方がわからなくなってきていたので,良い機会でした。
  • 認知行動療法の介入技法も参考になりましたが,場面場面で出てくるコミュニケーションスキルも参考になりました。

平成29年度医療講演会

平成28年度医療講演会を開催しました

平成29年3月3日(金曜日)に,玉名地域保健医療センターの摂食嚥下栄養療法科前田圭介先生をお招きして,難病医療講演会『災害時の食べる支援~要支援者に必要なこと~』を開催しました。60名の参加をいただきました。

日時 平成29年3月3日(金曜日)13時30分~15時30分(受付13時00分~)
場所 ハートピアかごしま2会議室
対象 保健所及び市町村の職員,医師,歯科医師,保健師,歯科衛生士,栄養士,言語聴覚士,訪問看護ステーション看護師,各事業所介護支援専門員,医療ソーシャルワーカー,難病患者・家族等
内容 講話「災害時の食べる支援~要支援者に必要なこと~玉名地域保健医療センター摂食嚥下栄養療法科前田圭介先生

講話「災害時の食べる支援~要支援者に必要なこと~」

東日本大震災時のデータで,震災後5日目から肺炎が急増したとうデータがあり,H28年4月の熊本震災では,前田先生自ら自転車で肺炎予防啓発のチラシを配られたそうです。避難所をリサーチした結果,(1)高齢者はじっとして動かない(2)歯磨きもしていない(3)トイレの問題で水分補給を避けている(4)物資が弱者ほど届かない状況であり,要支援者ほど肺炎のリスクに直面していることを実感されたとのことです。

その後,有志のボランティアを集めて熊本震災摂食サポートチームの立ち上げに尽力され,物資の調達や自衛隊におかゆを炊いてもらうなどの働きかけを行われたそうです。

また,講義の中ではサルコペニア(全身の筋力減少と筋力低下)による摂食嚥下障害について説明され,予防として(1)リハビリ(2)栄養管理(3)口腔ケアが三本の柱であることを話されました。災害時の食支援は,口腔ケアだけではなく,多面的なケアが必要であり,様々な職種との連携や迅速な対応が必要であることをお話されました。

【アンケートから】

  • 隣の県で起こる災害で,自分はどう動けば良いのだろうと考えていました。実際の経験や必要なことを聞くことができて勉強になりました。
  • 初めて知る事や,改めて気付かされることがあり,食べる支援の大切さについて学ぶ事が出来た。被災地支援に関わることもあり,今後は”食べる支援の大切さ”という視点を持って,取り組んでいきたいと思いました。
  • すべてにおいて見聞を広げる講義でかつ,ユーモアもありとても楽しかったです。災害時に限定せず,通常の業務や他職種へ伝達していきたいと感じました。災害時には,他機関との連携・調整・共通認識を深める為に,自分にも役立つことができるかもしれないと思いました。
  • とても分かりやすい御講話でした。熊本震災を通して,必要なこと,求められることをご教示頂きました。今後に活かしていきたいと思います。
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平成27年度医療講演会を開催しました

平成28年2月25日(木曜日)に,国立病院機構静岡富士病院の溝口功一先生をお招きして,難病医療講演会~災害時の対応について~を開催しました。

日時 平成28年2月25日(木曜日)13時00分~16時15分(12時30分受付)
場所 ハートピアかごしま2会議室
対象 難病患者・家族,保健所及び市町村担当保健師,訪問看護ステーション看護師,各事業所介護支援専門員,医療ソーシャルワーカー
内容 講話(1)難病とその生き方難病相談・支援センター所長福永秀敏先生

講話(2)災害に対する難病患者の自助について国立病院機構静岡富士病院院長溝口功一先生

講話(1)「難病とその生き方」

難病の場合,治療法もないためなかなか解決の糸口を見いだすことが難しいが,幸せのかたちは人それぞれで「病気のあなたでも,そのまま,大切な存在だよ」と伝えていくことが大切という話がありました。

【アンケートから】

  • 福永先生の今までの難病患者の方々に向き合ってこられた姿勢がとてもよく伝わってきました。私たち支援者も頑張っていかなければと身の引き締まる思いでした。
  • 難病ときくと考えてしまうと思っていたが,話をきくこと,向き合うことが大事だと思いました。
  • 共感・寄り添うこととよく言われるが,「一緒に悩み,できることを一緒にやっていく」それでいいんだという気持ちになった。
  • 難病であることを受け入れたうえで,自分自身も幸福感を高めるような生き方をしていきたい。

講話(2)「災害に対する難病患者の自助について」

東日本大震災の在宅難病患者の状況についての報告から,災害後3日間は被災地の病院は外傷などの救急患者が多く,難病患者への対応は困難になる。そのため,災害が起きた時は,即避難ではなく,自宅で3日以上(可能ならば1週間)過ごせるような災害対策が必要であることを話されました。

また,災害時は患者さんはもちろん,支援者も被災者になる。「もし災害が起きたときにはどうしますか?」ということを患者さん自身に問いかけ考えてもらい,必要なことを準備・訓練しておくことが非常に大切だということを話されました。

【アンケートから】

  • 病院に避難することを一番と思っていたのだが,非常用バッテリー等必要なものを備え,自宅で生活できるように一緒に考えていってみようと思いました。
  • 自身も被災者であることを念頭に何ができるのか準備していくいいきっかけになったと思います。
  • 鹿児島には桜島がある。去年警報レベルが上がった時にどのようにしていいか分からなかったが,今回の講演は非常に勉強になりました。
  • 災害について日頃から家族と話し合い,自分自身のこととして考えたい。今日は勉強になりました。

平成27年度医療講演会福永所長

講演(1)

「難病とその生き方」福永秀敏先生

平成27年度医療講演会溝口先生

講演(2)

「災害時における難病患者の自助について」溝口功一先生

 

平成26年度医療講演会を開催しました

成26年8月30日(日曜日)に,国立病院機構南九州病院神経内科の内田裕一先生をお招きして,医療講演会を開催しました。21名(患者5名,家族・付き添い5名,医療関係者その他10名,難病支援ネットワーク会長)の参加をいただきました。

ANCA関連血管炎」は聞き慣れない病気ですが,血管に障害(血管炎)を生じる病気の総称です。ソチオリンピックのノルディック・ジャンプ団体で銀メダルを取ったメンバーの一人である竹内択選手は,この一種である「チャーグ・ストラウス症候群」(現在は「好酸球性多発血管炎性肉芽腫症」という名前になっています)だと告白しています。

講演会では,この病気の説明に始まり,いろいろな症状や早期発見の仕方,治療法に至るまで,非常に詳しくお話をいただきました。ご自分の経験された2名の患者さんの経過を説明し「患者それぞれで治療は異なる」ということばが印象的でした。講演の後,数名から質問があり,丁寧に答えていただきました。

難病相談・支援センターとしても,このような希少難病の患者さんの集まり(サロンや交流会,医療相談など)を今後とも計画していきたいと思いました。

(アンケートから)

  • とてもわかりやすい講演内容でした。
  • 初めて聞く病名で興味深かったが,症状も多いため病名がわかるまでが心配。
  • 実・症例を交えての講演で,今後この病名の方をみることがあれば,この知識を生かしていきたい。
  • 医療従事者ですが,直接疾患を持つ人の意見を聞くこともでき,患者さんの気持ちをもっと考えながら関わっていかないといけないと感じました。
  • 早期受診が大事だと思った。
  • 患者さんの相談窓口や患者会があるといいと思う。

など多くのご意見やご感想をいただきました。ありがとうございます。

 

 

 

 

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くらし保健福祉部難病相談・支援センター

電話番号:099-218-3134

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