更新日:2024年4月9日
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全国的に梅毒の流行が拡大しています。
鹿児島県においては令和4年から急増しています。令和5年の累計感染者数は昨年の約1.2倍の167件で,1999年の感染症法に基づく感染症発生動向調査事業の開始以降,最も多い届出数となりました。
梅毒は主に性行為によって感染し,感染に気づきにくいことから治療の遅れや感染拡大につながりやすい感染症です。梅毒の拡大を食い止めるため,また,あなた自身や大切なパートナーを守るためにも検査の受検や気になる症状がある場合には早めに医療機関を受診しましょう。
平成26年 | 平成27年 | 平成28年 | 平成29年 | 平成30年 | 令和元年 | 令和2年 | 令和3年 | 令和4年 | 令和5年 | |
鹿児島県(件) | 7 | 9 | 18 | 21 | 51 | 55 | 38 | 56 | 141 | 167 |
全国(件) | 1,661 | 2,690 | 4,575 | 5,826 | 7,007 | 6,642 | 5,867 | 7,978 | 13,221 | 15,078 |
(令和6年3月9日時点)
最新の発生状況は,毎週発行している「鹿児島県感染症情報」で確認できます
梅毒は,梅毒トレポネーマという病原菌が,性的な接触(他人の粘膜や皮膚と直接接触すること)などによって体内に侵入し,全身に様々な症状が出る感染症です。
陰部に潰瘍ができたり,リンパ節の腫れ,全身の発疹などの症状は出ますが,病気の時期による症状が異なり,無症状の時期もあります。
検査で早期に発見し,早期に薬物治療をすることで完治できますが,検査や治療が遅れたり,治療せずに放置したりすると,脳や心臓に重大な合併症を引き起こすこともあります。
妊娠している人が梅毒に感染すると,胎盤を通して胎児に感染し,死産や早産を引き起こしたり,新生児死亡や先天奇形など胎児に重要な異常を来すことがあります。
近年,全国的にも梅毒感染者は増加しており,先天梅毒による感染者の増加が危惧されています。
妊婦健診の初期に梅毒検査がおこなわれますが,検査陰性でもその後の妊娠経過中に感染予防に努めることが重要です。
主な感染経路は,感染部位と粘膜や皮膚の直接の接触です。具体的には,性器と性器,性器と肛門(アナルセックス),性器と口の接触(オーラルセックス)等が原因となります。
一般的には,外来で処方された抗菌薬を内服することで治療します。内服期間等は病期により異なり,医師が判断します。病変の部位によっては入院のうえ,点滴で抗菌薬の治療を行うこともあります。
医師が治療を終了とするまでは,処方された薬は確実に飲みましょう。性交渉等の感染拡大につながる行為は,医師が安全と判断するまではひかえましょう。
また,周囲で感染の可能性がある方(パートナー等)と一緒に検査を行い,必要に応じて一緒に治療を行うことが大切です。
梅毒は,五類感染症(全数把握疾患)に定められています。診断した医師は,7日以内に最寄りの保健所に届け出なければならないとされています。
平成31年1月1日から届出基準等が改正され,「性風俗の従事歴・利用歴の有無」,「口腔咽頭病変」,「妊娠の有無」,「過去の感染歴」,「HIV感染症の合併の有無」が記載項目として追加されています。
【新】梅毒届出基準(平成31年1月1日適用)(PDF:66KB)
【新】梅毒届出様式(平成31年1月1日適用)(PDF:92KB)
身近なことです性感染症~大切な人を感染させないためにあなたができること(外部サイトへリンク)
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