取り組み例(屋根面の断熱性能の向上)
夏期の屋根面は50℃以上に達し非常に高温となります。
そのため小屋裏の断熱を怠ると、日中に高温となった小屋裏の温度が夜間になっても下がらず、下階の部屋に熱を伝えてしまいます(図1-8)。
このような現象を防ぐためには、屋根や小屋裏の適切な断熱が必須となります。
図1-8ほてり現象概念図出典:山佐産業(株)資料
小屋裏の断熱工法
屋根面の断熱は、冷房負荷を低減する上で非常に効果的です。
その手法には様々な方法がありますが(図1-9)、温暖な地域においては、天井面及び屋根の両方を断熱し、更に通気屋根とすることが最も効果的な手法であると言えます。
図1-10のデータを見ると、屋根の断熱は冷房負荷の低減には効果があるものの、暖房負荷への効果が少ないことが分かり、逆に天井断熱が暖房負荷低減に最も効果的であることが分かります。
よって、鹿児島県の本土部のように冷暖房負荷のいずれも低減する必要がある地域では、天井断熱と屋根断熱を併用すること(D・E・F)が効果的な手法となります。
図1-9小屋裏の断熱仕様「建築技術1998年11月号」より作成
図1-10断熱仕様による冷暖房負荷の比較「建築技術1998年11月号」より作成
図1-8に示した小屋裏の各断熱仕様について、夏期の冷房負荷と冬期の暖房負荷を比較したもので、仕様Bの天井断熱100mmの場合を100とした場合の比で表しています。
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