更新日:2007年12月5日

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10 まちに快適な環境をもたらす

背景と課題

■自然環境を守り、豊かなまちをつくる

 鹿児島県は、亜熱帯から温帯までの多様な自然環境に恵まれています。昔の住まいは、この豊かな自然環境と居住環境とのつながりを重視していました。心地よい快適な暮らしを実現するために、周辺の緑を守り育てることが必要とされていたのです。
 しかし、現在の住まいは住宅性能の向上によって快適な室内環境が得られるようになったこともあり、緑の大切さを忘れがちになってきました。緑の効用を忘れた住まいづくりが地域の環境に大きな負荷を与えることも少なくありません。特に、都市部や住宅地では昔と比べて緑が減少し、ヒートアイランド化の進行、生態系の撹乱、潤いのある街並み景観の喪失等、地域やまち全体の環境の悪化が危惧されています。
 快適な暮らしを実現させるためには、まず、地域やまち全体の環境が快適でなくてはなりません。そのためには、一戸一戸の住宅が良好な屋外環境の形成に目を向けて緑の保全や創出に取り組み、外部にかかる環境負荷を低減させることが大切です。

■緑被率の現況

 市街地の拡大等によって都市部の緑地は減少傾向を示しています。
 鹿児島市では、昭和40年頃から緑地が減少し始めてきました。平成8年現在の緑被率は都市計画区域の約72%(約20,850ha)を占めていますが、そのうち市街地における緑被率だけみると市街地面積の約18.5%(約1,530ha)と少ない状況にあります。昭和41年から平成8年にかけての市内6河川流域の緑地減少率は平均で約15%を示し、約1,530haの緑地が失われています。川内市においても同様の傾向が見られ、平成8年現在の都市計画区域内の用途地域の緑被率は約25%(約330ha)で、昭和44年からの緑地減少率は25%に達しています。

鹿児島市
昭和41年緑の量(ha) 11,150
平成8年緑の量(ha) 9,620
減少量(ha) 1,530
減少率(%) 15

出典:緑の基本計画(平成10年9月)


川内市
昭和44年緑の量(ha) 442
平成8年緑の量(ha) 330
減少量(ha) 112
減少率(%) 25

出典:緑の基本計画(平成12年3月)

表10-1 鹿児島市と川内市の流域の緑の減少量 

■緑地の減少による影響

・大気質への影響
 植物は光合成によって酸素を放出し、大気汚染物質であるSO2やNOx等のガスを樹葉の気孔に吸着する等、大気浄化に役立っています。このような機能を持つ緑地が減少すると地域やまちの大気質が低下して人体に影響が生じることになります。

・温暖化への影響
 舗装道路や鉄筋コンクリート造等の熱容量の大きい材料が土地を広く覆う都市では、温暖化現象が発生し易いとされています。影空間をつくったり保水等によって地表面温度を低減させる効果を持つ緑地が減少すると、温暖化現象は更に促進されてしまいます。

・景観への影響
 人が心地良く感じるうるおいのある景観は、自然の様々な変化によってもたらされます。緑地が減少すると四季の変化や生き物とふれあう季節感等が失われてしまいます。

・生態系への影響
 緑地は、様々な動物の棲み家や食餌の場等になります。この緑地が減少すると、生息する動物が減少したり種類が変わったりします。その結果、地域の生態系のバランスが崩れたり、貴重な自然が失われることがあります。

 このような地域環境への影響を軽減するためにも、住宅地の屋外環境に緑地を創出することは重要な取り組みと言えます。小さな緑化の取り組みの蓄積が、まち全体の環境の快適化を促します。快適で心地良い住まいと暮らしづくりは、周辺地域やまちの環境とつながって始めて実現されるのです。

対 策

→26 緑化による微気候の改善
→27 緑の保全と創出
→28 生き物を呼びこむ工夫
→29 雨水の地下浸透の促進

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